転生したら陰実の世界にいた件   作:リベリオンβ

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学園襲撃事件&レベリオ迷走編の開始でっす


学園襲撃事件&レベリオ迷走編
2つの組織の解説、そして紅の騎士団強化作戦


 

 

 

 

アレクシア誘拐事件解決から数日後。

 

学園の授業が終わり、レベリオが帰る支度をしていた所に、シドが話しかけてきた。

 

ちなみにヒョロジャガコンビは何か用事があるのかササッと帰っていった。

 

 

 

シド「レベリオ、久しぶりに一緒にトレーニングしない?」

 

レベリオ「そうだな。

学園に来てから一緒にトレーニング全然してないからなぁ」

 

シド「アイリス王女を鍛えてるんでしょ?主に魔力に関する方で」

 

レベリオ「まあな、剣もそうだけど、やっぱ魔剣士たるもの魔力を如何に使いこなしてこそだからなぁ」

 

 

 

なんて雑談しながらシドと一緒に教室から出ようと歩き始めると、教室の扉がスパッと開く。

 

そこにはシドの姉である『クレア・カゲノー』がいた。

 

 

 

シド「げ、姉さん」

 

クレア「お姉ちゃんの顔を見て『げ』はないでしょシド〜?」

 

シド「ごごごめんっ!ごめんって!?痛い!痛いよ姉さん!?」

 

 

 

シドの反応を見たクレアがドカドカと駆けつけ彼の頭を両手拳でグリグリする。

 

シドは痛がっているモブのように喚いている。

 

やれやれ、ちっとも痛くない癖に。

 

もう教室の生徒は殆ど下校してるのに、そこまでモブになりきることはないだろうに。

 

クレアも気が済んだのか、シドを開放する。

 

 

 

「……で、何か用事?一緒に帰って何処か出かけたいとか?」

 

クレア「本当は今すぐそうしたいけどそれどころじゃないのよ。

私が今用あるのは、レベリオ、アンタよ」

 

レベリオ「おや、私にですか?これは珍しい、何かおありで?」

 

クレア「ええ、私、アイリス王女に呼び出されてね。

ちなみにアンタもよ、だから一緒にってわけ」

 

レベリオ「………シド」

 

シド「うん、どうやら一緒にトレーニングするのはお預けだね」

 

レベリオ「すまんな」

 

シド「いいよいいよ、王女に呼び出されたんじゃ仕方ないからね」

(やっぱり学園だと一緒にトレーニングは難しいかぁ)

 

クレア「シド〜?今度は私と一緒に出かけるからね〜?」

 

シド「う、ウン、タノシミダナー」

 

レベリオ(その棒読みどうにかならないのか……)

 

 

 

こうして俺はクレアと共にアイリスに会いに行く事になった。

 

道中彼女が、如何に自分がシドの事を知ってるか、如何に自分がシドの事を好きかと常にこちらに言いまくってる。

 

流石に幼少の頃から聞かされてるから聞き飽きた俺は………。

 

 

 

「もし姉弟で結婚出来るなら、クレアさんはシドと結婚しますか?」

 

クレア「な、え、そ、それは、あ、当たり前よっっっっ!!!///

シドがアレクシア王女と付き合っていたらしいけど、私の方がシド大好き何だからっ!!!」

 

 

 

この様にカウンターしては彼女をテンパらせている。

 

同じような話、似たような話ばかりされても返答を考えるのが面倒だし、何より飽きる。

 

だから、彼女が喜びそうな話題を出したり……或いは、自分が彼女と付き合えていたら、みたいな話をする。

 

最早定番だ。

 

ぶっちゃけた話、構い過ぎな所もあるがクレアとて立派な美少女だ、故に俺は例え話でも本心を混ぜ込んで言う。

 

 

 

レベリオ「あーあ、本当にシドが羨ましいですね、私ももしクレアさんの弟だったら……」

 

クレア「アンタにはアイリス王女がいるでしょ、何が不満なのよ?」

 

レベリオ「確かにアイリス王女は立派な女性ですよ。

……だがそれはクレアさん、貴女も同様だ、いやそもそも立派で素敵な部分のない所が何処にあるのか教えて欲しいくらいだ」

 

クレア「っ!?///」

 

レベリオ「これを言ってはアイリス王女に失礼ですが、賑やかに過ごすとなるとちょっと物足りないんですよね。

なんというか、刺激を与えないと穏やかな暮らししか出来ないと言いますか。

それを踏まえると、もしクレアさんと付き合えていたらさぞ賑やかかつ楽しい日々を過ごせるかと」

 

クレア「そ、そそそそんな事を近づいて言わなくてもいいわよっ!?///

……全く、シドもこういう所があれば………」

 

レベリオ「何かおっしゃいましたか?」

 

クレア「なんでもないっ!

………そう言えば、アンタシドを迎えに行ってくれたらしいわね?」

 

レベリオ「ええ、そこはゼノン先生に頼んだら容易く」

 

クレア「私だって行こうとしたのに、どうしてアンタが」

 

レベリオ「クレアさんの所に行こうとはしましたが、その時クレアさんはローズ先輩を筆頭に何人かに取り押さえられていましたからね。

……声をかけてもよかったのですが、あんな状態のクレアさんを騎士団の所に連れて行かせたら、クレアさんが詰所で暴れて何人か怪我をさせて、それこそシドだけの問題ではなくなってしまいますから」

 

クレア「だから私に声をかけずに迎えに行った、って?

……悔しいし、ムカつくけど、確かにアンタが私を連れて行ったら私は本当にそうしてて、シドだけの問題じゃ無くなっていたわね」

 

 

 

拳を握りしめながら、クレアは冷静にかつ率直に述べる。

 

俺の言った通り、もしクレアが原作とも今とも違って騎士団の詰所に行ったりすればかなり揉めて下手をすれば騎士団員が何人か怪我をして彼女まで捕まることになりかねない。

 

そうなるとシドだけの問題ではなくなるのだ、クレアもそうだが2人の両親もただでは済まなくなる。

 

しかも、ただでさえ彼女は2年前オルバに誘拐されている。

 

無論、今から約3年前に彼女がシドによって悪魔憑きを治されたのが原因の1つだろう。

 

もし捕まれば、教団で調べ上げられて、精神操作や記憶改竄等をされて彼らの傀儡になりかねない。

 

そうなれば、如何に気の強い彼女もオルバを筆頭とした教団の幹部と同じ道に進むことになるだろう。

 

 

 

レベリオ「まあでも、直に判りますよ、実は本当はそうしてもよかったんじゃないかって、ね」

 

クレア「何それ、どういう意味よ?」

 

レベリオ「その答えは、この部屋を開けて、アイリス王女と話せば判りますよ」

 

 

 

クレアと会話をしながら、ようやく部屋の前についたレベリオは扉をノックする。

 

クレアは疑問がありそうな目を俺に向けるが、この先にアイリス王女がいる事を考えると大人しく扉の方に目を向けて大人しくなる。

 

中から届いた『どうぞ』という声を聞き、俺とクレアは同時に声を上げる。

 

 

 

レベリオ&クレア

「「失礼します」」

 

 

 

扉を開けて部屋に入ると、椅子に座ったアイリスの顔が見えた。

 

彼女の側には2人の男……『獅子髭』のグレンとマルコ・グレンジャーがいた。

 

マルコの方は会った事はないが、グレンとは何度か面識がある。

 

 

 

レベリオ「お久しぶりです、グレンさん」

 

グレン「久しぶりだな、レベリオ殿」

 

クレア「え、アンタ、知ってるの?」

 

レベリオ「…知らぬ方がおかしいでしょう。

『獅子髭』のグレンさん、アイリス王女が騎士団の中で最も信頼している方ですよ」

 

 

 

俺は小声で、クレアに簡単に解説していた。

 

マルコも畏まった様にこちらにお辞儀している。

 

俺がアイリスの婚約者故か。

 

さて、そんなやり取りをしていると、アイリスが声を掛ける。

 

 

 

アイリス「わざわざ呼び出して申し訳ありません。

来てくれたことに感謝します」

 

レベリオ(相変わらずの真面目っぷりだな。

夜はあんなにはげし…いやいや、この真面目っぷりが彼女の良さの1つだろう)

 

アイリス「早速ですが本題に入らせてもらいます。

レベリオ君は一緒にいたのでご存知でしょうが、クレアさんは先日起きた事件は知っていますね?」

 

クレア「はい、勿論です」

 

レベリオ「……」コクッ

 

アイリス「《ディアボロス教団》そして《シャドウガーデン》……。

先日の事件はこの二つの組織によって引き起こされたと、私は考えています」

 

レベリオ(あれ?俺やベータ達は教団としか言っていなかったが……?

ああ、アレクシアからか)

 

アイリス「貴方達も知っている剣術指南役のゼノン・グリフィ。

……彼はディアボロス教団の信徒でした」

 

クレア「ま、まさか! ゼノン先生が!?」

 

レベリオ「……ふーん……」

 

アイリス「レベリオ君はどうやらアレクシアの婚約者候補……特に、ゼノンが怪しいと踏んではいたようですが……」

 

レベリオ「……まさか本当に彼が犯人だった……ですよね?

……ちなみに、やられた3人の騎士団員も、後で調べましたが、懐にはこれが……」

 

 

 

俺はシャドウガーデンの話が出るのを阻止するように『教団』の紋章を3つ、その場にいた4人に見せる。

 

なるべくアイリスの敵意がディアボロス教団に向くようにするためだ。

 

既に教団も次の手を仕掛けているから、それも利用して奴等を表舞台に出せば、如何にアイリスでも教団の存在を認めざるを得まい。

 

分身体のスライムを使って懐を探らせたが、まさか本当にあるとは思わなかったよ、構成員の奴等ボディチェックとかされて見つかったらどうするつもりだったのだろうか?

 

まあ、なかったところでこれまで盗んだ紋章をアイリス達に見せつけてでっち上げられるんだけどね、現に教団の人間だったのは事実だし。

 

 

 

グレン「レベリオ殿、それは……?」

 

レベリオ「ディアボロス教団の紋章、ですよ。

……私について来た3人の騎士全員、教団の人間だった……」

 

アイリス「やはり、騎士団内部にもゼノン以外の教団の刺客が……。

そして私と暴れていた化け物と交戦中に乱入した《シャドウガーデン》の2人はその事実を知っていた……」

(特に、あのウルティオという男……)

 

クレア「ゼノン先生の他にも、騎士団内部に、その…教団の人間が…?」

 

レベリオ(あらら、結局シャドウガーデンの名前は出るのか。

やっぱあの時アルファの名乗りを阻止するべきだったかねぇ……)

「その結果、アレクシア王女はまんまと油断して攫われた、と」

 

アイリス「確かに私の妹であるアレクシアを誘拐したのは《ディアボロス教団》とのことですが、《シャドウガーデン》も危険な組織である可能性は高いです。

アレクシアの話によれば『シャドウ』そして私とレベリオ君も会った『ウルティオ』という2人の男を見たといいます。

シャドウは兎も角、ウルティオは私でも手を焼いた化け物……悪魔憑きと言いましたか、それを元の姿に戻す術を持っているようです」

 

レベリオ(さてさて、そろそろお芝居の時間かな)

「……《シャドウガーデン》……ついにミドガル王国に来てしまったか……」

 

クレア「何よ、アンタ何か知っているの?」

 

レベリオ「………………」

(ここは敢えて少し黙っておこう)

 

アイリス「レベリオ君、やはり何か知っているのですね……?

だからこそ2年前、修行を表向きの口実として、旅に出た……。

教えてください!《ディアボロス教団》とは…《シャドウガーデン》とは一体……!?」

 

レベリオ「………………………………」

 

???「私も聞きたいわね、あなたが2つの組織について知ってる事」

 

レベリオ&クレア&アイリス&グレン&マルコ

『!?』

 

 

 

5人のいた部屋から、アレクシアまで入室してくる。

 

彼女のその目つきは鋭いものだった。

 

というのも、この中で唯一、アレクシアのみは密かにレベリオが教団の人間を始末している事を知っている故である。

 

だが、教団の人間がミドガル王国に潜伏してる事が判明した以上、彼から多少の情報は聞いた方がいい。

 

今後、《ディアボロス教団》と《シャドウガーデン》はこのミドガル王国にまた現れると予想している為である。

 

この場にいる全員から見て、俺は2つの組織について話すべきか悩んでいる風に見えていると思うが、俺は別の事を考えていた。

 

そう、アフターケアをしていたとはいえ、俺が『ウルティオ』だとバレていないかどうかだ。

 

特にアレクシアはレベリオとウルティオ、両方の姿をその目に同時に見せたとしても、まだ疑いそうだからな。

 

 

 

アレクシア「もう、1人で頑張る必要はないんじゃないかしら?

そうでなくても、あなただけの問題じゃないんだから」

 

アイリス「アレクシアの言う通りですよレベリオ君、知ってる事があれば話してください」

 

レベリオ「………………。

(アレクシアが登場したのは予想外だが……どうやら、俺がウルティオだとバレてはいないようだ。

まあ当たり前か、分身使って、レベリオとウルティオ、両方を2人の視界、視点に入れたからな。

さてさて……お話しタイムといきますかね)

………はぁ……奴等がミドガル王国に現れてしまった以上、知ってる事を話すしかなさそうですね」

 

アイリス「では……!」

 

レベリオ「ええ、私が知っている限りの事をお話ししましょう」

(まあ、知ったところでどうにもならんけどな)

 

 

 

レベリオはこの場にいる全員に、《ディアボロス教団》と《シャドウガーデン》の事についてある程度話すことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて…《ディアボロス教団》と《シャドウガーデン》……。

その2つの組織について語るには、まず『魔人ディアボロス』について話す必要があります」

 

クレア「なんでここでお伽話の魔人が出てくるのよ」

 

レベリオ「……クレアさん、《ディアボロス教団》と『魔人ディアボロス』

……この2つの単語を聞いてもまだ理解出来ないのですか?」

 

クレア「!?

ま、まさか……」

 

 

 

レベリオから2つのキーワードを聞くとクレアだけでなく、全員が目を丸くして察する。

 

 

 

アイリス「ディアボロス教団の目的は、その……魔人ディアボロスの復活だとでも……?」

 

レベリオ「あるいは、その力の私物化が目的か……。

皆さんもご存知の通り、魔人ディアボロスは3人の英雄によって倒されました。

ところが、倒された魔人ディアボロスの身体を狙い、弱った3人の英雄を捕えた者達がいました」

(実際の所定かじゃないけどね、まあでもシドの言ったお伽話が本当なら、その後ディアボロス教団はこうするだろう)

 

アレクシア「まさか……それが《ディアボロス教団》だとでもいうの?」

 

レベリオ「ご名答」

 

マルコ「し、しかし、お伽話が本当だとしても、魔人ディアボロスが倒されたのは遥か昔の筈です!」

 

グレン「いや……レベリオ殿の言ったように、魔人ディアボロスの身体を狙ったという事は、恐らくその魔人の力を利用し……」

 

アイリス「実質、少なくても不老、最悪の場合不死の力を手にしていると言うことですか……」

 

レベリオ「それにより教団は数千年前からこの世界を陰で支配している。

誘拐、洗脳、情報操作を筆頭に、魔人の力を手に入れ、この世を支配する為なら手段を選ばない、それが《ディアボロス教団》です」

 

クレア「うわ、最悪ねそれ……」

 

レベリオ「組織の構成図は最高幹部の『ナイト・オブ・ラウンズ』が12人。

……と言いたいところですが、アレクシア王女はゼノンから聞いてご存知の通り、第12席目が長らく空席の為に実質11人です。

後は既に死んだゼノンと同じ幹部多数、それ以下の構成員は『ディアボロス・チルドレン』と呼ばれる、元が魔力適正のある者を誘拐し、組織が薬物投与や洗脳教育、訓練を受けさせられた者達です」

 

アイリス「それでは、アレクシアを誘拐したのも……!?」

 

アレクシア「私の血を手土産にされた後、私もその『ディアボロス・チルドレン』にされるところだったのね」

 

レベリオ「そういう事になるかと。

さて、教団については一先ずここまででいいでしょう、続いて《シャドウガーデン》についてですが……。

この組織の情報は、大半が“ある男”からもたらされたものです。

故に嘘と取るか、真実と取るかは皆様方次第…」

 

クレア「ある男って誰の事よ」

 

アレクシア「……まさか」

 

レベリオ「《シャドウガーデン》のNo.2……ウルティオですよ。

奴は他のシャドウガーデンに所属してる者と比べてかなりお喋りですからね」

 

アレクシア「確かに、シャドウと比べると結構お喋りだったわね。

《シャドウガーデン》は数年前にシャドウと自分、そしてアルファって名前の奴と作ったって言ってたわ、ディアボロス教団に対抗する為らしいけど」

 

レベリオ「私は旅の途中、何度もシャドウガーデンと遭遇した。

そして……見たのです、奴等の手によって、『悪魔憑き』となった者が元の姿に戻る所を」

 

クレア&アレクシア&グレン&マルコ

『なっ!?』

 

 

 

クレアとアレクシア、グレンとマルコの4人が一斉に驚く。

 

まあ、世間から見て治療法無き『悪魔憑き』が治った所を見た、何て言われても普通は信じられないだろう。

 

ていうかクレアさんや、アンタも元は悪魔憑きもとい、魔力暴走起こしてたんだけどねぇ!wシドに治されたことを知らずにまぁ……。

 

ちなみに、俺が悪魔憑きを治したのを見たのか、アイリスだけはあまり驚いていない。

 

そしてこの場で唯一、途中で話に参加したアレクシアがアイリスに何故驚いていないかを聞く。

 

 

 

アレクシア「……って、姉様あんまり驚いてなさそうですけど……?」

 

アイリス「私も、この目で見ましたから。

……ウルティオという男が、あのば……悪魔憑きを、少女の姿にしたのを」

 

レベリオ「教団は不明ですが、教団を除けば唯一悪魔憑きを治す術を持っている。

それ故に……シャドウとウルティオ以外のシャドウガーデンの構成員は……全員、“元”悪魔憑きの可能性が極めて高い。

現に私も旅の途中、何度か遭遇しましたが、シャドウとウルティオ以外の、男の構成員は見た事がない」

 

マルコ「ま、待ってください!?

その2人以外が、元悪魔憑きって事は……!?」

 

グレン「少なくとも素の力が各構成員かなりのものだと推測出来るな……。

むう……」

 

アイリス「ですが、ウルティオが元に戻し、私に預けた娘は魔力回路が殆どボロボロで……」

 

アレクシア「私が見たそのば……悪魔憑きと、姉様が見て、ウルティオが治した悪魔憑きが同じなら、恐らく教団の手が加えられてるのよ。

私はこの目で見たわ、私から抜き取った血を注いだ所を、他にも色々と手を加えられてたみたい」

 

クレア「悪魔憑きを治してそれを戦力に加える……そうなったら、とんでもなくヤバイんじゃないの!?」

 

 

 

クレアが俺の方を見て述べる。

 

そりゃまあ、一般の人間からしたら、元悪魔憑きだった者を次々と戦力に加えて組織を強化してるなら、かなりの脅威となる。

 

しかも治された側からしたら命の恩人みたいなもんだからその分忠誠心が高くなる奴が多い、まあ、オメガは当初違ったらしいけど。

 

 

 

アイリス「ですが、どれだけ強い組織であろうと、この国で勝手な真似は許しません。

またこの国を襲うようでしたら、その時は私が……!」

 

レベリオ「………」(⁠・_⁠・)

 

 

 

俺はアイリスのその言葉を聞いて目を丸くした。

 

なんともまあ、俺と訓練して強くなったつもりなのだろうか、教団も、ウルティオである俺も、シャドウを含めたガーデンの皆全て倒し、勝てるつもりでいる。

 

出来ればただミドガル王国を守りたいってだけの思いであってくれればいいんだけど。

 

ハッキリ言って、俺と会う前まで扱う剣術を1つだけに拘り、元々禄に魔力の扱いを学んでなくて魔力を籠めた力任せに戦っていたのに、たった2年……しかも内1年半以上はつきっきりの修行じゃないのにその程度で俺やシャドウ、『七陰』の誰かに勝てると思っているのだろうか。

 

それでもある程度は鍛えてるから精々……カイやオメガ辺りに余程運が良ければ勝てる程度だと思う。

 

まあせめて知識だけ蓄えさせるべく学園入学1ヶ月前にシド=シャドウが扱う『スタイリッシュな剣』そしてシドが使う現在のアイツの最強の剣『自然の剣』のスタイルをアイリスに徹底的に叩き込んだ。

 

アイツの扱う剣はとうの昔からラーニング済み、ましてや半年前にも戦ったから尚更だ。

 

『凡人の剣』まで教えたらシド=シャドウだとバレる可能性はあるからシドが扱う前述の2つの剣、それだけを叩き込む事にした。

 

まあそもそも彼女は昔アレクシアと何度か稽古してるからそこは教えるまでもないと思うけど。

 

無論俺は手加減した、少しでも本気出すと即殺しかねないからだ。

 

これでシドがそれらを使ってきた時にアニメ1期最終話のベアトリクスの様に、もしくは彼女よりもすぐに防ぐ事は出来るようになるとは思うが、後はシャドウがその時どれだけの力加減で戦うかによるだろう。

 

閑話休題。

 

俺は真剣な表情をアイリスに向け、口を開く。

 

 

 

レベリオ「アイリス王女……いや、アイリス。

君は確かに強くなった、ブシン祭で俺と戦った時よりも更にな」

 

 

 

突然俺がアイリスやアレクシアといる時のみの普段の言葉で話すと、俺以外の全員が一瞬驚くが、俺の今の表情を見て、王族への慎みの言葉を崩す程の真剣な話だと察すると誰も口を挟まなかった。

 

 

 

アイリス「……レベリオ君」

 

レベリオ「だがな、ディアボロス教団は兎も角……シャドウとウルティオには勝てぬ」

 

クレア「それは、アンタが挑んでも?」

 

レベリオ「ええ。

……旅の途中、何度もウルティオとは戦いましたが……」

 

アイリス「なっ――――!?ウルティオと戦ったのですか!?」

 

レベリオ(まあ、ビアヘロとして旅をしてる最中分身同士で戦わせたから事実なんだけどね)

「最後まで話を聞くんだアイリス。

……奴は全く本気ではなかった、故に俺が死力を尽くしても、勝てる保証は何処にもない」

 

アレクシア「レベリオ君の言う通りです姉様。

ウルティオもそうですが、シャドウのあの力……まともな勝負になると驕らないほうがいいかと」

 

レベリオ「無論、この国を攻めてきたら全力で対抗するが……教団は兎も角、シャドウとウルティオが攻めて来たら最悪だな」

 

アイリス「それでは困ります!

レベリオ君は、今やこのミドガル王国の最強の魔剣士!そのレベリオ君が敗れたりでもしたら―――――!」

 

アレクシア「姉様!レベリオ君にその言葉は―――」

 

レベリオ

「・・・何だって……!?」 

 

レベリオ以外の一同

『……!?』

 

 

 

あまりに弱気な風に物を言う俺の発言に対して熱くなってしまったのか、アイリスが俺へのNGワードを言った。

 

うーん、おかしいな〜アレクシアと一緒にアイリスには散々教えた筈なんだけどなぁ〜?

 

もう、おこだよ?威圧感丸出しにしちゃうよ?

 

いや、今でも威圧感丸出しか。

 

クレアはどうやら何で俺が怒ってるのか理解出来ていない様だ。

 

グレンやマルコ、クレアの頭にも入れられるから丁度いいっちゃいいけど、俺にそういうのはこれっきりにしてくれよ?

 

 

 

アイリス「す、すみません、私また……」

 

グレン(あのアイリス王女がこうなるとは……)

 

マルコ(な、なんて威圧感……!?)

 

クレア(な、何で怒ってるのよ……?)

 

レベリオ「ふぅ……この際です、グレンさんやマルコさん、クレアさんにもハッキリ言っておきましょう。

『最強』『頂点』そんな言葉はですね?古の時代、その時代で1番強かった者を見た人達が勝手に決めた『限界』という似たような言葉の1つ1つに過ぎないのです」

 

アレクシア「だからあなたはその言葉が嫌い、なのよね?

強さに天井なんてないから」

 

レベリオ「……」コクッ

 

クレア「で、でもアンタだってかなり強いじゃない。

そんなアンタでも勝てないってなったら……」

 

レベリオ「勝つか負けるか、じゃないですよ。

シャドウガーデンの目的はあくまでも教団の連中、我々に直接被害を与えることはない。

現に教団の刺客だった者以外で、シャドウガーデンの者に危害を加えられた、という人はいますか?アイリス王女」

 

アイリス「そ、それは……」

 

レベリオ「ないとなれば我々の目的は1つ。

可能な限り純粋なミドガル王国の国民への被害を最小限に抑える、これにつきます。

私達の行動次第で、この国の命運や国民1人1人の命がかかっている、そう思っておいてください」

 

アイリス「……わかりました」

 

 

 

アイリスは唇を噛みながら、俺からの忠告に表向きは納得したように返事をした。

 

相手の力量が判らない以上、迂闊な事をすれば国民どころか国そのものが滅びかねない。

 

それを理解していても、今の状況ではやり場のない気持ちを抑えるしか無いのだ。

 

……これは、後で2人きりの時に俺が慰める必要がありそうだ。

 

いつかこういう日が来ると原作を知っている故にわかってはいたが、もっと上手く彼女の力になれる方法はなかったのかと自分でも思う。

 

本当に俺は不器用だ。

 

………ん?アイリスの力になる?

 

いやいや、あくまでも婚約者役として、だ。

 

うん、そうだ、そうに決まってる。

 

 

 

レベリオ「さて、最後に私の知っているシャドウガーデンの組織構成をお伝えしましょう。

まずはアレクシア王女も会っている…組織のトップ『シャドウ』

そしてそのシャドウの相棒にして組織のNo.2『ウルティオ』

その下にいるのが組織の最高幹部、シャドウとウルティオによって悪魔憑きを治され、魔力を与えられた7人で構成されし『七陰』

ちなみにアイリス王女が会ったアルファがその七陰のリーダーに該当します。

それ以下の組織構成は判明していませんが……現在のシャドウガーデンの構成員は600人を超えている、とのことです」

 

マルコ「ろ……600!?」

 

クレア「元悪魔憑きの奴が600人以上いるって事!?」

 

アレクシア「……シャドウとウルティオもそうだけど、敵に回したら本当にこの国終わるわね」

 

アイリス「・・・」(絶句)

 

 

 

ただでさえもういっぱいいっぱいだというのに俺からシャドウガーデンの構成員が600人を超えていると聞かされたアイリスは絶句した。

 

その後アレクシアが話しかけても、アイリスはまるで失神したかのように反応が無くなった為、話は一時中断となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約30分後……。

 

話が再開し、2つの組織の解説のまとめを終えた後、アイリスが俺とクレアを呼び出した本当の理由を述べる。

 

 

 

アイリス「と、とにかく、我が国が誇る剣術指南役が、敵の組織に通じていた。

この事実を重く受け止め新たに騎士団を設立することにしました。

メンバーは全員、私が直接勧誘した信頼の置ける者達です」

 

レベリオ(俺は兎も角、クレアも呼ばれたということは……)

 

アイリス「『ミドガル魔剣士学園』の特待生、クレア・カゲノー。

そして、レベリオ・ヴェンデッタ。

貴方達の実力を見込んで、是非私の騎士団に入団してもらいたいのです。

我が『紅の騎士団』に――――――」

 

レベリオ「却下」

 

アイリス&クレア「えっ!?」

 

 

 

アイリスの勧誘を即答で断った事により彼女とクレアが声を上げて驚いた。

 

グレンとマルコも声を出さないだけで驚愕している。

 

まさか婚約者である自分が、騎士団の勧誘を蹴るなんて思わないだろう。

 

アレクシアに至っては「まだ1人で何とかする気なのかしら」と言いたげな表情をしている。

 

 

 

クレア「ちょ、はぁ!?」

 

アイリス「…何故ですか?レベリオ君?」

 

レベリオ「何故も何も、私が『紅の騎士団』に入る理由がないからですよ」

 

クレア「大アリでしょ!?アンタアイリス王女の婚約者だから!?」

 

レベリオ「婚約者だから、ですよクレアさん」

 

クレア「ど、どういう意味よ……?」

 

アレクシア「!そういう事……!

レベリオ君は姉様の婚約者だから、わざわざ騎士団に入らなくても協力する、ってことね?」

 

レベリオ「ええ、そういう事です。

ちなみに、こんな事もあろうかと、既に騎士団への新しい装備の手配をしてあります。

……そろそろ到着する頃だとは思いますが……」

 

 

 

 

コンコンコンコン

 

 

 

 

話を続けていると、部屋の扉から4回ノックされる音が聞こえる。

 

普通これ程の回数ノックはしない、ということはレベリオの言っていた、新しい装備の手配が到着していたという事だろう。

 

 

 

「いいぞ、入ってきても」

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 

レベリオの声を聞いて、その扉が開かれる。

 

するとそこに、顔の上半分を仮面で隠したスーツ姿の男が現れた。

 

彼の名前は『ビアヘロ・ヴァンデルング』世界を旅する『放浪の旅人』にして、その正体はレベリオの分身体である。

 

が、当然彼がレベリオである事など、アイリス達が知る由もない。

 

 

 

レベリオ「紹介しましょう。

こちら、世界を旅している自称『放浪の旅人』ビアヘロ・ヴァンデルングです」

 

ビアヘロ「ビアヘロと申します」

 

アイリス「は、はぁ…これはご丁寧に……」

 

クレア&アレクシア

((なんか胡散臭そうなの来たわね))

 

ビアヘロ「レベリオ、20人分、例の物を揃えてきた」

 

レベリオ「すまないなわざわざ」

 

ビアヘロ「あれだけの金を渡されてなければ断る所だった」

 

アイリス「あ、あの……レベリオ君と、ビアヘロさんはなんの話を……?」

 

レベリオ「ああ、いつかアイリス王女が自分の騎士団を立ち上げる日が来ると思い、ビアヘロに頼んで新しい装備を『無法都市』の『雪狐商会』から仕入れて貰ったんです」

 

ビアヘロ「あそこなら《ディアボロス教団》も《シャドウガーデン》の手も入っていないのでね。

安心して、アイリス王女を筆頭としたミドガルの騎士団にも使ってもらえるという訳だ」

 

アイリス「レベリオ君……」

 

レベリオ「私は騎士団に入るのではなく、こういった支援をする……即ち、紅の騎士団の『パトロン』となりましょう。

流石に人手の支援はしようがありませんが……ミドガル王国に何かあれば私も前線に出るということで、よろしいですか?」

 

アイリス「で、ですが、それだけの支援を頂いても、私からレベリオ君に返せるものが……」

 

 

 

アイリスがレベリオの支援に見合う物を返せないと思い言うと、俺は彼女に近づき耳元で呟く。

 

 

 

レベリオ(毎晩たんまり返してくれればいいから)

 

アイリス(〜〜〜〜っ///な、何を言ってるんですかっ!?)

 

アレクシア(姉様とレベリオ君何イチャイチャしてるのかしら、一応私やクレアさん、グレンにマルコ、そしてビアヘロって奴もいるんだけど)

 

ビアヘロ「オホンッ、すまないが続けても宜しいか?」

(なんか別視点で自分と女性がイチャついてるのって凄い新鮮……?)

 

レベリオ「あっ、すまん…」

アイリス「す、すみません…」

 

グレン(若さとはいいものだな)

 

マルコ(……ニコレッタがまだ婚約者だったら……)

 

ビアヘロ「私が仕送りしたのは、魔力伝達率70%の黒鉄を使った剣や鎧等の戦闘用の品物だ。

無論、そのまま使っても構わんが、何しろ黒鉄だからな……」

 

アレクシア「そのまま使ったら紅の騎士団じゃなくて、『黒の騎士団』になるわね」

 

ビアヘロ「勿論色に拘るのであればカラーリングを変えられる物も揃えてまいりました。

後はご自由にお使い下さい」

 

アイリス「あ、ありがとうございます…」

 

ビアヘロ「礼ならレベリオに言って差し上げ下さい。

さて、仕入れた物をどちらに……」

 

アイリス「マルコ、ビアヘロさんを案内して下さい」

 

マルコ「は、はいっ!」

 

 

 

アイリスの指示でマルコがビアヘロのお供をし、2人は部屋を退室した。

 

さて、俺の意思はもう伝えた、後はクレアが紅の騎士団に入るかどうかだが……まあ入らないなんて選択肢は無いだろう。

 

その後、元々騎士団で見習いをやっていたクレアも、紅の騎士団に加入することとなった。

 

更に、アレクシアも自分から紅の騎士団に入ると言って、アイリスは渋るもそこは流石アレクシア、アイリスが過去に毎晩うさぎかくまのぬいぐるみを抱いて寝ていることを国民にバラすと言うとアイリスもやむを得ず了承した。

 

ちなみに、今は俺を抱いて寝てることが多い、同棲したばかりの頃はかなり初心だったが、今では2人きりの時は俺に甘えまくりのダメ王女となってしまった。

 

2人きりの時はもう、高潔な王女の面影なんて微塵もない。

 

さて、話を戻そう、まだだ、まだだよ?俺の紅の騎士団強化計画は、ただそこそこの装備を送るだけじゃないよ?

 

 

 

レベリオ「さてと……クレアさんとアレクシア王女が入って……紅の騎士団は何人に……」

 

アイリス「10人ですね。

……多いとは言えませんが……」

 

レベリオ「となれば、後は量よりも質で行きましょうか、アイリス王女、騎士団員を全員集めてください」

 

アイリス「何をするんですか?レベリオ君」

 

レベリオ「今からアイリス王女以外の紅の騎士団員全員に、私の魔力を与え、尚且つその魔力を操作して肉体の強化改造を行います」

 

アレクシア「なっ……えぇ!?」

 

クレア「そ、そんな事が…出来るの……?」

 

アイリス「ま、待ってくださいっ!?それではレベリオ君の魔力が大幅に減ることに……!」

 

レベリオ「何を言ってるんですか、これから先どんな強敵が現れるかわからないんですよ。

今のままで死なないとは限りません、備えはあるに越したことはない。

それに……私、魔力量だけはウルティオにも負けてないつもりですから」

 

アイリス「レベリオ君……」

 

レベリオ「というわけで、アイリス王女はマルコさんを含めた他の紅の騎士団員を召集してください。

その間、まずはグレンさんから魔力を与え、肉体の強化改造を行います……」

 

グレン「……まさか、これ程の若い者から力を得ることになるとは」

 

レベリオ「皆の命の為です」

 

アイリス「わかりました、では今すぐに団員達を召集します」

 

レベリオ「ええ、宜しくお願いします。

では、始めましょうか」

 

 

 

そうして俺はまずはグレンに『赤』の魔力をそこそこ与え、その後グレンに与えた魔力を操作して彼の身体を強化改造した。

 

本当なら身体の強化改造は自分でやって覚えるべきなんだけど、学園襲撃まで時間がないからね、感じて覚えてもらうしかない。

 

その後アイリスが召集した騎士団員全員にも同じ事をした。

 

……一部の騎士団員に僅かな『黒』の魔力を仕込んで。

 

その後俺は忠告した、「与えたばかりなので3日程、あまり魔力は使わないで下さい」と。

 

そう伝えた後、グレンを含めた騎士団員は退室した。

 

“忠告”はした、後は“どうなっても”知らない。

 

さて、これで魔力を与えてないのはクレアとアレクシアだけとなった。

 

俺は右腕全体に『赤』の魔力を大きく籠め、纏う。

 

 

 

レベリオ「さて、後はクレアさんとアレクシア王女だけですね」

 

クレア(ちょ、ちょっと待ってよ!?真ん中の胸部に触れて魔力与えてたわよね!?まさか……)

 

アレクシア(お、同じ事をするんじゃないわよね!?ま、まだポチにも触られた事ないのよ!?)

 

アイリス「…待ってください、レベリオ君」

 

レベリオ「……ん?」

 

 

 

アイリスが俺の右手首を強く掴んで待ったをかける。

 

その表情は何故かムス〜〜〜っとしていた。

 

何で?何でアイリス怒ってるの?

 

 

 

アイリス「アレクシアとクレアさんには私がやります。

レベリオ君、あなたは魔力を与えた後どうやってその魔力で2人の身体を強化改造するか教えてもらえますか?」

 

レベリオ「え?そうは言っても……ぶっちゃけた話私がやる方が手っ取り早いですし、何より魔力量……」

 

アイリス

「わ・た・し・が・や・り・ま・す!!!」

 

レベリオ「お、oh……」

(…よくわからんが、これ以上、何か言うのはやめておこう…)

 

アイリス「それと、レベリオ君はやり方を教えたら部屋を退室してください」

 

レベリオ「……おおせのままに」

(後でアイリスに彼女が2人に与えた分の『赤』の魔力与えればいっか)

 

クレア(ふぅ……アイリス王女ならまだノーカンかしら)

 

アレクシア(姉様、助かったわ)

 

 

 

俺はアイリスに魔力を与えた後の、その魔力を扱った相手の身体の強化改造のやり方を教えた後、部屋を出た。

 

部屋を出る前にアイリスから「耳を澄まさないでくださいね」と目が笑ってない笑顔で言われた。

 

………よくわからん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその夜家に帰ると……。

 

 

 

アイリス「………」

 

 

 

アイリスが、何故かふくれっ面になっていた。

 

何を怒っているのやら。

 

 

 

レベリオ「あ、アイリスさん?何でそんなに怒ってるの?」

 

アイリス「私があの場にいなかったら、レベリオ君クレアさんとアレクシアの胸を触るところでした」

 

レベリオ「……仕方あるまい、強くするためには必要なんだから」

 

アイリス「金・輪・際!私以外の女性の胸を触らないで下さい!

魔力で強くするなら私がやりますから!」

 

レベリオ「お……おう……」

 

アイリス「……私の胸なら、いくらでもいいですから……」

 

 

 

やはり2人きりの時アイリスは甘々なダメ女であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその日の深夜。

 

時計塔にいる分身体の俺は………。

 

 

 

ウルティオ「……やれやれ、うまいこと紅の騎士団に潜入出来たと思っているんだろうかねぇ。

……魔力を如何に微細にしても俺の目は欺けない、俺は記憶を見れるのだ」

 

 

 

掌にある『赤』と『黒』2色の魔力を渦巻かせ、それを球体状に変化させる。

 

その魔力を見て、ゲスい顔をしていた。

※オリ主

 

 

 

「出来れば情報を抜き取ってからにしたかったが……ミドガルに潜入するほどだ、大体何処の派閥かアテはある。

というわけで……あばよ」

 

 

 

別れを告げるように俺は、球体状の魔力を……思いっ切り握り潰した。

 

その翌日、紅の騎士団員が3人、全身が破裂したような死体で発見された。

 

調べた結果、レベリオの魔力を多めに使ってしまった事による魔力の暴発が原因とされた。

 

アイリスは嘆いたが……。

 

 

 

レベリオ「だから忠告したのに……3日程魔力はあまり使わないで下さいって」

 

アイリス「……確かに、レベリオ君はちゃんと忠告しましたからね……」

 

 

 

レベリオにこう言われては何も言えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 







レベリオ・ヴェンデッタ
ビアヘロ・ヴァンデルング


原作通りに《シャドウガーデン》を騙る教団の刺客への先手、アイリスの紅の騎士団強化の為に分身体を使って『雪狐商会』から黒鉄装備を仕入れてきた黒紫の髪と瞳を持つ転生者オリ主

アイリスやアレクシア、グレンとマルコとクレアに教団とシャドウガーデンの情報をある程度話した後、ビアヘロ・ヴァンデルングに変装した分身体に雪狐商会から仕入れてきた黒鉄装備を持ってこさせ、更にグレンを筆頭とした紅の騎士団員全員に自身の魔力を与えた。

この時、騎士団員全員の記憶をほんの少し覗き見し、教団のスパイらしき者に黒の魔力をほんの少し与え、深夜に時計塔にいる分身体に間接的に殺させた。

クレアとアレクシアにも魔力を与えようとしたが、アイリスに止められ、何故止められたのかをわかってない。



アイリス・ミドガル


原作通りに紅の騎士団を設立し、クレアとレベリオを加入させようとした、オリ主ヒロイン候補キャラ

レベリオが騎士団に入らない理由を察したアレクシアの言葉を聞いて納得した直後に、彼の協力者であるビアヘロが現れ、魔力伝達率70%の黒鉄装備を持っていたと告げられると、その装備を特定の場所へ持っていくようマルコに指示した。

その後レベリオが紅の騎士団員全員に魔力を与えその魔力を扱った肉体の強化改造を、男性陣がされる所までは普通に見ていたが、触れた箇所が胸部だった為に彼が同じ事をクレアやアレクシアにしようとすると、それを自分がやると言って断固阻止した。

この時嫉妬を含めた怒りを顕にしているが、当のレベリオはその怒りの原因に気づいていない。

また、その夜に自分の胸ならいくらでも触っていい等と大胆発言するほど、彼と二人きりの彼女は甘々なダメ女化している。



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