転生したら陰実の世界にいた件   作:リベリオンβ

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ハーメルンの前書きってPixivでいうキャプションなのだろうか?


陰の実力者と遭遇してしまいました

 

 

 

レベリオ・ヴェンデッタはこの世界に産まれた当初、その膨大な魔力によって《悪魔憑き》になってしまうのではないかと疑われていた。

 

ところが、産まれてからその予兆はないどころか、魔力の扱いを独自にコントロールし、魔力を高密度に練って魔術回路の強化をしていたことにより、少しでも何らかのアクションを起こせば身体から魔力が漏れ出す、といったことはもうなくなっていた。

 

その後から彼の両親の眼の奥から《悪魔憑き》になってしまうのではないかという怖れがなくなり、ようやく産まれた一人っ子の子供を溺愛するようになった。

 

元々大きな魔力を持っていたことで相当な期待をされており、その期待は《伯爵》から《侯爵》へと爵位が上がるのではないかと言われるほどである。

 

流石にそれは過大評価ですと言っても両親は謙虚だなと逆に喜ばれるほどで別の意味で転生前の両親と関わるより精神的な疲労が来る。

 

まあ転生前の、子供さえいればいいと思ってる母親、こちらが働いたお金を借りて逃げる父親に比べれば幾分かマシではあるのだが。

 

さて話を戻そう、今日も彼は盗賊狩りをするために夜中歩いていたのだが…。

 

 

 

シド「ヒャッハー!!!盗賊は皆殺しだー!!!

 

レベリオ「・・・」(物陰に隠れている)

「完全に先を越されてしまったな…まあカゲノー男爵家の領地だから無理もないのだが。」

 

 

 

既にそこにはシド・カゲノーが盗賊達をスライムソードで蹂躙してる光景があったのだ。

 

流石原作同様、盗賊達は1分持つ事なく次々とバラバラに切り刻まれていく。

 

アニメ2話では「2分も持たなかったね」なんていうが実のところ1分、いや30秒すら持ってない。

 

そんな光景を、レベリオは魔力と気配を消して物陰から眺めていた。

 

 

 

(あーおっそろし、一見スライム依存の戦い方に見えるけど、その実近接戦闘もめっちゃ強いからな…原作主人公シド君。

あの歳で原作で『アイ・アム・アトミック』使ってる所は見たことないが…どうだろうな。

使えなくてもどっちみちやべー奴なんだけど)

 

シド「あーあ、もう終わっちゃった。

もう少し試したかったんだけどなー、まあいいや、盗賊なんていくらでも出てくるし試しようあるでしょ。

さてさて、今日も盗賊達が奪った物を有効活用有効活用、『陰の実力者』となる僕の為に、ね?

…あ〜〜ちょっと期待外れか、殆ど金貨しかないや」

 

レベリオ(…とりあえず実力の一端は見れた。

…でもこれからどうすればいいんだ、まさかこうも早く見つけるなんて思わなかったし!?

見つけてからどうするか何も考えてねー!?)

 

シド「!」

 

 

 

シドを見つけてしまったレベリオはどうすればいいのかを嘆いていた。

 

しかし、嘆いた途端に高密度に練ったにも関わらず多すぎた彼の魔力が僅かに溢れてしまった。

 

そんな状況下、金貨を回収しながら彼の魔力に気づいたシドに気づかぬまま、レベリオは嘆き続ける。

 

 

 

「よかった、もう一人いてくれて。

丁度不完全燃焼だったんだ、しかもあの僅かな魔力…かなり濃い、色々試せそうだ」

 

レベリオ「・・・え?」

(気づかれた!?

!?しまったぁぁぁあああぁぁあ!?!?魔力漏れてたぁぁあああぁぁあ!??!?!!)

 

 

 

嘆いてる最中に、物陰に隠れているこちらに気づかれてしまうレベリオ。

 

金貨を回収し終ったシドがこちらに向かってくる。

 

 

 

(不味い不味い不味い!?まだどうするか決まってないのにー!?

ええい!せっかく転生したのに殺されてたまるか!逃げる!全力で逃げる!これ1択だろ!?)

 

 

 

もはや魔力を隠すのは無意味と悟ったレベリオは全身に紫の魔力をまとい、その場から全速力で逃げ出したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side シド

 

 

 

シドは他人に関することでこれまで大して関心するような事はなかった。

 

そりゃそうだ、普通の人間が『陰の実力者』になろうとする彼に付き合うことはないからである。

 

ましてや普段の彼はモブに徹しているから尚更だ。

 

そして『陰の実力者』ムーヴをするのはいいのだが、前世では暴漢を陰で倒すだけ、転生後も盗賊を殺して金貨や資材を奪うだけで彼の相手になるような人物が誰一人もおらず、『陰の実力者』の下準備をするくらいしかやることがなかった。

 

ところがつい先程盗賊達を殲滅し、金貨を回収する途中にこれまで感じたことのない高密度の僅かな魔力を感じた。

 

何者かはわからないが、間違いなくこの間盗賊達を魔力を使わずに殲滅して資源を回収した者に違いない。

 

そして魔力の密度からして、間違いなくこの世界に来て、盗賊なんて霞むくらいの強者!

 

それを相手にこのきょーじんは試さないという選択肢はない、何故逃げているのか不明だがせっかく見つけたのだ、シドはとりあえず追うの1択しかなかった。

 

 

 

シド「魔力の量や密度はかなりのものだね、是非とも戦ってみたいものだ…っねっと!」

 

???「がぁあ!?」

 

シド「!

へぇ…『魔力』で作った『分身』か…」

 

 

 

相手の実力を試すのとスライムソードが今どこまで伸びるのか試すべく、スライムソードを最大限伸ばして、こちらから逃げていた謎の男を刺し貫くシド。

 

しかしそれが刺された直後、断末魔と共に男の姿はただの紫の魔力となって霧散した。

 

この様子を見てシドは関心せざるを得ない、ただ逃げるのではなく、『魔力分身』を生み出して自分をそれに追わせるように仕向けたのだから。

 

 

 

「逃げるだけとはいえ『魔力分身』を産み出して操作するなんて…やっぱり、只者じゃないね。

分身に使った魔力もかなりの質と量だ、いいね、これでノリさえよかったら間違いなくなれそうだ!『陰の実力者』である僕の相棒か右腕に…!

さてさて…本体は…あっちだな、金貨が重いけどなんとか追えるでしょ」

 

 

 

魔力感知をして謎の男の魔力を発見したシドはすかさず追跡を再開した。

 

自身の相棒か右腕になってくれるかもしれないと…期待を膨らませながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side レベリオ

 

 

 

レベリオ「!

魔力で産み出した分身がやられたか…!

まあ、逃げるようにしか操作してないから当たり前なんだけど!」

 

 

 

シドになんとか魔力分身で産み出した分身を囮に逃げ出すことに成功したレベリオ。

 

だが魔力分身がやられ、こちらに向かってくるのを感知した彼は魔力を練り込みつつ逃げるスピードを上げていた。

 

 

 

「あんまり遠すぎると逃げるようにしか操作できないのが今の俺の限界なんだよな…!」

※100m以上本体(レベリオ)から離れるとレベリオは精密に魔力分身を操作出来なくなる。

「とはいえ十分距離は取れた、どっか別の国に行って魔力と気配を消して…」

 

シド「やり過ごす、いい手だよね。」

 

レベリオ「うむ、やり過ごしてなんとか逃げることにせいkヴェェぇぇぇえええ!?」

 

 

 

まだ距離は遠いものの、いつの間にかこちらの視界に入る程に追ってきていたシドを確認するレベリオ。

 

そりゃ彼は驚く、先程まで魔力分身の自分を追っていたはずなのにもう自身を視界に入れる程に追いついたものだと。

 

 

 

シド「『魔力分身』は悪くない手だった、逃げるだけとはいえ操作出来るのも素晴らしい」

(魔力の消費が激しくて効率悪いから僕は使わないけど…彼は魔力が僕より遥かに多いから使える、いいね、ロマンの1つだ)

「でも、もう少し早く作るべきだったね、こうして視界に入るまで追いついちゃったよ」

(金貨無かったらすぐに追いつけるんだけどね)

 

レベリオ「くそったれ!!!」

(流石原作主人公!この程度では撒けないか…!

しかも多数の金貨持っててこれかよ!?

まだ距離はあるがその気になればすぐに追いつかれる!どうする…!?)

 

 

 

レベリオは思考する。

 

相手は先程魔力分身で作った自分を倒し、即座に自身を視界に入れる程素早く追いつくことが出来るのだ。

 

このままでは追いつかれてしまう。

 

だが考えている時間はない、彼は練り込んでいた魔力を最大限身体に纏い始める。

 

 

 

「…やはりお前は凄い、だが、このまま追いつかれると思うなよ…!

うおおおおぉぉぉおお!!!」

 

シド「おぉー、魔力がさらに濃くなってく…逃げてる間に魔力を練り込んでたのかー」

 

レベリオ「この魔力で可能な限り全 力 で 逃 げ る!!!

うがあぁぁぁぁあぁぁあああ!!!」

 

シド「おぉ、早くなってく!

こりゃ金貨持ったまま追いつくのは無理だなー。

っま、魔力と気配覚えたからなんとかなるでしょ、それにこのままいくとどっかにぶつかりそうだし」

 

 

 

魔力を纏って全速力でシドから逃げるレベリオはついに彼を振り切ることに成功する。

 

相手が金貨を持っていた事が幸いしたのか、後ろにいたシドがどんどん見えなくなっていく。

 

一方のシドは魔力感知出来ればいいと認識し、そのままのスピードを維持していく。

 

 

 

レベリオ「よし、なんとか振り切った!このまま逃げきっt!?!???!あっ!?ヤバい!?ぶつかるぅぅううう!?」

 

 

 

シドを確認出来なくなるほどスピードを上げたレベリオが前を向くと、そう遠くない目の前に岩壁があった。

 

スピードを止めようとするも間に合わない、彼はそのまま――――

 

 

 

ガッ!?

 

 

 

 

その岩壁に激突してしまい、岩壁に大きな穴を開けたのであった。

 

 

 

 

???「な、何事だ!?」

 

???「ここを嗅ぎつけられたのか!?」

 

レベリオ「くぁ…あいつから逃げるのに必死で壁にぶつかったし…って、あれ?」

 

 

 

シドから逃げている最中に岩壁に突っ込んでしまったレベリオ。

 

幸い全身に魔力を纏っていた為、ほんの僅かな衝撃程度だけで済んでいた。

 

だがそこには、これまで相手していた盗賊とは違う雰囲気の者達がいたのであった。

 

 

 

(…あれ?ちょっと待って?あいつらのあの紋章どっかで…って!?

ア゛アア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!?!?こいつら!!!『ディアボロス教団』じゃねーか!?何でここに!?)

 

 

 

レベリオは謎の集団がつけていた紋章を見て察した。

 

自分がなんと、『ディアボロス教団』の小アジトに突っ込んでしまったということに。

 

気づいたときにはもう遅い、教団員達は戦闘態勢を取る。 

 

 

 

教団員A「貴様!何者だ!?」

 

教団員B「侵入者か!?」

 

レベリオ「すんませーん、思いっきり突っ走ったら壁突き破っちゃいましたー、ダメ?」  

 

教団員C「ふざけたことを!」

 

教団員D「相手は一人だ!殺せ!」

 

レベリオ「やっぱダメか、まあいいや、いずれ殺り合う事になるし、殺るしかないか―――――」

 

 

 

 

ドカーン!!!

 

 

 

 

教団員達『!?』

 

レベリオ「あー、そういえばあいつ追ってきてるんだった………どうしよ、これ」

 

 

 

レベリオが『ディアボロス教団』と交戦を開始しようとした矢先、彼を追っていたシドが何故か彼と同じように壁を突き破って現れたのだった。

 

 

 

シド「ふう…せっかくだから同じ事してみたけど、あれ?こいつら君の仲間?」

 

レベリオ「なわけねーだろ、こんな怪しげな奴ら。

つか何でお前まで壁突き破って来るんだよ」

 

シド「え?珍しい強者を追いかけてみたら新たな盗賊のアジトだったからカッコよく登場するとこでしょ?」

 

レベリオ「壁を突き破って登場するのはカッコイイのか…?よくわからん」

 

教団員B「ま、またアジトの壁が…」

 

教団員C「へっ、たかがガキが二人に増えただけだ!さっさとkぐぇっ!?」

 

 

 

教団員の一人が剣を取り出そうとした次の瞬間、その両手首と首が切断され吹き飛んだ。

 

他の団員達は驚愕する中、シドのみ何か関心したかのような表情をする。

 

教団員を斬ったのは、レベリオのスライムだったのだ。

 

 

 

レベリオ「あのさ、喋ってる最中に口を挟まないでくれるか?ただでさえ機嫌が悪いんだ俺は…」

(隣のコイツのせいで)

 

教団員D「なっ…バカな、いつの間に…」

 

シド「へぇ…君もスライムソードを使うんだ」

 

レベリオ「…使っているのはお前だけじゃないと言う事だ、

……『シド・カゲノー』男爵」

 

シド「えっ、何で僕の名前知ってるの?」

 

レベリオ「…カゲノー男爵家の領地から少し遠いとこに、ヴェンデッタ伯爵家の領地がある。

…俺はその伯爵家の1人息子なんでな、周辺の情報は知ってて当然。

なにより他に盗賊狩りをしているのに気づいてるのはお前だけではないと言う事だ」

 

シド「成る程ね、つまり君も『陰の実力者』に?」

 

レベリオ「…それとは少し、目的が違うが…

とりあえずまずはこのゴミ共を片付けないか?話はその後でも遅くはない」

 

シド「そだねー、これまでの盗賊と違ってなんか高価な物持ってそうだし」

 

教団員B「ぐえっ!?」

 

 

 

レベリオと一時共闘することにしたシドも教団員の1人をスライムソードで四股を斬ってバラしていく。

 

聴こえるのは教団員の断末魔とシドのヒャッハー!な笑い声。

 

それに続くようにレベリオもスライムソードを展開、ミスリルの剣を右手に持ちつつシドと共にあっけなく教団員達をバッタバッタと斬りまくって殺害していった。

 

 

 

シド(魔力もだけどスライムソードの扱いも中々のものだね。

しかもスライムソード任せじゃない、体術やミスリルの剣を使った剣術も中々だ)

 

教団員E「ば、バカな…!?た、たった二人のガキに…全滅だと!?」

 

レベリオ「残るは貴様だけだ…さて、どうする?」 

 

教団員E「くぅう!かくなる上は…!」

 

シド「アーティファクトか」

 

レベリオ「あれは…」

(後にルスランのおっさんが使う『強欲の瞳』と似てやがる、ということは…!)

 

 

 

最後の教団員がアーティファクトを取り出して起動する。

 

瞬間、シドとレベリオ、それぞれの身体を纏っていたスライムボディスーツが元のスライムへと戻っていく。

 

シドも手を掲げて確認する、すると彼が形作っていたスライムが元に戻っていく。

 

魔力が練れなくなるタイプのもののようだ。

 

 

 

シド「成る程、魔力を練れなくするヤツか」

 

レベリオ「みたいだな、ほんと滑稽だ」

 

教団員E「な、なんだと!?」

 

レベリオ「こんな『借り物の力』を使って勝った気でいるんだから、ホント滑稽だ」

 

シド「そだね、別に魔力使えなくてもこんな雑魚1人倒すくらいわけないし。

魔力練れなくすれば勝てると思っちゃいけない」

(時間かかるけどこれに対抗するくらい練れればわけないからね)

 

レベリオ「だが『借り物』とはいえせっかく使ってくれたんだ…こっちもそれ相応の物を見せてやろう」

(こいつだったら時間はかかれどこんなものに負けないくらい魔力練り込むだろうからなぁ)

 

 

 

アーティファクトを使った教団員に対して敬意を評すかのようにレベリオは銀色の液体を取り出し、手で形つくる。

 

そうして銀色の液体は鞭へと変化していった。

 

 

 

シド(銀色のスライム?いや…)

「それ、『液体金属』?」

 

レベリオ「その通り、スライムに比べれば魔力伝達は落ちるが…ふっ!」

 

 

 

 

ベチン!

 

 

 

 

教団員E「ぐはぁ!?」

 

 

 

鞭に形を変えた液体金属が教団員の首を激しく打つ。

 

これが、レベリオの魔力メタ対策の1つの武器だったのだ。

 

首を強く打たれ、骨を折られた教団員は死亡してしまう。

 

 

 

レベリオ「この様に、魔力を練れなくされても戦闘は可能だ」

(ホント、某RPGゲームに出てくるは◯れメ◯ル様々だわ)

 

シド「へぇーいいねそれ、今度同じ状況になったら使ってみようかな。

接近戦出来ればいいけど、相手によっては通じないこともあるしね」

 

レベリオ「その相手って誰の事だよ」

 

シド「え?君じゃないの?」

 

レベリオ「過大評価やめい、俺にはそんな実力ないわ」

 

シド「いや、ある!

君には僕の相棒になるくらいの実力が!今日確信した!」

 

レベリオ「・・・は?」

 

 

 

シドのその言葉にレベリオはすっとんきょーな顔をして硬直する。

 

この原作主人公は一体何をゆっとんのじゃ、別に俺なんぞいなくとも充分無双出来るだろうに。

 

レベリオはシドの考えがわからずにいた。

 

 

 

シド「逃げるだけとはいえ魔力分身を操作出来る程の魔力の扱い、スライムソードだけに頼らない体術と剣術、そして魔力が練れなくなったときの戦闘手段、極めつけはまだまだ強くなれそうな感じ。

間違いない、君には僕の……『陰の実力者』の相棒という称号を与えてもいい!」

 

レベリオ「いや、おいちょっと待て。

流石に相棒は過大評価過ぎるだろ」

 

シド「そうかな?じゃあ右腕からってことで。

そして今後の実力の向上次第では相棒に…」

 

レベリオ「意地でも相棒にする気かいっ!」

 

シド「えー、いいじゃないか、君だって僕と同じ転生者の筈だし」

 

レベリオ「…!」

 

 

 

シドの『転生者』という発言を聴いてレベリオの表情が引き締まる。

 

そしてその反応にシドは見事図星を当てた事でニヤリと笑う。

 

 

 

シド「この世界の人間はスライムという魔力伝達最高の物があるのに何故か使おうとしない、でも君はそれを軽々と使いこなせている。

おまけにさっき一緒に戦った時、君が使っていた体術と剣術、あれ間違いなく僕がいた世界の物と同じだったんだよね」

 

レベリオ「…それで?」

 

シド「しかも、僕は君の事を全く知らないのに、君は僕の事を知っているように見える。

だって僕から逃げてた時に言ったじゃん、『やはりお前は凄い』って」

 

レベリオ「…!」

 

シド「どうして僕の事を知ってるのかは知らないけど、裏を返せば君は僕の『陰の実力者』の果てを知ってるって事になる」

(まあ僕は数百年生きるつもりだけどそれでも終わりは来るものだからねー)

「でもそれらを知ってる人間が右腕もとい相棒だったら色んな意味で頼りになるし、ただでさえ実力者である自分を支える存在は必要不可欠だからね!しかもカッコイイ!」

 

 

 

シドはビシッとポーズを決めながらそう語る。

 

この男は、自分の事を知ってる人間を前にそんなトンデモ発言を言ってのけたのだった。

 

普通なら相手の事は知らないのに自分の事は知られてるなんてストーカーと言われても仕方ないにも関わらずである。

 

 

 

レベリオ(…厨二病というとは知ってたが、ここまでとは………)

「…えらいポジティブな考えだな」

 

シド「そりゃね、物語に陰ながら介入し実力を見せつける『陰の実力者』になるために日々前向きに修行してるからねー」

 

レベリオ「…俺はお前と違って最強に興味はないぞ?」

 

シド「えー?その割には相当強かったじゃん、特に『魔力分身』は極められたら僕でも勝つのが難しいくらいだ。

“魔力量”だけなら君は僕より強いと見た、右腕は絶対、いつか相棒に欲しいくらいだ」

(僕の魔力量であれ程の『魔力分身』やったら凄い魔力消費するから他の魔力トレーニングが出来なくなってとても出来ないんだよねー)

 

レベリオ「わっーた!わっーたよ、どうせお前の事だ、断っても付き纏いそうだ」

 

シド「わかってるじゃん、決まりだね。

いやー自分以外に転生者、それも僕の事をよく知ってそうな人間が相棒かーこりゃ楽しくなりそうだ、これが運命ってやつだね」

 

レベリオ「これが運命だとしたら、運命というのはなんとも奇妙なもんだよ」

 

シド「おおっ、いいねその感じ。

参考にするよ」

 

 

 

ケラケラと笑うシドに俺はやれやれと首を横に振りながら呆れていたのであった。

 

 

 

「あ、そういえば僕まだ君の名前知らないや」

 

レベリオ「レベリオだ、ヴェンデッタ伯爵家ってのはもう聴いたな?」

 

シド「うん、じゃあこれからよろしく、相棒」

 

レベリオ「右腕からじゃなかったのか!?」

 

シド「細かい事は気にしない気にしない」

 

 

 

こうして、俺はシド・カゲノーと奇妙な出会いをし、挙げ句の果てには相棒(右腕って言ったよね?)になってしまったのであった。

 

………まあ、俺も厨二病の部類だから気が合いそうっちゃ合いそうだが、はたしてコイツとはこれからどんな風に付き合うことになるのやら。

 

それは今の俺には、分からずじまいであった。

 

 

 

 

 

 

 

 





レベリオ・ヴェンデッタ

特にこれといった目的なく『陰の実力者になりたくて!』の世界を謳歌する紫の瞳を持った人間。

本人は最強に興味はないと言うが、実力はシドに匹敵すると思われる。

レベリオ「やめて、過大評価やめて」



シド・カゲノー

『陰の実力者になりたくて!』のイカれた主人公。

高密度の魔力を持ったレベリオの実力、そして自分の事をおそらく知っているであろうことに興味を持ち彼を右腕もしくは相棒にすることに成功。

レベリオの事は現状魔力量だけなら自分を上回ると思っている。

その為自分がやるとすぐに魔力が尽きる『魔力分身』に関しては自分は現状そのトレーニングはやらないがレベリオがやるのは肯定的(本人曰く1つのロマンがあるかららしい)

これを気に自分もまだまだ強くなれると超前向きに『陰の実力者』として修行をすることを決める。

シド「多分魔力は僕の倍以上ありそうだよねー魔力の扱いや魔術回路、体術や剣術などの基礎、さらに『魔力分身』もガッチリ鍛えたらホントに僕より強くなりそう、でも裏を返せば僕もまだまだ強くなれるってことだね。
最強には興味ないって本人は言ってるけど、レベリオの存在は僕をさらに強くするんだ。
そしてその分レベリオも強くなる、うん、今後が楽しみだ」

えっ?原作だとスライムソードやスライムボディスーツは僕が10歳から使ってたって?固いことは言わない言わない



『魔力分身』

レベリオが扱う魔力の分身を産み出して自分のように操作をする、もはや魔法の一種。

シド曰く魔力のコントロールがどれだけ良くてもそれ相応の質量を持った魔力を使わないと1分持たずに消滅してしまう、つまり現状使用すると魔力の効率が悪い為シドは戦闘に使わなかった。
というよりシドが魔力分身の修行をするとすぐに魔力が尽きるので現状他のトレーニングをして基礎魔力を増やしてから実行する予定らしい。

モブAと『陰の実力者』同時にこなせるかもしれないので1人分身だけ完全に使えるようにしようか検討中とのこと。

レベリオはシドの倍以上の魔力を持っている為問題なく使用してトレーニングできる。

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