転生したら陰実の世界にいた件   作:リベリオンβ

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この回からクレア・カゲノーとアルファが登場します


シドより先に悪魔憑きを見つけて治そう

 

 

 

 

 

こうしてシドの相棒になってしまった俺は、せっかくなので両親に頼んでカゲノー男爵家に挨拶しに行くことにしたのである。

 

隣の領地のヴェンデッタ伯爵家の息子が挨拶しに行くとの事で、カゲノー男爵家の皆から俺は歓迎されていた。

 

………約一名を除いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クレア「勝負しなさい!

アンタがシドの親友に相応しいかどうか確かめてやるんだから!」

 

オトン「こ、こらクレア、伯爵家の息子さんなんだから」

 

レベリオ「いえいえオトン・カゲノー男爵、突然お邪魔しているのは私ですからこういった対応になっても仕方ありませんよ。

………まあ、私はこれしか持ち合わせていないのでそれでもよければ」

 

 

 

シドの姉、クレア・カゲノーに会ってからの第一声がこれであった。

 

流石原作通りのブラコンである。

 

まあこうなることはわかってはいたので俺もミスリルの剣を携帯していたわけだが。

 

レベリオがニコリと笑いながらミスリルの剣を抜く。

 

 

 

「その勝負受けましょう、勿論、剣でですよね?」

 

クレア「当然よ、シドの前でギッタンギッタンにしてやるんだから!」

 

 

 

コラコラ、女の子が、しかも貴族がギッタンギッタンなんて言葉使っちゃダメですよー。

 

それでもSAOのシ◯カと中の人一緒かな?w

 

転◯ラのミ◯ムといい勝負じゃないか?

 

まあとりあえずシドの姉であるクレアと勝負することになったレベリオはミスリルの剣を抜く。

 

クレアも鉄の剣を抜き、いざ勝負が開始される。

 

先に踏み込んだのはクレアだった。

 

彼女の鉄の剣が振り下ろされる、しかしレベリオは片手に持ったミスリルの剣で難なく受ける。

 

レベリオからは全く打ち込んで来ない、一方的にクレアの剣を右手に持ったミスリルの剣で受けるだけ。

 

挑発するような笑みをレベリオは浮かべていた。

 

 

 

クレア「っ……!」

(こいつ、私の剣を軽々と……!全く当たらない!?)

 

レベリオ「どうしたんですか?まさかとは思いますがそれで全力ですか?」

 

クレア「アンタこそ、私の剣を受けるだけで精一杯じゃないの?」 

 

レベリオ「では、少しだけ……見せましょうか、私の剣を」

 

クレア「………!?」ゾッ

 

 

 

唐突に表情と剣の構えを変えたレベリオにクレアは寒気が走る。

 

突然レベリオの雰囲気が変わった為にクレアは距離を取る。

 

が、腰を少し落とし、構えを変えただけで向こうから攻めては来ない、カウンター狙いなのか、こちらから攻めて来ない以上向こうからは一切攻めないのだろうか。

 

 

 

(な、何よ………結局攻めて来ないんじゃない?

こっちから攻めて来るのをあくまで待ってるわけ?上等じゃない!そっちがその気ならどんどん攻めてや――――)

 

レベリオ「チェリャアァァァァァァ!!!

 

 

 

 

パシィーン!!!

 

 

 

 

クレア「っ!?」

 

オトン「おお………!」

 

 

 

あくまでも自分から攻めて来ない、そう思って痺れを切らしたクレアが再びこちらから攻めようとした矢先、いつの間にかレベリオに間合いを急激に詰められ、突然の事に反応が遅れた彼女が気がついた時には彼女の剣は弾き飛ばされてしまった。

 

というのも、レベリオはクレアが気が長い性格でないことを熟知し、あくまでもこちらから攻めて来ない姿勢を見せ続け、少し本気を出すような発言をしてクレアから再びいつ攻めてくるのかを見計らい、カウンター狙いと見せかけて彼女との距離を一気に詰め、自身の剣を彼女の剣の中段側面に思い切り打つように振るい、彼女の剣を遥か遠くに弾き飛ばしたのだ。

 

転生前に『陰の実力者になりたくて!』のコミックやアニメを見ていたからこそ出来た芸当である。

 

最も知識がなくとも彼女のペースに敢えて乗らせてその隙を突くことが出来る為どのみち早いか遅いかの違いではあるが。

 

というわけでクレアの剣を弾き飛ばしたレベリオは彼女の喉元に剣を突き立てる。

 

 

 

レベリオ「勝負ありですね、ここが戦場ならクレアさんは首を斬られて死んでます」(^^)

 

シド「わー、凄いぞーレベリオー」

(まあ、これくらい僕の相棒なら当然だね)

 

クレア「あっ、ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬ………!!!」

 

 

 

既に勝負ありの所をさらに剣を突き立てられてクレアは悔しそうな顔をする。

 

ましてや自分の愛する弟が、彼女からしたら目の前の得体のしれない人間を褒めているのだから尚更である。

 

レベリオはこのくらいで簡単に負けを認めるクレアではないと認識しているからこそ、彼女に突き立てたミスリルの剣をそのままにしている。

 

終始ニコニコして、余裕の表情を浮かべながら。

 

とはいえ、使っている剣の質が違うという言い訳をしない辺り、クレアもある意味では強者なのだろう。

 

 

 

レベリオ「さて、ご覧の通りいつでも急所を突ける状態、しかもクレアさんの剣は遥か遠くに弾き飛ばしました、まだやりますか?」

 

クレア「う、うぅう〜〜〜!!!

へ、変なのに……

変なのにシドをとられた〜〜〜!

って言うわけないでしょ!?

覚えてなさいよ!?いつかアンタをシドの目の前で細切れにしてやるんだから!」

 

 

 

まるで負け惜しみを言うモブのように、クレアは一目散にその場から去っていった。

※剣を回収しに行っただけです。

 

 

 

シド「あっ、姉さーん?何処行くのー?」

※剣を回収しに行っただけです。

(うおー凄いな姉さん、まさに負け惜しみを言い残して去っていくモブみたいだ、僕も見習わないと)

 

オトン「あ、あのクレアが一撃も入れられないとは………」

 

オカン「噂通りの実力ね……ヴェンデッタ伯爵家のレベリオ君」

 

レベリオ(え、ちょっと待って?何噂って?俺そんな噂になるような事してないよ!?

まさかシドが盗賊狩りをしたのを言いふら……すわけないよな?うん、流石にそれはないな、でも噂って?何だ?お父様とお母様は何を話したんだ……!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんな一波乱があった後、ゆっくりとカゲノー家で過ごしたその夜。

 

今日もレベリオとシドは、盗賊狩りに性を出していた。

 

 

 

シド&レベリオ

「「ヒャッハー!!!金出せ盗賊共ー!!!」」

※オリジナル主人公と原作主人公です。

 

盗賊A「な、なんだこのガキ共!?」

 

 

 

シドとレベリオ、互いにスライムソードを使って盗賊達を蹂躙していく。

 

相手は単なる盗賊なので安定のようにバラバラになっていく。

 

今回は20人以上いたのにも関わらず、この2人にかかれば1分も持たない。

 

あっという間に盗賊はたったの1人になってしまった。

 

これではシドに鍛えて貰った魔力トレーニングの成果を出せないとレベリオが小さく呟いていたのは本人だけの秘密だが。

 

 

 

盗賊B「そ、そんな……なんなんだよお前ら!?」

 

シド「1分も持たなかったね」

 

レベリオ「だな、せめてこいつで1分は持ってほしいものだ」

 

 

 

こう言ってレベリオが取り出したのは深さ35cm長さと幅が10cmの箱状のアーティファクトだった。

 

 

 

シド「それ、レベリオがいつも魔力注いでる『魔力の貯金箱』?」

 

レベリオ「ああ、俺とお前に使えれば魔力回復薬として使えるが………これを普通の人間にやったらどうなるのか気になってな」

※オリジナル主人公です。

 

シド「うーん、なんとなく予想ついちゃったな僕。

でもどんな風に弾けるのかは気になるかも、とりあえずやってみよっか、僕がこの盗賊捕まえておくから」

(簡単そうだけどこういう実験は面白いしね)

※原作主人公です。

 

レベリオ「よしきた」

 

盗賊B「ま、待てっ!?何を……何をする気だ!?」

 

 

 

シドが『魔力の貯金箱』と呼ぶレベリオが取り出したアーティファクトを彼が使うべく、シドはスライムで盗賊を捕らえる。

 

このシドが『魔力の貯金箱』と呼ぶアーティファクトは、レベリオの誕生後、彼の両親が多すぎる魔力が暴発しないよう、産まれてからのレベリオの魔力の9割を毎日吸収させていた代物だ。

 

レベリオが魔力制御出来るようになってから、以降本人が自身の魔力の1割を毎日このアーティファクトに手を置いて注ぎ込んでいた。

 

ちなみに、当然1個だけでは足りず、既に同じアーティファクトが1000個あり、その半分が彼の魔力で満タンとなった物ばかりである。

※500の内400以上がレベリオが2歳の頃に既に満タンになった。

 

その内の1個を、目の前の盗賊に注ぐのだ、シドはなんとなく結末に予想はついているが、どんな風に弾けるのか気になるため敢えて付き合っていた。

※主人公です。

 

 

 

レベリオ「光栄に思え、お前は世界の為の実験台となるのだ」

(何となくそれっぽいことを言ってみる)

 

シド「うん、世界の為だからおとなしくしててねー」

(世界の為………いいね、流石我が相棒)

 

盗賊B「や、やめろ……!な、何を、何をする気だ………!?」

 

 

 

これから行われる未知な出来事に盗賊は怯えまくっていた。

 

そんな盗賊の様子を気にする事なくレベリオがアーティファクトのチューブを盗賊の口に差し込みスイッチを入れる。

 

従来なら注射器のように相手の身体に刺して使うのだが、どうせ爆発するのでこんな雑な差し込みをしたのである。

 

すると盗賊に膨大な魔力が一気に注ぎ込まれる。

 

シドとレベリオならば魔力の回復に使えるアーティファクト。

 

しかしこれを普通の人間、盗賊が使われたその結果。

 

 

 

「な、なんだこの魔力!?が、がぁあ……!?や、やめろ、魔力をそぞぐな゛!?!?ヴェエ!?ア、アア゛!?

ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!

 

 

 

 

ボォーン!!!

 

 

 

 

普通の人間の魔力回路では耐えきれず、魔力回路が暴発、そしてそれは身体にも影響を及ぼし、更に注がれる魔力によって爆発してしまったのである。

 

そして見事に盗賊の爆発した身体が周辺に飛び散った。

 

ちなみに、少し離れたところで見ていたシドと、アーティファクトを起動していたレベリオは爆発の直前猛スピードで離れた為、肉片と血が付くことは無かった。

 

そして、盗賊相手に使用したアーティファクトも爆発に巻き込まれて木っ端微塵である。

 

 

 

シド「いやー予想はしたけど、見事に暴発したね、盗賊の身体とアーティファクトが木っ端微塵だ」

 

レベリオ「ああ、これは俺達以外には毒……いや、爆弾だな、アーティファクトはいくらでもあるからどうでもいいけど、いい実験になった」

 

シド「さて、盗賊退治と実験は終わったことだし、金貨と資源回収しよっか」

 

レベリオ「そうだな、俺はあっちの倒れた馬車の荷台を見てくる、何か珍しいのがありそうな気がするんだ」

 

 

 

こうしてシドとレベリオは盗賊達の資源を物色し始めた。

 

レベリオは倒れた馬車の荷台から確認するべくそっちから物色を始めた。

 

何故なら、彼はそこに悪魔憑きとなった金髪美少女エルフ(後のアルファ)がいることを知っていたからだ。

 

 

 

「む?これは………」

 

シド「どしたの?レベリオ?」

 

レベリオ「思わぬ発見だ、『悪魔憑き』を見つけたぞ」

(知ってるけど敢えて初めて見た風に言う!)

 

シド「ん?これは……この波長は……」

 

レベリオ「やはりシドも察したか、これは……」

 

シド&レベリオ「「魔力暴走だ」」

 

 

 

ドロドロと溶けながら、蠢く肉塊。常人なら正気度がガリガリ削られそうなソレを前にレベリオとシドはそう言い放った。

 

まあレベリオはそもそも悪魔憑きの正体を初めから知っていた為に敢えて合わせて言っただけなのだが。

 

最も、レベリオはシドと共に魔力というエネルギーを更にモノにすべく多彩な試行錯誤をした結果、魔力の制御を誤って身体の一部が目の前の『悪魔憑き』と似たような状態になってしまったことがある。

 

その時互いに魔力暴走を制御する術を身に付け、元に戻って事なき事を得たが、もしどうにか出来なかった目の前の悪魔憑きと同じ状態になるという答え合わせが完成した。

 

 

 

レベリオ「とりあえず俺はこの悪魔憑きを連れ帰って何とかしたいが、伯爵家の領地には丁度良さそうな場所はないしな………。」

 

シド「あ、それならあの廃村にしようよ、どうせあそこなら人目向かないから丁度いいし」

 

レベリオ「ありがたい、他の資源を回収したら早速行こう、今日はこの『悪魔憑き』だけじゃない、まだまだ価値のある物が転がってそうだ」

 

シド「よく知ってるね、丁度『モンクの叫び』っていう名画も見つけたし、『陰の実力者』コレクションに相応しい物がまだまだありそうだ」

 

レベリオ「これは(悪魔憑き)俺のものだからな」

 

シド「いいよ別にー、多分『悪魔憑き』はごまんといるから次先に僕が見つければいいし」

 

 

 

なんとかかんとか言いながら、レベリオとシドは盗賊の資源を回収し、二人は『悪魔憑き』をシドの領地の廃村へと運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シドとレベリオのアジトとして扱われているカゲノー男爵家の領地にある廃村には、無事な建物は殆ど無い。

 

元々盗賊に荒らされていたというのもあるが、初めはシドだけの戦闘訓練場所がいつしかレベリオを含めた場所となったことでさらに被害が増してこの有り様となった。

 

ちなみに魅せ方練習もしてはいるが別にそこまで被害はない、盗賊の被害と魅せ方練習の被害がそれぞれ2割、残りの6割が戦闘訓練によるものだ。

 

なので美術品などを詰め込む建物は自然と一つだけになり、ボロボロの小屋なのに中身だけは美術館のように豪華という不思議なことになっている。

 

そして、資源を回収し、悪魔憑きの魔力暴走を治そうと(時折シドが実験と称して横槍を入れたこともある)すること4週間………

 

 

 

レベリオ「!この感じは……!」

 

シド「へぇ、もう()()()のか、流石は僕の相棒、『魔力分身』の方も徐々に質が良くなるわけだ」

(やはりレベリオは魔力のコントロールの上達が早い、僕の眼に狂いは無かった、このままいけばいつか『魔力分身』も完全なものになる、分身の方はまだレベリオの魔力の半分しか使えないが……それも時間の問題、僕もうかうかしてられないな)

 

 

 

悪魔憑きを治すキッカケをようやく掴んだレベリオは魔力の動きを加速させていく。

 

シドから見てレベリオは全体的に成長スピードが高い、特に魔力コントロールの方はシドに出会って1週間でかなりの上達、その証拠にレベリオの使う『魔力分身』は彼から10kmまでなら制御出来、使える魔力も半分というくらいに成長していた。

 

そしてその成長は目の前の悪魔憑きにも発揮され、シドはレベリオが悪魔憑きを治すキッカケを掴んだ事に大きく関心を抱く。

 

そんなシドを他所に、悪魔憑きと呼ばれし怪物は呻きながら蠢いていた肉塊が途端に姿を変え、うぞうぞと人の形を取り戻し………遂には完璧に人の姿へ―――金髪の、美少女エルフの姿へと変化したのだ。

 

レベリオは当然知っている、悪魔憑きから元に戻った亜人は全裸であることを。

 

そしてそもそも前世で彼は風俗なり何なりで女性経験は一端に積んでいたために、この程度で顔を赤くすることは無い。

 

が―――――――――

 

 

 

レベリオ「あ、あ、あ、あ、あ……!?

(き、来た?来ちゃった!?来ちゃったーーーー!?!?俺の手で……!俺の手でアルファを元に戻しちゃったーーー!?!?!?)

 

 

 

金髪美少女エルフ(後のアルファ)を元に戻したことによりレベリオは興奮を隠せなかった。

 

そりゃそうだ、前世では金髪美少女エルフなんて彼の手に届かなかったのだから、興奮するのも無理はない。

 

ましてや前世で知っていたのだから尚更である。

 

 

 

シド「どうどう、レベリオ落ち着いて」

 

レベリオ「む?あぁすまん、そりゃ、元が端からみたら怪物だったのがマジで元に戻せるとは思わなくてな………」

 

シド「まあそこは僕も驚いたよ、あんなに腐ってたのが、元に戻るなんてね」

 

レベリオ「でも、驚いてるのはそこだけだろ。

普通の男だったらここ興奮するところではあるが………」

 

シド「まっ、『陰の実力者』になるためにそういう不必要な物は捨ててきたからねー。

そういうレベリオもあんまりそっちの方で興奮して無さそうだけど?」

 

レベリオ「まあ、俺は前世で死んだ時は立派に成人してたからな………。

10年ぶりとはいえ女の裸を見るだけなら慣れっこなのよ。」

 

シド「そうだったんだ、てことは前世じゃ風俗とかよく行ってたんだね」

 

レベリオ「……まあな、おっと、そろそろ目を覚ましそうだぞ?」

 

???「ん……んん……」

 

シド「おっと、じゃあそろそろ……」

 

レベリオ「『陰の実力者』の初舞台、か?」

 

シド「よくわかってるね」

 

レベリオ「ふっ、この状況を生かさないお前ではあるまい」

 

 

 

2人が会話をしていると、悪魔憑きから元に戻った金髪美少女エルフが目を覚まし始める。

 

完全に目覚める前にシドは木箱の上にお洒落に座り、レベリオはシドから見て右側の、窓がある場所に腕を組んで背中をそこに持たれかからせる。

 

同時にスライムを使ってフードだけを作り、被る。

 

そして、エルフの少女が完全に目覚める。

 

 

シド「目が覚めたか」

 

レベリオ「ふむ……」

※シドに習ってそれっぽい雰囲気出してるだけ

 

???「……?……えっ?私の身体……!?嘘……!?」

 

シド「君を蝕んでいた『呪い』はもう解けた、最早君は自由だ」

 

???「あなたが……私を……?」

 

シド「いや、君を治したのは……」

(レベリオの方を向く)

 

レベリオ「……ふん」

※威厳ありそうな雰囲気を出してるだけ

 

???「あなたが……えっ、呪いって……?」

 

レベリオ「落ち着け、これからこいつと一緒に説明する」

 

シド「うん、重要な事だからよーく聴いてね、呪いというのは、君達『英雄の子孫』にかけられた忌まわしい呪いだ」

 

 

 

レベリオの存在があったゆえか、シドが間を入れずに金髪美少女エルフに説明をし始める。

 

原作だと「呪いというのは……」のところで少し間が入るのだが、レベリオの存在のお陰でシドもどんな設定にしようか考える時間が出来たようだ。

 

突然『英雄の子孫』だの呪いだの言われた彼女は驚いた表情を浮かべる。

 

その間にシドは木箱の中に頭を突っ込む、おそらく古代文字の本を取り出そうとしているのだろう。

 

 

 

???「………」

 

レベリオ「まあ、そんな反応になるのも仕方ないか、だが、お前も知っているはずだ」

 

シド(教典を取り出した)

「教典にある3人の英雄が、魔人ディアボロスを倒し、世界を救ったというお伽話を……あれは本当にあったことさ」

 

???「……っ!?」

 

シド「魔人は死の間際に呪いをかけた……っとそれが君を腐った肉塊に変えた物の……」

 

レベリオ「つまり、世間一般でいう『悪魔憑き』の正体…ということだ」

 

シド「だが何者かが歴史を捻じ曲げ、君達を『悪魔憑き』等と蔑まれる存在にした……」

 

???「……っ!?」

 

シド「その黒幕の正体は……」

 

レベリオ(名前に悩んでるなシド……少し助け舟を出してやるか)

「……待て、そうホイホイ喋るものではなかろう、それ以上喋ってしまえば、せっかく元の美しい身体に戻れたのに気になって元の日常に戻れなくなるだろう」

(ほんの少しだけ本音を混ぜて、な)

 

 

 

そう、シドはここで悪の組織の名前を考えてないためここでまた止まってしまうのだ。

 

シャドウガーデンという、こちら側の組織名は考えているのだが、いかんせん敵側の設定が雑なのだ。

 

全く、俺がいるからいいものを、いなかったら『陰の実力者』の初舞台がかなりギトギトしてたぞ、もう少しコイツは想像力を高くしてからこういう事をすべきなのだ。

 

これでは想定外の事に弱いコード◯アスのル◯ーシュじゃないかよ。

 

まあ、後にこいつの演じるキャラで中の人だけは同じになるが……そんなもんどうでもええわい。

 

ていうか、初めて会った日にその悪の組織のごく一部と戦ったんですけどねぇ!こいつはただの変わった盗賊だと思っていやがる。

 

まあ、後で知った時の反応が面白そうだから敢えて喋らないんですけどねぇ!w

(金髪美少女エルフに見えないようにゲス顔する)

 

さて、そんなこんなでこれ以上の話を止めようとした矢先、エルフの女の子が感情的になって身を乗り出してきた。

 

 

 

???「構わないわっ!一体何者なの!?」

 

シド「そう、か……ならば教えよう」

 

レベリオ「その黒幕の……組織の名は、『ディアボロス教団』」

 

 

 

まだシドは悪の組織の名前を考えていないので、ここもレベリオが助け船を出して、組織の名前を告げた。

 

まあ、『ディアボロス教団』実在してるんですけどねぇ!w

何なら2人で小アジトの1つ壊滅させてるんですけどねぇ!w

 

そんなもん、レベリオは知っててもシドは知る由もない、レベリオは心の中で笑いを堪えるのに必死だった。

 

 

 

シド「そう……!魔人ディアボロスの復活を目論む者達だ……」

(レベリオ、ナイスアシスト!)

 

???「くっ……!」

 

レベリオ「奴らが表舞台に出てくることはない」

 

シド「我らの使命は、その野望を陰ながら阻止すること、かな」

 

 

 

そう言って、シドは青紫色の魔力を、レベリオは紫色の魔力をそれぞれ開放する。

 

その神々しい光景を、エルフの美少女は目の当たりとした。

 

 

 

「そう、我が名はスタイリ……」

 

レベリオ(おい、流石に名乗りはフォロー出来んぞ……)

 

シド「いや、我が名はシャドウ、陰に潜み、陰を狩る者」

 

???「シャドウ……!」

(レベリオの方を向く)

「……あなたの名前は?」

 

レベリオ「我が名はウルティオ、陰より現れ、()の陰を殲滅せし者……。

この世に陰は、我らだけでよい」

 

シャドウ(おおー!なんか凄い『陰の実力者』っぽい!

『この世に陰は、我らだけでよい』僕もそれ言えば良かったな……)

 

???「ウルティオ……」

 

シャドウ「困難な道のりになるだろう……」

 

ウルティオ「だが、それでも成し遂げなければならない」

 

 

 

そうしてシドとレベリオ改めシャドウとウルティオは魔力を収め、シャドウは木箱から降り、ウルティオは組んでいた腕を下ろし、それぞれ美少女エルフに近づく。

 

 

 

シャドウ「英雄の子よ」

 

ウルティオ「我らと共に歩む覚悟はあるか?」

 

???「……病、いいえ、呪いに侵されたあの日、私は全てを失いました。

醜く腐り落ちるしかなかった私を、救ってくれたのは貴方達です。

だから、貴方達が……(ウルティオの方を見て)特に、貴方がそれを望むのなら、私はこの命を賭けましょう。」

 

ウルティオ「……!」

(?なんで特に俺なんだ?)

 

???「そして、罪人には死の制裁を!」

 

シャドウ「……フッ」

 

ウルティオ「決まりだな」

 

 

 

美少女エルフの決意を聴いたシャドウとウルティオはそれぞれ手を差し伸べる。

 

美少女エルフも手を出し、3人の手が重なる。

 

 

 

シャドウ(まあ、全部でまかせなんだけどね)

ウルティオ(まあ、『教団』は実在してるんだけどな)

 

 

 

シャドウとウルティオ、それぞれのスライムが美少女エルフを包み込む。

 

そしてそれはやがてスライムのマントに変化していく。

 

 

 

シャドウ「敵は恐らく、強大な権力者とかだ、真実を知らずに、操られている人も沢山いるはず」

 

???「でも、立ち塞がる者に容赦は出来ない」

 

ウルティオ「そうだ、敵である者に情けは不要」

 

???「他の『英雄の子孫』を探し出して、保護する必要もあるわね」

 

シャドウ「え?ああ、うん」

 

???「組織の拡張と並行して、拠点を整備しないと、その為の資金集めも!」

 

ウルティオ(話を聞いて熱くなりすぎてるな……必要ないとはいえ万が一の事があってはいけないから少し注意しておくか)

 

シャドウ「あ、うん、ほどほどに……」

 

ウルティオ「まあ落ち着け、お前は元に戻ったばかり、まずはお前自身を鍛えるのが先だ。

万が一何らかのアクシデントが起こってお前が1人になり、尚且つ『教団』と遭遇して殺られるか、再び『悪魔憑き』になったりでもしたら話にならん」

 

???「!

ご、ごめんなさい……熱くなりすぎたわ」

 

シャドウ(流石前世成人、冷静だねぇ、ホント相棒にしてよかったと思うよ、フォローも助かったし)

「じゃあ、えーと、そうだな……僕らの組織は……『シャドウガーデン』そして君は『アルファ』と名乗れ」

 

アルファ「アルファ……ええ、わかったわ」

 

 

 

前々から思っていたけど、ホントにアルファで良いのかって思う。

 

まあ本人が気に入ってるからそれで良しなのだが。

 

しかし見事なまでに俺とシャドウの話を信じ切ってるなぁアルファ。

 

まあ、『ディアボロス教団』は実在してるから、シャドウからすればでまかせでも俺やアルファからすれば満更間違いじゃないんだけどね。

 

前世じゃ死ぬまでにわかっているのはシャドウが転生前の世界に行ったところまでだったから、ホント、『ディアボロス教団』が実在してると知った時のシャドウの反応が楽しみである。

 

こうして、シャドウ、ウルティオ、アルファの3人で『シャドウガーデン』は結成された。

 

まだ3人しかいない小さな組織、だがこの組織が世界にとって大きな波紋となるのは、間違いないのであった。

 

 

 

アルファ「………」

(ウルティオに熱い視線を送っている)

 

ウルティオ(さっきからアルファがすっごく見てるのは……何で?)

 

 

 

アルファがどうしてウルティオをじっと見ているのか……ウルティオ本人は知らない……。

 

 

 

 






レベリオ・ヴェンデッタ
ウルティオ


シド=シャドウの相棒として、『陰の実力者になりたくて!』の世界を謳歌する紫の瞳を持つ転生者。

シド=シャドウとの出会いで、全体的に能力が上がり、『魔力分身』の強化のキッカケを得たが、まだ『魔力分身』を完全体にする日は遠そうだ………。

シドの『陰の実力者』の初舞台をしっかりとフォローし、アルファをシドよりも先に悪魔憑きの呪いから解き放った。

シド「そういえば、ウルティオってどういう意味?」

レベリオ「ラテン語ではウルティオー=復讐という意味だ。
ちなみにどういうわけかヴェンデッタもイタリア語で復讐という意味になってる」

シド「へぇ……なんかカッコ良さそう、ちなみにレベリオの意味は?」

レベリオ「ラテン語でレベリオー=反乱らしい」

シド「なんでそこだけ意味違うの!?」

レベリオ「知らん、そんな事は俺の管轄外だ」



シド・カゲノー
シャドウ


原作のイカれた主人公。

圧倒的Tueeeのに『陰の実力者』像が漠然として、尚且つ全体的設定もヌルいのでこの小説ではレベリオ=ウルティオからのフォローでなんとかスムーズにかつカッコよく初舞台を成立させた。

シャドウ、ウルティオ、アルファと共に『シャドウガーデン』を設立する。

尚、シャドウだけ『ディアボロス教団』が実在することを知らない。

シド「そういえば、なんでウルティオって名前にしたの?」

レベリオ「幼い頃に『教団』によって友人を殺された恨みで1人『教団』に挑んでいた所をお前と出会った、という設定にしておいてくれ。
無論、これは他言無用だ」

シド「お、なんか凄い設定だね、うん、わかった」



クレア・カゲノー


この小説の序盤にオリ主の引き立て役にされてしまったシドの姉。

まあまだ悪魔憑きの症状は出てないのでこんなものでしょう。

それでも実力は強いっちゃ強いのだが、シドの親友レベリオが現れたのと、終始余裕そうに自身の剣を受けるレベリオの前に冷静さを欠いてそこをレベリオに突かれて剣を弾き飛ばされてしまった。

口では罵詈雑言の如く言ってはいるがレベリオの事は認めざるを得なくなっている。



アルファ


シド=シャドウの『陰の実力者』ムーヴの、このシリーズでは第二被害者。
※第一被害者はレベリオだが本人は確信犯

レベリオの手によって悪魔憑きから元に戻り、シャドウとウルティオによって魔力とスライムを与えられ原作より強くなるかもしれない可能性を秘めている。

何故ウルティオに熱い視線を送っているのかは彼女しか知らない。


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