ヴェンデッタ伯爵邸 レベリオの部屋
シドと出会って約4年、アルファと出会ってから3年以上…。
13歳となったレベリオは自身の部屋で目を閉じ、魔力を使って何やらやっているようだった。
レベリオ「………」
(そろそろか……)
コンコン
???「失礼します、レベリオ様、いらっしゃいますか?」
レベリオ「…イプシロンだな、カギは開いてる」
ガチャ
ノックの音とそれをした主の声が聴こえたと同時に、レベリオは目を見開き来客にそう告げる。
開かれた扉から水色のツインテールの少女……ようやく揃ったシャドウガーデン『七陰』の1人『イプシロン』が、彼の部屋に入ってきていた。
イプシロン「レベリオ様、ご報告が」
レベリオ「そろそろ来る頃だと思ってたよ。
……クレアさんが攫われたんだろ?」
イプシロン「!存じていたのですか!?」
レベリオ「そりゃあね、数日前から魔力使ってカゲノー男爵家とヴェンデッタ伯爵家の周辺を探っていたからな」
(原作知識でそろそろクレアが攫われるのは知ってたけど、こういう『魔力探知』とかやってみたかったんだよね)
イプシロン「流石です、レベリオ様」
レベリオ「アルファはまだクレアさんの痕跡探し、ベータはシャドウの傍、ガンマ、デルタ、イータは拠点……あれ?ゼータは?少し前まで一緒にいたろ?」
『魔力探知』でシャドウと各『七陰』の居場所を確認するレベリオだが、ゼータだけ近くに反応がなかった。
イプシロンが同行していた筈なので、彼女に尋ねる。
イプシロン「敵の拠点を探している最中です、私はレベリオ様に報告するため一足先に……」
レベリオ「じゃあ、クレアさんの場所もわかってるからすぐに招集しないとな。
イプシロン、地図出して」
イプシロン「もう見つけたのですか!?」
レベリオ「別に驚くことじゃないだろ、そもそも『攫われたんだろ?』と俺言ったはずだ。
それで居場所がわからないわけ無いだろ?今頃はシャドウもとっくに見つけてベータにも伝わってるはずだ」
イプシロン「主様も……!お二人共流石としか言いようがありません……!」
レベリオ(まあ、シャドウの場合は完全に偶然なんだけどな)
「とにかく地図を出してくれイプシロン、場所を記す、それを確認して懐に収めたら急いで皆を招集してくれ。
特に、そろそろデルタが暴れたくてしょうがないだろう」
イプシロン「畏まりました」
イプシロンから出された地図に、クレアがいる場所を記すレベリオ。
当然原作やアニメのベータのように何故ここに?と言ったような事を言ったイプシロンだったが、そこは原作のシャドウとベータの説明を知っていたレベリオが説明し、彼女も納得して地図を懐にしまい、シャドウと他の『七陰』を招集すべく部屋から退出した。
その後、レベリオはとある大会の優勝トロフィーを見ながら、スライムボディスーツを身に纏い、準備を始めるのであった。
イプシロンに全員を招集するように告げ、その後スライムボディスーツも装着して準備をするウルティオ。
そしてクレアが攫われているであろう『ディアボロス教団』のアジト近くにいた『七陰』の全員と合流する。
ちなみに、シャドウと『七陰』の全員のスライムスーツには金色のラインが入っているのに対し、ウルティオだけラインが黒紫色なのである。
シド=シャドウが「なんで黒紫?」と聴くとウルティオが「暗めの色の方が暗闇での戦闘で相手が視認しにくいし、何より明るい色がない方が『陰の実力者』っぽいだろ?輝くのは実力を見せる時だけでいい」と答えるとシャドウが衝撃を受けたような顔をしていた。
その後シャドウが「僕も暗めの色にしようかな……?」と自分のラインの色について自問自答していたのは言うまでもない。
アルファ「ウルティオ、敵の数はおよそ50、リーダーは『教団』の幹部クラスよ」
ウルティオ「……幹部?なんだ?『ラウンズ』の第十二席目が決まったとでも言うのか?」
(知ってるけど敢えてそれっぽいことを言ってみる)
アルファ「……?いえ、『ラウンズ』という情報は聞いてないわ」
ベータ「う、ウルティオ様?その、『ラウンズ』とは一体……?」
ウルティオの口から聞き慣れない『ディアボロス教団』の称号を聴いたベータが問う。
彼はその場にいる『七陰』全員に『ラウンズ』の事を話し始める。
ウルティオ「『ラウンズ』ってのは、12人で構成されていると言われる『ディアボロス教団』の最高幹部の称号らしい。
シャドウガーデンの『七陰』と少し似たようなものってわけ」
ゼータ「その『ラウンズ』が、最低でも12人はいるってこと?」
ウルティオ「いや、アルファの言ってたリーダーがただの幹部なら、俺の知る限り『ラウンズ』は現状11人の筈だ。
どういうわけか、一番の末席である第十二席目は空席の筈だからな」
ガンマ「教団も、完全に強い手練れが集まっているというわけではないと言う事ですね」
ウルティオ「ああ、そして俺は『ラウンズ』の内2人の戦力情報を掴んではいるが……。
1人は、自分の有利な場所に誘い込んで、英雄のコピーを使って戦わせるしか脳のない腰抜け。
(しかもハゲ中のハゲ、ハゲ!ハゲッ!!!)
もう1人は、装備してるのがほぼ全てアーティファクトという、個人の力が大したことのないアホだ。
(中の人は別作品では強敵ポジションだったのにどうしてこうなったんだよ、せめてラ◯ザー・フェ◯ックスみたいな不死鳥の力持っとけよ)
まあ、どちらもまだ何処を拠点としてるかまではわからないし、残りの9人に関してはまだ情報が未確認だからその2人程弱いとは限らんがな」
イプシロン「私達の訓練をしてる合間に、まさかそこまで情報を集めていたとは……!」
ゼータ「『分身』もそうだけど、ウルティオ様の情報収集能力、凄いものだよね」
ウルティオ(まあ、全部前世で知ってることばっかりなんだけどな。
ネルソンとモードレッドに関してはまだ詳しく居場所を言わないほうが言いだろう、前世で知ったこの世界の知識も限りがあるからな。
つか、モードレッドってなんだよ!?モルドレッドで良くね!?)
「……少々、話し過ぎたな、今回は『分身』を使うまでもないが」
(挫折しかけてそれを乗り越えて『第三段階』に進化はしたけど、あんまり分身に依存するわけにもいかないし、何より雑魚相手に披露するまでもない。
それに、『七陰』の出番を奪うわけにはいかないからな)
イータ「マスターは、先に別の道に、行った」
ウルティオ「奴なら問題ない、既にどうするか、我が目は見通している。
我らは我らでこのまま進むだけだ、目的はクレアさんの救出、並びにアジトにいる『教団』の構成員の全滅だ」
(……決まった!『我が目は全て見通している』みたいな事言ってみたかったんだよな!)
ベータ「流石シャドウ様……!」
(そしてウルティオ様も……!厳しいお方ですが、ウルティオ様のようにシャドウ様の全てを見通す人間に、いつか私も……!)
口ではシャドウのみを流石と言ってはいるが、心の中では厳しくもシャドウの考えを理解しているウルティオも尊敬している『七陰』の第二席『ベータ』
ウルティオの事は当初かなり厳しい人間だと認識していたが、後に彼とシャドウ、またはアルファとの会話を聴いてベータの為だと認識した途端、彼をシャドウと同様に慕っている。
他の皆もベータと似たような反応と顔をしている。
ガンマ「その知略……感服いたします」
目を閉じながら感動している『七陰』の第三席『ガンマ』
原作では戦闘能力は最低、アルファ以上の知識を持っていたが、約2年に渡るウルティオの歩行、走行、実戦訓練の成果によって原作と違い『最弱』の称号が与えられることが無くなった。
代わりに運動音痴による誰も予想できない攻撃がなくなってしまったものの、元々純粋なパワーやスピードなどの基礎スペックは他の七陰同様高水準である為、ウルティオのさらなる訓練によってアルファにはまだ到底敵わないものの、その高い頭脳を活かしてなんとデルタと少しいい勝負が出来る程になっていた。
ウルティオからの実戦訓練の恩恵を最も受けていたのは恐らくガンマだろう。
デルタ「ボスとウルティオ様は最強なのです!」
フリフリと尻尾を振る犬系の獣人『七陰』の第四席『デルタ』
頭の出来は原作とほぼ変化はない(頭脳年齢が6歳に上がった程度)が、ウルティオの実戦訓練によって、ただでさえ近接戦闘の強さが『七陰』トップクラスなのが、そこに回避率、特に近接戦闘限定の命中率がやや大きく+されてパワーアップしている。
最も、それでもアルファとの実力差がある程度縮んだだけで彼女には勝てず、同じくウルティオの実戦訓練で大きくパワーアップしたガンマに手こずる程ではあるが。
シャドウの事をボスと呼んで懐いているが、自身を鍛え、共に狩りをした動物を料理して一緒に食べていたウルティオにも懐いている。
イプシロン「主様とウルティオ様なら当然のことですわ」
胸を張りながらドヤ顔しているのは先程ウルティオの部屋に来てクレアが攫われた報告した『七陰』の第五席『イプシロン』
元がかなりの良家だったためにプライドの高い子ではあるが、シャドウの事を皆と同じように慕っている。
ウルティオに対しては『シャドウガーデン』に加わった当初はまあまあだったものの、『魔力分身』の修行を目撃した事で彼にさらなる魔力のコントロール修行を嘆願してそれに付き合った事でシャドウと同様に慕っている。
ちなみに、最近ウルティオは1人で修行していることがあり、そこを秘密にするように言われている。
イプシロン自身もとある秘密を抱えている事もあり、彼の秘密を守ることにしていた。
ちなみに、ガンマが原作と違って大幅にパワーアップしてるため、七陰最弱の危機に陥っているが、『最弱』の称号を与えられる事はなく、原作通り『緻密』の二つ名を与えられている。
ゼータ「主の意図を瞬時に理解出来るのはウルティオ様だけ」
シャドウではなくウルティオを褒めたのは猫系の獣人『七陰』の第六席『ゼータ』
隠密行動を得意としており、情報収集をさせれば右に出る者は居ない。
何処から情報を仕入れているのか不明なウルティオを尊敬しており懐いている。
彼女が彼に懐いている理由の全貌は不明だが、2つ心当たりがあり、1つ目はゼータの悪魔憑きを治したのはシャドウだが、その時にはウルティオも一緒にいて、殺された彼女の家族を彼は弔っていた。
2つ目はシャドウがゼータの悪魔憑きを治している間に、彼女の家族を殺したその場にいた『教団』の奴らを全員殺した事も彼女がウルティオに懐いている要因となっている。
そしてこの時彼が殺した『教団』の人間の1人が、後にシャドウが現第十席を殺した事で第十席となる筈だったことは誰も知る由もない。
※ペトスです。
結果、ウルティオは11人と言ってはいるが、このままいけば第十席も空席のままとなり、『ラウンズ』は現状10人となる。
イータ「……うんうん。
ウルティオ、これが終わったら、一緒に実験、しよ?」
ウルティオ「ああ、奴らから実験道具と実験台を奪ってな?」
※オリジナル主人公です
眠そうな顔で頷き、ウルティオを後で実験に誘うのは桑の実のような髪色をしたエルフ『七陰』の第七席『イータ』
彼女は技術・研究担当であり、シャドウに色々と前世の知識を吹き込まれている。
ちなみに、別方向ではあるもののウルティオもあらゆる実験をしていた為に、それを目撃した彼女と以降偶に意気投合することがある。
彼が彼女の悪魔憑きを治した事もあって、彼女に少し甘く接することがあり、イータの多すぎる研究費を一部負担したり、ウルティオが日課として魔力を蓄えた『魔力の貯金箱』を筆頭とした実験材料をいくつか提供して増やした結果彼女は彼にかなり甘えてくる。
そのさらなる原因を言うと爆弾発言だが、イータは研究ばっかしていて生活能力が壊滅的な為、分身を使って彼女をお風呂に連れて身体を洗ったり、歯を磨いたり等生活面でまさにダメ女を世話する男の様に面倒を見てしまった結果がこれである。
さて、色々と解説したが、『七陰』が誰に悪魔憑きを治してもらったのかを纏めると。
アルファ←ウルティオ
ベータ←シャドウ
ガンマ←シャドウ
デルタ←ウルティオ
イプシロン←シャドウ
ゼータ←シャドウ
イータ←ウルティオ
である。
ウルティオ「………」
(しかし、前世の知識でわかっていたことだが……生の『七陰』!イイ!
特にアルファはなんか凄い距離近く接してくるし。
ベータはこちらのオリジナルの話を聴くと目を輝かせて天然パイを揺らすし。
ガンマとは訓練とはいえ一緒にダンスしたの楽しかったし。
デルタは可愛らしい顔でめっちゃ懐いてくるし。
イプシロンはある技術使って身体を盛り盛りして密かにアプローチするし。
ゼータは下着履いてないのマジ反則だし。
イータは生活面がダメ女のそれだから分身を使って彼女の生活面の世話をしているが………俺が女性経験少なかったらマジで襲ってるわこれ)
ウルティオは改めて揃う『七陰』の面々を見て心の中で感無量する。
シャドウの存在がない場合この『七陰』達と後に出来る新しい部下達を常に侍らせてハーレム状態になっていてもおかしくなかった。
最もウルティオは生で『七陰』を見れるだけで若干満足気味ではあるのだが。
そうこう考えている内にアジトから爆発音が発生する。
「おっと、始まったな、デルタ、お前は正面から突っ込め。
好きに暴れてもいいが、最後の奴だけは残しておけよ?」
デルタ「わかったのです!」
そろそろ暴れたくて待ち切れないデルタにウルティオは最後の奴だけ残して好きなように暴れるよう指示する。
原作同様その方が彼女の本領を発揮するためである。
原作だと『最後の奴を残せ』というところすら忘れそうではあるが、そこは彼の度重なる訓練の合間にデルタに根気よく知識を与えた為、彼女は暴れる系以外のほんの少し、マジでほんの少しだけの命令ならしっかり覚えてくれるようになった。
最も、待てが出来ないのは相変わらずなのでそこは不安だが、そうなってもなんとかなるだろう。
デルタが突っ込んで行った直後に残りの『七陰』に彼は指示を続ける。
ウルティオ「イプシロン、ゼータ、イータはデルタに続け。
アルファ、ベータ、ガンマは俺と来い、攻める過程でデルタが仕留めそこねた奴を2人程拘束するんだ。
誰が拘束するかは任せる、そしてデルタにも言ったが幹部クラスの奴は残しておけ、俺がやる。
3つ程新技のテストをしたいからな」
イプシロン「わかりましたわ」
ゼータ「了解、バカ犬が仕留め損ねたのを速攻で拘束するね」
イータ「……実験台、実験台…後は、実験道具」
アルファ「ええ」
ベータ「はい!」
ガンマ「承知しました」
指示を聴いた残りの『七陰』も続いて向かい、最後にウルティオも後に続いて『教団』のアジトへとカチこんで行った。
ウルティオ(さてさて………『オルバ』子爵、縋る相手を間違え、抗うことをやめた奴がどんな末路を辿るか、じっくり教えてやるよ)
ウルティオは、左腕に紫と赤と黒の、3色の色の魔力を順番に通した渦巻く禍々しい魔力を纏わせながら心の中で呟くのであった。
彼にとって、『教団』の幹部は自身の新技の実験台程度にしか考えていないようだ。
side ???
???「ふん……子娘が」
『教団』の1つのアジトの薄汚い牢屋にて、手に付けられていた拘束具を手の肉を削ぐことで外したクレアの顔面に拳を打ち込み、気絶させた彼女を見下ろす男がいた。
彼の名はオルバ、貴族の爵位は『子爵』であると同時に、『ディアボロス教団』の幹部の1人である。
少し前に行われたブシン祭の決勝大会にてミドガル王国の第一王女、アイリスに1回戦で敗れたものの、万が一その時彼女に当たっていなければ準決勝には行けるくらいの実力者であった。
最も、そのアイリスですら、決勝戦で彼女よりも5つ年下のとある貴族によって敗れてしまったが……。
閑話休題。
英雄の子である疑いがあるクレアの前で、オルバがため息をついた次の瞬間―――――――
教団員A「オルバ様!侵入者です!」
オルバ「なんだとっ!?」
教団員の1人が、オルバに侵入者の報告をしてきたのであった。
それは彼にとって予想GUYの展開だ、アジトを見つけるだけならまだしも真っ向から乗り込んでくるとは思わなかったからである。
教団員A「て、敵は恐らく8人!圧倒的な強さです!我々では歯が立ちませんっ!」
教団員の1人の報告を受けてオルバが走る。
何者かはわからないが、この支部を任されている者として、自らが剣を振るうしかない状況になってしまった。
オルバ「あり得んっ!ここには王都の近衛に匹敵する騎士を…っな!?」
自身よりも先行して侵入者の下へ向かっていた部下の首が一瞬で斬り落とされ、オルバは激しく動揺する。
そして正面に視線を向けると、容易く葬られた選りすぐりの部下達の死体と、部下からの報告にいた8人の侵入者がおり、彼は最大限に警戒した。
「貴様ら何者だぁぁぁっ!!!」
部下達の血で染められた地面に立つ8人の侵入者、全員が漆黒のスーツに身を包んでおり、異様な存在感を放っている。
全員自身より相当年齢が下だが、かなりの実力があるとオルバは見た。
特に、7人の侵入者の前に立っているフード付きの漆黒のコートを着た男の雰囲気は他とは段違いだ。
???「我らは『シャドウガーデン』」
激昂するオルバに、他の7人とスーツのラインの色が違うリーダー格の男らしき者がそう返答したのであった。
オルバは剣を抜いて、侵入者達に怒声を浴びせる。
オルバ「此処がどういう場所か分かっていてこんな真似をしたのか!?」
リーダー格らしき男「『ディアボロス教団』の支部」
オルバ「なっ……!?」
侵入者から情報を聞き出そうとしたオルバだったが、このアジトの、そして自分の組織の名前を知っている事に衝撃を受ける。
何故なら表の人間は当然、裏の人間ですらその組織の名を知ってる者は少ないのだから。
リーダー格らしき男「『魔人ディアボロス』『英雄の子孫』『悪魔憑き』……それ以上は、もう言う必要はないな?」
オルバ「き、貴様っ!どこでその名をっ!?どこでその秘密を知ったぁぁぁぁ!!!」
こちらの事を知りすぎている男に対し、オルバは全力でその男に斬りかかる。
その斬撃は目の前の男を両断した、一瞬、そう思っていた……
オルバ「なっ………!?」
水色のツインテールの少女「なっ!?あれは……!?」
金髪獣人の少女「あの男が斬った箇所が……」
銀髪エルフの少女「あれは、霧に………!?」
オルバと、リーダー格の男の後ろにいた7人の少女達ですら、目の前の男の状態に驚愕する。
彼が斬った箇所が……なんと、霧になっていたからである。
驚くオルバに、身体が元に戻ったリーダー格の男は口角を上げ……
リーダー格らしき男「今……何かしたか?」
こちらを嘲笑うかのように、見下すかのように、オルバを見つめたのであった。
side ウルティオ
ウルティオ(き……決まった!『部分霧化』による効率のいい擬似回避!
そして、『今……何かしたか?』の決めゼリフ!!)
オルバを嘲笑い、見下すような発言をした後、ウルティオは心の中で小踊りしていた。
それは最早、厨二病そのものである。
そんな彼の心中を知らずに、目の前にいるオルバが再び剣を振るって襲いかかる。
オルバ「舐めた口を……!喰らえぇぇぇぇぇえ!!!」
ウルティオ「……フン」
それはオルバが振るう、剛剣の連撃。
しかしウルティオはそれを鼻で笑って腕を組みながら彼の攻撃の軌道を先読みし、『部分霧化』で剣が当たる部分のみを霧化させて再び擬似回避する。
ただ単に、オルバの剣が空を斬るだけだった。
「無駄無駄、そんな斬るだけの剣じゃあ、俺の身体には傷1つつかんよ」
オルバ「な、何故だ………!?それは、アーティファクトによるものか!?」
ウルティオ「アホ、そんなもん使えたらまずお前らが使ってるだろ。
特に『ラウンズ』の第九席に座ってる奴がな」
オルバ「なっ……!?」
オルバに向けて、さらに『ラウンズ』という単語を言い放って追い討ちをかける。
『教団』を知ってるならまだしも、『ラウンズ』はその最高幹部の称号だ、そこまで知っているこの男は何者だと、驚きを隠せなかった。
『ラウンズ』という単語に驚いたオルバは、顔を俯いて少し思考した後、ウルティオに面と向かってまた言葉を放つ。
「………貴様が」
ウルティオ「?」
オルバ「……貴様のような男が!もっと速く現れてくれればぁぁぁぁ!!!」
ある意味別の怒気を放って、オルバはまたウルティオに斬りかかる。
が、ただ斬るだけの剣、それが彼に通じる筈もなく……今度は完全に霧となり、その霧はオルバに触れて通り過ぎ、後ろに固まり実体化する。
ウルティオ「世界は広い。
『教団』にすぐに縋らず、世界を探して我らを見つけるべきだったな。
だがもう遅い、お前はもう『教団』に入ってしまったのだから」
オルバ「黙れ……!黙れぇぇぇぇぇえ!!!」
ウルティオによって弱い部分を次々と突かれたオルバは、最早冷静さを失っていた。
そして、その剣が身体を斬る前に……
「ぐぬっ!?」
銀色の『液体金属』によって、両腕と剣を拘束されてしまったのであった。
そして、ウルティオの左腕に、紫から赤、赤から黒と順番に、3色の魔力が渦巻き禍々しく纏われる。
「な、なんだ……何だこれは!?
そして、そして何だっ!?貴様のその魔力はぁぁぁぁ!?」
ウルティオ「光栄に思え、貴様は世界の平和の為の実験台となるのだ!
……真の圧倒的な力を、その身に刻むがいい!」
オルバ「ぐおっ!?」
ウルティオの左手が、オルバの下半分の顔を掴み持ち上げる。
そしてウルティオの左腕全体の、3色の魔力の流れが激しくなる。
ウルティオ「『イロージョン……バクティリー……パンデミック』!」
オルバ「むぐっ!?ぐおぉぉぉぉぉお!?」
ウルティオの左手から放たれる、魔力の奔流らしきものがオルバの口内に侵入していく。
それと同時、オルバが苦しみもがき出したのであった。
「むぐおぉぉぉぉお!?うごぉぉぉぉおお!?」
ウルティオ「……こんなもんでいいか」
新たな技を止めたウルティオは、オルバを掴んでいた手を離す。
するとオルバはその場で丸まり…。
オルバ「ぐおぉお!?ゔっ!?ゔぇえ!?」
口と鼻、目から多量の血を吐き出したのであった。
その吐き気は尋常ではない。
ガンマ「あ、あれがウルティオ様の新技……」
イプシロン「な、なんてえげつない……!?」
ゼータ「拷問にも使えそうだね」
オルバ「ゔぅおぉっ!ぎ、ぎざま゛っ!ゔぅえぇ!な、なにを゛しだっ!!??」
ウルティオ「貴様がそれを理解する必要はない。
貴様が覚えておく事はたった1つ。
抗うことをやめた者の末路は……無惨な死だけだ」
オルバ「ゔゔぅっ!ゔぅえぇっ!」
ウルティオ「頑張れば、数分くらいは生き延びれるさ。
……精々、最後の抗いを見せてくれ。
罪には罰を下さねばならぬ、これが、罪を犯したお前に下す罰だ」
もがき苦しみ続けるオルバに、慈悲の欠片もない言葉を告げるウルティオ。
だが彼の言った通り抗うかのように、オルバは懐からあるものを出そうとするが………。
オルバ「ん゛ん゛っ!?」
(な、ないっ!?バカな!?)
ウルティオ「さてと、バカの1つ覚えを見るのも飽きたし、3つ目で終わりにしよう。
さあ、冥府に落ちる時間だ、処刑人が待っているぞ?」
苦しみ続けるオルバの事など知らないように、ウルティオは黒い魔力を纏い、右手をオルバの真上に向けて掲げる。
「『ダーク』……」
オルバ「むおぉぉぉぉぉお゛お゛!!!」
ウルティオ「『グラヴィ――――――』」
オルバ「ガァァァア!!!」
ウルティオが3つ目の新技を放とうとする途中、オルバが今出せる全力を持って地面を破壊して下に逃走したのであった。
やはりこの支部を任されてることもあって逃走経路も知っているようだ。
彼は残念そうな顔をした後、右腕を下げ黒い魔力を抑え込みその光景を嘲笑うように見ていた。
ウルティオ「フン……3つ目を試し損ねてしまったな」
アルファ「追うわ」
ウルティオ「アルファ、その必要はない」
アルファ「何故?」
ウルティオ「言ったろ?『処刑人が待っている』と」
アルファ「……そういうことね」
ウルティオとアルファの言葉に、周りの6人も声を上げる。
尊敬している主の先を見通す力に感動しているのだ。
彼は前世の知識で知ってるだけではあるが……知らなくてもどのみちオルバの末路は確信していた。
「流石ねウルティオ、こうなることを知っていたんでしょ?」
ウルティオ「どっちでも一緒だ、万が一アイツから逃げられたとしても、俺はヤツに言った。
『頑張れば数分は生き延びられる』と」
ガンマ「つまり、どのみちあの男は死ぬということですか?」
ウルティオ「それが俺の2つ目の新技だ」
(最も、俺より魔力密度が高いシャドウは殺せない。
とはいえ仮にシャドウにやったら、シャドウ自身が処置をしない限り、理論上シャドウの魔力回路と肉体に悪影響を与えて弱体化はさせられる)
ゼータ「まさに受けたら死の宣告だね」
ウルティオ「あ、そうだ、イータ、帰ったらコイツの解析を頼む。
実験台は、さっき拘束した2人にでも使えばいい」
そうしてウルティオは、霧化した時にオルバが持っていた錠剤の瓶をイータに投げる。
彼女はそれをキャッチして嬉しそうに彼を見る。
イータ「……わかった」
ウルティオ「間違ってもシャドウや俺、『七陰』の皆には絶対に試すなよ?試した奴の魔力回路がぶっ壊れるかもしれんからな」
イプシロン「なっ……!?それ程までに危険なものですか!?」
ウルティオ「何となくそんな危ない感じがするだけだ。
さて、俺はクレアさんを救出する、皆は拘束した2人を連れて先に帰っててくれ」
厨二病の如くカッコいいセリフを言いまくり、ウルティオは『七陰』達に引き上げるように告げて奥へと進んでいった。
その様子を、『七陰』の皆は尊敬するように眺めていた。
(さて、取り敢えず原作通りオルバは落ちたな。
最も、迷って進んだ奴に殺されることなく末路は違う物になるが……。
まだ生きてたら生きてたらで、まさに『泣きっ面にシャドウ』だけどな)
そうしてウルティオは、オルバの死体を想像しながらクレアの下へ向かった。
ちなみに、少しだけシャドウに視点変更すると……
オルバ「ゔゔ……ぉぉおお……」
シャドウ「何か大きな音がして来てみたけど、これは……。
えぇ…『分身』の次は魔力で産み出した『細菌』って…ウルティオってえげつない技ばっかり作るなぁ。
まあそれぐらいじゃないと僕の相棒は務まらないけど、流石にこれは引くね……」
オルバ「ゔぉお……お……」
落ちてきた死にかけのオルバを見て、原因がウルティオの技と理解したシャドウは、ガチで引いていた。
そしてそんな彼を前にオルバ子爵は、最後まで苦しみ、血涙を流しながらその人生を終えた。
side クレア
――――――さん!
クレア(…んん……誰よ、誘拐犯?)
オルバに殴られて意識を失っていたクレアは、別の声によって起こされる。
声はよく聞き取れない、よって彼女は声の主が別の誘拐犯だと思っていた。
が、次の声を聴いた時その考えは杞憂に終わった。
???「――レアさん!クレアさんっ!」
クレア(……!この、声……!)
聞き覚えのある声に、クレアは目を見開く。
するとそこには、自身の弟の親友である、レベリオがいたのであった。
レベリオ「クレアさんっ!良かった……無事で」
クレア「…あ、アンタ……え?敵は?」
レベリオ「もういませんよ、さっ、帰りましょう、歩けますか?」
クレア「………」
レベリオ「クレアさん?」
歩けるかどうかを問われたクレアが、レベリオの袖を掴む。
そこから何も言葉を発さずに数十秒後、彼女は口を開く。
クレア「……なさいよ」
レベリオ「はい?」
クレア「歩けないから、おぶりなさいって言ってるのよ……」
レベリオ「……わかりました」
クレアの言葉を聞いて嬉しそうな顔をして彼女に自身の上着を着せるレベリオ。
が、彼は彼女の要望を完全に聞くことはなかった。
クレア「なっ!?ちょっと!!?アンタ!?」
レベリオ「はい?」
なんとレベリオは、クレアをお姫様抱っこしたのだ。
彼女は赤面して、彼に抗議を開始する。
クレア「私はおぶりなさいって言ったのよ!?何でこんな恥ずかしい格好で……!?」
レベリオ「え?だってこの方がクレアさんに負担かかりませんから、何か問題でも?」
クレア「大アリよ!これじゃあまるで――――」
レベリオ「何か問題でも!?」
クレア「!?」
放たれたレベリオの怒気にクレアは気圧される。
彼には弟の事で散々こっちから突っかかって来たのに、今までこんな感じに怒るどころか、怒ってきた事は一度もなかったからだ。
こんなレベリオを見るのは始めてだと認識したクレアは、少しだけ思考した後………
「……家に着く途中で降ろしたら、許さないから……」
レベリオ「結構です、じゃあ帰りましょうか」
クレアのその言葉を聴いたレベリオは少しだけ笑顔を見せ、『教団』のアジトを後にしたのであった。
その帰り道………
クレア「………」
レベリオ「………」
クレア(……私は散々、シドの事で突っかかったのに……この子は……)
「……ねえ、聞いてもいい?」
レベリオ「何でしょうか?クレアさん?」
クレア「……何でアンタは、私にそんなに、優しいのよ……」
レベリオ「優しい、とは?」
クレアの質問に対して、レベリオは理解出来ないと言ったように物を言う。
クレア「だってそうでしょ?私はアンタに散々突っかかったり、沢山酷いこと言ったのに……。
どうして、私を助けたり、私に優しくしたりするのよ」
レベリオ「あー、それはですね……」
(そういえば、確かにクレアに対して怒ったこと昨日までなかったもんな……前世の知識で彼女の性格を知ってたってのもあるけど……うーん、あ、いい答え思いついた)
「……クレアさんが、優しいって知ってるからですよ」
クレア「……は?」
レベリオの予想外の返答に、クレアは思考停止する。
そりゃそうだ、自分が彼に対して優しい一面を見せたことなど1ミリたりともない。
クレアはずっと、シドの親友として現れたレベリオを目の敵にしては、弟の前で格好つけるつもりが、何度もその親友によって返り討ちにされるのが毎度だった。
勿論自分を毎度打ち負かした彼のあらゆるスタイルを持った剣を尊敬はしているが、それを本人の前で言ったことなどない。
何故なら自分が突っかかる時も、自分を打ち負かした後も、余裕そうにニコニコしているからだ。
それがさらにムカついて仕方ない、いつかコイツを弟の前でめった斬りにしたいと思った。
それがクレアにとっての、昨日までのレベリオの印象であった。
そんな彼女が、何故自分に優しいのかと彼に聞いて、逆に彼から自分が優しいと言われたらそりゃこうなる。
「な、な何言ってるのよ?私が……優しい!?」
レベリオ「だって優しくなかったら、シドの為に何度も私に剣を向けたり突っかかったりしませんよね?」
クレア「!そ、それは……」
レベリオ「クレアさんは優しいですよ、私にはその優しさを見せてはくれませんが、クレアさんがどれだけシドを思って優しくしてるのか、全部じゃないですけど僕は知ってるつもりです」
クレア「っ!//」
レベリオ「だから、その分残念なんですよね」
クレア「……え?な、何がよ?」
レベリオ「クレアさんが私の姉さんだったら、その優しさを全部1人占め出来るのにって」
クレア「・・・へ?///」
突然のレベリオの、クレアからすれば爆弾発言に彼女は一気に顔を赤くした。
ちょっと待ちなさいよ、この子は今、なんて言った?
私の姉さんだったら、その優しさを全部1人占め?
……へ?
…………へ??
………………へ???
まるで告白に近いレベリオの言葉を頭の中で復唱したクレアは、完全にフリーズした。
そしてフリーズしてから数十秒後、彼女の顔は真っ赤に染まっていった。
クレア「な、ななななな!?私がアンタの姉になるわけ無いでしょ!?///」
レベリオ「あっ!?ちょっと!?クレアさん暴れないで!」
クレア「うるっさいっ!そんな恥ずかしい事言って、私を誑かそうとしても無駄なんだからー!!!///」
レベリオ「落ち着いてっ!落としちゃいますからっ!落ち着いてっ!クレアさんっ!?」
クレア「アンタなんか……アンタなんかっ!
いつか細かく切ったチョコにしてやるんだからー!!!///」
クレアの元気な声が、帰り道に響き渡った。
……クレアさんや、なんでチョコ?
side レベリオ
クレアさんを救出した数日後、俺は荷物を持ってシドに会いに来ていた。
その目的は……
シド「行くんだね、修行の旅に」
そう、修行と世界の旅の為に、シドと一時の別れを告げる為だった。
ちなみに、お父様からの約束はもうはたしている為、もう両親からは彼の旅に対してもう強く言わなかった。
最も、一時の別れ際のお父様とお母様は少し寂しそうな顔をしていたが。
レベリオ「ああ、最強に興味はないが、俺はまだまだ強く、そして世界を知らないといけない。
世の中には、もしかしたらお前以外の強者もいるかもしれないからな」
シド「そっか、世界を旅するのも修行方法の1つだからね。
じゃあ僕も僕なりに修行かな」
レベリオ「シドは旅をしないのか?
別にモブでも旅をすると思うのだが」
シド「そのモブもありだけど、僕も僕でちょっと作りたい新技があるんだよね」
レベリオ「もしかして、ついに作るのか?『核』魔法を」
シド「そそ、だから他の場所でそれをやって目立つわけにはいかないからねー」
レベリオ「成る程、そりゃ旅するモブになるのは無理か」
シド「そだねー、旅するモブも悪くはないけどね。
次に会うときは、『魔剣士学園』になるかな?」
レベリオ「いや、学園に入学する3ヶ月くらい前には帰るさ。
旅は1年半あれば丁度いい」
(それに『七陰』の皆がそれぞれ力を蓄えると同時に拠点探しもしてるからもっと早く再会するかもだし)
シド「そっか、じゃあ暫くは……」
レベリオ「『陰の実力者』の下準備、だな」
シド「……ねぇ、レベリオ」
レベリオ「なんだ?」
シド「もしかしてレベリオも本当は『陰の実力者』になりたい?」
レベリオ「どうだろうな。
……そろそろ俺は行く、また会おうシド」
シド「うん、じゃあまた会おー」
旅立つレベリオはシドに対して手を振り、歩いていく。
シドも彼に対して手を振り、彼の旅を見送る。
レベリオ(…とはいったものの……何処から旅しようか?まっ、金貨はそこそこあるし、最悪盗賊狩りすればいいでしょ)
レベリオは旅路に関してはノープランだった。
レベリオ・ヴェンデッタ
ウルティオ
クレア救出後から数日後、旅を始めた紫の瞳を持つオリ主。
度重なる修行の末に現状紫、赤、黒、青の4色の魔力が使えるようになり、作中でも紫、赤、黒の3色を使用した。
が、これでもシャドウの青紫色の魔力を練ることが出来なかった。
※青と紫、それぞれの色の魔力は使えるにも関わらずである、これはあまり関係ないか?
ちなみに、両親に旅をすることを嘆願して、父親に条件をつけられたのだが、その内容はまた次回にて。
レベリオ「まさかあの約束が、あんな内容だったとは………旅をするなら世界の猛者と戦えって事だよね?お父様?そう考えると、転生前の親よりも今の両親は優しいな………」
※以下の技はシャドウにも見せておらず、見せた『七陰』には秘密にするように言った技です。
ある技だけは一部間接的にシャドウにバレてるが。
『部分霧化』
レベリオが相手の攻撃に合わせて自分の身体の一部を霧にして擬似回避出来るように産み出した新技の1つ。
通常の霧化であればイカれた原作主人公が「リスクとリターンが見合わない」と言うが、こちらはレベリオが相手の攻撃を先読みし、その軌道で身体に当たる部分のみを瞬間的に霧化させることで相手の攻撃を実質回避できるという通常の霧化よりも魔力消費のコスパがいいヤバい技。
が、これをやるには相当な相手の攻撃の先読みと、魔力のコントロールが必要で、レベリオは分身を使って自分を攻撃させて、デルタ加入から2年間1人で何度も試して訓練した末に『部分霧化』による擬似回避が可能になった。
『イロージョン・バクティリー・パンデミック』
通称 E・B・P
紫・赤・黒の3色の魔力で産み出した『魔力細菌』を相手の体内に侵食させて感染させ、体内で感染爆発を引き起こして苦しめ殺す新魔法。
この技を受けた、レベリオより魔力密度の低い相手は処置をしなければ長くても数分で死に至る残虐非道で簡潔に言うと『毒』の類の攻撃技である。
また、剣に細菌を付与することも出来る為、その状態の剣を受けたら後は察しの通り。
レベリオと同レベルかそれ以上の魔力密度を持つ相手を殺すことは出来ないが、受けた相手が体内に侵入した『魔力細菌』を処置しないと体内に侵入した細菌が対象の魔力回路と肉体に悪影響を与えて弱体化させる事は可能である。
ちなみに、レベリオは自身にもやっては即処置が出来るようにしていた、これは万が一自分がこの細菌を受けた時の為である。
また、レベリオと同レベル以上の魔力密度の魔力を持っていても、それが自分自身の魔力でない場合は死ぬ時間が通常より長くなるだけで彼か、彼より強い魔力密度の魔力を持った元々の持ち主(シド=シャドウくらいしかいないが)に処置をしてもらわないと結局死ぬ。
※密度の高い魔力が免疫として機能するからである、つまりシャドウとウルティオの魔力を貰ってる人がそれに該当する、主に『七陰』等。
『ダーク・グラヴィティ』
黒の魔力を使って強力な重力玉、もしくは引力玉を出現させて相手を押し潰して圧死させる新技。
※技というよりはレベリオが前世の知識から得た魔法。
作中ではオルバに対して使用したが、オルバが最後の抵抗で拠点の地下に逃走したことで不発になった。
レベリオ曰く『小手先の技』であり、これをモロに受ける奴は話にならない、とのことである。
※重力、引力玉を大きくする場合、その分だけ使用するまでのタイムラグがある為である。