冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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【前書】
(・▽・)<ハーメルンでの更新は話をまとめてします。

(・▽・)<例えばこの話はⅠ~Ⅳをまとめた物です。

(#ー#)<だからハーメルンでの文字数は5000±1000文字位だな。

(#ー#)<「カクヨム」と「小説家になろう」は1000文字位を上げている。

(㈩*㈩)<そして、このコーナーでは連絡、TIPS、コソコソ話をやる。

(㈩*㈩)<本文との温度差による火傷に注意。

(#ー#)<どう注意するんだ……。

(・▽・)<気合と根性とテクノロジー?


壱〜プロローグ〜

 ●○

 

 

「もう行くの?」

 

「そう。では、一つどうぞ」

 

「え? 持っている?」

 

()()では持っているうちに入らない」

 

「だから持って行くと良い」

 

「……うん? もう決めたの?」

 

「ではあちらに。ではご機嫌y」

 

「え、は?」

 

 

 ★☆★☆★

 

 

 ある時、空間に穴が開き、そこから怪物が出て来た。ソレには近代兵器が一切通用せず、人々は逃げ惑うしかなかった。

 だが、そこへ現れた人々は、不思議な術技を使って怪物をあっという間に倒してしまった。このような事態が、世界の各地で起こり、そこから世界は変わった。

 

 実は、昔からこういうモノは存在していた。

 怪物は魔物、妖怪、怨霊などと呼ばれ、術技や超常能力を振るう人達は退魔士、陰陽師、魔法使いなどと呼ばれていた。彼らは、こういう物に対処するだけでなく、穴に繋がっている異空間や、変貌した特殊な領域の探索もおこなっていた。

 今までは、表の世界に出て来ないように対処していたのだが、SNSの発達や、規模の拡大、犠牲者の増加などの原因により、遂に公表と相なった。当初は混乱の坩堝だったが、徐々に受けいれられていき、技術革新も起こった。文明レベルが進んだのは何と言う皮肉。

 

 そして今では――

 

・異空間や特殊な領域を<ダンジョン>

 

・怪物全般を<モンスター>

 

・上記関連の物品を<オブジェクト>

 

・それを元に作った武器・道具を<アーティファクト>

 

・超常能力を持つ人を<プレイヤー>

 

・彼らが持つ術技・能力を<スキル>

 

と、呼称するようになった。……これ以外にも用語はあるが、それはいずれ。

 

 そして、<プレイヤー>の養成を目的とした学校が作られた。

最初は高校が一つ。だが、足りないので増やした事により、現在は都道府県に六つ(中学が一つ、高校が五つ)存在している。その内の一つ、≪東京都立天ノ角高校≫に入学した生徒の一人が本作の主人公である。

 

 

 △▲△

 

 

 高校の新学期が始まり、授業が始まった週の休日。場所は≪天ノ角高校≫から徒歩数分圏内の土地にある廃バス。DIYされ住居となったその内部に一人の少年がいた。

 

「……どうしよう」

 

 独り言が漏れる。

 

 灰色の長髪、中世的な顔立ち、百六十程の背丈のせいで女の子にも見える少年。名前を『サクヅキ=オウカ』と言い、色々と過去アリ訳アリの少年である。彼はベッドに寝そべり考え事をしていた。

 この春、念願が叶って≪東京都立天ノ角高校≫に入学出来たのだが、いきなり退学の危機に陥っていた。

 

 五つの高校では希望者には、人工開発された特殊な<スキル>である《クロス》が貰える。余談だが、中学では年齢の問題からおこなわない。

 その方法はナノマシンを投与するだけ。とは言え、適合出来ず死亡する事例があるうえ、能力が手に入ったとしても完全にランダムなので、元から強力な能力を持つ人や、代々続く名家出身者はやらないが、スリルを求める人、<スキル>の受け皿や容量である<スロット>を拡張したい人、<プレイヤー>の才能の無い人がおこなう。

 

 オウカはこの高校に入学して、低い地力を補うために《クロス》の元になるナノマシンを投与した。そして、無事に死ぬ事も無く、まあまあな部類の能力を手に入れた。

 ところが、その《クロス》が突如消失。自身の状態を閲覧(特殊なアプリを端末にインストールすれば見られる)すると、[ロスト]となっていた。そのせいで、他の<スキル>を覚える事まで出来なくなってしまった。

 

 どうしてこうなったのかは不明。オウカにも心当たりがないが、何者かに盗られたと思われた。だが、犯人は不明なうえ、仮に見つけたとしても、能力を取り戻せるかわからない。

 そういう訳で、退学か、一般高校への転学を進められたオウカだったが、そもそも自分に落ち度はなく、真っ当に生活していただけ。だからこそ、納得できる訳がないので、抗議をした。そして、教師同士の物議の末に、

 

「決闘……か」

 

 先程よりも小さい声で独り言が漏れる。傍に置いてあったプリントを眺めるオウカ。そこに書かれていたのは、オウカの処遇。長々と書かれており、簡単に要約すると――

 

・本来ならば退学か、転学であるが、《クロス》の消失にはこちらも落ち度は存在する

 

・入学試験の結果から、座学に問題はないので、実技で結果を示して貰う

 

・対象者決闘で実力を示せば残留を許可する。

 

とあった。

 

 この決闘というのが問題である。日付と場所位しか書かれておらず、どういうルールなのか、相手が誰なのかもわからない。……下手をすると一対一じゃない可能性まである。

 

(状況は……はっきり言って最悪。勝ち目がない)

 

 持っている手札は純粋な戦闘技術と、<スキル>にすらならない魔力操作のみ。しかも《クロス》消失のせいで地力まで下がっている。だからこそ何かしらで補わなければならないが――

 

「伝手はないからな……」

 

 今の時代、後天的に<プレイヤー>となる手段は幾つかある。

 

・《クロス》などの人工開発された<スキル>の習得

 

・先天的才能を持つ人から移植などの手術

 

・特殊な<オブジェクト>や<アーティファクト>を使う。

 

 一番目は、かつて自分がおこなった手段。高校側に頼んでみたのだが、二度目のナノマシン投与は危険性が段違い。当たり前だが、難色を示された。

 二番目は、ドナーのなってくれる人がいる訳ないうえ、手術自体が高額なので不可能。……実際出来たとしても失敗の可能性がある。

 三番目は、あまり出回らないうえ、出回ったとしても高額。

 

 三つの全てが(表と裏問わずの)伝手さえあれば出来る。だが、オウカにはそんな物はない。つまり現状彼には手段がない。……これ以外の手段もあるにはあるらしいが、これも同じ問題で不可能。

 

「どうにかナノマシン投与を頼んでみるか」

 

 そう思った時だった。

 

『お困りのようですね』

「!?」

 

 突如どこからか声が響く。だが気配は感じられない。

 

「誰だ!?」

 

 ベッドから起き上がりあたりを警戒するオウカ。

 

『ああ、姿を見せないのは失礼ですね。今から見せます』

 

 その声と同時にオウカの目の前の空間が裂ける。そこから出て来たのは、

 

「……剣?」

 

 人ではないどころか生き物ですらない剣だった。鍔金は金、柄は水晶で飾られている両刃剣。刀身の長さから、分類としてはショートソードになるだろうか。ただ、どうにも柄が長いように感じる。まるで元々はブロードソードだった物の刀身を縮めたかのように。そして、独特な“圧”を放っている。

 

『ええ。貴方がお探しの<冥刀>です』

 

 その言葉に目を見開くオウカ。

 

 前述の特殊な<オブジェクト>や<アーティファクト>に当たるのが<冥刀>にあたる。呼び方はそのまま「めいとう」と呼ぶ事があれば、もう一つの呼び方である「Trinty Giar」や「トリニティ・ギア」、その略称である「Trinty」や「トリニティ」と呼ぶ事もある。

 使い手に対価と引き換えに、能力をもたらす超兵器であり、これの使い手となる事も<プレイヤー>となる手段の一つ。一部の異世界系<ダンジョン>で見つかり、どれもが戦況を左右する力を持ち、名家や個人が保管・所持している事が多い。とは言え<アーティファクト>の専門店で売られたり、オークションに出る事もあるが高額で取引される。

 

「……噂には聞いた事があったけど、まさかそこまではっきりとした自我を持つなんて」

『ふふん』

 

 胸を張る剣。……人体部位は何一つないが、そんな感じがした。

 

 <冥刀>には自意識が存在する。大半は人工知能程度だが、はっきり会話可能な物があると聞いた事があった。まさかそれに出会う事になるとは。

 

 どうにか平静を取り戻しながら、

 

「ええと、こういう時は確か……」

 

 こめかみを揉みながらオウカは、

 

「ドウモハジメマシテ。俺の名前はサクヅキ=オウカだ」

 

 自己紹介をする。それに対して剣は――

 

『これはご丁寧に。私の(ナマエ)は【オートクレール】です』

 

 こちらも名乗った。

 

「それで? その【オートクレール】さん? はこの俺に一体何用で?」

『呼び捨てで構いませんよ。サクヅキ=オウカさん』

「俺も呼び捨てでいい」

 

 そういう訳で、取り敢えず『オウカ』、【オートクレール】と呼び合う事になった。

 そして、【オートクレール】は、

 

『私と取引をしませんか?』

 

 自分の要件を告げた。

 

「……取引?」

 

 曰く、彼女(<冥刀>の自意識の性別は全部が女性)は一本の剣だったそうだ。だが、能力の危険性から分割されてしまった。だからこそ妙な長さとなっているのだろう。

 

『私は元に戻りたいのです』

「それに……力を貸せ、と?」

『はい』

 

 分割されそのパーツから、<冥刀>が幾本も作られた。しかも強力な使い手が所持している場合があるとの事。

 

『取り戻すためには戦う必要もあるでしょう』

「だろうな」

 

 相槌を打つオウカ。全てとは行かないが、意見や道理を押し通すには、力が必要な事があう。

 

『だからこそ、私の使い手になって欲しいのです』

「!」

 

 先程と比べ物にならない驚きが、オウカを襲う。完全に渡りに船。だが、どうにか冷静さを取り戻し、

 

「……質問いいか?」

『かまいません』

「何で俺? 他にも良さそうな人はいるだろう?」

 

 上手い話には裏がある。只より高い物はない。

オウカはそこまで強い訳ではない。凄まじい戦闘技術を持つ訳でもない。彼の問いに、

 

『相性が良さそうだったからです。実際良さそうですし』

 

 <冥刀>は持ち主を選ぶ。昔は、オークションで高額で競り落としたのに、使えないという事例が何度かあったそうだ。今では事前に相性を確かめる。

 

「なるほど。要するに、俺に使い手となって、分割された体を取り戻して欲しいと?」

『はい。取り戻した暁には……貴方の刃となりましょう。Win-Winのはずです』

 

 確かにそうだ。だが、何か嫌な予感と違和感がある。だが、それでも今は、

 

「わかった。協力しよう」

『ありがとうございます!』

 

 オウカは頷いた。それしか道はない。

 その言葉に【オートクレール】の声が明るくなる。人の顔があれば輝いていただろう。

 

「で? どうすればいい?」

『では契約を』

 

 彼女の指示に従い、刃に血を垂らす。血は刀身に吸い込まれる。

 

『契約はなりました。では出発です!』

「何処h」

 

 最後まで言えなかった。

 突如、空いた黒い穴に一人と一振りは吸い込まれた。

 これが全ての始まりだった。




【TIPS】

【コソコソ話】
(#ー#)<この世界は簡単に言えば現代ファンタジーだ。

(#ー#)<だから、<ダンジョン>、<スキル>、<モンスター>が出る。

(・▽・)<因みに上記の分類以外も色々ありますよ。

(㈩*㈩)<それはその都度上げていく。

【冥刀】
(#ー#)<そもそも何なんだコレ?

(㈩*㈩)<簡単に言えば凄い武器にして異物。

(㈩*㈩)<自分の意志を持ち、対価と引き換えに能力を与える超兵器。

(・▽・)<わかりやすく例えるなら……

(#ー#)<あ、何か嫌な予感……

(・▽・)<純○煌式武装、エ○ィルレイド、魔○書、劔○。

(・▽・)<斬○刀、神○具や神器、特○武具。

(#ー#)<おい!?

(㈩*㈩)<そして、トリニティの由来。

(㈩*㈩)<三つの名前があるから。

(#ー#)<三つ?

(㈩*㈩)<こんな感じ

【表銘。主にカタカナの名前が使われる】(例)エクスカリバー、デュランダル、クトネシリカetc

〖裏銘。主に漢字の名前が使われる〗(例)長曾祢虎徹、干将莫邪、俱利伽羅etc

「真名。天使、悪魔、戦乙女、偉人、暴君、一部ローマ皇帝やその関係者」(例)ネロ、イヴァン、ブリュンヒルデetc

(㈩*㈩)<……まあ例外もチラホラ。

(㈩*㈩)<少し捕捉とネタバレをすると。

(㈩*㈩)<解放する時には裏と表を続けて言う。例えば

血ニ飢エ血ニ狂エ、長曾祢虎徹(ナガソネコテツ・ダインスレイフ)

(㈩*㈩)<こんな感じ。まあ【ダインスレイフ】がいつ出るかは知らないけど。

(#ー#)<おい!?
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