冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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【コソコソ話】
(#ー#)<昔から活動してきた<プレイヤー>である<ノーブル>。

(#ー#)<名家で相伝の術技、能力、武器がある。

(・▽・)<……呪○廻戦の御三家?

(#ー#)<まさにな。……まあ家によっては腐っていない家もある。

(#ー#)<因みに、動乱期に幾つか無くなったり、復活したりもある。

(㈩*㈩)<やらかしの大惨事は?

(#ー#)<あるよ。

(・▽・)<田○要次!?




 ◇◆◇◆

 

 

 お互いの間合いは五メートル。どちらも近接戦主体。近づかなければならない。

 最初に動いたのはカナタ。右手に持った刀を振るう。すると斬撃がオウカ目がけて飛ぶ。

 

(結構早い!)

 

 避けるオウカ。そこへ左手に違う刀を持ち、カナタが飛びかかる。

 

「そこ!」

「おっと」

 

 かなり早い。まるでコマ落としかのようなスピード。オウカは手に持ったドスと咄嗟に抜いたナイフで受け止める。二刀が鍔迫り合いを起こす。

 そんなオウカにカナタは説明を始める。

 

「右手の刀は【斬切風(キリキリカゼ)】。特殊な【カマイタチ】を倒して生まれた刀。斬撃を飛ばせる。それ以外も応用はあるけど」

 

 定寸で反りがあまりなく、刃紋がギザギザしている打刀。

 

「左手の刀は【翼】。猛禽型の<モンスター>が封じられている。加速なしの高速行動が可能。まあ急停止とか苦手なうえ、スタミナが倍減るけど」

 

 鍔と目貫に翼の意匠があり、刀身の鍔に近い部分に鷹が彫られた太刀。

 

「説明してくれるとはお優しい」

「知ってもらおうと思って。それに知ってくれていた方が強力になるの」

 

 知っているでしょう? と微笑むカナタ。

 <スキル>はこちらが説明し、相手もそれを知る事で強力になる特性がある。……中には(ブラフ)を張る人もいるが。

 

「フッ」

「ハッ」

 

 そこから四本の刃により乱戦が起こる。連続する金属音が響く。

 その最中、カナタが感心したように言う。

 

「凄いわね。そのエモノ。生半可な武器なら刃毀れ起こすのに」

 

 鍛冶師としても優秀なカナタ。だからわかった。オウカが使うエモノは中々の業物。

 

(素材も良いけど、作った人の腕が凄い。当主様以上かもしれない)

 

 その言葉にオウカは笑う。

 

「俺の友達が作ってくれた物です。そう言ってくれて嬉しいです」

 

 我が事のように嬉しそうなオウカ。

 二人とも喋りながらも斬り合いを止めない。

 

「へえ、今度紹介して頂戴?」

「……すいません。出来ないんです」

 

 一気にテンションが下がるオウカ。どうやら何かあると察したカナタは話題を変える事にする。

 

「そう。まあいいわ」

「!」

 

 五月雨の攻撃を縫って刃がオウカに迫る。それをどうにか回避。その隙をカナタは見逃さず一気に下がる。

 

「なら他の刀を見せましょう」

 

 そう言うと彼女は【斬切風】と【翼】を納刀。代わりに違う刀を抜く。

 右手に持つのは大太刀。左手に持つのは長脇差。

 

「さあ踊りましょう」

 

 カナタは大太刀を上に掲げる。嫌な予感がしたオウカは横っ飛びに移動。

 

「!?」

 

 そこへ雷が落ちる。そのまま連続で襲い掛かる雷を、オウカは移動しながらどうにか避ける。

 

「この大太刀は【雷丸】。雷を落とせる。気力を結構消費する」

 

 鍔がない、柄巻と刀身が黄金の大太刀。

 

「気力を、消費する、なら、連発は、出来、ないで、しょう?」

 

 避けながら訊ねるオウカにカナタはその答えを言う。

 

「それを補えるのがこの長脇差」

 

 こちらは鍔があり、刃紋と反りがない長脇差。

 

「銘は【助格】。抜刀時に使う<スキル>のコスト・インターバル半減」

「なるほど!」

「そして、私が今付けているアクセサリーはほぼ全て回復系」

 

 だからこそ消耗を抑えられる。

 

「【雷丸】には必殺技があるけど、今は使わない」

 

 そう言うと二刀を納刀。

 

「ふう」

 

 動きを止めるオウカ。一息付く彼にカナタは説明を始める。

 

「さあお待ちかね、最後の二本よ」

 

 代わりに、抜刀したのは先程の四つの刀とは別の二本。

 

「まずはこっち」

 

 その言葉と同時、左手の薄い刀が振るわれる。どう見ても間合いの外だが、嫌な予感がして飛びのく。

 

「!」

 

 予感的中。刀身が伸びた。

 

「これは【薄閃】。刀身が伸びるのが効果」

 

 定寸ギリギリの長さ、刀身が恐ろしく薄い刀。

 

「なら!」

 

 オウカは間合いを詰める。そんな彼にカナタは最後の一刀を振るう。その刃は炎を纏う。

 

「ハア!」

「!」

 

 どうにか受け止めるも熱波が迫る。

 

「熱!?」

「これは【焔火炎(ホムラビホノオ)】。炎を操る天狗が封じられている妖刀。長時間使うと火傷する」

 

 定寸より少し長く、刀身が分厚い鉈のような刀。

 

「そんなモノ使って大丈夫なの?」

「貴方が使わせたんでしょう?」

 

 それを言われると弱いオウカ。

 

「す、すいません」

「気にしないで。これのおかげで軽減できるから」

 

 カナタが見せたのは右手首にある腕輪。

 

「【焔火炎】を安全に使うための対策」

「ちゃんと対策しているんです、ね!」

 

 一時的にパワーを上げてカナタを吹き飛ばす。カナタは空中で吹き飛びながらも耐性を立て直す。

 

「さあこっちの手札は明かしたわ。斬り合い再開よ」

「ええ」

 

 カナタは【翼】と【助格】を抜刀。地面を蹴り抜く。オウカはドスを鉄棒に戻し、両方をナイフにして同時に踏み込む。

 そうして斬り合いが再開された。

 

 そして、

 

「二人ともストップ」

 

 マユが止めた。

 

「!」

「ッ!」

 

 どうにか止まる二人。

 

「いつまでやるの?」

「あ」

「確かに」

 

 どうやら熱くなっていたらしい。

 

「す、すいません」

「いいえ、私も悪いのよ」

 

 そういう訳で体力回復に努める。

 【ポーション】を飲み、栄養を補給する。

 そんな中、カナタが口を開く。

 

「それにしても」

「?」

「私には手札を使わせたのに、貴方は全然使わなかったわね」

「うぐ」

 

 それに何も言えなくなるオウカ。暫く黙っていたが、ややあって口を開く。

 

「元々、よく友達(ダチ)にも言われていたんですけど……」

「友達?」

「はい。俺はどうにも手札を出し惜しむんですよ」

 

 色々手札を持つオウカ。だが、どうにもその手札を出し惜しむのが彼。

 

「……まあテンション上がると色々使う時もありますけど」

 

 ザンカとの戦いは正にそれ。実際アレは確実に相手を殺す際に使うモノ。

 

「まあ、なので今幾つかお見せします。実際、初見だと驚くモノもあるので」

「驚く?」

 

 そういう訳で説明を始めた。

 

 

 ******

 

 

 一分もしない内に、オウカ、カナタ、マユがゲートから出て来た。

 

「……それにしても」

「?」

「出来る事多すぎない? しかもまだあるんでしょう?」

「えっへん」

 

 オウカの手札の数に呆れるカナタ。胸を張るマユ。それにオウカは苦笑する。

 

「確かに色々できますけどね……」

 

 言葉を切る。

 

「先輩ってゲームってやります?」

「ゲーム? やるわよ。実は当主様の趣味が糞ゲーをクリアする事なの」

「そうなの!?」

 

 意外な趣味に驚くオウカ。

 

「だから私……というか久遠家一同全員ゲームはわかる。私も偶にやる」

 

 因みにカナタは色々手を出しているが、他の面々はジャンルを絞っている。コナタはリズムゲーが好きらしい。

 

「そうですか。なら格ゲーってわかります?」

「ス○リートファイターみたいな?」

「わかるんだ!?」

 

 因みに現在も新しいシリーズが出ている。カ○コン恐るべし。

 

「それで俺は格ゲーで言うなら、コマンドが何十種類も用意されている様な感じなんです」

「うん。理解した」

 

 汎用性は高い。その代わり、その都度手札を組み合わせなければならない。

 

「ほとんどの<冥刀>って必勝パターンがあるんです。でも俺にはそれがない」

 

 本当はあるにはある。

 だが色々な制限があったり、インターバルなどの問題がある。そして、戦闘が終わったとしても、更なる戦闘の可能性がある。ならば余力が残っていなければならない。使いたいときに使える手札がないのでは困る。

 

「究極の一の方が色々便利なんです」

「……」

 

 苦笑いするオウカにカナタは何も言えなくなる。

 そんな二人を見てマユはボソリと呟く。

 

「だから持っていけって言ったのに」

 

 小声で呟いた。

 

 その後、雑談をしながら歩く三人。

 

「近づいているんですよね?」

「ああ、そろs」

 

 カナタの言葉が止まる。

 そして、

 

「来る!」

 

 言葉と同時、何かが猛スピードで落ちて来た。それを三人は飛びのき回避する。

 

『アアァァ……』

 

 唸り声を上げるソレ。

 相手は分かっている。クドウ=カナタ。そのはずだった。ちゃんとオウカ(とマユ)も写真を見せて貰い、その特徴を聞いている。

 なのだが、三者三様の反応。

 

「おいおい」

「兄さん!?」

「……」 

 

 一人沈黙していたマユがボソリと呟いた。

 

「人? 本当に?」

 

 その言葉が全てを表していた。

 

 そこにいたのは一言で言うなら鬼。

 だが、他の生物や怪物の要素も混ざり合い合成獣(キメラ)のようになっている。

 

 人型はギリギリ保っており、着流しの和服を着ている。

 ザンバラの銀髪の中に触覚がある。

 赤銅の肌には鱗と甲殻が付いている。

 黒くなった結膜に黄金の瞳。

 右腕は普通の五本指だが爪が長く、左腕は右腕より一回り巨大で、肘から先が巨大な刃になっている。

 背中に翼と翅。しかし片翼で右側に伸びていた。

 その足は右は普通の五本指の人間の足だが、左側は猛禽類の足になっている。

 蜥蜴や恐竜のような尻尾が付いている。

 

「人外になる<冥刀>はあるけど、もっと姿はちゃんとしている」

「んな事言っている場合か!?」

 

 マユのコメントにツッコミを入れるオウカ。もう一方に助けを求めようとしたが、

 

「兄さん……、そんな……」

 

 ここまで人を辞めているとは思わなかったのだろう。呆然自失としている。

 とは言えしょうがない。ならば自分一人でやるしかない。

 

「チッ、仕方ない。マユ!」

「わかった」

 

 相棒同士以心伝心。

 マユはカナタに駆け寄り、オウカはコナタに対峙する。そして、まず自己紹介。

 

「どうも~、ただの魔王です」

「グゥゥ……」

 

 返事はあるが、唸るだけ。理性すら残っていない可能性がある。

 

「本当はぶち殺す所ですけど、事情が事情。なので無力化します」

 

 オウカが出したのは抜き身の段平。そして片手で構える。これがオウカの戦闘スタイル。片手は空にして状況に応じて色々使う。

 

「サイコロステーキと刀削麺。どっちがいい?」

 

 どっちも死ぬ。

 それを知ってか知らずか、挑発と受け取ったか、コナタは咆哮を上げて襲い掛かった。

 

 先手を先手を切ったのはコナタ。

 

「アアアアアアァァァァァァ!」

 

 咆哮と同時、左腕を振るう。その刃から放たれたのは斬撃。なのだが、禍々しく喰らったら確実に不味い。

 

「よっと」

 

 オウカは飛びのき避ける。そして、斬撃が通り過ぎた後を見ると、

 

「うわあ……」

 

 木や岩がボロボロになって崩れ落ちた。これは不味い。

 

「なら接近戦だな」

 

 身を低くして一気に間合いを詰める。

 

「アアァァ!」

 

 コナタは左手を連続で振るう。その度に斬撃が飛んで来る。

 

「同じ手は喰らわないよ」

 

 だがそんなものは当たらない。間合いが詰まる。そして、

 

「オラァ!」

「アア!」

 

 激突する刃。打ち勝ったのは、

 

「アァ!」

「ありゃ」

 

 コナタだった。オウカは吹き飛ぶ。だが、糸をアンカー代わりに展開しどうにか留まる。

 

(パワーは向こうが上。見た目通り)

 

 思考するオウカ。

 そんな彼を追撃せんと迫るコナタ。刃を振り下ろす。それをオウカはひらりと避ける。

 

(スピードも中々。さっきの見る限り空中飛行も可能)

 

 振り終わりを狙いオウカは一気に間合いを詰める。

 

「とりあえず腕を貰うわ」

「!」

 

 その一刀は左腕を斬り落とそうとするが、刃が止まる。

 

「む。(防御力も高い)」

 

 しかも刃が抜けない。高い再生力で取り込まれ、筋肉で固定されている。

 その隙に右腕が襲い掛かる。咄嗟に刀を放してどうにか避ける。

 

「再生力も高いのか……」

 

 オウカは分析していく。

 

(パワーとスピードは高い。防御と再生力も中々)

 

 近接戦が主体であるが、斬撃により中・遠距離もこなせる。

 

(問題は再生の種類)

 

 完全な不死はない。何かしらの核があるか、回数性のどちらかが多い。偶に変わり種もあるが、そういう場合は、まとめて消し飛ばせばいい。

 

(それと、他にも隠し玉があるのか)

 

 まだ隠し札があるかもしれない。

 

「後は……」

 

 オウカは嫌な予感を感じていた。これを倒したとしても何かあると。

 

「どうするかねえ」

 

 思考する。そして決めた。

 

「良し。決めた」

 

 オウカは笑う。

 

「ぶん殴ろう」




【TIPS】

刀剣系<アーティファクト>関連
(#ー#)<良い機会だから、まだ登場していないモノも含めて説明する。

(・▽・)(㈩*㈩)<パチパチパチパチ!!

(#ー#)<……馬鹿にされてるな。まあいいや。こんな感じだ。


<聖剣>:術技・能力を持つ刀剣。

〈魔剣〉、〈秘剣〉:技。奥義。必殺技。

<心牙>:近接戦闘系<プレイヤー>の最終奥義。

<妖刀>:<モンスター>を封じ込めて作った刀剣。

<霊刀>:一部の<モンスター>の死後にチカラが残留した刀剣。

<名刀>:<モンスター>に通用する業物の刀剣全般。

<冥刀>:STORY参照。

<■剣>:無量大数叢雅の最高傑作の十本。<冥刀>の上位交換。

<準■剣>上記に匹敵するモノ、超えうるモノ。

<■■>――現状閲覧不可――


(#ー#)<こんな感じだな。

(・▽・)(㈩*㈩)<色々ツッコミ満載!?
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