(#ー#)<スゲエ今更なんだけどさ、
(・▽・)(㈩*㈩)<?
(#ー#)<そっちの文明レベルってどの程度?
(・▽・)<微妙な所なんですよね。
(㈩*㈩)<進んでいる所は現代より進んでいるけど、低い所は中世以下。
(#ー#)<そんなに差があるの!?
(・▽・)<終末末期で、国が幾つも滅んで、「キ〇の旅」みたいな
(・▽・)<都市国家みたくなっているので。
(㈩*㈩)<アレも国によって文明レベル色々だものね。
(#ー#)<もしかして「北〇の拳」見たくなってるところもあるのか?
(・▽・)<まだそれならマシです。
(㈩*㈩)<ヘ〇ヘイムの森になっている所もある。
(#ー#)<そりゃあ滅ぶわな……。
■□■□
新入生オリエンテーションが終わり、一年生は解散となる。
レイリとクインは話しながら歩いている。
クインがオウカと待ち合わせをしていると言うので、付いて行っているレイリである。
「凄かったね~、あの戦い」
「ん」
オリエンテーションは色々あったのだが、最初の戦いが凄すぎて興奮が収まらない。
そんな時、ふと気になったので聞いてみる事にする。
「そういえばさ、クインちゃんってサクヅキさんと前々から知り合いなの?」
その問いにクインは首をフルフルと横に振る。そして捕捉する。
「今日初めてあったばかり」
「へ……」
それにしては親しいような気がする。
それにクインは――
「悪い人じゃないから」
そう言った。
▼▽▼
ネコハ=クイン。
小さな頃に両親が亡くなり、親戚を盥回しにされ、最終的に施設送りになる。
その施には、鬼畜と外道しかおらず、彼女は凄まじく酷い扱いを受けた。暴力を振るわれたり、食事抜きは日常茶飯事だった、
そんな日々で、彼女は相手の事――善か悪か、嘘を付いているか、悪意や敵意があるか、自分をどう思っているのか、などがわかるようになった。
そんな地獄の日々が続いていたある日、彼女に転機が訪れる。
「キミがクインちゃんだね」
「……誰?」
とある男性には悪意はなかった。
「キミの両親の友達だ」
(……嘘はついていない)
両親の友人であった彼がクインを引き取り、その援助のおかげで彼女の生活は格段に向上した。
住処も遠くへ引っ越した。その場所で会う人は良い人ばかりだった。
「あの二人には世話になったんだ。だからこっちが恩返しをする番なんだ」
そういう彼に嘘はなく、善意しかない。
とは言え、ずっと世話になる訳には行かない。
(プレイヤーになろう)
クインは秘咒を持っている。
それは強力かつ、凄まじいモノ。それのおかげで、戦闘経験を積み、天ノ角高校に入学出来た。
そして、新入生の登校日。
知り合いもいないので、一人であちらこちらを見ている時だった。
「……」
学内にあるベンチ。
そこに一人の少年――小柄で髪も長く顔立ちも中性的なのだが、男子制服を着ているので男の娘だとわかる――が眠っていた。
「!」
彼をマジマジと見て驚く。
(何もわからない……)
クインは相手の事がある程度分かる。なのだが、彼の事はほとんどわからなかった。
すると、その少年が視線に気づいたのか目を覚ます。その眼がクインを捉える。
「おはようさん」
「はよ」
「新入生?」
「ん」
「俺はサクヅキ=オウカ」
「わたしは、ネコハ=クイン」
互いに自己紹介をした。
寝たままでは失礼と判断したのか、オウカは起き上がり、訊ねる。
「座るか?」
「ん」
クインはオウカの隣に座る。
「……」
「……」
「「……」」
両者無言。
どちらも多弁ではないうえ、会ったばっかりなのが災いして、沈黙が続く。
とりあえず、相手を分析し合う。
(身のこなしは隙がない。戦闘経験を積んでるな…)
(悪意はない。悪い人じゃなさそう。それと凄い強そう)
隣に座りながら、双方何をするわけでもなく無言。
暫くそんな時間が続く中……
「聞いても良いか?」
オウカが訊ねた。
「……ん」
「どうしてこの学校に?」
「自立したかったから」
自分の技能を一番活かせるのがプレイヤーだった。
「俺と同じか」
「そうなの?」
「ああ」
「「……」」
そうしてまた無言になる二人。
今度はクインが問いかける。
「……ねえ」
「うん?」
「どうしてそんなに強いの?」
「……わかるのか?」
「ん」
そう言うクインにオウカは答える。
「師匠に鍛えられて」
実践形式のスパルタだった。
「経験積んで」
様々な相手と戦った。
「色々貰った」
友達や冥刀から託された。
「だからだな」
その答えにクインは、無表情を少し崩し、羨ましそうな顔をする。
そして呟く。
「私はかなり特殊。セコい」
「……セコい?」
「ん。威張れない」
その言葉に、オウカの脳裏に過ったのは、この間の騒動。
他者のチカラについて聞くのはマナー違反。更にオウカは人の事情を深くは詮索しない。
だが、結構エライ目にあったので、聞く事にする。
「強奪系?」
「ッ!?」
オウカの問いにクインが分かりやすい程に動揺した。
「……」
暫くの沈黙後、重い口を開く。
「近いけど遠い。もっと……」
「もっと?」
「エグい」
それっきり黙り込んでしまう。どうやら言いたくないらしい。
なので、オウカは謝る。
「悪いな。ちょっと色々あったんだ」
「……色々?」
「ああ。強奪能力持った腐れ外道に能力奪われたんだ」
「!?」
驚くクイン。
「……」
沈黙後、彼女は絞り出すように語ろうとする。
「わたしの秘咒h」
「言いたくないなら言わんでもいい。マナー違反だし」
「でも……」
「なら、一つ聞くけど、お前は俺からチカラを奪うつもりがあるのか?」
オウカの問い。
それに圧を出す。
普通の戦闘者でも怯む程の圧。
「……ない」
だが、その圧にクインは負けじと圧を返した。
それにオウカは口元に笑みを浮かべた。
(この子、結構強いな)
体の強さだけでない。心も強い。そう思った。
だからこそ。
「なら良いよ別に言わなくて」
オウカは危害を加える気の無い人が、どんなに危険でも気にしない。
虎の檻の中でもぐっすり寝れるタイプである。
……逆に虎が食べられているかもしれない。
その答えにクインは少しだけ笑うクイン。
「……ん」
そうしてその後は無言のまま過ごす。
「……」
「……」
「「……」」
会話もないが、居心地が良い時間だった。
が、流石にずっとこうする訳には行かない。
「……時間」
「あ、そろそろか」
クインはベンチから飛び上がる様に立ち上がる。
「じゃ、またな」
手を振るオウカにクインは問いかける。
「終わったら会える?」
「いいぜ、予定はないし」
その言葉に少しだけ笑うクイン。
そして。
「また後で」
「おう」
クインは歩いて去って行った。
******
ヘッドホンを耳に掛け直し、集合場所へ向かうクイン。
思い出すのはオウカとの会話。
(何か……安心した)
人付き合いが苦手な自分としては珍しい。
そう思って歩いていると、耳に自分に向けた声が入って来る。
「お、可愛い子じゃん」
「声掛けてみようかな?」
元よりクインは五感が鋭い。だからこそ、こういう声も入って来てしまう。
まあいつも通りなので、無視して歩いていると……
「大人しそうな女だな」
「ヤっちまおうぜ」
ガラが一際悪そうな二人の男の言葉。
凄まじい悪意も感じられる。
(無視無視……)
こういう事は何度もあった。
その度に、返り討ちにして来た。
とは言え、そうすると後始末が面倒なので、遠くに離れようとするが……
「なあ、ねーちゃん遊ぼうぜぇ!」
「良い所に連れてってやるよ」
先回りして来た。
(……どうしよう?)
そんな事を思っていると。
「あ、いたいた。お~い」
聞き覚えのある声。
振り向くと、そこに居たのはオウカ。
「……ん」
手を上げ挨拶するクイン。
それにオウカも手を上げる。
「じゃ、行こうか」
「……ん? ……ん」
オウカの意図を理解したクイン。
自分には連れが居ると言う事で、助けようとしているのだろう。
だが、男達は諦めない。
「おいおい。何勝手に連れてこうとしているんだ?」
「先輩だからって調子に乗っているとボコしちまうぞ?」
ガンを付けて来る二人にオウカは問う。
「知り合い?」
「わたしを襲おうとしてた」
「へえ?」
その答えにオウカは悍ましい笑みを二人に向ける。
「だったら、それ相応の目に合わせないとな」
指をポキポキと鳴らした。
■□■□
「――な事があった」
「なるほど!」
クインの説明を受けて、納得するレイリ。
(この子、裏表がない)
レイリと話していて気付いたクイン。
良く言えば純粋、悪く言えば馬鹿なのだろう。
(だからイヌコが世話を焼いていたのかな)
そんな事を思ったクイン。
一方のレイリはと言えば……
(小さくて可愛い子だけど、とても強そう!)
身のこなしでわかる。明後日の方向から襲いかかられても対応可能だろう。
(戦ってみたいな〜)
レイリは戦いが好きだ。
ソルドアットやコジュウロウに似ているが、彼女の場合、殺し殺されの戦いではなく、スポーツとして確立された戦いが好きなのだ。
(あの二人も強かったな〜)
改めて思い出したのは、オウカとカナタ。
(会ってみたいな)
そんな事を思った。
そして、噂をすれば影。
「……ここにいたか」
オウカが現れる。
「ん」
「こんにちは!」
クインとレイリの挨拶にオウカも挨拶を返す。
「どうも。それで?」
疑問を投げかけた。
「「?」」
「どうするの?」
素朴な疑問。
また会おうとは言ったが、何をするかは決めてない。
それにクインは……
「決めてなかった……」
「「おい!?」」
ツッコミを入れる二人。
なのでクインは考える。
(どうしよう……)
そして十秒後。
「御飯でも食べに行く?」
その言葉にレイリは真っ先に賛成する。
「良いですよ!」
オウカは端末を出して同居人に確認してから肯定する。
「いいぜ。それで? どこで食べる?」
それに二人はうんうん唸り始める。
「高過ぎる所はちょっと……」
「……ん~」
なのでオウカはふと思いついた事を提案する。
「ハンバーガーショップは?」
「いいですね! 丁度季節限定のハンバーガー食べたかったので!」
「ん」
そういう訳でハンバーガーショップに向かう事になった。
******
チェーン店になっているハンバーガーショップ。
手頃な値段でまあまあ美味しい。
ダンジョンやモンスター発生のゴタゴタにも負けずに未だに存在する。
その店内の席にはオウカ、レイリ、クインの三人だけでなく……
「……モグモグ」
黒い外套姿の少女――ソラナキ=ヒナタ。
「口、言うの?」
傍らに刀を立てかけている少女――シンゲツ=バイカ。
「これが季節限定のね」
眼鏡の少女――アサギ=イヌコ。
「……」
これと言って特徴のない少女――シワス=ミユ。
……因みにヒナタの後輩である。
この七人が席に付いて各自頼んだ物を食べていた。
服装は約一名を除き、全員制服なのだが、どこか異様な七人組だった。
△▲△
なぜこうなったかと言えば。
まず正門を出るタイミングで……
「あ、いたいた! レイリ!」
「ワンコちゃん!」
イヌコがやって来た。
「ワンコ言うな。ところで……」
彼女の視線がオウカとクインを捉える。
「どういう集まりで? どこへ行くの?」
「御飯食べに行くの!」
その言葉に、イヌコはこめかみを揉んで何かを考えていたが、少しして口を開く。
「私も行くわ」
「え?」
「だって貴方一人にしておくと心配だし」
「お母さんじゃないんだから……」
イヌコはオウカとクインに確認を取る。
「という訳なんだけど……いいかしら?」
「……ん」
「別にいいk……ん?」
オウカが言葉を切り、端末を出した。
「バイカ? どうした?」
少しの間会話をしてから、一旦端末を離し、彼女らに聞く。
「なあ、もう二人追加しても良い?」
「「!」」
「……知り合い?」
クインの問いかけにオウカは頷く。
「友達と、その後輩。昴咲の奴らなんだけど……」
御飯食べに行かないかと誘われたらしい。
とは言え、先約があると言ったところ、一緒に食べようと言われた訳である。
「どうする?」
「別に良いですよ!」
「……ん」
「(昴咲ならやって来るのは女子か。)ええ、構わないわ」
「感謝する」
オウカは返事を伝える。
そういう訳でハンバーガーショップで落ち合う事になった。
………………
…………
……
そうして四人がやって来たのはハンバーガーショップ。
その前には三人の少女がいた。
その内の二人をオウカは知っている。
「バイカ! ヒナ!」
ヒナタが来るとは聞いていなかった。
「どうしてここに?」
「バイカがサクと御飯食べに行くって聞いたから」
「そうか」
納得するオウカだが、
((答えになっていないような……?))
内心首を捻る者がいた。
そして、│佩刀《バイカ》と│外套《ヒナタ》の二人と、もう一人。
長い黒髪を三つ編みにして、眼鏡を掛けている少女。文学少女と言った風。
「彼女が後輩さん?」
「そう」
「はじめまして。シワス=ミユです」
挨拶をしてから、ペコリと頭を下げるミユ。
何でも、バイカの遠い遠い親戚らしい。
「どうもはじめまして。俺は……」
「サクヅキ=オウカさんですよね?」
そう言ってオウカに一歩近づく。
「対校戦見ました。凄かったです」
「いやいや、まだまだだよ」
誉め言葉に謙遜するオウカ。
「最近色々あって弱くなった。それに……」
彼の脳裏に過るのは、かつて戦った強敵達。
「今も昔も――星は砕けないし、銀河系を消し飛ばす事すら出来ないから」
その言葉に全員絶句。
暫くしてイヌコがボソリと呟く。
「何を目指しているの?」
最もな言葉だった。
【TIPS:文明レベル(この世界)】
(・▽・)<こっちは答えたから、答えてください、そっちはどうなんです?
(#ー#)<かなり進んでいるな。オブジェクトとかのおかげで
(#ー#)<色々なアーティファクト作られたし、魔法もあるから。
(#ー#)<ソレが使われなくても、技術転用が出来るからな。
(㈩*㈩)<移動は退化したけどね。
(#ー#)<まあな。……一応転移もあるけどお高いからな。