冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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【TIPS:ミザキカ、イワフレ】
(#ー#)<猿……というかゴリラ……というか……キ〇グコングのモンスター。

(㈩*㈩)<そんなに大きいの?

(#ー#)<いや、五メートル程だな。キ〇グコングよりはるかに小さい。

(#ー#)<元々は猿のモンスターの群れから追い出された特殊個体が、

(#ー#)<同じ境遇の個体と義兄弟になって、なんやかんやで強化。

(#ー#)<そして、復讐を果たしてから気ままにやってたんだが……

(㈩*㈩)<迷惑かけて討伐対象……か。

(#ー#)<大正解。そう言う事がままある世界だからな。


cⅹl

 ■□■□

 

 

 二人が一人になった事に大魔神は警戒する。

 一瞬の逡巡後、選んだ行動は……

 

『■■■■■■■!!』

 

 盾を構えての突撃。

 矢の腕は、再生にもう少しかかるための判断。

 それに女性――Ζは手を翳す。

 すると周囲に四色――赤・青・緑・黄――が混ざり合った光弾が数えきれない程出現。

 それが一斉に発射される。

 

『!!??』

 

 それらは直線に迫るだけでなく、曲線を描き横・背後・頭上からも当たる。

 だからこそ盾だけでは防ぎきれない。

 光弾は着実に大魔神の体を削る。

 火・雷・風・氷を混ぜ合わせているため、属性耐性すら突破出来るからこその芸当。

 更に盾にも当たるのだが、盾がひび割れていく。

 

『!!』

 

 それでも突進をやめない大魔神。

 近づかなければ、敵に勝てないという判断からだった。

 そして、遂に槍が届く範囲に到達。

 

「ッ!」

 

 繰り出すのは連続突き。

 それをΖは手に持った双剣で全てを弾く。

 

『誰がいつ近接は出来ないと言った?』

 

 そして、器用に懐に潜り込み、武器を変更。

 選んだのは戦棍(メイス)

 襲い掛かる他の武器を避け、振りかぶり、胴体目がけ思いっきり振り下ろす。

 

『!?』

 

 その体に罅が入る。

 凄まじいダメージが入る。

 

『もう一発』

 

 二撃目を叩き込もうとしたが、それを大魔神は武器を手放し、空となった手で受け止める。

 

『!!』

 

 そして、ようやく再生して、八本揃った腕で、拳によるラッシュを仕掛ける。

 それをΖは盾を出して防ぐ。

 とは言え、あっという間に軋んでいく。

 

『素手でも強いのか。ならば』

 

 軋んでいた盾に罅が入り、遂に砕ける。

 その破片を目くらましとして、Ζは双剣を使い、近接戦を仕掛ける。

 そうして始まったのはバチバチのインファイト。

 

『ほらほら』

『!?』

 

 Ζは八つの腕を器用に避け、カウンターで腕にダメージを着実に与える。

 大魔神はダメージを自己修復で治しながら、拳を叩き込む。

 

 そして暫くして、勝敗の天秤が傾く。

 

『……』

 

 大魔神の腕が崩れ落ちた。

 これが彼女の狙いだった。

 

『僅差だったな』

 

 Ζの体も痣と打撲まみれ。

 そもそも数が不利。

 

『ではトドメを刺させて貰う』

 

 そして、ゼータが上空に手を翳す。

 そこに先程の属性光弾ならぬ光球が浮かぶ。

 大きさは大魔神の背丈以上。

 

『お前は強かった』

 

 言葉と同時、放たれる。

 

 それを大魔神は……

 

『……』

 

 粛々と受け止め、欠片からも残らず消滅した。

 

 

 ◇◆◇◆

 

 

 オウカとγ(ガンマ)の初撃のぶつかり合いの結果は……

 

「フン!」

「あら」

 

 γ(ガンマ)の剛腕により、オウカが吹っ飛ばされた。

 

「想定内だよ」

 

 だが百戦錬磨である彼にとって、これはよくある事。

 器用に空中で態勢を立て直し、着地。

 再度、地面を蹴り、間合いを潰しにかかる。

 

「同じとは芸がない」

 

 γ(ガンマ)は斧を振り下ろす。

 それをオウカはメリケンナイフで受け止める。

 今度は吹き飛ばされない。

 

「おや」

「な? 同じじゃないだろう」

 

 そのままギリギリと鍔迫り合い。

 

「そのようですね。ではこうしましょう」

「そ」

 

 そして、壮絶な斬り合いへと雪崩れ込む。

 刃同士がぶつかり合う。

 そのまま分析をしていく。

 

(パワーは向こうが上)

(スピードはあちらが上ですね)

(受け流しが出来る範囲の攻撃なのが幸いだな)

(なるほど。円運動を利用した受け流しですか)

(でも、まだ増強出来るかも)

(筋肉を上手く使ってる。随分と技巧派だ)

 

 お互い傷を負うが、全く気にしない。

 どちらもその程度ならすぐに回復する。

 そのまま切り合いは続く。

 その天秤は――オウカに傾きつきあった。

 

(スピードが上なのか、こちらの方が喰らいますね)

 

 服と肌を斬られるが、全く攻撃が鈍らないγ(ガンマ)

 それにオウカは悟る。

 

(薬物とかで痛覚切ってるのか? 筋力増強もしているかも)

 

 そして、もう一点可笑しい所がある。

 それは切る際の感触。

 

 オウカは今まで数えきれない程の人間を斬って来た。

 だから、普通の肌でないのに気づいていた。

 

(もしかしてコイツ、サイボーグか何か?)

 

 今の時代、何らかの理由で、義手義足に機械を使った人はいる。そして、かなり少ないが、体を機械改造した人もいる。

 とは言え、積極的にやる人はいない。

 そもそも執刀出来る人が少ない上、それをした後も、定期的なメンテナンスが必要だからである。

 

 とは言え。

 

(……まあいいや。殺せば死ぬだろ)

 

 関係ない。

 死ぬまで斬り続ければ良いだけの事。

 

 そうして暫く斬り合う中、γ(ガンマ)が口を開く。

 

「埒があきませんね」

「……」

「このまま斬り合っていても」

「……」

 

 オウカは何も言わない。

 沈黙の肯定だった。

 

「私はまだ余裕ですし、貴方も余裕でしょう?」

「フン」

 

 両者共にスタミナには余裕がある。

 地力もあるし、アイテムのチカラで回復している。

 

「なので――攻め方を変えます」

 

 その言葉と同時、γ(ガンマ)の目の色が変化。

 結膜が黒くなり、瞳に十字架が浮かび光る。

 その色は――

 

(白か……)

 

 《ホワイトクロス》

 つまり、何かしらの物質の生成、操作か、その物質自体になる、という事。

 具体例を挙げれば――

 

 

〔ダイアモンド〕のとある人は、自らの体をダイアモンドにする事が出来る。

〔ニトログリセリン〕のとある人は、ニトロを生成して、操作する。

〔鋼鉄〕のとある人は、自らの体を鋼鉄に出来る上、手足を刃物にする事まで可能。

〔銀〕のとある人は、銀だけでなく、銀色の金属を自在に操作可能。

〔液体金属〕のとある人は、特殊な金属を生成し、その形態を自在に操る。

 

 

 つまりは、色々ある上に、同じ物でも個人差が出る。

 眼球移植の成功例すらそうなった、という事例がある。

 

(さあ何が来る?)

 

 身構える中、悪寒を感じ飛び退く。

 

「おや、勘が鋭い」

 

 称賛した│γ《ガンマ》。

 オウカがいた所の地面が剣山のようになっていた。

 

「ですが、下がるのは悪手でしたね」

 

 その言葉と同時、地面がオウカ目がけ襲い掛かる。

 剣山のように、竜顎のように、津波にように。

 地面が形を変えてオウカへ襲い掛かる。

 

「だったら近づけば良いだけ」

 

 メリケンナイフを違う武器に変える。

 それは鉤爪とドリル。

 それぞれ腕に装着する武器で、鉤爪は三つの刃を持ち、ドリルはジャマダハルのようになっている。

 襲い掛かる剣山に対し、オウカは右腕の鉤爪を振るう。

 

「オラア!」

 

 三爪一閃。

 否、追撃の刃が幾重にも襲い掛かる。

 そうして、剣山が蜘蛛の巣状に寸断される。

 

 そのまま迫るオウカに、γ(ガンマ)は質量の津波をぶつける。

 それにオウカは左腕のドリルを拳と共に突き出す。

 

 轟音。打ち勝ったのは――オウカ。

 

「おや」

 

 ドリルがγ(ガンマ)へ迫る。

 

(受けは……無理ですね)

 

 恐らく『貫通』という概念を持っている。

 受けや防御は不可能。

 

(ならば)

 

 即断即決。

 γ(ガンマ)すぐさまバックステップ。

 

「逃がすかよ」

 

 それにオウカは鉤爪を銃に変えて発砲。

 その弾丸をγ(ガンマ)は手斧で撃ち落とす。

 

 そうして仕切り直し。

 一定範囲を開けたまま、両者出方を伺う。

 

(空中では地面操作をしなかった)

(追撃の鉤爪、貫通のドリル、威力の高い弾丸)

(何かしらの操作条件があるな……)

(厄介ですね。しかも恐らく条件を見破られている)

(それと、微細な操作は出来ないな……。大雑把が限界みたい)

(まだ他にも手札を持っていそうですね)

 

 そして、γ(ガンマ)がもう一つの手札を切った。

 現れたのは――金属球。

 

「何だぁ? アレ?」

 

 疑問に思ったオウカだったが、

 

「とりあえずっと」

 

 早撃ち。

 手に持つ銃から、弾丸が吐き出される。

 狙いは│γ《ガンマ》へ。

 

 勿論ただの弾丸ではなく、『炸裂』の概念を秘めており、命中して体内に入ったら、ダメージを与え続ける。

 

 なのだが、その金属球は壁のようになり弾丸を防ぐ。

 それどころか、弾丸を呑み込んでしまった。

 

「だったらコレ」

 

 武器変更。

 手に弓矢を持ち、引き絞り放つ。

 先程よりも威力の高い攻撃。

 だがそれすら結果は同じ。

 

「ふむ」

 

 思考するオウカ。

 

(跳ねるでも、落ちるでもない。喰われた?)

 

 そこへ、地面が先程と同じように襲いかかる。

 それを器用に避けながら、思考を続ける。

 

(硬いだけじゃないのか? 柔軟性もある)

 

 柔らかい物は硬い物より砕きにくい。

 

(というか……)

 

 金属球に視線を向ける。

 

(アレ……なんだ?)

 

 武器か、能力か、生物か。

 

(とりあえず確かめるか)

 

 オウカが出したのは――鎧。腕と胸部に装着される。

 

「ふぅ……」

 

 呼吸を切り替え、オーラを纏う。

 そして、五感を強化する事で、気を感じる。

 金属球から生命特有の気を感じる。

 

「エレメンタル? いやスライムか」

 

 呟くオウカに、│γ《ガンマ》から答えが返ってくる。

 

「はい、金属スライムの特殊個体です」

「特殊?」

 

 疑問を呈したオウカへ、│γ《ガンマ》は答える。

 

「様々な金属スライムを合体させて作ったのですよ」

 

 言うなれば合金スライムでしょうか、と続けるγ(ガンマ)

 それにオウカは少しだけ顔を顰める。

 

(厄介だな……)

 

 スライムは物理攻撃がほぼ効かない。

 正確には、液状の体が物理攻撃を受け流してしまう。核を狙うか、何かしらで液状の体にダメージを与えるしかない。

 

 そして、一部のスライムは物理攻撃以外に耐性を持っている事がある。

 それは火、雷、風などの属性だったり、魔法や熱だったり。

 

 更に、金属スライムは通常スライムよりも厄介。

 

 普通は(アイアン)(シルバー)(ゴールド)などの普通の金属なのだが、幻想金属のスライムも存在する。

 それはミスリル、オリハルコン、アダマンティン、ヒヒイロカネなどなど。

 どれもその金属の硬さや性質を持っており、普通のスライムよりも倒すのには手こずる。

 

 つまり――γ(ガンマ)が使役する合金スライムは、スライムの厄介さの詰め合わせだった。

 

(どうしよう……)

 

 思考するオウカ。

 

 因みにγ(ガンマ)の攻撃は益々苛烈さを増している。

 地面が形を変えて襲い掛かるだけでなく、合金スライムも体を変化させ襲い掛かる。

 地面攻撃は大雑把で隙が大きく、どうにか避けられたのだが。それを合金スライムが補っている。

 そのせいで避けにくくなっており、掠り傷であるが傷ついている。

 

(厄介な……)

 

 そんな状況で――γ(ガンマ)が遂に動く!

 

「行きますよ」

「ッ!?」

 

 手斧を構えてオウカ目がけ突撃。

 パワーを活かし、地面を踏み砕き、間合いを一気に潰し。

 

「フン」

 

 手斧を振り下ろす。

 それをオウカは武器をメリケンナイフに戻して、受け止める。

 

 そうして、始まるのは剣戟乱舞。

 

 金属音が連続して響き合う。

 だが、先程と違う点が存在する。

 それはγ(ガンマ)の攻撃手段が増えている事。

 

 手斧、剣山、津波、竜顎、合金。

 それらが襲い掛かる。

 しかも嫌らしい事に、ペースを掴ませないように、同時だったり、連続したり、順番を変えたり。

 生半可な相手だったら潰されるだろう。

 だが、ここにいるのは生半可な相手ではなかった。

 

(よく持ちこたえますね……)

 

 オウカはそれら総てを捌いていた。

 メリケンナイフだけでなく、他の刃系の武器を動員し、手に持って振るうだけでなく、足の指、膝や肘など武器を挟める場所で持ち、相手の攻撃を凌ぐ。

 それどころか……

 

「オラア!」

「おっと」

 

 接近戦だと、偶に危ない時がある。

 それどころか、何度か掠っている。

 今の所そこまでの怪我ではないが……

 

(少しずつ傷が深くなってる)

 

 こちらの動きを見切り始めている。

 遠からずこちらに手が届く。

 

(遠距離で戦うか?)

 

 そう考えたγ(ガンマ)

 合金スライムで隙を作り、射程範囲ギリギリまで離れ、最大出力の地面攻撃で圧殺。

 

(それで行きましょう)

 

 その時だった。

 近接でやり合っている│γ《ガンマ》とオウカの目があった。

 

「!」

 

 その顔は――笑っている。

 そして、唇が動く。

 

『ワ・カ・ッ・テ・ル・ゾ』

 

 読み取れた│γ《ガンマ》は、それに悪寒を感じる。

 

(だが!)

 

 だからどうした?

 │γ《ガンマ》は、先程の考えを実行に移そうとする。

 まずは、一旦距離を取るために、下がろうとした時だった。

 

「怯んだな?」

 

 今までで一番速い動きで、オウカが間合いを詰める。




【TIPS:ζ】
(#ー#)<双子の元殺し屋。

(#ー#)<見た目はあの女より幼そうだが、年上。

(#ー#)<双子の連携で戦う。そして、奥の手で融合する。

(・▽・)<プ〇ズマとマ〇ナズマ、もしくはボ〇ボボみたいですね。

(#ー#)<……もちっと良い例えないのか?

(#ー#)<因みに、今は喫茶店を経営している。


(㈩*㈩)<三連休だから三回連続更新またやるよ。

(#ー#)<最近多いな。何かあったか?

(・▽・)<……。

(㈩*㈩)<……。

(・▽・)(㈩*㈩)<…………。

(#ー#)<何があったの!?
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