(・▽・)<前話の新キャラでは察しの通り極道です。
(・▽・)<念のために言いますけど、仁義と任侠ですよ?
(・▽・)<忍者と戦っている方じゃないですよ?
(#ー#)<わかっとるわそんなもん! あんなんが他にもいたら終わりだよ!?
(㈩*㈩)<因みにサクとも関わるうえ、既存キャラのお得意様。
(#ー#)<既存のお得意……? あ!?
●○
「
「どうしたの? ネラ」
「聞事」
「何?」
「二人、居世、界滅、原因」
「……わたしにそれ聞く?」
「歴史、見来、丁度、良思」
「
「……」
「……」
「気悪、謝罪」
「別に良いよ。良い機会だから話そうか。……ついでに動画にしよう」
「……(案外、振切)」
******
「さあセット完了。話すね」
「根本な原因は――神ノ刃」
「別世界からやって来た武器のせい」
「でもアイツがした事は間接的だった。――人を狂わせる事」
「ん? どんな風に狂ったのかって?」
「悪事を働く事に良心の呵責がなくなった。やって良いんだって思うようになった」
「それと
「獣と違いが無くなった。殺すし、犯すし、盗むし、騙す」
「それだけなら良かったんだけど……、あまり良くないけど」
「被害者も同類になった。自分がやられたから、自分は悪事を働く権利があるって」
「そうして畜生、ケダモノ、外道、人面獣心が増えて行った」
「どうにかしようとした人もいたけど、焼け石に水……ならまだ良かった」
「方法が完全にお終いだったから、更に滅亡を加速させた」
「ん? どういう事かって? 文字通り」
「ほら、マリアが良い例。救いがないからってあの世に救いを見出して人類絶滅させようとした」
「そして、動機は違うけど、マリアと同じことをやった人も結構いる」
「本が静かに読みたい、人類絶滅、人狩などなど」
「皆殺しに方法を見出しちゃった訳」
「コロシ以外にも、人類から意志を奪おうとしたり、自分以外を奴隷にしようとしたり」
「完全に終わってるでしょう? そうして人々はドンドン減って行った」
「そして、ある人物が原因で、完全に終わっちゃった」
「もう文明維持が不可能になったの。……チャンスを活かせなかった」
「チャンスって? ああ、ちゃんとした方法でどうにかしようとした人がいるにはいたの」
「人助けとか、戦争調停とか、悪人狩とかでね」
「大抵は同類になっちゃうんだけど、一人だけ惜しい所まで行った人がいる」
「うん。そう。“勇者”って呼ばれた人」
「人を助けて、戦争を止めて、どうしようもなく悪人を殺して」
「怪物を倒して、人を救い、ちゃんとやって行けるようにもしてた」
「でも、最後は仲間や民衆に裏切られて絶望のまま死んだ」
「しかもその死体と魂は使役されるってオチ」
「気づいた? そうだよ。それを止めたのがサク」
「成仏出来た。それだけは救いかな?」
■□■□
そういう訳でマユはネラへの質疑応答を編集し、動画として配信した。
評判は普通。どうにもこの世界の人間は、そこまで人間が狂う事が信じられないらしい。
『それだけ平和って事じゃねえの?』
それにオウカはそう言って笑った。
そして、その数日後に生配信をおこなった。
偶にやってる雑談枠。質問に答えたり答えなかったりする。
「どうも、ムラマサチャンネルです」
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マユは挨拶を交わして、質問に答える事にする。
「次の質問は……『前の配信で世界を救おうとした人の事はわかったけど、トドメを刺した人って何をしたんですか?』」
質問を読み上げると、黙り込んでしまうマユ。
「……」
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心配するコメントに、マユは我を取り戻す。
「ごめんなさい。ちょっと嫌な事を思い出した」
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どうやら視聴者は分かって来たらしい。
それにマユは考える。
(どうしようかな……)
あの件はオウカはガッツリ関わっている。
しかもそのせいで親友を失くしたうえ、結末も酷いものだった。
そして。
「わかった。話す。多少ぼかすけど」
そして説明を始める。
「きっかけはある医者が世界を救おうとした事」
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「……視聴者は勘づいたと思うけど。方法がヤバかった」
一拍置いて続ける。
「地球全土に気流が流れる場所を占拠して、大気に麻薬を超大量に混入させて、世界全域の大気を薬物汚染」
お面の下で顔を顰めるマユ。
「救うという信念の下、地球全土と人類の大多数を麻薬漬けにして、中毒状態による阿鼻叫喚の地獄絵図を生み出すという前代未聞の化学テロを起こした」
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何も言えなくなった視聴者。
どうにか絞り出たコメントにマユは答える。
「その人は[この世には救いがない。だから人を麻薬でラリらせ快楽の中で殺してやることが真の救済である]って考えていた」
☆★☆★☆
その人物――実はオウカとも繋がりがある。
親友の親友だったのだ。
異世界でオウカと付き合いが長かった闇医者ディアン。
そんな彼女には大切な親友がいた。
パナケア。
色々やれるが、一応の本職は外科医であったディアンに対し、こちらは薬剤師。
その専門性では流石のディアンも勝てない。
そして極め付けは戦闘力。
数多の冥刀をディアンに比べれば劣るが、それでも高く、生半可な相手なら素手であしらえる。
そもそも医者はガラの悪い連中が客になったり、手負いの患者を狙ってカチコミを仕掛けてくる者がいるという職の特性上、客からは舐められず、かつ患者を守りきる事が必要だから当然と言えば当然。
更に特殊な冥刀を使う事で、体内で自在に薬物を生成できる。
そんな二人――ディアンとパナケアは大切な友人同士だった。
奇しくも表世界からドロップアウトした時期も同時期。
上司ぶん殴ってドロップアウトしたディアンに対し、パナケアは違法薬物を患者に処方して追放された。
『患者を救うためには手段は選ばない』
そんな彼女だからこそ狂ってしまったのだろう。
******
そうしてテロを引き起こしたパナケアを止めるためオウカは動いた。
本来ならディアンが動くべきだったが、彼女はその少し前に死んでいた。
『ねえサク。もしパナケアがヤバイ事して、その時あたしが動けなかったら、あなたが止めてね?』
だからこそ彼女と相対した。
だが、敵もさるもの引っ搔くもの。
もう先は無くなって良いと、ヤバイ薬をキメまくり、壮絶な強化を果たす。
凄まじい死闘の末、勝利を掴んだのはオウカ。
だが、問題はそれからだった。
■□■□
「まあでもどうにか止める人はいたから、その人物は死んで、散布も止まった」
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;
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視聴者も勘づいたようなので、マユは捕捉説明をする。
「でもねそこからが問題だった」
散布された麻薬の名前は【エンジェルハイロウ】。
摂取した場合、強烈すぎる酩酊感と多幸感を味わえるうえ、依存性と中毒性が恐ろしく高い。
「だからもうあの快楽を味わえないってわかったから、ほとんどが自殺した」
その結果、ただでさえ少なっていた人類は遂に二桁を切ってしまった。
しかも残ったのは馬鹿ばっかり。
「その結果、もう文明維持が不可能になった」
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もう誰も何も言わなかった。
そうして配信はお通夜の空気のようになって終わった。
◇◆◇◆
オウカは自室で
彼女が動画配信してから、かかさずに見ている。
……投げ銭はしていないが。
そんな彼は、
「……」
何も喋らない。表情も暗い。
それはそうだろう。
あの出来事はオウカの異世界での経験の中でもトップクラスに胸糞悪い。
オウカが巻き込まれた騒動は、大抵が黒幕潰せば一応解決を見て、多少の救いがあった。
だが、この事件には救いの欠片も存在しなかった。
(もっと他の選択肢はなかったかな……)
もし、事前に察知出来ていたら。
もし、ディアンが生きていたら。
もし、後始末をもっとうまくやっていれば。
(後悔が尽きないな……)
考えが堂々巡りしていると、ノックの音がする。
「いいよ」
オウカの応答に扉を開けて入って来たのは――マユとネラ。
マユの手には御茶とお菓子の乗った盆を持っている。
「菓子、御茶、飲食」
「おやつには丁度良いから」
二人の提案。
普段だったら、すぐさま是と答えるが……
「……食欲ない」
そんな答えに二人は顔を見合わせる。
[これは重症]
[虎馬、過去、傷痍、穿抉]
なので二人は強硬手段(?)に出る。
それは……
「えいっ」
「抱擁」
オウカに抱き着いた。……ネラは人形態になっているので全裸。
柔らかさと温もりで安心感を与える事にする。
暫くそうしていると……
「……もう良いよ。少し元気出た」
オウカはそう言った。
なので二人は離れ、ネラは機械アリに戻り、三人でおやつを食べる。
「今日は中華風」
盆にあったのはあんまんとウーロン茶だった。
三人がおやつを楽しんでいると、ネラが口を開く。
「少々、疑問」
「どうした?」
「友々、製作、麻薬。再現、可能?」
あの世界は滅び、色々なモノが流入している。
冥刀が代表例だが、それ以外も多少流れ着いている。
だからこその問いかけ。
それにオウカとマユは顔を見合わせ。
「「ない」」
即答した。
「そもそもアレ――【エンジェルハイロウ】を作るには色々な素材が必要だし、配合がかなり繊細。並の玄人でも不可能」
オウカが答えた。
そこへマユも捕捉する。
「しかもアレは冥刀のチカラを借りてるから無理」
【クヴァシル】
清浄の作品であり、代替タイプの冥刀。
血液となり、自在に薬や毒を生成可能としている。
しかもパナケアは畢竟で解毒不可能な毒すら作り上げる。
これを応用して最悪の麻薬を作り上げたのだ。
「だから大丈夫……だと思いたい」
「あり得ない事はあり得ないから……ね」
二人は知っている。
世の中には不可能を可能にする人がいる事を。
だからこそ、それが不安材料だった。
■□■□
夜の街。
昔ならともかく、今は街灯などで明るいため、人が沢山いる。
だからこそ、騒ぎや喧嘩が起こる。
そしてこの日もそれが起こっていた。
道で一人の人間が暴れていた。
「ヒャッハー、後一人でレベルアップだー!」
どう見ても錯乱状態。
しかも質の悪い事に、プレイヤーらしく、手には槍を持ってぶん回しているので、周囲の人は手出しが出来ない。
下手をすると返り討ちでは済まない。
「おい警察やプレイヤーはまだかよ!」
「誰か止めろよ!」
人々は離れて見つめるしかない。
そんな時だった。
「ちょっと前開けてくれ」
一人の人間が前に出た。
スーツ姿でがっしりとした体躯の男性。
見た限りは完全に筋もの。
「おい兄ちゃん。なんでこんな事してんだ?」
近づきながら男が問いかけたが……
「まだブームは終わっていないぞぉー!」
答えは返ってこないどころか、支離滅裂な言動。
(錯乱してる……。まさかな)
それに溜息を吐いた。
すると、槍を持った男が襲い掛かって来た。
「唐竹割りにしてやるぅー!」
そうして槍を男目がけ振り下ろした!
それに男は避けもすらしない。
周囲の野次馬は眼を背ける。
そして、少しして視線を戻すと……
「「な!」」
驚いた。
なぜなら、槍が受け止められていた。
「何しとんじゃボケ」
「え……」
そのまま槍事相手を持ちあげ
「吹っ飛べ!」
「トリィー!」
ぶん投げた。
錯乱者は飛んで、道にあった標識に激突。
「……フン」
男はそのまま手に残った槍を地面に落とし、錯乱者を取り押さえようとしたが。
「死ねよ!」
男はまだ意識があった。
なんと標識を引き抜いてそれを振り回す。
「今日は宴会じゃああああ!」
そして、標識を男目がけ振り下ろしたが……
「同じ手が通じると思うなよ」
標識は受け止められる。
そのまま男はそれを奪い取り。
「フン!」
腕力で捻じ曲げる。
そして錯乱者に近づき。
「寝てろ!」
「ゲボオ!?」
顎にアッパーを決め、意識を喪失させた。
そして、溜息を吐く。
「ふう……」
そのまま意識を失った錯乱者に近づき、懐を漁る。
「やっぱりあったか……」
その手にあったのは何かの袋。
その中には錠剤が入っていた。
「チッ」
それを見て舌打ちする男。
その錠剤の形状は――輪状だった。
(良い加減に元を絶たねえとならねえな)
男は溜息を付いた。
この輪状の錠剤は、蔓延し始めている麻薬だった。
【コソコソ話】
(・▽・)<今回サクがした行動ですけど、タグにもある通り、
(・▽・)<絶対に真似しないでください。
(#ー#)<しねえよ馬鹿。でも大丈夫なのか? 麻薬口に入れて。
(㈩*㈩)<サクはメイド師匠のおかげで毒物耐性は高い。
(㈩*㈩)<それにあのバイオテロに関わったから耐性もあるし、抗体もあったから。