(・▽・)<新キャラです。因みに察しの通り極道です。
(・▽・)<念のために言いますけど、仁義と任侠ですよ?
(・▽・)<忍者と戦っている方じゃないですよ?
(#ー#)<わかっとるわそんなもん! あんなんが他にもいたら終わりだよ!?
(㈩*㈩)<因みにサクとも関わるうえ、既存キャラのお得意様。
(#ー#)<既存のお得意……? あ!?
……
…………
………………
その後、筋もの――オノヅカ=ケンヤはやって来た警官二人に男を引き渡し、その男が持っていたクスリも渡しておく。
それを見た警官の顔が一気に曇ったため、恐らくあの警官達も知っているのだろう。
(誰だ? あんなヤクをばら撒いている奴……)
あの輪状の錠剤は、最近出回っている麻薬だった。
依存性と中毒性が高いうえ、キメすぎると死に至る。
更に、興奮作用で脳にリミッターを外す作用があり、あの槍男のように肉体の限界を超えたチカラまで発揮可能。
そのせいで、取り押さえようとした人が重傷を負った事例も出てきている。
(早く元を絶たねえとな……)
そう思い、彼は報告のために事務所に戻った。
………………
…………
……
次の日。
彼はシマ(縄張り)の見回りの途中に路地裏に入る。
そして、ある人物と会う。
「悪いな、急に呼び出して……クロサキ」
それは情報屋――クロサキ=シロだった。
「いいさ。それでコンゴウの旦那の用事はやっぱり例のクスリの件かい?」
「ああ。何かわかってねえか?」
その問いに返って来たのは芳しくない返事。
「悪いね。こっちも色々調べているんだけど、全く情報がない」
「そうか……」
恐らく彼(彼女?)が駄目なら誰も情報は取れないだろう。
「サツも一部のプレイヤーの色々動いているらしいけど……」
「全く駄目って訳か……」
二人して溜息を吐く。
そして、一服する。
「取り敢えず現時点で分かっている事を纏めてみよう」
「ああ。そうだな。何かわかるかもしれねえしな」
そう言って二人は分かっている事実を上げていった。
●○
「ここ最近出回っている錠剤型の麻薬」
「なぜか輪っかの形をしているね。だからリングとか呼ばれている」
「別名というか本当の名前があるのかもしれねえな」
「そうかもね。そして薬効。これがヤバイ……」
「既存の麻薬以上の快楽はあるうえ、依存性と中毒性も高い」
「乱用して廃人化も確認されているし、キメ過ぎて中毒死まである」
「途中でやめさせた人の自殺者もいる」
「そして、興奮作用で脳のリミッターを外す効果もあるから二次被害もあるな」
「かなり出回っているから、生産コストは安いのかもね」
「やっている人の年齢は幅広い。ガキからジジイまでやってる」
「そして……」
「ああ……」
「「速く蔓延を止めねえととんでもない事になる」」
◇◆◇◆
表裏問わず、様々な人物がそのクスリについて調べても全く分からない。優秀な情報屋ですらお手上げ。
そんな状況下で、事態は意外な所から動いた。
その日は休日。
特に予定もなかったオウカは、街をフラフラしていた。
マユもネラもくっついておらず、完全に一人。
こういう場合、誰かにばったり出くわす事がよくあるのだが、今回はそれすらない。
「生きていくんだ~♪ それでいいんだ~♪」
歌を口ずさみながら歩くオウカ。
(平和で良いな……)
そんな事を思いながら歩いていたが、その平穏は崩れさる。
「わー!?」
「キャー!」
「嘘だろ!?」
叫び声が聞こえた。
なので、その方向を見てみると……
「マジか!?」
なんと歩道を車が走っている。
当然の如く、人を引きまくっている。
しかもどう見てもブレーキをかけてない。
それにオウカは……
「何考えてんじゃボケェ!」
止めるために動く。
彼は人助けを積極的にはしないが、視界に入る、手に届く範囲の人間は助けようとはする。
オウカは足に冥刀化している
速度を上げ、暴走する車にしがみつく。
そのまま硝子をぶち破り、車に乗り込みブレーキを掛けようとするが……
「邪魔すんじゃないわよ!!」
運転席にいた女がオウカに飛びかかって来た。
どう見ても狂っている。
「車道が混んでいるだから、歩道を走っているだけじゃない! 何が悪いのよ!!」
その言い分にオウカは。
「全部悪いわ! 顔面潰れとけ!」
「ボギュ!?」
ストレートパンチを顔面に叩き込む。ついでにブレーキも踏んでおく。
某ガキ大将が殴ったみたいな顔面に女はなり、車はどうにか停止する。
オウカは別にフェミニストではないので、外道であれば、老若男女容赦なくぶちのめす。
そして、気絶した女をひっ掴み車を出る。
そんな彼に心配した人々が寄って来る。
「お、おいアンタ大丈夫か?」
「怪我無いのか?」
「鍛えてますから。それより警察と救急車を」
歩道は怪我人だらけ。
もしかしたら死者もいるかもしれない。
「……あ、ああ。そうだな」
「ええと、なんだっけ? 113と188だっけ?」
「違うだろう! 115と117だろ!」
「それは電話の故障、消費者ホットライン、電報の申し込み、時報でしょ! 掠ってすらないわよ!」
「「詳しいな!? アンタ!?」」
「基礎知識よ! 110と119でしょ!」
そんな会話を聞いて、オウカは思わず少し笑ってしまった。
そして、オウカはやる事をやる事にする。
気絶した女の身体検査をしていく。
「お、おい何してんだ?」
「原因を探ろうと思って」
「そういうのは専門家に任せた方が良いんじゃないか?」
「そうなんですけどね……。ちょっと気になる点があるので」
この女から微かに香った匂い。
嗅ぎ覚えがあった。
「杞憂なら良いんだけど……」
そして、ポケットから見つけたのは――袋に入った輪状の錠剤。
それを見たオウカの顔が変わる。
「は……?」
これにオウカは見覚えがあった。
「まさか!?」
オウカは袋を開け、その錠剤の匂いを嗅ぎ、口に入れる。
「お、おい!」
「アンタ何して!?」
唖然としている周囲だが、それは今の彼には耳に入らなかった。
すぐさま錠剤を吐き出したオウカの表情は……呆然自失。
少しして言葉を絞り出す。
「な、何であるんだ?」
その匂いと味。
彼に覚えがあった。
「どうして……」
「「?」」
「【エンジェルハイロゥ】が!!
「「!?」」
周囲がぎょっとするのも構わず、オウカは思わず叫んでしまった。
だが、考えるのは後回しになる。
やって来た警官や救急隊員に、今あった事を話す事になった。
……
…………
………………
そうして事情を話したのだが、オウカは解放されなかった。
その姿は――取り調べ室にあった。
「……何です?」
拘束はされておらず、卓の上にはカツ丼とお茶。
それでも警戒はするオウカ。
……カツ丼はモリモリ食べているが。
「いやあ。ちょっと聞きたい事があってね」
そう言うのはモモタと名乗る警察官。
立ち振舞いに隙がないので、恐らく手練れ。
「……一体何を? 俺はあの車を止めただけですよ」
「それは感謝してるよ。キミがああしなきゃ、もっと被害が出てただろうし」
その言葉にオウカは訊ねる。
「死者は?」
「いない。ヤバかったのもいるけど、どうにか一命を取り留めたって」
「そうですか……」
ほっと一息つくオウカ。
人が死ぬのは胸糞悪いのだ。
そんな彼の様子にモモタは思う。
(悪人ではなさそう。でも……)
そして訊ねる。
「さてまどろっこしいのはなしにして……本題だ」
「……」
無言で先を促すオウカに、モモタは懐から何かを出す。
それは――輪状の錠剤が入った二つの袋。
よく見ると、片方の袋の中の錠剤は少し溶けている。
オウカが口に含んだ物だった。
「これは最近あちらこちらで蔓延している麻薬。リングなんて呼ばれている」
年齢問わずにね、と困ったように続けるモモタ。
「しかも従来の麻薬以上に依存性と中毒性が高い」
「……」
それにオウカは何も言わない。
カツ丼を黙々と食べていく。
「そして、厄介な事に出所がわからない。元どころか、売人すら見当たらない」
「……」
黙って聞いてカツ丼を食べていたオウカは、丁度食べ終えて口を開く。
「それを俺に聞かせて、どうしようと?」
「キミの知っている事を聞かせて欲しいのさ。サクヅキ=オウカクン」
モモタは続ける。
「聞き取りをおこなった結果、キミの様子からコレについてよく知っているような感じだったからね」
それに少しだけ顔を顰める。
(不味ったな……。感情が高ぶっちゃったから)
後悔するも後の祭りである。
モモタは続ける。
「しかもコレについて、【エンジェルハイロゥ】って呼んだって聞いたよ?」
一拍置く。
眼が少し鋭くなる。
「どういう事が説明してくれるかい?」
その言葉にオウカは思考する。
(どうする?)
そもそもリングこと【エンジェルハイロゥ】は異世界の産物。
信じて貰えない可能性が高いうえ、信じて貰えたとしても面倒ごとになる。
(どこまで話すべきか……)
とは言え、向こうは分かっている事を話してくれたから、だんまりという訳にはいかない。
なので。
「貴方方がリングと呼ぶヤクは【エンジェルハイロゥ】が正式名称です」
「……天使の輪ね。趣味が悪い」
「同感です」
そしてオウカは話せる事を話していく。
・ある天才が全人類をラリらせて殺すために作った麻薬である事。
・生成には特殊な合成化合物、希少なケシの仲間、冥刀の畢竟で作り出した薬を使っている事。
・配合が恐ろしく難しいうえ、冥刀を使い生成している事。
・作成者とその関係者、資料は全削除した事。
「――とまあこんな感じです」
「……」
説明を聞き終えたモモタは沈黙。
何かを考えているようなので、オウカは席を立つ。
「じゃあ俺はこの辺で」
「ちょっと待ってくれるかな。カツ丼ならもっと食べて良いし、お茶もおかわり飲んで良いから」
それを止めるモモタ。
そして、部下らしき人がカツ丼とお茶を持って来て、退室すると、オウカに訊ねる。
「とりあえず作るのは不可能に近いって事はわかった」
「はい。なんであるんだか……」
「でさ、何でキミはそれを知っているの?」
不味い質問が来た。
(どうする……)
それに迷うオウカ。
作った人物が友達の友達である事を言うべきか、否か。
(どうする……?)
そんな時だった。
取調室の扉が開く。
出て来たのは中年の男。
「おう、モモタ君」
「おや……署長? どうしました?」
どうやら偉い人らしい。
その人物は続ける。
「彼をすぐに釈放するんだ」
「え!? どうしてです!?」
それに驚くモモタ。
「やっと掴んだ手掛かりなのに……」
「本庁からの命令だ」
「はあ!?」
何でも上から指示があったらしい。
それにモモタはオウカの方を向いて訊ねて来る。
「……キミ、誰かお偉いさんにコネあるの?」
「もしかして……」
動いてくれそうな人物が二人程浮かぶ。
でもどちらかがわからない。
なので。
「まあ、はい」
曖昧に言ってごまかす。
それにモモタは少し不満そうな顔をする。
なので。
「ねえモモタさん」
「……何だい?」
「連絡先交換しませんか?」
「……いいのかい?」
「ええ。人との繋がりは作った方が良いと思うので」
そういう訳で連絡先を交換して、オウカは釈放された。
……
…………
………………
そうして警察署を出たオウカを出迎えたのは、一人の少女。
「サク君!」
金髪金眼の少女――クドウ=カナタだった。
「先輩でしたか……」
「誰だと思ったの?」
少し膨れっ面になって訊ねたカナタ。
それにオウカは肩をすくめて答える。
「アシヤ先生の可能性もあったので」
「……まあそうね」
一応機嫌を直してくれた。
そして、カナタは訊ねる。
「でも一体何があったの?」
「超面倒事です」
オウカの答えにしかめっ面をするカナタ。
心配そうに訊ねて来る。
「それは関わらないと駄目な事なの?」
「駄目です」
即答だった。
「過去は逃げても追って来る。だから迎え撃つしかない」
そう言ったオウカの脳裏に過ったのは、自身の実家の事。
(いつかこっちも決着を着けないといけないかもな)
そう思ったオウカはカナタを見る。
「とりあえず事情を説明します。……もしかしたら協力してもらうかもしれません」
「いいわ。任せて」
胸を軽く拳で叩いたカナタだった。
そして事情を説明するオウカ。偶に相槌を打つカナタ。
話を終えるとカナタは一言。
「何か厄介な事になりそうね」
「同感です」
そして二人は後に知る事になる。
これはまだ序章だった事を。
【コソコソ話】
(・▽・)<今回サクがした行動ですけど、タグにもある通り、
(・▽・)<絶対に真似しないでください。
(#ー#)<しねえよ馬鹿。でも大丈夫なのか? 麻薬口に入れて。
(㈩*㈩)<サクはメイド師匠のおかげで毒物耐性は高い。
(㈩*㈩)<それにあのバイオテロに関わったから耐性もあるし、抗体もあったから。