(・▽・)<次話はちょっと話が変わります。
(・▽・)<そして、前章のやり残しをやります。
(㈩*㈩)<回想が入るよ
◇◆◇◆
オウカがかつての因縁に巻き込まれた次の日。
彼としては、前のヒナタの復讐の件と同じように、高校を休み、色々動く予定だった。
だが、いつものように登校していた。
「まさかこうなるとは……」
「しょうがない。まだ何もわかっていないんだから」
呟くオウカに答えたのは
情報収集のために自宅にいた。
「今回の犯人はやり手らしいからね。尻尾を掴むまではこうするしかない」
「……」
マユの言葉に沈黙するオウカだった。
△▲△
オウカはその日の内に、アシヤやシロなどに【エンジェルハイロゥ】について知らせ協力を頼み、自身も動く予定だった。
するとアシヤとシロは丁度その件で動いていた。
特にシロからは感謝された。
『前といい、今回といい旦那がその件と関わって来るとは……』
『別にこちらから起こした訳じゃない。向こうから関わって来たんだぞ?』
『わかってるよ。でも助かったよ。全く取っ掛かりがなかったからね』
『シロさんでも全くわかっていないの?』
『ああ。情報屋形無しだよ』
肩を竦める彼。
そして、キョウコからはこう言われた。
『サクヅキクン~、学校には来てね~』
『え、でも……』
『今回は~、色々な人が動いているし~。今更一人増えても~、変わらない~』
一理ある。
『それに~、学生の本文は勉強だよ~』
『それはそうですけど……』
納得出来ないオウカへ、キョウコはこう言う。
『状況が動いたら~、クエスト扱いで休み取ってあげるから~』
『……わかりました』
そういう訳でこういう事になっていた。
更に、家に帰ってネラとマユに知らせると、大層驚いていた。
ネラがまず一言。
「噂影」
「言わんとしていた事言わんといて」
げんなりしているオウカ。
一方、マユは何かを考えていたようだが、少しして口を開いた。
「ねえサク」
「何だマユ?」
「今回の件は――どっちだろう?」
「どっちって?」
訊ねると、マユは一拍置いて続ける。
「残りをばら撒いているか、新たに作っているか」
「あ!?」
誰かが作っている可能性で動いていたが、残りをばら撒いている可能性も存在する。
そんな彼にマユが聞いてくる。
「残有?」
「あった分は燃やしたけど……」
まだどこかにあった可能性も否定できない。
それらが何らかの理由でこの世界にやって来た可能性も否定できない。
「面倒な事になりそうだな」
「情報、収集、置任」
「わたしは暫くサクと行動する」
「頼む。相棒」
そういう訳だった。
◇◆◇◆
そういう訳で普通の学校生活をおこなっていたオウカ。
そして、昼休み。
この日は中庭で昼食を取っていると、そこへポテポテと誰かがやって来た。
「クイン……」
「ん」
軽く手を挙げて挨拶するクイン。
オウカとクインは先輩と後輩である。そのため一部の人間はクインの言葉遣いを無礼に思うかもしれないが、オウカは別に気にしないうえ、この二人は友達なので問題ない。
そういう訳で二人で昼食を食べる。
オウカは自宅から持参した弁当。今日はサンドイッチ詰め合わせ。
クインは購買で買った菓子パン。今日はメロンパンだった。
「……足りる?」
「ん。燃費良いから」
「羨ましい」
ポツポツ会話しながら食べていく二人。
そんな時だった。
「サク」
「ん?」
「レイリに会った?」
クインの問いかけにオウカは少し考えて答える。
「え……。最近会っていないな」
「実習終わった後は?」
「顔すら合わせてない」
ミユの件などでゴタゴタしていた。
それにあの日、高校には行ってクインやキョウコには会ったが、レイリとは顔をあわせなかった。
「様子がおかしかった」
「そうなのか」
「ん」
クイン曰く、表面状は変わりないのだが、一人になると物憂げな表情になっている、との事。
「でも、本人に聞いても駄目」
何でもない、気にしないで、の一点張り。
「だからワンコに聞いた」
「……一応先輩なんだから、その呼び方はやめてやれ」
ツッコミをいれたオウカ。
『一応じゃなくて、ちゃんと先輩よ!』
そんな幻聴が聞こえた。
「(気のせいかな?)それで?」
「渋っていたけど、教えてくれた」
プライバシーや個人の問題もある。だからこそ言いたく無かったのだろう。
だが……
『……そうね。このままだと駄目だもの』
『……』
『私じゃ解決出来ないから』
イヌコは少し悲しげだった。
「レイリ、あの実習で初めてコロシをしたんだって」
「……」
理由を聞いて、彼は納得した。
(普通の人間ならそうだよな。殺人を忌避するから)
そんな事を思っていると、ふとある会話を思い出した。
△▲△
『ああ、貴方は私と同じなんですね』
それは友となった女性との初めての会話。
『何が?』
『人を殺しても何とも思わないでしょう?』
私と同じで、と女性は続けた。
それにオウカは何も言えず黙り込んでしまった。
そんなオウカに向けて女性は続ける。
『ああ勘違いしないでください。攻めている訳ではないのですよ』
そうして微笑む。
『丁度良いと思って』
『……何が?』
『実は私、人を人と共思わない者に地獄を見せるのを生業としているのですが……』
『拷問とか、処刑でもしてるの?』
『はい♪』
笑顔で言う事ではない。
『ですが一人だと大変な拷問ってあるのですよ』
串刺しとか、磔とか、エクセター公とかと指折り数えていく。
確かにどれも大変である。
『だからアシスタントがいるなって思っていたんですけど……』
『求人とか出さないの?』
出したら捕まる。
だが、それに女性は平然と答える。
『ああ、そうしたいのはやまやまなんですけど、昔ちょっとやりすぎちゃったせいで指名手配くらっているのですよ』
『何したの?』
『コロシです。私は連続殺人鬼だったので』
『……』
威張って言う事ではない
沈黙するオウカ。
何か事情があって、ジョブチェンジしたのだろうと思った。
なのでとりあえず。
『いいですよ』
この時は、やる事がなかったので引き受ける事にした。
それに女性は嬉しそうに笑う。
『それはありがたい。では宜しくお願いします! ええと』
『サクヅキ=オウカです』
『オウカ……ってもしかして桜の字を使ってます?』
『え、う、うん』
『じゃあサクですね』
『その略し方は初めてかも』
戸惑う彼に女性は名乗る。
『あ、そうそう。私はモンセラート。セラって呼んで良いですよ?』
それからオウカは彼女の助手となり、外道や畜生を苦しめて殺して行った。
******
アルハラで部下を殺した奴は……
『糞尿のテキーラ割だ。味わって飲め』
『イッキ♪ イッキ♪ イッキ♪』
『ボゴゴゴ!?』
ダルマ刑とご馳走攻めをミックスしておこない……
煽り運転で人を殺しまくった奴は……
『こんな奴は磨り潰しましょう♪』
『ただ磨り潰すのはつまらないから、こうしてこうして』
『助けてー!?』
重し攻めと海老攻めをしながら車で引きずり回し……
恋人の目の前で女を犯す腐れレイプ魔には……
『縦から斬っていきましょう♪』
『じゃあ俺は横から……』
『イヤアアア!?』
達磨落としと横スライスを同時におこない……
人狩やデスゲームをおこなう屑共は……
『さあ豚さん♪ モリモリ食べてくださいね』
『食べやすいように骨を砕いてやるからな』
『ギャアアア!!』
生きたまま豚に食べさせた。
そんな拷問と処刑の日々はモンセラートが死ぬまで続いた。
◇◆◇◆
(色々な殺し方したな……)
そんな事を思っていると、クインが話しかけて来た。
「サク、サク」
「……っと悪い。意識が別の所言ってた」
その言葉にクインは何か思い付いたのか訊ねる。
「そういえば、サクは仕置人みたいな事やっていた人のお手伝いしてたんだよね?」
「ああ」
「じゃあレイリへの助言は無理?」
「……無理だな」
そう言って彼は続ける。
「俺さ、初めてコロシをしたのって十代にもなっていなかったし」
それに少し驚いた表情を見せるクイン。
それに構わず続ける。
「何かヤバイ取引してた怪しい奴らがいてな……」
師匠と暮らしていた場所は人里離れていた。
それでも全く人がいない……という訳ではない。
だからこそ使われたのだろう。
「そいつら俺を見るなり殺そうとしてきたんだ」
『俺達のお仕事を見ちまうなんてな……』
『運がなかったな。餓鬼』
そう言って来た。
なので。
『お互い何も見なかった事にして引けない?』
そう提案したのだが……
『黙れ餓鬼!』
『お前を殺せば良いんじゃ!』
武器を構えて襲い掛かって来た。
なので。
『悪いね、まだ死にたくないんだ』
『ガボ!?』
『助けてくれたアイツらに顔向け出来ないし』
『ヘブウ』
容赦なくぶち殺した。
その骸を見ても何も感じなかった。
ただ……
「死体はどう処理しようって思ったんだ」
「……」
「だから俺は力になれない」
その答えにクインはこくりと頷いた。
そして、口を開く。
「じゃあどうする?」
「どうするっつったって……。お前はどうなんだ?」
クインに訊ねたオウカ。
彼女もコロシの経験はあるだろう。
それに、クインは少しだけ苦笑する。
「アタシもサクと似た感じだから参考にならない」
何でも、クインの秘咒は相手の能力と経験だけでなく、精神性も一部取り込むらしく、だからこそ人を殺してあまり気に病まないとの事。
「他の人達はどうだろう?」
「微妙だな……」
カナタしかり、ベニバナしかり、優秀なプレイヤーとなれば、コロシの経験はある。
だが……
「微妙?」
「ああ。それだったらイヌコが動くだろう?」
彼女は後方支援系のプレイヤー。経験のある知り合いもいるだろうから、そういう人に何かアドバイスを貰えるはずである。
「それをしていないって事は……」
「もうしてて、効果なしだった?」
「多分な」
その後、二人は色々考えたが妙案は浮かばなかった。
■□■□
オウジマ=レイリの朝は早い。
早朝に起きて、学校に行く前に鍛錬をするのが、毎日の日課だった。
暑い日も、寒い日も、平日も、休日も、祝日もおこなっている。
まずは入念にストレッチをする。
「ん~」
そして、数キロランニング。
「フッフッフッ」
ただ走るだけでなく、偶に全力ダッシュする。
そして、彼女が次に出したのは彼女の背丈程の棒。
金属の輪が幾つも嵌っている、見るからに重そうな棒だった。
これはイヌコがレイリのために作った素振り用の棍棒だった。
因みに、製作者のイヌコは、何かしらの補助がないと、引きずる事すらままならない。
そんな棍棒をレイリは軽々持ち上げ……。
「ハッ! ハッ!」
素振りを始める。
ただ縦に振るうだけでなく、横にも、斜めにも振るう。
そして、自在に振り回す。
(やっぱり振りにくい……)
実はこの棍棒、Mk-2、もしくは二代目だった。
彼女の鍛錬方法を知ったオウカの助言で、改良が加えられていた。
金属輪の重さが場所場所でバラバラなせいで、重心が滅茶苦茶になっている。
しかも重量まで増大。力自慢でも振り回すのは不可能。
これは力の流れ、向き、点を感じ取るための鍛錬だった。
パワー自慢のレイリすら、最初はまともに振る事すらままならなかった。
だが、それをオウカは軽々と振り回しこう告げた。
『コレを自在に振るえれば、お前は更に上に行ける』
それを信じて振り続け、今では自在に振り回せるようになった。
そして、実際に役立った。だからこそ、レイリは今生きている。
「ふう……」
素振りを終えて、彼女が出したのは斧。
素振りの後は、斧を振るうのが日課。
前まで使っていた巨斧……なのだが、砕けた物をどうにか直したかのようにツギハギだらけだった。
そして、それを振ろうとしたのだが……。
「っ!?」
何かを思い出したのかの様に巨斧を落としてしまった。
……下手をすれば足に落ちてエライ事になっていた。
そして、どうにか拾おうとしたが……
「……」
出来なかった。
そのまま彼女はうずくまってしまった。
他の武器なら平気なのだが、自分の得物を使おうとすると、実習の記憶が甦ってくるからだった。
暫くそうした後、巨斧を仕舞い、彼女は呟く。
「……もう少しどうにかならなかったかな?」
そのまま家に帰り、高校へ行く支度を始めた。
【TIPS:モンセラート】
(・▽・)<私の事です♪ 元殺人鬼の拷問士です♪
(#ー#)<(毎度思うが物騒過ぎる)……。
(・▽・)<因みに殺す理由は、衝動があるからです♪
(㈩*㈩)<偶にいるどうしようもないパターン。まあ快楽じゃないだけマシ。
(・▽・)<実は公爵令嬢です♪
(・▽・)<ですが革命で、家族皆ギロチンに掛けられてしまったので
(・▽・)<もう迷惑掛ける人はいないから、好きにやる事にしました♪
(・▽・)<これがきっかけです♪