冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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【TIPS:ダークウィング】 
(・▽・)<……これもしかして地○の回数券?

(#ー#)<モロにそれだろ。

(㈩*㈩)<……まあね。まあ服薬方法が違う。

(㈩*㈩)<そして、ちょっとネタバレになるけど。

(㈩*㈩)<実はこれが存在するのはかなりおかしい。

(#ー#)(・▽・)<??

(㈩*㈩)<それについては次話で。


百伍拾漆

 オウカが語った効果に浮かべた表情は人により様々。しかめっ面をする者もいれば、好戦的に笑う者もいた。

 

 シロが訊ねる。

 

「それはどれだけあったの?」

「そんなには。使ってきたのは製作者(パナケア)と……数名ですね」

 

 素材と行程の問題から、彼女しか作れない【エンジェルハイロゥ】。とは言え、世界中でバイオテロ起こせる程度には大量に生産出来ていた。

 だが、【ダークウィング】は更に難しいうえ、熟成が必要。

 そのため、彼女自身と、取引していた相手くらいしか使ってこなかった。

 

製作者(パナケア)曰く、試作段階だからそこまで作っていないと言っていましたけど……」

 

 嘘を言っていたとは思えない。

 なので、オウカは気になった事を訊ねる。

 

「そういえば、使って来た奴らはどこで手に入れたって言ってたんです?」

 

 その疑問に答えたのはアズミ。

 

「売人からだそうだ。向こうから接触してきたらしい」

 

 返り討ちにした奴らを拷m……じゃなかった尋問して聞き出した所に寄れば、復讐を企んでいる時に、接触した来たそうだ。

 

『相手は完全な格上。蟻が象に挑むようなもの。このままでは蹂躙されるでしょうね』

『あん? 喧嘩売っているのか?』

『いえ、滅相もない。売るのは商品です』

 

 そう言って【ダークウィング】を売って来たらしい。

 

「余りとかはないの?」

 

 それにアズミは首を横に振る。

 顔を少し歪めて続ける。

 

過剰摂取(オーバードーズ)した奴がいてな」

「!」

 

 それに目を見開いたオウカ。

 全てを察する。

 

「倒せました?」

「……倒せはしなかった」

「自滅したんですね」

 

 それに沈黙の肯定をするアズミ。

 それにモモタが訊ねる。

 

「どういう事?」

「【ダークウィング】は本来一回一錠なんですけど、複数摂取する事で更なる強化が可能なんです」

 

 凶化か狂化かな、と付け足したオウカ。

 それにマユが捕捉する。

 

「でも肉体が耐え切れない。大抵はすぐ死ぬ。死なない場合はブースト出来るけど……」

「すぐに死ぬわけか」

 

 エンバの言葉が正解。

 

「それだったら殺すんじゃなかったな……」

「もしかして?」

 

 オウカの疑問にエンバは答える。

 

「オレ以外にも相手した奴がいたんだが……、何かさせる前に殺しちまったんだと」

「ああそういうタイプ……」

 

 戦闘狂(ソルドアット)とは真逆だな、と思ったオウカ。

 

「その人は?」

「堅物か? 後始末してる」

 

 実は合流する可能性があったのだが、未確定だったので言わない事にした。

 

 その後も情報共有をする。

 そして、意外な事実をエンバは知る。

 それは……

 

「お前、あの件の関係者だったのか!」

「……まあね」

 

 オウカが巻き込まれた騒動……ミユのいざこざの件。

 

 それは殺し屋の組織が起こした、裏切者を纏めて粛清しようとした騒動。

 抜けた者達が狙われたのだが、その目論見は潰えたどころか、その組織は壊滅した。

 

 その黒幕が使って来たのはB細胞。

 摂取すれば誰でもバグズ界蟲拳が使えるようになるアイテム。……まあ誰でも使える訳ではないが、使いこなせばエライ事になる。

 そんな物の流通を許すような蟲灼晃而一族ではなく、一族総出で根絶やしに動いている。

 そんな中で、その構成員が【ダークウィング】を使ったからこそ、エンバはここに参加している。

 

 その件にオウカが関わっているのが、シロがエンバに喋ってしまったのだ。

 

「シロさん……。言わないでよ」

「向こうもお得意様でね。繋がりを作っておくのは悪くはないよ」

「でも……」

「それにさ、旦那の場合、どうせ何かしらに巻き込まれてバレるよ?」

「……」

 

 否定できないオウカ。

 そこへエンバが話しかける。

 

当主(ジジイ)が感謝してたぜ? 是非とも礼を言いたいって」

 

 早い段階で動く事が出来たので感謝しているとの事。

 

「俺は成り行きで関わっただけだから」

「それでもだ。とりあえず貸しは貸しだ。もし武力が必要な時は手を貸すぜ」

 

 そんな訳でオウカは蟲灼晃司一族と交流が出来た。

 

 そして、そこから付随して浮かび上がった事実がある。

 

「界蟲拳使える細胞に、強化薬。他にも何かあるかもね」

 

 シロの言葉に全員沈黙。

 恐らく今回の件は黒幕がいる。

 更に、今までの情報から察するに……

 

「誰かが新たに生産しているみたいだな」

「うん」

 

 オウカの言葉にマユが頷く。

 そこへモモタがまとめるように発言。

 

「今回の件は予想以上に根が深い。だからこそ協力体制を取りたい。だからこそ集まって貰った訳だ」

 

 異議はないか、と言うように見渡す。

 特に反対意見はないようだった。

 

「それで? これからどうするんだ?」

「やる事に変わりはない。ただ報連相は徹底してもらう」

 

 新しい情報が分かったら、共有し合う。

 カチコミをするなら、事前連絡。

 

「事後は駄目だからね? 今回の件は相当根深いから」

 

 念を押すようにモモタは言った。

 そして、連絡先を交換して解散となった。

 

 

 ◇◆◇◆

 

 

「――という感じ」

 

 一旦話を止め、お茶を飲むオウカ。

 

 それを聞いた一同、全員沈黙。

 予想以上に大きな事態になっているので困惑しかないのだろう。

 

 真っ先に口を開いたのは……

 

「サク」

 

 クインだった。

 ……あまり多弁な方なので、彼女を良く知っている面々がぎょっとしている。

 

「三奇拳、関わって来るの?」

「ああ。ドラグはいないけど」

 

 界蟲拳は自分達のチカラを悪用する者の完全壊滅。

 だが、百獣拳は?

 ソレと密接に関わりがあるからこそのクインの問い。

 オウカは答える。

 

「お礼参りして来た奴らみたいなのがまた出たら困るからだそうだ」

 

 説明するアズミの顔を思い出しながら続ける。

 

「それに百獣寺が動くのは、世の中に乱れが出る時だからな」

 

 つまりはそれだけ大事になりかねない、と百獣寺は認識していた。

 

 次にキョウコが口を開く。

 

「サクヅキクン」

((あ、真面目モードだ))

 

 間延び口調はなく、開眼している事に全員が気づいた。

 その視線を無視してキョウコは訊ねる。

 

「それで? これからどうするの?」

「勿論動きます。それで授業なんですけど……」

 

 言いづらそうなオウカへキョウコは先んじて告げる。

 

「大丈夫。クエスト扱いしておくから」

「感謝します」

「それはいいけどさ……。どう動くの?」

 

 その疑問にオウカは笑って答える。

 

「ちゃんと策はあるので」

「サクだけに?」

「やかましいわ」

 

 マユの要らない言葉にツッコミを入れるオウカ。

 そこへカナタが発言。

 

「私達は?」

「正直言って関わって欲しくない」

 

 それが偽りざるオウカの本音。

 だが。

 

「でも関わるなって言っても関わるでしょう?」

 

 それに返って来たのは、何を言っているんだ、という視線。

 正に沈黙の肯定と、意志を示していた。

 

「まあ勝手に動かれると困るから……」

「「それは貴方でしょう?」」

 

 カナタとジンナのツッコミにオウカは何も言えなくなる。

 なので相棒であるマユが代わりに言葉を言う。

 

「だから手が必要な時は適宜協力して貰う。でも……」

 

 彼女の目線が捉えたのは二人。

 レイリとクイン。

 

「一年生は別。授業に集中して」

「「……」」

 

 どことなく不満そうな二人。

 だが、授業は表向きの理由。

 実戦に慣れていないレイリと、百獣拳にチカラがバレると不味いクインは参加させられない。

 

 そこへマリアとユウナが手を挙げる。

 

「ワタクシは?」

「僕は?」

「二人にはやって欲しい事がある。それは――」

 

 こうして方針が決まった。

 

 そして、高校から帰宅しようとするオウカ。

 教師であるキョウコを除く、全員が一緒の大所帯。

 

 カナタが問いかける。

 

「今日はどうするの?」

「とりあえず一旦帰って仮眠する」

 

 後ろ暗い事をやる奴は夜に活動するのがセオリーだろう。

 だからこその意見。

 

「じゃあ前みたくしましょう?」

「ん」

「「前?」」

 

 知らない面々が疑問符を浮かべたので、マユが説明する。

 

「去年の騒動の際、サクの家に集合したの」

「「へえ……」」

「そういえばわたし先輩の家知らないです」

 

 レイリの言葉。

 因みに他の面々は知っている。

 

「じゃあいい機会だから案内すr」

「ならあーしも連れて行って」

「「!?」」

 

 第三者の声に全員がぎょっとする。

 どこにいるんだと、右左と縦横を見る。当然生徒か教師しかいないのだが、オウカの視線は上に向いていた。

 

「何のようです? アズミさん」

 

 全員の視線が上を向く。

 すると、そこには袴の道着を来た女性が空中に立っていた。

 空中移動は三奇拳の使い手……特に飛行できる生物のチカラを借りる者が得意とする。

 通常は数段ジャンプしたり、何歩か歩くだけだが、人によっては空中に留まる事も可能。

 アズミは孔雀の霊獣と契約しているからこそ、多少の空中浮遊が可能。

 

「個人的に話したくてね」

 

 そう言うと、地面に軽やかに着地。

 すると、警報が鳴り響き、警備員が来る。

 当たり前である。

 

「……ハァ」

 

 オウカは思いっきり溜息を吐いて続ける。

 

「とりあえず出ましょう」

 

 

 ………………

 …………

 ……

 

 

 そういう訳でゴタゴタがあったが、どうにか無事にオウカの家に到着。

 

「廃バスじゃなくなったのね……」

「そういえばカナタ、来たの久しぶりだったね」

 

 広くなったおかげで、リビングに全員収まるようになった。

 とりあえず全員分の飲み物とお菓子を用意する。

 

「でもやっぱり手狭だね」

「大人数入れる事を想定していないし」

 

 オウカの言葉がもっともだった。

 それにマユが付け加える。

 

「サクは元々そこまで人と交流しないし、嫌われる人には嫌われるから」

 

 それに一同何も言えなくなる。

 

(ん~)

(確かに)

(あの性格だものね)

(そうかな?)

(……)

(万人に好かれるのは無理だね)

 

 上から、クイン、ジンナ、カナタ、レイリ、マリア、ユウナである。

 

 そんな会話を聞いていたアズミは思う。

 

(彼は一体どういう人間なんだろう……)

 

 今回はそれを確かめたかった。

 だから、彼女は会いに来たのだ。

 

「そういえばアズミさんはここへ何をしに?」

 

 考えているとオウカに訊ねられたので、彼女は答える。

 

「サクヅキ=オウカ。きみがどういう人か見定めに来た」

「見定めにって……」

「蟲灼晃而は認めていたようだけど……」

 

 根がチンピラで喧嘩速いエンバ。

 ……ぶっちゃけ今回の集まりに赴くのは別の人だったのだが、堅物(その人物)が来れなくなったからこそ彼が来た。

 だが、認める時は認める彼。

 一見すれば弱そうに見えるオウカだが、オノヅカとのぶつかり合いを圧で止めた事と、B細胞の件でオウカを認めたからこそ、今回は絡まなかった。

 

「あーしはあなたの事がわからない。だから確かめに来た」

「確かめるってどうやって?」

 

 こういう展開はオウカは慣れっこ。

 なので次言う言葉を敢えて先に言う事にする。

 

「戦おうって言うんだろう?」

「あらわかってるじゃない」

 

 アズミの体からオーラが湯気のように出る。

 それにオウカは少し溜息を付き、マユの方を見る。

 

「頼む」

「わかった」

 

 以心伝心。阿吽の呼吸。

 マユはすぐさま異空間を開ける。

 

「じゃあ向こうでやろう」

「わかったわ」

 

 そうして入ろうとしたオウカは、付いて来ようとした面々に声を掛ける。

 

「あ、今回は観戦はなし」

「「えー!?」」

 

 不満そうな彼女らにオウカは続ける。

 

「本格的にはやらん。一撃のぶつかり合いで決めるから」

 

 それでいいよね、とアズミを見ると。

 

「いいわよ」

 

 頷く。

 なので、二人は異空間に入って行った。

 

 

 ******

 

 

 そうして向かい合う両者。

 

「それで? どういう方式にする?」

「蹴りのぶつかり合いで決めよう」

 

 その言葉にアズミの表情が不機嫌そうになる。

 

「あーしの得意分野が蹴りだってわかって言ったの?」

「蹴りは俺も得意だから」

 

 オウカは色々な武器を使うが、本気の時はそれに格闘技を織り交ぜる。

 だからこそ手技足技双方共に得意。

 

「そ。ならその自信……踏み砕いてあげる」

「やってみろ」

 

 そのまま両者離れて向かい合う。

 そして、

 

「……フッ」

「ハッ」

 

 両者走り出し、ドロップキックを放つ。

 オウカは錐揉み、アズミはジャンプ時に屈伸で威力を向上させる。

 交差する蹴り、地面に着地。

 立っている場所が入れ替わる。

 

「「……」」

 

 両者沈黙。

 先に動いたのは……オウカ。膝を付いた。

 だが、アズミの顔はあまり芳しくない。

 

「随分と鋭い蹴りね」

 

 道着がスッパリ斬れてしまっている。

 ……晒しをしっかり巻いているので肌は出ていないが。

 

 そんな彼女にオウカは訊ねる。

 

「お眼鏡にかなったかな?」

「ええ。認めましょう」

 

 因みに勝敗は引き分けにして置いた。




【コソコソ話】
(・▽・)<さて。では今回の味方側の戦力のまとめです♪


・オウカと愉快な仲間
・羽王組
・警察
・蟲灼晃司一族
・百獣寺


(#ー#)<戦力過剰過ぎないか?

(・▽・)<それはどうでしょうね?

(#ー#)<あん?

(・▽・)<この章のコンセプトは――GEKIJOUBANです♪

(#ー#)<普通に言え! 劇場版って!

(㈩*㈩)<……(急に決めたな)……


(・▽・)<更新速度を戻します。ふぃ~。
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