(・▽・)<今回は場面が変わります。
(#ー#)<わざわざここで言う事なのか?
(・▽・)<時系列も飛ぶので、念のために。それと……
(㈩*㈩)<ここからはわたしが言う。
(・▽・)<あら。まあいいですよ。
(㈩*㈩)<ここからこの章、更に混ざる。
(#ー#)<あん? どういう事。
(㈩*㈩)<これからやる予定だった話もこっちに持って来て混ぜちゃう。
(#ー#)<なぜ?
(㈩*㈩)<今は言えない。それにこれは執筆時の状況だから、
(㈩*㈩)<公開時には変わっている可能性もあるから。
(#ー#)<ふうん?
(・▽・)<因みにこの話執筆時は2024年の年末でした。
■□■□
とある場所。
それは室内なのだが、奇妙な所があった。
扉どころか、窓や通気口すらない。
どう見ても出入りを考えられて作られていないどころか、完全密閉されている。
そこにはパイプオルガンを彷彿とさせる機械がある。
稼働音を立てて動いており、両脇にあるロボットアームで何かをしている。
そして、中央には薄い緑色の液体が満たされた大きな容器があった。
その液体の中にはあるモノが浮いていた。
ソレは……人の脳みそだった。
いや、人の脳にしては幾分巨大だった。
そして、パイプオルガンの前には鎧があった。
西洋の全身甲冑と東洋の鎧兜を和洋折衷、もしくは合体させたかのようなデザインをしている豪奢な全身鎧
右手に双頭刃の槍を持ち、左腰には両刃の剣を佩刀している。
ここまでならまだ良い。問題はサイズ。
大きさが五メートル程あり、どう見ても普通の人が着用できるよう作られていない。巨人でないと着用不可能だろう。
そのため、置物のように見えるし、思える。
だったが。
『マヤ』
「いかがしましたか?」
機械――というか脳みその持ち主が発した電子音声に、巨大鎧が返事をした。
どうやら巨大鎧の中には人間が入っているらしい。
全身隈なく覆っているため、顔も当然の如く見えないからこそ、声がくぐもって聞こえ、性別がどちらかわからない。
……名前から女性の可能性が高いが。
『イヌガミから連絡があってな』
「はい」
『新入りを加入させたいらしい』
「そうですか」
『お前はどう思う?』
「貴方様に否がないなら構いません」
『そうか。なら加入させるとしよう』
簡素な会話を終えて、二人は沈黙。
そうして機械の稼働音だけが響く中。
「……」
巨大鎧がピクリと動き、片手で持っていた槍を両手で構える。
それと同時、虚空に穴が空き、そこから人が落ちて来た。
「あ、危なかった……」
それはカマタだった。
立っているのもやっとだったのか座り込む。
そんな彼に脳みそが聞いて来る。
『何があった?』
「実は~」
カマタが答えた。
イヌガミの指示で半グレ殲滅に向かったのだが、そこが襲撃を受けていた事。
襲撃者は全員手練れで、ヤバイのと得体が知れないのが居た事。
イヌガミの人形を使う事でどうにか人数差を埋めた事。
自分は霊獣拳士と戦い、死に掛けた事。
仲間の援護でどうにか撤退出来た事。
話し終えると床に寝そべってしまった。
話を聞き終えた脳は質問する。
『そんなに強かったのか?』
「ああ。おかげでイヌガミに貰ったモン全部お釈迦だよ……」
どうすんだ、と続けると。
「別に構わん。……しょうがない状況だったのだろう」
「げ!?」
声が聞こえた。
噂をすれば影だった。
「……もう来たのか」
「ああ」
カマタが後ろを向くと、そこには杖を付いた白衣の男がいた。
彼こそがイヌガミ=コウメイ。【人形】シリーズの製作者。
どうやら転移を使いここに来たらしい。
「それにアレらの犠牲は無駄にならない。次に生きる」
『……なるほど』
「……」
「?」
その言葉に脳は納得し、マヤは沈黙し、カマタは首を捻る。
カマタが理由を聞こうとした時だった。
更に人が来た。
その人物にカマタが礼を言う。
「さっきは通信助かった。……死に掛けたけどな」
「あの程度でお前が死ぬわけないっちゃ」
独特の口調で答えたのは一人の男。
革ジャンを着て、リーゼントの髪型をした伊達男。
腰のベルトには拳銃が二丁ホルスターに入っている。
彼の名前はゴドー=ヨシノ。
カマタと同じ戦闘員である。
これでこの組織の構成員は全員集合なのだが……
「ゴドー」
「何っちゃ。イヌガミ」
「お前の後ろにいる二人が新入りか?」
ゴドーの後ろには見慣れぬ男女がいた。
どうやら彼は転移する際にここに連れて来たようだ。
「そうっちゃよ。だからここに呼んだっちゃ」
「だからヒッキーがいるんだな」
カマタが納得したように呟いた。
そこへイヌガミが異議を唱える。
「誰が引きこもりだ」
『それ、わたしにも刺さるな』
脳も電子音声で呟いた。
それにマヤが口を開く。
「しょうがありません。カダ様は動けないのですから」
『フォローありがとう。マヤ』
「いえ。当然の事をしただけですので」
この脳はカダと言うらしい。
「それは吾も当てはまるが?」
「杖を付けば移動出来るでしょう?」
「……それを言われるとな、弱い」
そんな感じで五人が会話していると、新入りの内の片方――男の方が口を開く。
「なあ、いつまで俺様達を待たせるんや?」
もう片方――女の方も口を開く。
「そうよ。妾達も暇じゃないのだから」
そんな二人の言葉に五人は会話を中断する。
そして、カダが音声を発する。
『そうだったな。〔
「確かに」
イヌガミも同意した。
そうして新入りが自己紹介をする。
「俺様はセナヤマ=カズマサや。宜しゅうな」
男――セナヤマがひらひらと右手を振る。
動きやすそうな服を着ており、髪をドレッドヘアにしている。
どことなく奇妙な靴を履いている。
「妾はレミア=クラタ。宜しく」
女――レミアが優雅に礼をする。
マーメイドドレスを着て、髪は縛らず流している。
そして、右手に鉄扇を持っている。
そんな二人を見て四人――選考しここに連れて来たゴドーを除く――は。
((濃いのが来たな))
そう思った。
全員に特大ブーメランである。
……
…………
………………
そうして自己紹介は終わった所で、カマタが新入り二人に訊ねる。
「ところでさ聞きたいんだが……」
「俺様ァ?」
「妾?」
「あの爆撃ってどっち?」
その問いに手を挙げたのは……
「妾のクロスですわ」
レミアだった。
鉄扇を器用に片手で開くと同時、右眼が白黒反転し、灰色に光る。
そして、背後に揺らめくように何かが現れた。
それは列車砲。
その一部分を陽炎にように出したのだ。
それに納得する一同。
「なるほど。《グレークロス》か」
「武器が付随している物もあるからな」
十種類確認されているクロスの中で、乗り物を出すのが《グレークロス》。
……|武器
乗り物でも本当に千差万別。
スケボー、ローラボード、リヤカーのような動力がない物、車、バイク、電動自転車のように動力がある物、装甲車、戦闘機、戦艦のように武器が付いている物、UFO、空中要塞、移動都市と言ったイロモノまである。
……因みに牛車や馬が引く戦車など、昔の乗り物が出る事例も確認されている。その場合、生物は付随しない――当たり前――ため、自分で用意するか、成長・進化しさせて自走可能にするしかない。
レミアの場合、《グレークロス〔列車砲〕》。
大きさが一軒家を超えるため使いどころを選ぶのだが、彼女はそれを進化・成長させて、一部だけ展開させて使ったりする事など拡張させまくっている。
今やったのはそれの応用。
その練度に全員は気づいている。
「先程は
「そしたらオイラが巻き込まれてるよ……」
げんなりとカマタが呟いた。
そこへイヌガミが口を開く。
「だが、よく列車砲を一人で運用できるな」
イヌガミが感心する。
クロスは同じ物が存在する。
とは言え多少差異はあり、レミアの列車砲は800mmの口径を持つ最大規模の物。当たり前の如く、一軒家よりも大きい
そもそも列車砲は一人で使う物ではない。
このサイズの場合、単純な操作だけでも千人以上いるうえ、整備や防衛も含めればその三倍以上は必要。
なのにこれをレミアは一人で運用している。
それにレミアは口元を鉄扇で隠しウフフと笑う。
「妾の場合、こういう事が出来ますわ」
その言葉と同時、背後の空間が再び揺らめく。
そこから半透明で軍服を着た亡霊が十人程現れる。
全員武装している。
それに一同驚く。
口(?)を開いたのはカダ。
『なるほど。クロスの進化・変化か』
「その通りですわ」
クロスは使い続け、鍛え上げる事で、その人物に適応・最適化していき、能力が拡張していく。形や性質が変わる事もある。
レミアの場合、列車砲を運用するための人員とその武装まで使える。
そのおかげで、広範囲の殲滅――得意中の得意ではある――だけでなく、千人規模の亡霊兵を操作する事での防衛や制圧、武装を一部展開しての狭所での戦闘まで可能。
「手に入れた能力を鍛え上げるのは当然ですわ」
「確かになぁ」
同意するカマタ。
彼もクロスを鍛え上げて、拡張させている。
「ところで……、貴方方は見せてくれませんの?」
自分は見せたのだから、そっちも見せろ。
暗にそう言っているレミア。
それに答えたのはセナヤマ。
「俺様はコレとコレや」
眼の白黒が反転。そして褐色に光る。よく見ると、褐色の濃さが違う。つまり……
(
マヤが内心呟いた。
彼
そして体に変化が起こる。
ドレッドヘア―が鬣のようになり、犬歯が伸びる。
触覚が頭部から伸び、体に褐色の線が入り、足が変形し昆虫の後脚のようになる。
「なんやかわかるか~?」
一同に訊ねたセナヤマ。
間髪入れず答えるのはイヌガミ。
「ライオンとカマドウマか?」
「……」
「違ったか?」
「正解やけど、もちっとためてな。つまらんよ~」
「知らん」
そんな会話を聞きながら、カマタは分析する。
(動物と昆虫の二つで身体能力を高めているんだな)
生物系のクロスは身体能力が高まる。
それが二重でかかっている、という事だった。
(それ以外も手札あるだろうな……)
カマタの目線はセナヤマの靴に向いていた。
どことなく奇妙な気配を放つ靴。
アレは恐らく……否、十中八九冥刀。
(後は何かしらのスキルもある……よな)
そんな事を思っていると……
「カマタ……でいいんよな?」
セナヤマがこちらに聞いて来た。
「ん? そうだけど」
因みに本名はカマタ=ジンヤと言う。
(こっちが考えている事バレたか?)
そんな事を思っていると
「アンタは何のクロス持っているん?」
(あ、違った)
疑問を投げかけられた。
なので答える。
「
大鎌を右手に出し、左手によく使う手裏剣を出して透明化して見せる。
「お~。大鎌は浪漫あるな~。恰好ええな~」
「ヴァイオレットは応用効きそうですわね」
新入り二人のコメント。
馬鹿にする物どころか、結構好意的な意見が多い。
それに少し嬉しくなったカマタ。
そこへゴドーが笑いながら言う。
「お前よく馬鹿にされて来たっちゃからね」
「……」
クロスを馬鹿にされた事が結構あるカマタ。
何も言えなくなる。
少しして拗ねるように言った。
「お前は大当たりだもんな」
「~♪」
口笛を吹いてゴドーはクロスを発動。
眼の白黒が反転し光った。
色は
「ええと、黄色は古代生物やったな……。赤ってなんやったっけ?」
「自然ですわよ」
新入り二人の会話に答えるようにゴドーはチカラを見せる。
背中に翼竜の羽が生え、腕に熔岩を纏う。
『《アンバークロス〔ケツァルコアトルス〕》と《レッドクロス〔マグマ〕》。本当に大当たりだな』
カダが電子音声でそう言った。
クロスはどんな能力が宿るか、完全ランダム。
ゴドーの場合、結構レアな古代と自然が当たったのだ。
ソシャゲのガチャで言うならSSR二枚抜きみたいな物である。
「だが、クロスはあくまで使いようだ。能力にかまけたクルセイダーの寿命は短い」
イヌガミの言葉が全てを表していた。
「まあ吾は持っていないがな」
「そうなん?」
頷くイヌガミ。
彼はクルセイダーではない。
というか本人に戦闘力は皆無だった。
「じゃあ後は、そこの鎧さんやな」
「……」
鎧……マヤはカダの方を向く。
「宜しいでしょうか?」
『構わん』
「マヤめはブルーです」
そう言って出したのはナイフだった。
一見すると地味に思えるが、彼女はどう見ても能力にかまけた馬鹿ではない。
((何かしらある……))
新入り二人はそう思っていた。
【コソコソ話】
(・▽・)<さて、この時点での組織の人員まとめです。
(・▽・)<ネタバレを含みます。
(#ー#)<いいの!?
(㈩*㈩)<あっさりだから。
カダ:巨大な脳みそ。
マヤ:カダの護衛。巨鎧は冥刀。【ブルークロス〔ナイフ〕】と??を持っている。特殊スキル持ち。
イヌガミ=コウメイ:【~人形】の作り手。
カマタ=ジンヤ:【ブルークロス〔大鎌〕】と【ヴァイオレットクロス〔光学迷彩〕】、亜空トンネルのスキル《歪曲門扉》、鎖の冥刀【ドローミ】を持つ。
ゴドー=ヨシノ:皮ジャンリーゼントの伊達男。【レッドクロス〔熔岩〕】と【アンバークロス〔ケツァルコアトルス〕】を持つ。腰の二丁拳銃は冥刀。特殊スキル持ち。
レミア=クラタ:新入り。マーメイドドレス。【グレークロス〔列車砲〕】と??のを持つ。鉄扇は冥刀。特殊スキル持ち。
セナヤマ=カズマサ:新入り。ドレッドヘアのチャラ男。【ヘーゼルクロス〔カマドウマ〕】と【ブラウンクロス〔ライオン〕】を持つ。靴は冥刀。特殊スキル持ち。
(㈩*㈩)<ほぼ全員が欲張り三点セット……。
(#ー#)<言い方!?
(・▽・)<そして……これは言うか迷いましたが言いますね。
(㈩*㈩)<??
(#ー#)<あ、馬鹿!?
(・▽・)<実は……ブラフがいます。