(#ー#)<おさらいも兼ねて説明する。人工的な異能。魔眼の一種。
(・▽・)<もしかして魔眼持ちは身に付けられない?
(#ー#)<ああ。無理。眼という容器に液体を満たすようなものだからな。
(#ー#)<もう入っている場合、入れようがない。
(㈩*㈩)<それにしても、クロスって成長するんだね。
(#ー#)<まあな。例えば同じ鳥でも、ハーピーみたくなるか、背中から羽が生えるだけとか結構変わる。
(#ー#)<武器だと体格や使い方に合わせて最適化していく。
(#ー#)<更に乗り物だと、自走機能が付いたり、コイツみたいな運用が出来る。
(㈩*㈩)<……ちょっと甘くみてた。
◇◆◇◆
戦いがあった次の日。
オウカ達の姿は彼の家にあった。
「「……」」
その表情はそこまで明るくない。
なぜなら、手掛かりが消し飛んだからだった。
どうにか爆撃を防いだ後、攻撃が発射されたであろう場所と、爆心地を見て回ったのだが、ほぼ何もなかった。
「アレ……撤退への援護射撃だったのと同時に、痕跡を抹消するためだったのね」
アズミの言葉が物語っていた。
因みに腕は見た目は元通りになっている。
あの後、オウカが切れた腕を縫合し、カナタが治癒したのだ。
『凄いわ。ちゃんと感覚がある……』
『友達仕込みの技術です。アイツだったらもっと早いし正確です』
『その友達さんにも感謝ね。……これならすぐに人を殴れそう…』
『……念のため人をぶっ叩くのは数日後に』
その腕前には全員が感心していた。
閑話休題。
そんな状況で口を開いたのは――レイリ。
「手掛かりはあの痕だけですね」
実はたった一つだけ痕跡があった。
それが攻撃の出所にあった、車両のような物を動かした痕。
いわゆるタイヤ痕のような物。
……まあ形状からタイヤではなさそうだったが。
「調べてみたけど、アレ列車の痕らしいよ?」
端末を使って調べていたジンナがそう言った。
それにカナタが考え込むような仕草をして、意見を言う。
「単純に考えれば……列車砲?」
否定する意見はない。
少しして、オウカが口を開く。
「その可能性は高いけどさ……」
「何かあるの?」
「あんなもんよりもっと実用的な兵器があるだろう」
「アレ欠陥兵器だものね……」
アズミが捕捉した。
列車砲は見た目が強そうであるが、実際欠点が多い。
前述の通り、運用には直接間接含め五千人規模が必要。
しかも、継続的な運用のための後方整備にも多大なリソースが必要で。例えば、長大で大口径な備砲は砲身の交換一つとっても多大な資源と設備、人員が必要である。
そして、最大の問題が自走能力がなく、線路がないと動けない事。
その整地、レールの敷設、砲の輸送・組み立てなどにより攻撃可能な状態になるまで数週間は掛かる。
特に複線――――鉄道の軌道を上り列車用と下り列車用にそれぞれ専用の軌道を敷設した線路施設――が前提となっていた一部の巨大な列車砲は運用そのものに多大な制限が掛かっていた。
実際、とある戦争では空襲により線路が破壊・分断されて運用が難しくなった。
そんなものをあえて使うとすれば……
「クロスですかね?」
「多分な」
レイリの言葉にオウカは頷いた。
クロスなら、進化・最適化すれば前述の欠点がどうにか出来る場合がある。
特に使い込み、鍛え上げたクルセイダーならそれが顕著。
誰かが作った可能性もない事はないが、その分のリソースを別の事に回した方が遥かにマシである。
カナタが口を開く。
「今分かっているメンバーは」
まとめを述べる。
「鎌男と薬を作った奴以外に、ロボを作った人、列車砲使いの四人はいるって事ね」
「……予感だけど、後、二、三人は居そうだな」
オウカの勘は的中していた。
だがそんな事はまだ知る由もない。
「……しっかし手掛かりに逃げられたのは痛かった」
「「……」」
オウカの言葉に一同黙り込む。
半グレ達はほぼ全員消され、生き延びたは下っ端一人――ヨシダだけ。
彼は大したことは知らなかった。
因みに彼は警察に自首させた。
(まあ大したことはしていないから、大した罪にはならないだろうけど)
そう思ったオウカ。
そんなあまり良くない雰囲気の中、レイリが明るく言う。
「まあ最初ですからね! そういうものです」
「……だけどねえ」
「続ければ何か出てきますよ」
「だといいけど……」
今回の件で慎重になってしまう可能性がある。
だからこそ、どうにか幹部から聞き出したかったのだが。
レイリは更に続ける。
「それに……ユウナさんとマリアさんがまだ戻って来てませんよ」
「確かにな……」
「でも、まだ戻って来てないね」
「定期連絡はあったから大丈夫そうだけど」
手掛かりがなくても、報告をするという事で、集まる事になっていた。
「後、他にも動いている人がいますから」
その言葉にオウカは少しだけ笑う。
「そうだな、まだ始まったばかりだ。ありがと、レイリ」
「はい!」
そしてオウカは全員を見渡し告げる。
「……じゃあとりあえず」
「「とりあえず?」」
「寝る」
全員ズッコケた。
とは言え否定する意見もなかったうえ、夜通しだったので、全員疲れている。
「その方が良いわね……」
「昨日は激戦だったものね」
「昨日と言うか今日ですけどね」
「それは言わないお約束よ」
そういう訳で五人は休む事にした。
因みにユウナとマリアの報告を聞くため、帰らずにオウカの家で休む事になった。
改築した際に部屋は増えたので、とりあえずどうにかなる。
………………
…………
……
ユウナとマリアが戻って来たのは昼の少し前くらい。
因みに……
「ただいま」
ユウナが先に戻り、普通に玄関から入って来たのに対し、
「戻りました」
マリアは翼を使い、庭に降り立ち、窓から入って来た。
「おかえり」
それに特に何も言う事ないオウカ。
ジンナが聞いて来る。
「……ねえサク君」
「ん?」
「窓から入って来たのにツッコミはないの?」
「靴は脱いで入って来たし」
「……そう」
土足で上がり込んだなら注意していたが、それはしなかったからこそノーコメントだったオウカである。
対象の行動に対し、被害がないなら止めないのが彼である。
閑話休題。
とりあえず全員揃ったところで、報告、相談などをおこなおうとしたが。
「時間が時間だからな。昼食食べながらしようや」
オウカがそう提案。
反対意見もないので、何か食べる事にする一同。
「さて、何作るか。つーか何があったか?」
オウカがキッチンへ行こうとすると、レイリが意見を言う。
「出前にしませんか?」
「あ、いいわね」
それに少しだけ目を輝かせたのは出前と全く縁がない三人。
「あーし、存在は知っていたけど、頼んだことないわ」
「僕らの所では伝説になっていたね……」
「場所によってはあるにはあったと思いますけど、ワタクシには縁がありませんでした」
上から、アズミ、ユウナ、マリア。
アズミは居る場所が場所なので、出前の注文は出来ても、届かない。
……特にユウナは旅暮らし、マリアは居た場所が場所なの上、暮らしに困窮していたのでしょうがない。
そう言う訳なので。
「……ま、偶にはいっか」
何か出前を取る事にした。
「でさ、何を取るの?」
暫しの相談の末、選ばれたのは……
「ピザでいい?」
手軽ですぐに来るからこその選択。
それに反対意見もないので、ピザを注文。
飲み物やサイドメニューも頼む。
因みに代金は割り勘となった。
「……いつか立て替える」
「これくらいどうって事ない」
ただし持ち合わせがないユウナは、オウカが立て替えた。
そして、ピザを待つ間、二人の報告を聞く。
「……させる事は麻薬の売買と、パック詰め位だから知らせなくても良いって事か」
「でしょうね……」
とは言っても、この二人もそこまで得られた情報はなかったが。
二人の話が終わったころに丁度ピザがやって来た。
代金を払い、注文した品物を受け取り、卓に広げる。
因みに、今はこういうのはロボットがやってくれる。
頼んだのはピザ八種類と、サイドメニューを色々。
トマトソース、モッツァレラチーズ、バジルを使ったマルゲリータ
海老や貝が大量に乗ったペスカトーレ
野菜が乗ったオルトラーナ
生ハム、ルッコラ、モッツァレラチーズをトッピングしたパルマ
目玉焼き、チーズ、ベーコンを乗せたビスマルク
モッツァレラ、ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ、ゴーダの種類のチーズをたっぷり使ったクアトロ・フォルマッジ
色々な茸をトッピングしたボスカイオーラ
そして、フライドポテト、チキン、ナゲット、グラタン、サラダ、コーラ、オレンジジュース、ジンジャーエール。
それらを卓……だけでは無理なので床にも並べる。
「……頼み過ぎじゃないでしょうか?」
マリアのツッコミももっとも。
実際、彼女は結構小食である。
だが、この場には健啖家が幾人かいる。
「これ位一人でも余裕」
「倍はいけるわ」
「この人数なら別に大丈夫でしょう」
上からオウカ、アズミ、カナタである。
そうして食べ始める七人。
半分程食べ勧めた所で、ジンナが口を開く。
「それでこれからどうするの?」
「同じ戦法やっていくしかないかな……」
「それには反対しないけど、対策してくるんじゃない?」
「何かしら残っていれば良かったのだけど……」
アズミの呟きに答える声があった。
「「
「「!?」」
そこにいたのはマユとネラ。前者は人、後者は蟻形態。
実はこの二人、別行動をしていた。
途中までは一緒にいたのだが、ヨシダに案内させる辺りから別行動を取り始めた。
『ちょっとやりたい事がある』
『一応、機械、蟻渡』
とは言え、連絡手段は貰っていた。
そんな二人は卓に近づく。
「ピザ、わたし達も良い?」
「ああ」
「
そうしてマユはマルゲリータを取り、ネラはボスカイオーラを取り(というか乗り)、少し食べた後に話を続ける。
「四人が戦っていたロボットあるでしょう?」
「ああ」
「でもあの残骸もないですよ?」
残骸改修前に爆撃で無くなってしまった。
だが、それにネラはこう言う。
「機械、情報、何処、送信」
「「!」」
「もしかして?」
「場所もある程度絞れた」
マユはニヤリと笑い、手に持った残りのマルゲリータを口に放り込んだ。
……
…………
………………
そして翌日。
早速行ってみる事になった。
すぐに行こうという意見もあったが、それは却下された。
その場所は県境の森の中。
そこを進むメンバーは昨日と全く違っていた。
「自然は良いね……」
一人はモモタ=ナオ。
動きやすそうな戦闘服に、腰には長ドスを佩刀している。
「腕が鳴るぜ……」
二人目はエンバ。
タンクトップ、丈夫そうなズボン、サングラスの姿、手足には金属製の甲を付けている。
「ここにあるのか……」
三人目はオノヅカ=ケンヤ。
特製のスーツに身を包み、目立った武器は見当たらない。
「ええ。どっかの企業が使っていた研究施設だそうですよ」
四人目はサクヅキ=オウカ。
いつものフード付きの私服に、こちらも目立つ武器はない。
オウカは昨日とは打って変わり、野郎四人で行動していた。
△▲△
時間はマユとネラの報告を受けてからまで戻る。
早速動こうとしたのは――アズミとレイリ。
「じゃ行きましょう。丁度腹ごなしをしたいし」
「善は急げです」
それに待ったをかけたのはカナタ。
「二人共待って」
言葉だけでは止まりそうにないので、呪符を二枚出して飛ばす。
二人の足元に呪符が放たれ、重圧をかける。
「「!!」」
一瞬怯むも、二人共この程度では止まらない。
アズミは重圧を受け流し、レイリはパワーで無理矢理動く。
そんな二人を止めようと前に出たのは……
「止まってくれませんか?」
「話を聞いてからでも遅くないよ」
マリアとユウナだった。
ユウナはアズミの前に出て、マリアはレイリを押しとどめる。
「「……」」
この二人を無理矢理突破するのは不可能と察し、アズミとレイリは止まった。
そんな彼女らにオウカは告げる。
「今回は末端じゃないからな。警備とか厳重だぞ?」
「……準備なしに行ったら不味いよね」
ジンナも捕捉した。
更にカナタが付け加える。
「それに今回の件はあちらこちらも動いている。一応報告してから決めましょう」
昨日のカチコミは突発的におこないに成功したが、本来なら色々準備してからおこなうものなのだ。
しかも今回は敵の幹部が一人以上はいる。
下手をしなくても返り討ちになりかねない。
「……わかったわ」
「わかりました……」
どうにか猪突猛進な二人は納得してくれた。
【後書】
(・▽・)<作者はこういう設定を考えたり、
(・▽・)<説明を書くのは結構楽しいらしいですけど、
(・▽・)<会話、日常・戦闘シーンを書くのが最近苦痛になって来たようです。
(#ー#)<それじゃ駄目じゃん!?
(㈩*㈩)<でも何で?
(・▽・)<コツコツ書いて、コツコツ投降しても読者増えないのもありますし
(・▽・)<他の小説を読んでいると、もっと上手く出来たんじゃないかと思うんだそうです。
(・▽・)<あのキャラはああそれば良かったとか。
(#ー#)<……。まあわからんでもない。
(㈩*㈩)<このままだと不味いので読者の皆さん、評価をください。