(#ー#)<実はコイツがガチャで引き当てたモンハナシャコ。
(#ー#)<生物系に限れば、SSRに近い。
(・▽・)<でしょうね。というか普通にスペック高い生物や強い生き物なら大当たりでしょう?
(#ー#)<まあな。特にコイツの場合、パンチスタイルと噛み合って
(#ー#)<凄まじい事になった。
【前書】
(・▽・)<この話の終盤は閲覧注意です。
(・▽・)<残酷な描写……はしてませんけど、不快になるかもなので
(・▽・)<心の弱い人は●〇が出たら、ブラウザバックしてください。
◇◆◇◆
あっという間にオートマタを倒し終えた二人にオウカは声を掛ける。
「ご苦労様です」
「いやいや」
「そこまで疲れちゃねえよ」
モモタは長ドスを鞘に収め、オノヅカはクロスを解除しながら、返事をした。
「それにしても……」
一拍置いて続ける。
「お二人共強いですね」
モモタは剣術と障壁を混ぜた戦闘スタイル。
純粋な剣術の腕前も高いが、障壁の応用性が凄まじかった。
オノヅカはボクシングと蝦蛄の力が合わさった戦闘スタイル。
片方だけでの強力なモノが、相乗効果で凄まじい事になっている。
そこへエンバが口を挟む。
「ま、足は引っ張らなそうだな……」
余計な一言を言ってしまった。
「三奇拳にそう言って貰えるとは嬉しいね」
モモタは普通に受け流すが……
「あん? 喧嘩売ってんのか?」
オノヅカは喧嘩を買ってしまう。
そのまま二人は至近距離で睨み合う。
「お前、
「んだと?」
「分家は甲殻類使いなんだよ。やめろ」
「ふざけてんのか?」
そのままぶつかり合いそうになる。
なので、モモタが動く。
「はい。そこまで」
「「!」」
二人の間に障壁が展開。
しかも地面から湧き出るように展開される。
これは出力次第では相手をギロチンのように切断可能。
エンバとオノヅカは下がって防ぐ。
そうして二人してモモタを睨む。
「テメエも喧嘩売ってるのか?」
「巻き込まれる所だろうが」
そんな二人にモモタは涼しそうな顔で言う。
「争っている場合じゃないからね。ねえサクヅキくん」
「うお!?」
いきなりこちらに振って来たので少し驚いたオウカ。
エンバとオノヅカまでこちらを睨んでくる。
とは言えオウカもこのままは不味いと思っていたので……
「とりあえず落ち着いてください。決着付けたいならこの件が終わったらで」
「「……」」
オウカの提案に、エンバとオノヅカは視線を戻し睨み合いながら告げる。
「後で決着つけようか?」
「いいぜ」
「逃げるなよ?」
「テメエこそ」
ガンを付け合う二人。
それにモモタはオウカの方を向く。
どうやら思っていた展開と違っていたらしい。
「サクヅキくん!? 止めないの!?」
モモタのツッコミにオウカはしれっと答える。
「わだかまりが残るよりマシです」
「……それもそうかな」
少し溜息を吐いたモモタだった。
小さな口喧嘩を終え、また進む事にする四人。
そんな中でオウカはふとエンバに気になった事を訊ねる。
「そういえばムシャk」
「エンバって呼べ」
「うん?」
遮って彼は続ける。
「苗字だと自分が呼ばれた気がしねえからな」
「わかりました。エンバさん。俺も名前で良いですよ」
「確か、オウカだっけ?」
「はい。そうですよ」
……今更だが、オウカの本名はサクヅキ=オウカである。
漢字で書くと、朔月桜牙と書く。
因みに名付け親はとある絡繰人形である。
「ちょっといいか」
そこへ口を挟んだのはオノヅカ。
「どうしました?」
「じゃあ一部に呼ばれていたサクって何だ?」
「愛称みたいなもんですよ」
説明するオウカ。
「俺の苗字の朔と、名前のオウカで使われている桜を掛けたものです」
「へえ……」
「
(大事な友達だったのかな?)
その顔は懐かしむようで、嬉しそうで、寂しそうに感じたモモタだった。
その説明を黙って聞いていたエンバはオウカに訊ねる。
「じゃあ何て呼べば良いんだ?」
「とりあえずオウカで」
「サクは駄目なのかい?」
モモタの言葉にオウカの雰囲気が変わる。
他の三人が一瞬身構えてしまう程。
だったが、その空気はすぐに霧散。
オウカは軽く微笑んで続ける。
「すいません。駄目です」
口元は笑っているが、目が全く笑っていない。
そんな彼にモモタは勇気を持って訊ねる。
「えっと、何故か聞いても?」
「読んでも良い相手を選んでいるので」
それにモモタは考える。
(幾つか条件あるのかな?)
そんな事を思っていると、エンバがオウカに訊ねる。
「で?」
「はい?」
「お前はさっき何を聞こうとしたんだ?」
「ああ……」
思い出したオウカ。
そして、オノヅカの方を見て訊ねる。
「さっき、オノヅカさんみて被っているって言ってましたけど、昆虫と甲殻類じゃ被っていないような?」
「……ああそれか」
オウカの疑問にエンバは答える。
「ウチの分家が二つあるんだが、片方が甲殻類の一族なんだよ」
蟲灼晃司一族のチカラは昆虫と思われがちだが、実は蟲……というか節足動物のくくりになっている。
本家は純粋な昆虫類……要するに六脚の物。
分家の一つは、甲殻類。始まりはシャコだったらしい。
そして、もう一つが毒系。因みにムカデ、ゲジゲジ、クモなどの六脚でないのも入っているそうだ。
その説明にオウカは納得する。
「確かに被ってますね」
「だろう?」
オウカが同意してくれた事に嬉しそうにしたエンバ。
それにオノヅカは不機嫌そうな顔で反論する。
「……しょうがねえだろう。クロスはガチャなんだからよ」
クロスは人工的な異能。
高い可能性で何かしらのチカラを得られるが、完全にランダム。
大きく分けると十種類なのだが、さらにそこから別れる。
しかも、広義と狭義の場合まで存在するので、現在ですら幾つあるのかすら不明。
毎年新しいモノが発見されている。
それにオウカも付け加える。
「オノヅカさんは大当たりで良かったじゃないですか」
「まあな。戦闘スタイルとも噛み合うのは結構珍しいらしい」
「というか生物系のクロスは基本当たりの部類だからね」
モモタも捕捉する。
生物系――
だが……
「
モモタの言葉が物語っていた。
それにオウカが捕捉する。
「一応。身体補正とスロットも増えるから弱体化とは言えないですけど、外れの場合だと酷いもんですよ」
「例えば?」
エンバの疑問にオウカはこめかみを揉み……
「俺が見た限りだと……」
思い出そうとする。
実は五つのプレイヤー養成学校では、希望すればクロスのナノマシンを投与して貰える。
だから、その場でどんな能力が当たるのかがわかる。
オウカも希望して受けたので、周りに落ち込んだり、喜んだりしている人がいた。
「プレパラートとか、缶下駄とか、どう使うんだって嘆いていた人がいましたよ」
「……俺、モンハナシャコで良かったわ」
オノヅカが断言した。
そして、エンバは一言こう言った。
「……ご冥福を祈るしかないな」
「勝手に殺すな!?」
「縁起でもない!?」
モモタとオノヅカからツッコミを入れられた。
それにオウカが暗い顔をして告げる。
「そうですね」
「え!?」
「おい、ちょっと待て。まさか……」
実はその二人――もうこの世にいない。
《ヴァイオレットクロス〔プレパラート〕》のクルセイダー。
これではどうしようもないと、二度目の投与を頼み、その結果、拒絶反応で死亡。
《グレークロス〔缶下駄〕》のクルセイダー。
クエストで鉢合わせたユニークモンスターに惨殺された。
二人のクルセイダーの末路に全員何も言えなくなる。
暫くしてエンバがオノヅカに頭を下げる。
「何か……色々悪かった」
「いや、こっちこそ。大人げなかった」
(良かった……。仲直り出来て)
(ありがとう。名もなき二人)
仲直りした二人にほっとするオウカとモモタ。
そんな時だった。
「「うん?」」
何か気になったのかエンバとオノヅカがオウカの方を見る。
「……どうしました?」
「いやさ、さっきの言葉でよ、ナノマシン投与したっつたろ?」
「ええ」
「お前、クルセイダーなのか? デュナミストじゃねえのか?」
実は最初に会った時、オウカはデュナミストであると言っていた。
確かにハイブリットもいるのだが……
そんな二人の疑問にオウカは答える。
「元クルセイダーなんです。俺」
そう言うとオウカは眼の白黒を反転させる……否、結膜は黒くなったが、角膜は白くならず黒いまま。
「!」
「……んだそりゃ?」
「(ブラックなんてなかったよね……。)まさか」
どうやらモモタが思い至ったらしい。
それにオウカは苦笑して答える。
「俺が持っていたクロスは《ブルークロス〔蛇腹剣〕》。だったんですけど、一週間もしないうちに盗まれまして……」
「はあ?」
「おい、出番だぞ? ポリ公」
ヤクザが何か言ってる。
「いやいや、警察だって部署があるんだから。というか通報しなかったのかい?」
「学校が通報……したのか? どうなんだ?」
「「知らんのかい」」
オウカの疑問にツッコミを入れたエンバとオノヅカ。
……因みに、どうだったかと言えば……実は通報していない。
何とか高校内で解決しようとしたからだった。
通報して警察が介入した場合、大事になると思ったのだろう。
「まあ、それはともかく……。一応犯人も見つけてそれ相応の末路を迎えたので」
「へえ、やり返したのか?」
楽しそうに言うエンバにオウカは
「永遠に終わらない苦痛と、底知れぬ絶望を味合わせました」
――壮絶な笑みを浮かべ続けた。
「倍返しか。そうしねえと駄目だよな」
オノヅカも同意した。
そんな物騒な三人にモモタが溜息を吐いて続ける。
「あのさ、これボク、警察官なんだから。そういう事言うもんじゃないよ?」
「法で裁くのは生ぬるいって思ったので」
しれっと言うオウカ。
そんな彼にモモタは溜息を吐いた。
そんな中、エンバとオノヅカは思う。
((一体何をしたんだろう? コイツ))
●○
「さてセット完了。マリア悪いな。この場所借りる」
「え? アナタのために作ったから存分に使ってくれ?」
「必要そうな物も用意しておいた? 本当に痒い所に手が届くな」
「じゃ、また後で。さて、始めよう。」
「まずは……コレ。モーニングスター」
「セラがよくこれで相手の肩を砕いて叩き起こしていたな」
「おはモーニングスター! ってね」
「そしてうるさいなら、もう片方も砕けばおとなしくなるっと」
「さあ糞野郎。まずは腹ごなしだ。お前のために用意してやった」
「半年熟成させた糞尿で作ったお粥だ。付け合わせに腐った卵も乗せてやった」
「たんとお食べ?」
「あん? 食べたくない? そうか。なら違うのを選ばせてやる」
「よいしょっと。確かこの辺に……。あった!」
「ほら。これもお前のために用意してやったんだ」
「カレー味の毒と、うんこ味の毒だ。どっちがいい?」
「え、よく聞く奴と違う? どっちも毒?」
「わがまま言うな。両方食え。ほら口開けろ。開口器付けてやる」
「ついでにお粥もお食べ。飲み込みやすいよう、これを用意してやった」
「毒キノコのスープだ。さあ飲ませてやる。飲め」
「それと……これだ。これが何かわかるか? そうだ。焼き鏝だ」
「垂れ流さないよう穴も焼いておいてやる。優しいな。俺」
「うるせえ。静かにしろ。……聞こえねえのか? 黙れ、騒ぐな」
「そんなに騒ぐなら、串刺しにしておこう。これでお前を貫いてやる」
「え? 嘘だろう? だって? 俺は正直者なんだよっ!」
「これでよしっと。じゃあ次だ。スイッチオン」
「どうだ。熱いだろう? これは炮烙とラファニドーシスのミックスだ」
「昔、
「さて次に……。なあ? お前はこの世で最も残酷な拷問ってなんだか知ってるか?」
「所説あるけど、俺は凌遅刑と皮剥だと思っている」
「でもな、ただやるんじゃつまらないから……」
「まずはこれだ。鉋だ。これはな外道と鰹節を削るためにあるんだ」
「フン、フン、フン、フン! よしこんなもんか」
「次に……これだな。え? 鑿と金鎚をどうするのか?」
「こうするんだよ! よし取れた。自分の肋骨を見るのはオツだろう?」
「これをこうして……。出来た! 外道の骨ナイフ」
「これでお前を削る。ああ安心しろ。折れてもまだ肋骨は幾つもあるからな」
「お前は何本で死ぬのかな? 楽しみだなぁ」
「え? 謝る? 反省した? 金を払う? もうしない?」
「俺はな、お前は苦しみ抜いて死ぬ様が見たいんだ」
「さあ、死んでくれ」
【コソコソ話】
(#ー#)<実はプレイヤー養成高校って、死者も出るんだよな。
(#ー#)<全員卒業は無理に近い。不慮な事故はあるからな。
(㈩*㈩)<このクロス再投与の死亡事例ってさ、サクに影響あったりした?
(#ー#)<実はこの年、再投与希望者が多かったんだが、適合者が少なかった。
(#ー#)<だから、アイツも再投与を渋られた。
(・▽・)<死者モリモリは困りますからね。
(㈩*㈩)<言い方……。
(・▽・)<明日は更新します。お楽しみに。