冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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【TIPS:メルカバー】
(㈩*㈩)<本編に出るかわからない……というか出ない可能性が高いから解説。

(㈩*㈩)<車の冥刀。まあ武装を積んでいるから装甲車って言った方がいいかもだけど。

(㈩*㈩)<空中飛行は出来ないけど、荒れ地でも草原でも走破可能。

(㈩*㈩)<そして動力は色々。ガソリン、電気、太陽光と色々。


一八三

 ******

 

 

 そしてモモタの運転する車でオウカ達が向かっているのは、とある研究所。

 鹵獲した動力炉を調べて貰っていたのだ。

 何でも預けた所、職員一同(本業そっちのけで)張り切ってくれたおかげで、結果がもう出たそうだ。

 そういう訳で向かう事になった。

 

 

 △▲△

 

 

 そしてメンバーをどうするかという話になる。

 前回と同じメンバーにしようと思ったが……

 

『オレはパス』

 

 エンバは来なかった。

 結果を聞きに行くだけなので、暇だと思ったのだろう。

 

『俺もだ。悪いな』

 

 オノヅカも同様。

 何でも会合に行く組長の護衛があるらしい。

 

 そういう訳でどうするかという話になり……

 

『どうします?』

『二人でもいいけどね』

『あー、それなんですけど……』

『?』

 

 オウカは両手を出す。

 

『四人です』

『誰と誰?』

 

 その手には櫛と機械アリ。

 

『当機、一緒、行動』

『今回はわたしも行く』

『……あ、うん』

 

 マユとネラも一緒に行く事になった。

 更に……

 

『ワタクシも宜しいでしょうか?』

『僕も行く。単独行動が多かったから』

 

 マリアとユウナが立候補した。

 それにモモタはオウカはに訊ねる。

 

『ええと……この二人は?』

 

 片や露出度の高いシスター、片や人工物めいた少女。

 それにオウカはこう答える。

 

『俺の友人です。それと……あの世界出身者です』

『!』

『だから実力は保障します』

 

 因果な事に、この二人は大多数を敵に回して勝利している。

 片やフィジカルの鬼、片やテクニカルの鬼。

 

『ならいいか……』

『じゃあこの六人で』

 

 そうして決定したのだが、そこへ連絡が入る。

 

『今いい? サク』

 

 ソラナキ=ヒナタからの連絡だった。

 

『何か巻き込まれているんだよね?』

『間違っちゃねえけど……』

 

 その言い方は何か嫌だ。

 

『ウチも協力する』

『……わかった。なら急だけど今かr』

『任せて』

『即答!?』

 

 そして端末を切ってモモタ達に続ける。

 

『もう一人追加で』

『あ、……うん』

 

 そして暫くすると、空からヒナタが降りて来た。

 いつもの外套姿で、黒衣を翼にしている。

 

『やっほ、サク』

『おう』

『あ、マリアさんも一緒なんですね』

『おはようございます。ヒナタさん』

『えっと……そちらは?』

『僕はユウナ。サクの古い友人さ』

 

 その言葉に、オウカの事情を深く知っている彼女は全てを察した。

 なので。

 

『そうですか。宜しくお願いします』

『うん。宜しく』

 

 礼儀正しく挨拶した。

 そして……

 

『……えっとこちらは?』

『僕が最後? ま、いいけど』

 

 モモタとも自己紹介をし合う。

 そして、車に乗り込み現地に向かう事になった。

 ……座席を決める際に少し争いになったが、その辺は割愛する。

 

 

 ◇◆◇◆

 

 

「そういえば、どこにどうして向かうの?」

 

 ヒナタの疑問。

 そう言えば彼女は知らなかった。

 ただオウカがどこかへ向かうと言うからついて来ただけ。

 ……地獄へだって相乗りするだろう。

 

 それにオウカは答える。

 

「研究所。預けた物の調査結果を聞きに行く」

「そうなんだ。何を預けたの?」

「特殊な動力炉」

「理解した」

 

 納得したのかヒナタは口を閉ざす。

 それと入れ替わるようにマリアが口を開く。

 

「あの……サク様」

 

 若干躊躇いがちに訊ねて来る。

 

「もしかしてそれって“傀儡の王”の?」

「「!」」

 

 その言葉に反応したのは三名。

 言わずもがなのオウカ、あの世界をずっと見て来たマユ、そして……

 

(確か……イヌガミが言ってた異世界の狂人の一人だったっけ?)

 

 モモタ。

 彼は、イヌガミの話を覚えていた。

 

 オウカは口を開く。

 

「……知っていたか」

「……はい」

「まああの事件、有名だからな」

 

 そう言ってから沈黙するオウカ。

 ややあって口を開く。

 

「俺もそうじゃないかって少し思った」

 

 闘氣(オーラ)を使っている事、動力炉が生物判定された事からそれが脳裏を過ったのだが。

 

「でも、あのゴーレムとは違う点が幾つもあったから、そのまんまではないと思う」

「そうですか……」

 

 オウカの答えに納得したマリア。

 今度はユウナがオウカに問いかける。

 

「誰なの? その人って?」

「ある国の王様」

 

 答えたのはマユ。

 

「本末転倒した愚かな人」

 

 結構辛辣な評価を下すマユ。

 それにオウカは苦笑してから口を開く。

 

「言い過ぎ。あの人はあの人なりに守ろうとしたんだよ」

「木を見て森を見ず。その言葉がぴったり」

「……まあそうだけど」

 

 そんな二人の会話にモモタが口を開く。

 

「確か……国を守るために国民全員をゴーレムの素材にした人だっけ?」

「……はい」

「何其」

「!?」

「……」

 

 その言葉に対する反応は様々。

 あの世界の惨状を知っている面々――ネラとユウナはあまり驚かなかったが、感性が案外普通なヒナタは驚いていた。

 ややあって口を開く。

 

「な、なんでそんな事したの?」

「国を守るため」

 

 とある小国の王。

 気弱で心優しい人。

 糸操り人形の扱いが上手く、実質お飾りだからこそそう呼ばれていた。

 だが……

 

「大国に侵略されそうになって、ある冥刀手に入れてから狂っちゃった」

 

 応戦するために人を素材とするゴーレムを作り、自分以外を素材をして対抗。

 戦争には勝ったが……

 

「残ったのは自分と荒れ果てた国土だけ」

 

 そうなりながらも彼は国を守り続けた。

 

 

 ……

 …………

 ………………

 

 

 そうして研究所に辿り着く一同。

 そこは郊外にある施設。

 車が停車し、一同下車する。

 

「こういうのって街中にあるんじゃないんだ……」

 

 ヒナタの呟きに答えたのはユウナ。

 

「そりゃあそうだよ。何かあって周囲に被害を出したら困るから」

「それはわかったんですけど……、何でユウナさんが答えるんですか?」

「……」

 

 その言葉に黙り込んでしまうユウナ。

 流石に違法研究所で目覚め、そこを全滅させた。

 その研究所が何者かの手で跡形もなく消え失せているとは言えない。

 なので。

 

「……なんとなく?」

「なんですかそれ……」

 

 こう答えた。

 どうにか話題を変えるため、ユウナはモモタに訊ねる。

 

「そういえば僕達が入っても大丈夫なんですよね?」

「うん。許可は取った」

「……」

 

 黙り込んだユウナは自分の服を見る。

 適当に目に付いた店(実はマリアが入店した所)で購入した今時の服。

 なのでおかしくない。

 

 因みに今、彼女はマリアが住んでいる教会の近くにテントを張って住んでいる。

 生活資金をキョウコの伝手で色々働いて稼いでいる。

 

(僕は別におかしくないけど……)

 

 他の面々を見る。

 

 

 パーカーフードのオウカ。

 背広にコートのモモタ。

 露出度の高いシスター服のマリア。

 トレンチコートしか着ていないヒナタ。

 

 

(サクとモモタさんは普通だけど、他の二人は大丈夫かな?)

 

 そう思ったが、今頃指摘するのもどうかと思ったので、とりあえず黙って置く事にした。

 

 

 ………………

 …………

 ……

 

 

 そうして中に入る一同。

 ユウナの懸念は見事に的中。

 案の定止められたが、どうにかモモタが説得し中に入る事に成功。

 

「服着替えるべきだったな……」

 

 少しげんなりとしたオウカ。

 それにヒナタがこう言う。

 

「ウチ無理。これしか着れない」

「……そうだったな」

 

 ヒナタの着ているトレンチコートである【パダルン・レドコウト】は外套型の冥刀。

 外套を刃や腕に変形させての攻撃が可能で、【カリュブディス】と合体している事で強力になっており、空間すら破壊可能になっている。

 その代償はそれ以外の衣服を身に付けられない事。しかも合体の影響で更に代償が重くなっており、下着すら身に付けられない。

 温度調整機能はあるので、灼熱と極寒などの環境でも快適に活動できるが、おしゃれが一切出来ない。

 

「ワタクシもシスターなので、これ以外はあまり」

 

 そしてマリアは言わずもがな。

 なのだが……

 

((その辺はどうなんだろう?))

 

 普通のシスター服からかけ離れている。

 なので、全員の脳裏に疑問が浮かんだ。

 

 そんな事を思っていると、目的の部屋に到着。

 すると、モモタが全員の方向を向いて告げる。

 

「皆、覚悟してね」

「「?」」

 

 それを聞いた面々が首を捻る。

 オウカが代表して訊ねる。

 

「何かヤバイ人なんですか? 場合によっては……殺sムグ!?」

「サク君抑えて抑えて」

「言っては駄目ですよ、サク様」

 

 根っ子が物騒なオウカが不味い事を口走ろうとしたので、ヒナタとマリアが抑える。

 そんな様子に戸惑うモモタ。

 

「ええと……」

「モモタさん。狂人なんですか?」

 

 ユウナが代わりに訊ねる事になった。

 

「(何か言っちゃ不味い事口走らなかった?)ええと……」

「奇人変人なんですか?」

「あー、うん。良い人ではあるんだ。うん。ちょっと問題があってね」

「「問題?」」

 

 するとオウカが自分を抑える二人からなんとか抜け出し口を開く。

 

「ぷは。目が合った奴は皆殺しにするみたいな?」

「「そんな狂人この世界に居て堪るか!?」」

 

 大馬鹿(コジュウロウ)を知っている面々がツッコミを入れた。

 

「(そんなの居たんだ。そりゃ滅びるね。)……おほん。そんな人じゃないから」

「良かった……」

「まあ会えばわかる。(大丈夫だよね?)」

 

 ちゃんと来客があると言って置いたから大丈夫だと思うのだが、不安が拭えないモモタ。

 とりあえずノックをすると……

 

「入ってええよ」

 

 返事が聞こえた。

 なので全員が入室する。

 するとそこは玄関のようになっている。

 奥から声が聞こえる。

 

「あ、ここ土足厳禁だから」

「「わかりました」」

 

 そういう訳で靴を脱ぎ(靴や靴下が履けないヒナタを除く)、素足(義足含む)、靴下で奥へ入る。

 そして、そこに居る人物が挨拶する。

 

「ナオくん久しぶり」

「「ブフォ!?」」

 

 その人物を見て、マリア、ユウナ、ネラ、マユが噴き出した。

 

 そこにいたのは女性? というか少女と言ってもおかしくない年齢に見えるのだが、問題はその恰好。

 白衣を着ている。それは良いのである。研究所なので。

 ただ……

 

「相変わらずだねキリキリさん」

 

 モモタが顔を覆う。

 

 この女性、白衣()()着ておらず、前も止めていないので、胸の谷間、臍、太腿、それどころか、男女問わず見せてはいけない場所まで露わになっている。

 ……椅子に足を組んで座っているので見えていないのが唯一の救い。

 

 ただ一人ほぼ似たような恰好をしているヒナタが冷静に呟く。

 

「そういう事か……」

「……納得」

 

 因みに、異世界の友達・仲間が狂人、奇人、変人ばかりだったので、オウカも結構冷静だった。

 

 ややあってモモタが声をかける。

 

「……キリキリさん」

「なに?」

「服着て置いてって言ったよね!?」

 

 叫んだモモタにキリキリと呼ばれた少女はしれっと返す。

 

「着ているけど?」

「意味無い事になってるから!」

 

 確かに白衣を着てはいる。

 だが、前を止めていないせいで、モロに見えている。

 

「下着を付けろとは言わないからさ、せめて前は止めて!」

「……わがままだな」

「どっちが!?」

 

 そんな揉める二人に、噴き出した面々も冷静になる。

 

「……そういう変人だったんだ」

「納得しました」

「唖然、呆然」

「偶に居るよね、そう言う人。男女問わず」

 

 そんなコメントを呟いた。

 

 

 ******

 

 

 そして、白衣の前を止めて貰い……

 

「では改めて。初めまして。わえはキリシマ=キリコ。キリキリって気軽に呼んで」

 

 キリコは挨拶する。

 そうして他の面々も名乗る中、オウカはその女性を観察する。

 ……流石に女性の裸を凝視するのは失礼なので、さっきまで眼を背けていた。

 

 あまり外に出ないせいか肌は白い。そして、手入れしていないせいか薄い蒼の長髪の毛はぼさぼさ。

 そして、とある特徴に彼は気づく。

 それは……

 

(角……)

 

 頭から角が二本出ている。

 今の人類、多少の異形化は珍しくないが……、アレは感覚器ではないと、彼は見破る。

 

(冥刀……だよな)

 

 そんな事を思っていると、キリコの視線がオウカへ向く。

 

「どうしたの? そんなにわえが気になるの?」

「ええ」

「「!」」

 

 正直に答えると、女性陣から殺気が漏れ出た。

 そんな圧に気が付かない振りをしながら、彼は訊ねる。

 

「その角……」

「ああコレ?」

「冥刀ですよね」

「へえ、わかるんだ」

 

 キリコが意味ありげに笑う。

 それに口を開くのは彼女。

 

「【アマルティア】だよね」

「そうだけど……誰が喋ったの?」

 

 するとマユが櫛から一瞬で姿を人に戻す。

 

「「!?」」

 

 初見の面々が驚く中、マユは挨拶する。

 

「初めまして。わたしは刹那叢雅。冥刀鍛冶師の一人」

「……あの動画の人か。自分を冥刀にしてるってそう言う事なんだ……」

「……視聴者だったんだ」

「メンバー登録もしてるよ」

「ありがとう」

 

 会話が脱線し始めてるので、ヒナタが口を挟む。

 

「マユさん。説明」

「あ、いけない。ええと肉体と融合するタイプ。追加器官となる」

 

 何でも五感以外の感覚として働く補助器官となるそうだ。

 

「派手さより堅実さの清浄の作品」

「「なるほど」」

 

 説明に納得する一同だった。




【コソコソ話】
(・▽・)<この作品って服の描写をあまりしませんね。

(㈩*㈩)<作者がファッションに興味がないから、書けない。

(・▽・)<なるほど。

(㈩*㈩)<一応私服設定としては、主人公(サク)はフードがある服がお気に入り、

(㈩*㈩)<マリアは改造シスター服、キョウコは狩衣、ベニバナはハイカラさん

(㈩*㈩)<カナタは和洋折衷、ジンナはズボン姿って感じ。

(・▽・)<因みに私は……ソムリエ服?

(㈩*㈩)<それはアウトだと思う……。
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