(#ー#)<そういえばさ。
(・▽・)<何です?
(#ー#)<この作者って奥の手にロボをよく使うよな。何でだ?
(・▽・)<そりゃあシンプルに強化出来るからですよ。
(#ー#)<まあ確かにな。他のアイテムや薬品は?
(・▽・)<まず、アイテム系は強化倍率が機械より低くなる場合が多いです。
(#ー#)<機械は動力で色々賄えるから高くなる……と?
(・▽・)<イグザクトリー♪ そして薬品はデメリットが多くなります。
(#ー#)<……確かに。
(㈩*㈩)<身をもって体感したからね。
(㈩*㈩)<実は彼、本編でランコに負けてから、薬の反動で激しい運動が出来なくなっている。
(㈩*㈩)<移動も自律稼働の車椅子を使っている。
(・▽・)<しれっと明かされた!?
(#ー#)<言うな!?
振り下ろされる剣の外殻が剥がれていく。
そして、ギイの所に到達した時には、それは切れ味皆無な剣ではなかった。
鋭利な鋭い太刀となっている!
しかもその刀身は振動を起こしている!
これが直撃すれば――ギイは真っ二つになって死ぬ。
だが、死を間近にして、ギイは笑う。
「面白い! 人生とはドラマティックでなければな」
はっきり言おう。
実は、ギイはこの時点でも回避は可能だった。
だが、それはスマートではない。
ショウの忠告を聞かなかったのだから、ここで回避しては男がすたる。
だからこそ――受け止める事を選択する。
「フ~」
息を吐く。
そのまま四股を踏み、地面に足を埋める。
そして、
使うのは一点集中の防御。これで斬撃と振動はどうにかして、衝撃は受け流す。
そうして、PBが振り下ろすガタクタ剣、改め大太刀をギイは受け止める。
轟音が響き、辺り一面粉塵が舞って、何か起きたかわからない。
暫くして、結果が明らかになる。
「やるねえ……あんちゃん」
ギイがニヒルに笑う。
彼は殺されず受け止め切った。
だが、その体はボロボロで、腕に至ってはズタボロだった。
恐らく戦闘続行は不可能。
『……流石、蟲灼晃而。流石、“殺人拳”』
キシタニは称賛する。
一方、PBはこれと言った損傷はない。
強いて言うなら大太刀が刃毀れし、罅がいったくらい。
『敬意を表してトドメを刺してやる』
大太刀をそのまま振りかぶり、振り下ろそうとする。
だが……
「させるかよ!」
エンバが突っ込んで来た。
そのまま大太刀目がけ、蹴りを放ち、圧し折る。
普通なら一発で破壊するのは不可能だが、耐久値が減っていたのが功を奏した。
「言わんこっちゃない!」
ショウがギイを回収する。
忠告を聞かなかったとは言え、見捨てるのは忍びない。
「さて、次は儂が相手じゃ」
ゼンゾウがPRの前に出た。
全身に
クマムシが首を曲げ、声にならない声を上げる
それにPBは圧し折れた大太刀を血振りするかのように振る。
すると、辺りに散らばっていた残骸が大太刀に集まって、再びガラクタ剣を形成。
『二度目だからな。慣れた』
それと同時、再び外殻が落ちて鋭利な太刀が現れる。
『残り三人。覚悟しろ』
「舐めるなよ?」
そしてロボットとクマムシが激突した。
******
ズタボロのギイを抱えてショウが向かったのは、戦闘場所である岸谷組屋敷の出入り口の門付近。
一見すれば誰も居ないようだが……
「お疲れ様です」
ショウが近くに来ると、隠れていた人物が姿を現す。
ステルス機能があるマントを使って隠れていたのだ。
それは……
「このお馬鹿をお願いします。シワスさん」
「はい」
シワス=ミユだった。
実はあの食事会の後、蟲灼晃而一族のカチコミを見るために付いてきていたのだ。
危なくなったら手を出すつもりではあった。
そうしてミユは手早く応急処置を済ませていく。
元々の職業が殺し屋なので、ある程度の応急処置も出来る。
そうしながら訪ねる。
「加勢はいります?」
「いえ。お気持ちだけ貰っておきます」
「そうですか。わかりました。……飲めます?」
「おう。すまないな。ネエちゃん」
「……私、貴方より年下ですので、ネエちゃんはやめてください」
回復薬を受け取り飲むギイを見て、ショウは溜息を吐いて告げる。
「暫くは安静にしていなさい」
「ギーはドラマティックにスピーディーに回復する」
「……この戦闘には参戦禁止です」
「なんと!?」
当然である。
そんな中、ショウはこの場を離れようとしてある事に気づく。
「そういえば……彼――サクヅキさんは?」
「……確かにニイちゃんいねえな」
サクヅキ=オウカがいない。
それにミユは答える。
「ちょっと行く所があるので行ってます」
「「行く所?」」
そして、自分の右肩を見る。
そこには機械アリが付いている。
「今も様子を見てますよ」
その言葉に二人は少しして思い至る。
「……!」
「なるほどな」
そうして、ショウは戦線に戻る事にする。
「ではやつがれは戻ります。彼には感謝を」
「はい」
「ギーもすぐに戻る」
「「戻るな!?」」
ツッコミを入れた二人。
それからショウは
エンバが得意とする技だが、ショウも出来る。
ミユがポツリと呟く。
「……行っちゃいましたね」
「行ったな。……アイツは色々器用だからな」
ギイの答えにミユは首を捻る。
「器用?」
「ああ。
「……彼はケラでしたね」
「ああ。だからほぼ全部出来るんだよ」
歴代の蟲拳士でも多彩さはトップなのがショウである。
「ギーが行くまでもないかもな」
「行かせませんよ?」
ミユはニッコリ笑う。眼が笑っていなかった。
******
そして、キシタニが駆るPB(パッチワークロボット)とゼンゾウとエンバの戦いは……
「オオ!」
ゼンゾウが拳を振るう。
その拳は
『フッ』
それと激突するのはPBが振るう大太刀。
こちらは振動を起こし、オーラを纏う事で切れ味と攻撃力が上昇している。
拳と刀が激突。
暫く拮抗する。
だが……
『こっちの方が……強い』
「チッ」
拮抗したのは僅か数秒。
押されてしまうので、ゼンゾウは受け流す事を選択。
そのまま拳と刀の打ち合いに発展する。
眼にも止まらぬスピードで、拳と刀、打と斬がぶつかり合う。
(
それで渡り合えているのは、ゼンゾウの
だが問題は……
(このまま打ち合いじゃと持たないのう)
蟲灼晃而一族は通常のプレイヤーに比べれば、遥かに多い
だがそれでも限度がある。
しかも、かなりの出力で使っているので、このままでは持たない。
だが……
「とは言え、今は一人で戦っている訳ではないが……のう」
ゼンゾウは呟いた。
それと同時、PBの背後に大きな衝撃が襲い、ぐらりと揺れる。
「バトンタッチだ。ジジイ」
それはエンバ。
飛び蹴りを放ったのだ。
そのまま機体の上を縦横無尽に掛け、PBへ攻撃を仕掛ける。
「助かる……」
その隙に一旦下がるゼンゾウ。
そのまま
そうしながらエンバの戦いを見る。
パワーファイターであり、正面から打ち合えたゼンゾウとは違い、彼はスピードファイターであるので、速さを活かし攪乱しながら着実にダメージを与えていく。
だが、やられっぱなしのPBではない。
『舐めるな!』
「!?」
装甲が起爆。
エンバが吹っ飛ぶ。
幸いダメージはあまりない。
『喰らえ!』
そこへミサイルや弾丸の追撃が襲い掛かる。
空中のエンバはそれを空中を駆ける事で避ける。
(近づけねえ……。しかも……)
エンバが苦々しい顔をする。
それはPBが回復し始めている事だった。
周囲からガラクタを集め、それらで修復している。
(持久戦は悪手だな……)
そう思ったエンバだった。
この二人は交代交代で戦っていた。
ゼンゾウは連携が出来るが、エンバは連携が向いていないので、そういう方式になっていた。
だが、そのせいか決定打が与えられない状況だった。
すると突如として、PBの足が切れた。
『!?』
ぐらりと崩れるロボット。
それをやったのは……
「遅れました!」
ショウだった。
これくらいならすぐに修復してしまうだろうが、それでも立て直す時間は出来る。
そういう訳で一旦エンバとショウはゼンゾウの所へ行く。
それに声を掛けるゼンゾウ。
「……ご苦労だったな」
「いえ。それでどうです?」
どうなったかを訊ねるショウ。
離れていたので、聞いたのだ。
それに二人の顔は芳しくない。
「純粋にスペックが高いのう。しかも……」
「しかも?」
「修復する」
「それは……厄介ですね」
チラリとロボットの方を見る。
すると、先程ショウが切断した足が修復し終える寸前。
しかも周りからガラクタを集め装甲が修復しつつある。
エンバも口を開く。
「中の奴の技術が低下せずに使えている。それと気のせいかもしれねえが……」
「「?」」
「殴った感触がおかしい」
多少
「どういう事じゃ?」
だからこそゼンゾウは気づけなかった。
「打撃の伝わり方が何かおかしい」
「伝わり方ですか?」
「ああ」
「気のせいではなさそうじゃのう……」
「何かまだ隠し玉があるぞ」
「「……」」
沈黙する二人。
だが……心中の意見は一致。
「長引かせたら不利そうじゃのう……」
「はい。短期決戦で決めましょう」
そういう訳で……
「エンバ。合わせろよ」
「ああ? ジジイが合わせろ」
「……やれやれ」
話終え前へ出る三人。
一方、PBは完全に修復を終えて前に出る。
『三対一か……。だが変わらねえ』
大太刀を脇構えにする。
どんな状況でも対応可能。
暫し動かない四人。
最初に動いたのは……
「ッ!」
「ハッ!」
エンバとショウ。
エンバは
そのまま二人はPBに向かう。
(片方はどこから出て来るかわからん。ならば一人ずつ)
まず狙うはエンバ。
だが……
「儂を忘れておらんかのう?」
『!?』
巨大なエネルギーの足が落ちて来た。
今迄もゼンゾウがやって来た攻撃。
しかも今までの奴より大きく速い。
避けられないと判断したキシタニは咄嗟に大太刀を盾に防ぐ。
『ぐう……』
拮抗。
(これなら……)
どうにか押し返せそうと判断するが、相手はゼンゾウだけではない。
エンバは疾駆しながら足に
ショウは潜行しながら手に
そして。
「オラァ!」
エンバの蹴りがPBの胴体目がけ着弾。
『!?』
PBがくの字に歪む。
更にそこへ地面から飛び出したショウが手刀を振るい足を切り落とす。
『くっ!?』
当然の如くゼンゾウの攻撃を支えきれなくなり、潰れるPB。
だがここで終わりではない。
「とどめじゃ」
ゼンゾウは跳ぶ。
そのままPBの上に到達。
どうにか迎撃しようとするが遅かった。
「踏み潰す」
ゼンゾウが蹴りを繰り出す。
そして、それがPBの撃った弾丸とミサイルごと踏み砕く。
爆発し、煙でPBが見えなくなる。
だがゼンゾウの蹴りは一発では終わらない
そのまま地団太を踏むようにする。
それと連動して、巨大なエネルギーの足が流星のように何度も何度も振り下ろされる。
そうして滞空時間限界まで踏み潰し……
「ここまでかのう」
限界時間に達し、地面に降り立つゼンゾウ。
……実は空中戦はあまり得意ではないのだ。
足だけでなく手も付き、器用に衝撃を流し上手く着地。
そこへエンバとショウも合流。
「やったか?」
「……それやっていないフラグですよ」
「じゃが完全に砕けたぞ」
手応えならぬ足応えはあった。
ショウが気配を探る。
……他の二人はこういうのが得意ではない。
「おや……?」
「どうした?」
「……生きてます」
「「は!?」」
思わずロボットの方を見る。
丁度粉塵が晴れ、見えるようになったのだが、そこにあるのはぺしゃんこの機械の残骸。
人が居たとしても圧死しているか、生きていたとしても瀕死だろうが……
「……心音に乱れもない。おそらくピンピンしてます」
「!」
「マジか!?」
その言葉にエンバとゼンゾウは動く。
一気に潰れたPBに近づく。
どう見ても人はいるようなスペースはないのだが……
「下か!」
エンバは攻撃を残骸目がけ、拳を叩き込んだ。
だが……。
「ぐ……」
地面から出て来た刃がエンバの拳に突き刺ささっていた。
そこへ更に出て来たもう一本の刃がエンバ目がけて襲い掛かるが。
「させるのものか」
ゼンゾウが蹴りを放ち刃を圧し折る。
「余計な事すんな! ジジイ」
エンバも空いている腕を動かし刃を叩き折る。
そのまま一旦下がる二人。
すると、地面から出ていた折れた刃が引っ込む。
少しして、地面から何かが飛び出した。
【コソコソ話】
(・▽・)<あ、居たんですねサクとミユさん。
(㈩*㈩)<うん。ステルス状態で見学していた。ちゃんと許可は貰っている。
(#ー#)<そういえはそうだった。ところでアイツはどこへ行ったんだ?
(㈩*㈩)<それに付いては追々。まあわかるとは思う。
(㈩*㈩)<彼の容赦のなさがわかる。