(#ー#)<ロボットの第二形態。
(・▽・)<第二……形態?
(㈩*㈩)<そう言っていいのかな?
(#ー#)<……言うな。とりあえず説明するぞ。
(#ー#)<ロボットからアーマー……パワードスーツになる。
(#ー#)<武装は減るが、ステータスは上昇。装甲には対浸透勁対策。
(#ー#)<そして、作り出した刀を自律起動させて攻防に使用可能。
(#ー#)<更に戦闘AIが補助している。
(㈩*㈩)<前よりは強くなっているね。
(・▽・)<……この作者って最終形態で小さくする事多いですよね。
(㈩*㈩)<確かに。
★☆★☆★
バグズ界蟲拳には打撃技や
投げ技、締め技、関節技などであり、全員が一通りは習う。
その中で、自分にあった術技を自分用にアレンジしていくのが一般的である。
エンバの場合、殴る蹴るをよく使うが、使えない訳でもないうえ、特に禁じている訳でもない。
特に防御の高い相手には投げ技が有効な事が多い。
だからこそ、隙を伺っていた訳だった。
そしてもう一点。
これはバグズ界蟲拳に関わらず、他の三奇拳にも言える事だが、コレらは競技用のスポーツではなく、れっきとした暗殺拳……殺し技である。
自己回復や自己強化などの補助技を除けば、全てが殺すための技である。
拳であれば、人体を貫通する。
蹴りであれば、骨を容易く圧し折る。
締め技であれば、相手が落ちる……どころか、死ぬまで締め続ける。
関節技であれば、折ったらヤバい骨も容赦なく圧し折る。
投げ技であれば、頭部などから容赦なく落として殺害する。
その結果、どうなるかと言えば……
■□■□
潰れたような声を上げるキシタニ。
頭部から落とされ、碌に受け身も取れなかった結果、絶命する。
そうしてエンバが残心する。
「ふ~」
息を吐いた。
そして、
それから首をコキコキ曲げながら、戦いを回想していく。
(中々楽しめたが……。手こずっちまった)
第一形態のロボットも厄介だったが、第二形態の鎧武者も曲者だった。
小さくなってもステータスは変わらないどころか、強化していた。
更に高いステータスに、自律起動する十二本の刀。
攻守ともに隙がなかった。
(一人だったら、どうだった?)
考えてみた。
恐らく刀を突破出来なかったかもしれない。
(いや……、損傷を無視すればいけたか?)
そんな事を思った。
チラリとショウとゼンゾウを見るエンバ。
「手こずったのう……」
「ええ。四人がかりでやっととは」
「後半は三人じゃったしのう」
「……あの馬鹿があそこで脱落しなければもっと楽に済んだかもしれませんね」
「……確かにのう」
(……それな)
そんな会話をしていた。
ショウの言葉には内心頷いた。
すると……
「勝ったようで何よりだ」
噂をすれば影。
ギイがこちらに歩いて来た。
歩き方に澱みもなく、服は多少ボロいが傷はない。
どうやら完全に回復したらしい。
その横にはミユが居る。
それに蟲灼晃而の三人は……
「「出たな! 役立たず」」
あんまりな言葉であるが……
「ハハハ」
ギイはどこ吹く風と受け流す。
それにミユが呆れる。
「強い心臓ですね」
やれやれと肩を竦めていると、エンバがふとある事に気づいて、ミユに聞いて来る。
「おい、サクヅキはどうした?」
「それは……」
答えようとしたミユに先んじてショウが答える。
「やつがれ達の後始末です」
「後始末……?」
「……そういう事か」
エンバは首を捻るが、ゼンゾウは気づいた。
そして、こう言う。
「彼には世話をかけるのう……。何か考えねばならぬかもなあ」
「……?」
エンバはわからないのか、まだ首を捻っていた。
なのでミユは説明する。
「逃げた人達を追ってます」
「あ……」
どうやら気づき、思い出したらしい。
それと同時、エンバはボソリと呟く。
「あんな雑魚くらい、見逃しても良いんじゃねえの?」
「私もそう言ったんですけどね……」
ミユは思い起こしながら喋る。
「[ああいうのは半端にやると後で禍根が残る。やるなら徹底的だ]との事です」
そして、肩にいる機械アリの通信を起動する。
「終わりましたか? 先輩」
そして聞いてみた。
◇◆◇◆
そんなオウカが居るのは、とあるビル。
≪岸谷組≫と同盟関係にある組のヤサ。
「もうちょいだな……」
オウカはそう答えた。
彼は縦横無尽に暴れていた。
右手に
因みに片方は冥刀のチカラで冥刀化しており、もう片方は冥刀のチカラで作り出したモノ。
そんな彼に同盟組織の組員達は怯まずに襲い掛かる。
「死ねぇ!」
「ここを誰のヤサだと思ってやがる!」
当たり前だが、武装している。
それにオウカの左手の
「いつまでも~♪」
歌いながら相手の命を刈り取っていく。
更に、右手の
「たえることなく~♪」
「へびゅ!」
「ペポ!?」
脳天や心臓などの急所を撃ち抜かれ絶命した。
そうして残ったのは……
「友達でいよう~♪」
「友達なんかなれるか!」
逃がして貰った下っ端だけ。
死ぬもんかと果敢に立ち向かう。
が。
「今日の日は~♪」
「ギャ!?」
鎧袖一触。
「さようなら~♪」
そんなオウカは金庫の前止まる。
そして、
「また会う日まで~♪」
金庫を両断!
真っ二つになると、そこから真っ二つになった人間も出て来た。
こうしてオウカは殲滅を終えた。
そうして残心。
そのまま機械アリで通信。
「今終わった。すぐ戻る」
[そうですか……。怪我はありませんか?]
「返り血すらない」
[流石です]
そうして武器を仕舞ったのだが、ふと自分が入って来た扉を見る。
暫く見つめた後……
「訂正。もうちょい掛かるかも」
[え? それってどういう]
ミユの問いかけだが、最後までオウカは聞かず、機械アリを仕舞う。
なぜなら人の近づいて来る気配がしたからだった。
(増援か?)
そんな事を思ったが足音から恐らく一人。
助っ人ならもっと人数を送るだろう。
もしくは……
「腕に覚えのある武闘派が来る?」
ボソリと呟いた。
そのタイミングで丁度相手が入って来る。
「死屍累々だな……」
それはオノヅカ=ケンヤ。
≪羽王組≫の幹部である。
彼はオウカに気づいて、訊ねて来る。
「サクヅキ。これはお前が?」
「ええ。追ってた奴らを匿おうとしていたので」
屑を庇う奴も屑。
仁義外れの友達も仁義外れ。
生きる資格はない。
そう言ったオウカにオノヅカは納得。
「まあそうだな。確かにコイツらは仁義外れの外道だがな」
「……その言い方からするともしかして?」
オウカの問いかけに頷くオノヅカ。
「ああ。ウチのシマで
「……それを俺が殺っちゃったと」
「そうだな」
それにオウカは素直に頭を下げる。
「すいません。そちらの獲物に手を出しちゃって」
「……いいさ別に」
(あ、許して貰えそう)
そう思ったオウカだったが、それは若干早計だった。
「とは言えな、コイツらはウチのシマを荒らした奴らだ。オレらがやらなきゃ面子が立たん」
「……そうですよね」
極道とはそういうものである。
「それにオレは最近慣らしをしていてな……」
「慣らし……? あ」
思い出したオウカ。
それはオノヅカのクロス。
彼は《ブラウンクロス〔紋花蝦蛄〕》のクルセイダーだったのだが、この間ナノマシンを投与した事によりDクルセイダーとなった。
その際に手に入れたのは《ブラウンクロス〔豹紋蛸〕》。
気づいたオウカにオノヅカは背中から蛸の触腕を出してから喋る。
「色々出来るんだが、まだ完全じゃなくてな。カチコミとか積極的に引き受けて慣らしをしていたんだ」
「……つまり」
そこまで聞いてオウカは思い至り、訊ねる。
「俺に慣らしに付き合えと?」
「ああ。手応えのある奴とも戦っときたい」
代わりに後始末はしてやる、と言うのでオウカは。
「いいですよ」
即答した。
相手が雑魚ばかりだったので、強敵と戦いたいと思っていた。
その答えにオノヅカは口元に笑みを浮かべる。
「そうか。じゃ、やるか」
「ええ」
そして、戦いは静かに始まった。
そのまま二人は構える。
オノヅカは両腕を曲げてのボクシングスタイル。
オウカは片方の腕を弓を引くかのように曲げ、もう片方の腕をガードするかのように構えたスタイル。
どちらも動かず相手の出方を伺う中……
「動かねえのか?」
「俺は相手の出方を見てから動くのが常なので」
「そうか。待ってるのは性に合わねえから、こっちから」
行くぞ、とオノヅカが動く。
ボクシングのステップを活かし、一気に間合いを潰す。
「オラアァァ!」
「おっと」
放たれた右拳をオウカは首を曲げ避ける。
「一発で終わりじゃねえぞ!」
オノヅカは拳の連打する。
ラッシュラッシュラッシュ。
眼にも止まらぬスピードで襲い掛かる殴打。
「ヒヤヒヤする、肝が冷える、背筋が凍り付く」
オウカは軽口を叩きながら避ける。
襲い掛かる拳の連打を全弾避ける。
掠りもしない。
(チィ、当たらねえ)
オノヅカは思う。
元々、オウカが戦闘に慣れているのは知っているうえ、今自分が使っているクロスは〔豹紋蛸〕のみ。
〔紋花蝦蛄〕は使っていない。
しかも、腕は二本をクロスの強化してるだけであり、触腕はまだ使っていない。
それでも生半可な相手なら避けきれなくなるのだが、オウカは全てを避けていく。
なので決断。
「やっぱり
「……そうなんです?」
「当たりもしねえからな。だから……使わせて貰う」
その言葉と同時、背中から出て来た豹紋蛸の触腕八本も、オウカ目がけ襲い掛かる。
(……不味いね)
それをどうにか避けていくオウカ。
先程まで余裕を持っていたが、もうそんな余裕がなく、軽口を聞かない。
攻撃が腕二本から、触腕八本も増え、攻撃密度が五倍になっている。
(避けるだけじゃ、もう無理だな)
オウカは手足を使い始める。
オノヅカの拳の連打を、腕で捌き、蛸の触腕は避けていく。
触腕には吸盤があるので、流石に触れられない。
(豹紋蛸は他の蛸に比べて、吸盤の力や触腕は弱いらしいけど……)
それでも実際くっつけてみようとは思えない。
とは言え、攻撃の密度が増しているので遂に……
「捕まえた」
「む」
触腕の吸盤がオウカの腕に引っ付く。
どうにか抜け出そうとするが、それは隙となる。
「オラァ!」
オノヅカの拳がオウカ目がけ襲い掛かった。
だが……
「チッ、外したか」
「そう簡単に当たってやれませんよ」
オウカは吸盤が張り付いた部分の服を、破り捨てる事でどうにか回避。
とは言え、完全には避けきれず……
(どうにか透かしたけど……)
少しダメージがあった。
(これ……蝦蛄も使っていたらヤバかったかも……)
使っていたら、確実にかなりのダメージを貰っていた。
やはり素手だと、十の腕を捌くのはキツイ。
そう思っていると……
「おい、サクヅキ」
オノヅカが口を開いた。
「お前、武器は使わねえのか?」
「オノヅカさんは使っていないですし……」
オウカは徒手空拳でも戦えるうえ、大抵の武器を使える。
そして、使っている冥刀は、今も昔も色々な武器になる物。
だからこそ、相手に合わせて武器を変え、時には素手でも戦う。
そんな彼にオノヅカはこう言う。
「使え」
「でも……」
「舐めてんのか? いいから使え」
その言葉にオウカは少し考え……
「わかりました」
オウカはロングナイフや
合計十本。それを手で持ち、指で挟むだけでなく、首、脇、膝などで挟む多刀流スタイルを取る。
一見ふざけているようにしか見えないが、これでも手数の多い相手や多人数の攻撃を捌くのには持ってこい。
……まあオウカにしか不可能だろうが。
「でも怪我しても文句言わないでくださいよ」
「上等」
そうして戦いが再開される。
再びオノヅカが間合いを殺しオウカへ接近。
そのまま腕と触腕でのラッシュをおこなう。
その連打をオウカは避けて捌いていく。
時に刃で受け、カウンターを仕掛ける。
(く……)
それに攻撃の連打が緩む。
直線の打撃ではなく、曲線となるので、距離が延び、スピードが下がる。
どうにか直撃はしないも拳に傷が付いていく。
更に
「たこ焼きになれ!」
「ッ!」
蛸足が数本斬られる。
幸い、すぐに再生するが、その分体力を消耗する。
そのまま斬と打がぶつかう中……
(仕方ねえ使うか)
(こっちもやるかね)
互いに手札を切る。
オノヅカは〔紋花蝦蛄〕を解放。
拳の威力と速度が速くなり、装甲が付き防御力が向上。
オウカは
身体能力を引き上げる。
そして。
「ここからが本番だ」
「ええ」
二人は激突した!
その後。暫くぶつかり合った後、どちらからともなく拳を降ろし……
「そろそろお開きにしましょう。このまま続けると……」
「だな。色々助かった。悪いな」
「いえ」
「後片付けはやっておく」
解散と相成った。
【コソコソ話】
(#ー#)<見逃さなかったんだな……。
(・▽・)<後で力を付けてお礼参りに来るのも面倒ですからね。
(㈩*㈩)<これ……姉なる者の教えなんだよね。
(#ー#)<そうなのか?
(㈩*㈩)<元殺し屋だからね。殺す価値ないとか、まだ幼いからって見逃して
(㈩*㈩)<後でしっぺ返しを喰らうのを見て来たから。
(㈩*㈩)<[やるなら雑魚雑草一つ見逃さない]、[人質とる奴は殺せ]
(㈩*㈩)<口酸っぱく言っていたから。