冥刀抜錨トリニティGEAR   作:亜亜亜 無常也 (d16)

201 / 201
【前書】
(㈩*㈩)<新キャラが……。

(#ー#)<あっけなく逝ったな。でもかなり強かったのにどうしてこうなった?

(・▽・)<表向きの理由は相性が最悪だったので。そして……

(㈩*㈩)(#ー#)<そして?

(・▽・)<裏向き……というかメタ的な理由は――役割が被るので。

(#ー#)<誰と?

(㈩*㈩)<……まさか。

(・▽・)<はい。近々出ます。


二百一

 少ししてイムロンが付けていた鎧が消え、イムロンが崩れ落ちた。

 イムロンにオウカは近づき、脈を取ってみたり、呼吸を確かめる。

 

「……」

 

 そして、暫く沈黙してから彼は口を開く。

 

「死んでる……」

「「……」」

 

 予想はしていたため、驚きはあまりない。

 だが、それでもショックが大きい。

 暫く三人は呆然としていたが……

 

「とりあえず一つずつやっていこう」

「わかった」

「……了解」

 

 そうして色々作業を始める。

 人手を増やすために、ネラは機械アリを多数出す。

 イムロンの遺体を布団の上に寝かせたり、使っていた道具を片付ける。

 

 オウカが呟き、ネラが少し考え答える。

 

「お葬式とかどうしよう?」

「……密葬?」

 

 そもそもイムロンの交友範囲は狭い。

 オウカと相棒二人、鐵姉妹くらい。

 

「それでいいか。でも……」

 

 ザンカは客室に寝かせてある。処置はしたので、容体は安定しているが、意識がない。

 ジンナは行方不明。どこにいるのかすらわからない。

 なので、今は出来ない。

 

「保存しておくしかない……か」

「二人、帰還、起床」

 

 ネラがそう言って、死体に処置をしていく。

 最後に棺に入れた。

 

 オウカはイムロンの持ち物を色々確認していく。

 まず、死ぬ寸前まで使っていた鍛冶道具を確認。

 

(まだ使える。けど……どうしようか)

 

 とりあえず仕舞っておく。

 

 そして、もう一つの持ち物を見ていく。

 それは匣。その中を見てみると武器・防具が幾つも入っていた。

 特殊能力はなく、変形機能もないシンプルな物。

 

「……そういう事?」

 

 彼が何をしたかったのかを理解したオウカ。

 数は十二。オウカの冥刀である、指輪と腕輪――【グウェンゾライ・アプ・カイディオ】が冥刀化できる武器と同じ数。

 

「本当に世話になったな……」

 

 呟いたオウカ。

 

 マユはイムロンが遺した剣に近づく。

 

「……」

 

 沈黙した後、ソレに触れる。

 そして色々確認する。

 

(幻想金属の良い所取りして使ってる。モンスターの爪牙や角も使われている)

 

 それだけではこんな事にはならない。

 こうなった原因は……

 

(冥刀の断片が使われている。だからこうなったんだ……)

 

 マユは全てを理解した。

 そして、最後の仕上げをしようかと思ったが……

 

「わたしじゃないほうが良いかも」

 

 これは冥刀ではない。別のナニか。

 ならばもっとふさわしい人がいる。

 

「ゴメンね」

 

 マユはそう言って剣を布で包んで、イムロンの傍に置いた。

 

 

 ……

 …………

 ………………

 

 

 そうして作業がどうにか一段落。

 時計を見ると、もうお昼近い。

 

「食事にするか……」

「うん」

「賛成」

 

 そういう訳で昼食を用意する。

 

「何があったかな……」

 

 冷蔵庫や食料棚を漁り、食材を出してキッチンに立つ。

 そして、三人で作ったのは……

 

「お昼はやっぱり麺類だな」

 

 野菜がたっぷり入った鍋焼きうどん。

 それを三人で食べる。

 

「うん、まあまあだな」

「上手く出来た」

「同意」

 

 そうして食事を終え、さてどうしよう、というタイミングで家の呼び鈴がなる。

 

「来たか……」

 

 呟いてオウカが玄関に向かった。

 というか誰が来たのかはわからないが、誰辺りが来たのかは何となくわかる。

 

「はいはい出ますよ」

 

 実はオウカは今回起こった事を知り合い全員に伝えていた。

 恐らくその件だろう。

 

 そうして玄関の扉を開けると……

 

「サク君! どういう事!」

「一体何があったんですか!」

「きちんと説明しろ!」

「うお」

 

 出て来たのはカナタ、リア、ランコの三人。

 凄い勢いで詰め寄って来たので、倒れてしまうオウカ。

 馬乗りになる三人。

 

「どうしたの?」

「凄騒」

 

 そんな騒ぎにマユとネラが出て来る。

 そして、その三人を見て、マユは訊ねる。

 

「……学校は?」

「「そんな事態じゃないでしょう!」」

「……まあ確かに」

「一先、落着」

 

 ネラが宥めようとすると……

 

「大丈夫かい~、サクヅキくん~」

 

 キョウコが出て来た。

 それに思わずオウカは彼女を二度見してしまう。

 そんな彼に代わって、マユが訊ねる事にする。

 

「学校は?」

 

 生徒であるカナタ達はまあ百歩譲って良いが、教師であるキョウコは不味い気がする。

 それにキョウコは間延び口調を消して真面目に喋る。

 

「生徒が拉致されたんだ。抜けて来た」

「そうですか……」

 

 オウカは納得して、何とか馬乗りされた状態から脱出。

 そして、

 

「とりあえず上がって。今後の事を話し合おう」

「ああ、それはちょっと待って」

「「?」」

 

 止めて来たキョウコ。

 首を捻ったオウカ達に彼女は告げる。

 

「今回の件のメンバーには連絡したんだよね?」

「ええ」

 

 実はオウカはザンカとイムロンの件を全員に知らせていた。

 イムロンが伝えた敵の詳細情報も伝えてある。

 相手を追跡可能という事も伝達済み。

 

「だから皆で話し合おう」

「……そうですね」

 

 そう言う訳で……

 

「こうなるとは……」

 

 オウカ達の家のリビングは人口密度が凄い事になっていた。

 カナタ、リア、ランコ、キョウコだけでなく、ユウナとマリアも駆けつけ、更にはレイリとクインまでやって来た。更には別の高校のミユとヒナタまでいる。

 

「二人、共大、丈夫?」

 

 機械アリ化してオウカの右肩にいるネラが一年生二人に訊ねる。

 すると二人は答える。

 

「ん」

「サボった事はないので、数日位はへっちゃらです」

 

 との事。

 それに櫛形態となって、オウカの髪の毛に刺さったマユがこう言う。

 

「そういうの積み重ねるととんでもない事になるよ?」

「「う……」」

 

 一年生二人だけでなく、学生数名が胸を抑える。

 すると、それを見たマリアが話題を変えようと、オウカに聞く。

 

「サク様」

「何、マリア」

「会議はこの人数でするんですか?」

「一応」

 

 含みある言い方。

 それにマリアがどういう事かを聞こうとすると……

 

[こういう事だよ]

 

 この場にはいない人の声。

 その声の方を向くと、そこには投影されたディスプレイが浮かんでおり、そこにはモモタが映っていた。

 

[りもーと……という奴じゃのう]

 

 もう一つのディスプレイにはゼンゾウが映っていた。

 何人かが誰? という顔をしているのでオウカが紹介する。

 

「蟲灼晃而の人だよ。今回のリーダー格」

「「!?」」

[宜しくのう]

 

 ひらひらとゼンゾウは手を振った。

 そんな彼にミユが訊ねる。

 

「ゼンゾウさん、他の面々……エンバさん、ショウさん、ギーさんは?」

[いるぞ]

 

 その言葉と共に、ディスプレイをその三人が顔を出す。

 

[よう]

[そちらの人口密度……凄いですね]

[丁度こっちも集まっていた所だったからな]

 

 それにゼンゾウが咆える。

 

「ええい、向こうが狭くたって、こちらが狭くなる必要はないわ!」

 

 三人を押しのける。

 

[……別のディスプレイ出せば良いだけじゃねえの?]

 

 オノヅカがツッコミを入れた。

 彼は一人で映っている。

 それに三人の答えは……

 

[[面倒]]

 

 あまりにも簡潔な物だった。

 それにに一同苦笑。

 すると

 

[一理あるわね]

 

 女性の声が響く。

 この声は――

 

「アズミさん? どこから?」

 

 オウカがキョロキョロとディスプレイを見るが、いない。

 すると……

 

[ここよ]

 

 モモタが映っている所からアズミが顔を出す。

 どうやら一緒にいるらしい。

 

((この二人ってもしかして……))

 

 何人かがそう思った。

 幾人かの視線を向けて来たので、モモタがオホンと咳払い。

 

[それじゃあ全員集まった所だs]

 

 話し合いを始めようとしたのだが、オウカが待ったをかける。

 

「もう一人います」

[[え……]]

「「誰?」」

 

 疑問に思った面々が出る中、もう一つのディスプレイが浮かぶ。

 そこに映っているのは一人の女性。

 

[ハロ~! それと初めまして~!]

 

 白衣(だけ)を着た角の生えた女性――キリシマ=キリコ。

 それにモモタが少し驚いた顔をする。

 

[キリキリさんも参加するの?]

[わえの研究所がどうなったか忘れたの?]

[そういえば……]

 

 襲撃を受けた事をモモタは思い出した。

 すると、その横に居たアズミがモモタに聞く。

 

[誰? この人]

[あ、ああ。ある研究所の主任だよ]

[仕事上の付き合いだけ?]

[……それは]

[友達さ。飲みに行った事も何度かあるよ]

[ふ~ん……]

 

 何か修羅場になっている。

 それに幾人かが面白そうな視線を向けるが。

 

[おい。痴話喧嘩は後でやれ。今はそれどころじゃねえだろう]

 

 オノヅカが止めた。

 それにモモタがほっとした顔をする。

 それにアズミが一言。

 

[後で、オハナシね。ナ・オ・さ・ん]

[……]

[アハハハ]

 

 絶望するモモタ、笑うキリコ。

 

 とりあえず一段落した所でオノヅカがオウカに視線を向ける。

 

[それで? 何があった?]

「一応全員に報告は送りましたけど?」

[報告を見るより、直で聞いておきたい。その方が分かる事もある]

「なるほど」

 

 その理論に納得したオウカ。

 なので、話し始める。

 もう隠す事でもないので、イムロンの事も話す。

 

「~という感じです」

「「……」」

[[……]]

 

 それに一同黙っていたが、少ししてモモタが沈黙を破る。

 

[なるほど……。その件はそういう事か……]

「はい。やっぱり騒ぎになってます?」

[そりゃあそうだよ。あちこちの建物が壊れているうえ、空間が歪んでいるんだから]

 

 現在進行形で原因究明のための現場検証がなされている。

 

[……まあ理由が理由なようだし、しょうがないね。とりあえず何とかするよ……]

「お願いします」

 

 溜息を吐いたモモタ。

 その頭をよしよしとアズミが撫でる。

 

 するとエンバがディスプレイに顔を出して訊ねる。

 

「その二人ってアイツらだよな?」

 

 実際に会い戦闘を見たエンバの問い。

 それにオウカは頷く。

 

「ええ間違いなく」

 

 その言葉にエンバは少し考えてから口を開く。

 

[何か強くなってねえか?]

[確かに]

 

 オノヅカも同意した。

 それにオウカはコクリと頷く。

 そして、イムロンの話を思い出しながら答える。

 

「ええ。どうやらヤクで強化したうえに……」

 

 少し間を開けてから答える。

 

「何かしらスキルが使えるようになっている」

 

 スキル。

 要するに、術技・能力の事。

 

 モモタが話をまとめてこう言う。

 

[……つまりその強化薬はただ肉体を強化させたり、オーラを使えるようにするだけじゃなくて]

 

 引き継ぐようにアズミが言う。

 

[何かチカラを得られるようにするのが本命……と?]

「ええ」

 

 オウカは頷いた。

 ここはイムロン、マユ、ネラとも考えが一致。

 

「……まあ今までのを見る限り、何かしらのスキルが得られるのは一部みたいですけど」

[じゃなかったらこの間の襲撃がもっとヤバイ事になっていたね~]

 

 キリコが呑気に言った。

 

 すると

 

「サク様」

 

 マリアが声をかけて来た。

 

「ん?」

「話し合いも良いですが……」

 

 オウカをじっと見るマリア。

 

「これからどうするのですか?」

「え? すぐにカチコミするんじゃないの?」

 

 ユウナがこう言った。

 今回は相手の本拠地もわかっているのだから、その意見は幾人かが持っていた。

 

 それにオウカは少し間を開けて口を開く。

 

「今すぐは行かない」

「「え!?」」

 

 ジンナと交流ある面々が驚いた声を出した。

 

「どうしてですか!?」

「ジンナさんが心配じゃないのか?」

 

 リアとランコの言葉。

 学生面々も責めるような視線を向ける中……

 

「あん?」

 

 一際低い声を出した。

 眼が開かれ、開眼する。

 

「んな訳ねえだろうが……」

 

 オウカから圧が出る。

 一般人どころか、生半可なプレイヤーでも怯むもの。

 

「「ッ!」」

 

 それに幾人かが怯む。

 映像越しでも驚く人が出る。

 

「サク」

「先輩」

 

 それにヒナタとミユが動いた。

 この二人はかなりの修羅場をくぐっているからこそ、耐えられる。

 オウカを落ち着かせるように手を握る。

 それにオウカの圧が少しずつ霧散する。

 

「落ち着いて」

「皆わかってますよ」

「……ああ」

 

 そして、オウカは頭を下げる。

 

「すいません。取り乱しました」

「いえ、こちらもすいません」

「悪かった」

 

 リアとランコが謝った。

 そうして悪い雰囲気が霧散した所でオウカはその理由を述べ、全員が納得した所で、オノヅカが口を開く。

 

[で? いつ襲撃するんだ?]

 

 それにオウカはとある人物を見た。 

 

「……?」




【コソコソ話】
(・▽・)<という訳で、彼女らも参戦決定!

(#ー#)<つまり……アイツら出て来る?

(・▽・)<まあそうですね。とは言えメンバー入れ替えあるかもですけど。

(㈩*㈩)<執筆時点でメンバー未定なのはここだけの話。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。