(・▽・)<ここから準備期間です。戦闘もなくのんびり行きます。
(#ー#)<色んな意味で大丈夫なのか?
(・▽・)<ええまあ。因みにサク、これでも結構内心焦ってます。
(㈩*㈩)<表情に出にくいから。
(・▽・)<実は飛び出して行こうとしたのを、止められています。
………………
…………
……
そうして話し合いが終わった。
カチコミ日は後日通達となる。
そうして、ディスプレイが消え、学生が学校に戻る中、残ったのは……
「……サク様」
「サク」
マリアとユウナの二人。
「お前さん達は大丈夫なの?」
オウカの問い。
それに二人はこう言う。
「ワタクシはこれと言って急用はありません」
「僕も同じく」
今のこの二人は良く言えば本業・生業がなく、悪く言えば無職。
キョウコの伝手で何かしらの仕事……モンスター討伐やダンジョン探索をおこなっている。
今は麻薬の件で集中して動いているため、時間に融通が利きやすい。
「だから今はこっちが優先さ」
「同じく」
そう言った二人はオウカの手を握る。
「……何を……」
「今のアナタ様を見てられませんので」
「同じく」
オウカとの付き合いが結構長いマリアと、色々気づきやすいユウナの二人だから気づいた。
今の彼は危うい。
((一人にはして置けない!!))
二人の考えが一致した。
だからこそ残ったのだ。
そんなオウカは少し沈黙してこう言う。
「……俺、そういう顔している?」
「「はい」」
「ネラマユは?」
「うん」
「同意」
との事。
相棒である二人も気づいていた。
「「……」」
そんな四人の反応と視線にオウカは耐え切れなくなり……
「不安なんだよ……」
ポツリと漏らす。
「ジンナが攫われたのは……十中八九ろくでもない理由だ」
恐らくジンナの空白が理由だろう。
「しかも、アイツら伏せていた手札まで出して来た」
聞く限りかなり本気。
「生きているのは何となくわかる。でも万g」
最後まで言えなかった。
「こうっと」
「えい」
「とう!」
「抱擁」
四人がオウカに抱き着く。
櫛と蟻だったマユとネラの二人も人に戻ってオウカを抱きしめる。
「きっと大丈夫ですよ」
「僕の勘もそう言っている」
「根拠はないけど、大丈夫」
「今出、来事」
それにオウカはされるがままだったが……
「少し苦しい」
そう言った。
「すみません」
「おっとゴメン」
「……」
「今離」
それに四人が離れる。
……とは言え、まだ抱き着くのをやめただけで手を伸ばせば触れれる距離にいる。
そんな四人にオウカは口元に少しだけ笑みを浮かべて言う。
「ありがと」
そんな彼に四人は一安心。
するとオウカは立ち上がる。
そして、こう告げる。
「さ、決戦の日までやる事やって行くぞ」
「「わかった」」
「アイツらに……地獄を見せるぞ」
一転オウカは凄まじい笑みを浮かべた。
◇◆◇◆
その後、決戦の日が決まる。
因みに決めたのは――
『こういうのは得意ではないのですが……』
『ま、陰陽師の仕事は占いだからね~』
『元は占いの国家公務員だからな』
『今ハ国ニ仕エル人ハ少ナイラシイデスケド』
『いるにはいるんでありんすね』
キョウコとその友人、かきくけこ。
五人協力しての占いの結果である。
因みに、ジンナについても占ってもらった所、大丈夫と出た。
なので一安心。
その後は全員に通達。
そして、それまでバレないように活動するようになった。
具体的に言うと……
「外道共。痛い思いをして死のう!」
オウカが組織の傘下である半グレのヤサへカチコミをかける。
「何だぁ!」
「テメェここを誰のヤサだと思っている!?」
「視力ねえのか! 馬鹿が!」
それに対しオウカの対応は……
「視力がないのは、お前だろう」
「ホギョオ!?」
「もう何も見なくて良い」
目潰しして光を奪った。
そのまま容赦なく殲滅。
とは言え、全滅はさせない。数人残し……
「さあお前が知っている事を吐け」
「は、吐いたら……こ、殺されます」
「そ。なら命が要らないな」
「イルゥー!?」
尋問(拷問?)する。
聞き出したい事を聞き出す。
とは言え……
「……全然知らないな」
「はいぃー。ほとんどリモートですぅ」
結果は芳しくない。
とは言え、これは予想済み。
相手に油断させる事が主目的なのだから。
■□■□
因みに……
「お前ら、この街でヤクばら撒いたら死ぬ。地獄で布教しておけ」
「ムリ!?」
「サンチョウメ!」
オノヅカ達も動いていた。
とは言え、全く情報が出ない……という訳ではなく、チラホラと情報が上がった。
「あん? それ本当か?」
「本当です! 嘘じゃないです」
エンバがシメた愚連隊からとある情報を手に入れた。
それは……
[新入り……ですか?]
「ああ」
情報を全員に回す前に、オウカへ真っ先に回す。
……案外気が利く男である。
「どうやら下部組織で強い奴が幹部に取り立てられている。まあ試験があるらしいが……」
[試験?]
「何でも【ダークウィング】で、何かしらのスキルを使えるようになっているか、どうかだそうだ」
[……戦力拡充か。バレてるか?]
少し不安になったオウカ。
思わずそう漏らしてしまう。
それにエンバはこう言う。
「気にすんな」
[え、でも……]
「そん時に考えろ。もしバレてたら踏み潰せば良い。それに……」
少し間を開けてこういう。
「こっちもそれで対抗すりゃあいいんだ。丁度向かってる」
[え]
エンバがニヤリと笑った。
◇◆◇◆
「――わかりました」
会話を終え、端末を切るオウカ。
そのまま他の知らせを見て呟く。
「向こうが戦力増やすんなら、こっちもか」
その表情は少し明るい。
実は今のメンバーに更に助っ人が追加される事になったのだ。
「準備も着々と出来ているし」
順調順調とオウカは思う。
「なら後は……」
アレだなとオウカは呟いた。
………………
…………
……
ところが……
「まさかここで躓くとは……」
オウカは頭を抱えていた。
「……まさか全滅とは思わなかったわ。ごめんね。頼ってと言って置きながらこんなザマとは」
カナタが謝った。
「いや、カナタは悪くないよ。……でもどうするか」
オウカの手には何か布で包まれた物があった。
それは――イムロンの未完の遺作だった。
△▲△
戦力の補強と言う事でオウカはイムロンがくれた武器を冥刀化しようと思ったのだが……
『……今はやらない方がいいかも』
とある事を思い付き、それを取りやめる。
そして、イムロンの遺体の脇に置いて置いてある包み――イムロンの遺作を取り出し……
『これからだな』
これを完成させようと思った訳である。
という訳で、
彼女の実家である久遠家は戦士としても一流だが、生産者としても優秀なのである。
『……私? いいけど、マユさんは?』
『自分はやらない方がいいって』
『刀工としての勘?』
『みたいです』
マユこと刹那叢雅は他の面々の補助ばかりしてきた。
だからこそ、刀以外の鍛冶……槍、鎚、鉄砲、鎧なども出来るし、ロボットやアクセサリーすら作れる。
だが、一流には及ばない。
だからこそ、オウカはカナタを頼った訳だった。
それにカナタは久遠家当主を頼った訳だったが……
『頼ってくれたのはありがたいが……すまん無理だ』
首を横に振られた。
何でもこの剣? は恐ろしく精巧に出来ている、との事。
『まるで精密機械だ。私には弄れない』
『そうですか』
そういう事なので、全ての伝手を使ってクラフターに頼んでみたのだが、全員から断られた。
曰く。
『触れるのも嫌』
『コレ……剣なのか?』
『ゲテモノは専門外』
『下手に触ると壊しそう』
『……(首を横に振る)』
『カジヤマ=トウシュウサイとその弟子の合作!? 無理に決まっているだろう!?』
との事だった。
◇◆◇◆
最後の鍛冶師から断られオウカ達はトボトボと帰る。
「……どうしよう」
オウカが呟いた。
それにカナタがマユ(櫛形態)にこう言う。
「マユさんがやったら?」
「駄目」
「どうしても?」
「補助や修繕ならいいけど、これは駄目」
けんもほろろである。
(腕の良い鍛冶師か……)
オウカが思い出したのは自分や親友の武器や装備を作っていた女性の事。
「……ヴィー」
思わず口に出してしまった。
ヴィー。
オウカの異世界の友。
そんな彼女の事を思い起こしていると、オウカの呟きが耳に入ったのかカナタが聞いて来る。
「ヴィー? ……確かサク君とかの武器を作ってた人よね?」
「はい」
「その人なら出来るの?」
「ええ。確実に」
「出来る」
マユまで答える。
オウカの武器を作っていただけでなく、セラの専属鍛冶師でもあった彼女。
超凄腕であり、彼女の作る武器は、特殊な素材を使わなくても、生半可な武器では鍔迫り合いや、打ち合いしただけで砕けてしまう冥刀とも鍔迫り合いし、打ち合える。
更にセラの冥刀【ルンペルシュティルツヒェン】で最大の強化倍率を誇っていた。
普通の武器では数倍~十数倍がせいぜいなのに、余裕で数十倍の強化をし、“最高欠作”になれば百倍以上を叩き出す。
マユ曰く
『純粋な鍛冶の腕前なら恒河沙や無量大数に匹敵、いやそれ以上かもしれない』
との事。
だが……
「でも、もう会えないので」
死んだわけではない。
だが、オウカが使った荒技での影響によりオウカの友達・仲間達は皆、彼の事を忘れている。
だが……
(アイツは既視感持っていたな)
この世界に戻る前に、数人だけ様子を見に行ったオウカ。
その際、ヴィーの店に行き、武器を頼んだのだが、彼女は何と忘れる前に頼んでいた武器を作り終え、渡して来た。
それに加え、人見知りで恥ずかしがり屋で、初対面の人には口ごもり全く話せないはずのに、なぜかオウカとは会話出来た。
『なんででしょう?』
首を捻っていた。
そして、更に……
『あたしとどこかで会った事……ありませんか?』
そう聞いて来た。
それにオウカは『気のせい』と答え、逃げるようにその場を後にした。
「アイツ今どうしているんだろう……」
心配になって来たオウカ。
なにせその性格のせいで、店は火の車で借金まみれ。
セラが生きていた頃は、彼女が借金をどうにかして、毎月結構な金額を振り込んでなんとかやっていたが……
(急に不安になって来た……。アイツやって行けているのか?)
そんな事を思っていると、奇妙な音が聞こえた。
カナタ、オウカ、ネラが反応。
「何の音かしら?」
「……腹の虫の音だな」
「何処?」
それに答えたのはマユ
「あっち」
するとそのタイミングでまた音が聞こえた。
確実にお腹を空かせた誰かがいる。
関わるのはどうかと思ったが、
「鬼が出るか、蛇が出るか」
オウカは行ってみる事にした。
「え!? 行くの?」
「関わらない方がいいと思うけど……」
「同感」
女性陣の反応は芳しくない。
だが、オウカはこう言う。
「ええ。人との出会いは大事にしないと」
オウカは誰かれ構わず助けたりするわけではない。
だが、少なくとも手の届く範囲の人は救おうとするからこそ。
なので、近づいて行くと……
「う、う……」
呻き声が聞こえた。
お腹の虫より小さな声なので、近づいてやっと聞き取れる。
「……疲れた、お腹空いた」
そして、遂にその人物の姿が判明する。
(……女性? 綺麗な人)
カナタは少し驚いた。
そこに居たのは――女性。
淡くややくすんだ紫みのピンク色――ローズミストの髪の毛を長く伸ばし、袖なしのシャツと頑丈そうなズボンを着ている。
屈伸をするかのように蹲っているのだが、それでもかなりの長身である事と、零れ落ちそうな“もの”がわかる。
「……如何!?」
「……」
ネラがふとオウカに視線を移すと、その顔は信じられないという顔をしている。
その問いかけにオウカは答えない。
「……な、なんで?」
マユが言葉を漏らした。
彼女は目の前にこの人物が居る事が信じられなかった。
そして、オウカがやっとこさ言葉を漏らす。
「まさか……お前……」
それに女性が顔を上げる。
その顔はとても美しく、頭にはどことなく雰囲気のあるゴーグルが付いている。
半泣き顔がみるみる歪む。
「……ヴィー、か!!??」
「サクさーん!!??」
その言葉に女性――ヴィシュヴァカルマン(以下ヴィー)が飛び上がりオウカに抱き着いた。
……ヴィーは背が男としては低めなオウカを超える長身なので、丁度胸元にオウカの顔が来る。
その豊満な胸にオウカは埋まってしまった。
「会いたかったですー!!」
「……むぐぅー!?」
「寂しかったし、お腹がペコペコで……」
「……むぅー!」
凄まじい力で抱きしめられ、呻く事しか出来ないオウカ。
全力でタップしているが、それにヴィーは気づかない。
【コソコソ話】
(・▽・)<最終決戦には既存キャラと新キャラが参戦します。
(・▽・)<お楽しみに♪
(㈩*㈩)<……(誰が来るんだろう?)
(#ー#)<皆が待ちに待った連休だ。
(・▽・)<待っていない人もいるかもしれませんよ?
(#ー#)<うるせえ。
(㈩*㈩)<そういう訳で連続更新。お楽しみに。