(・▽・)<アリグモ属に分類される蝿取蜘蛛の総称、
(・▽・)<及びそのうちの一種の標準和名です。
(・▽・)<名前の通り蟻にそっくりで、
(・▽・)<蟻を嫌う捕食者からの攻撃を避けてます。
(㈩*㈩)<ここで説明する事!?
マリアの料理の酷さを思い起こしていると、ヒナタが声を掛けて来る。
「ラーメンライスにする?」
「する」
「わかった」
オウカの答えに、ヒナタは冷凍室からラップに包まれた冷御飯を出して、電子レンジに入れる。
そして数分後。
レンジが暖め終わったのを知らせる音が響いたと同時……
「出来たよ」
ヒナタが盆にラーメンが入ったどんぶり二つと、箸とレンゲを二人分を載せて戻って来た。
ラーメンには野菜炒めが入っている。
それを卓に並べる。
「どうぞ」
「ありがと」
「あ、御飯は今持ってくる」
踵を返すヒナタにオウカは声を掛ける。
「俺やる」
「いいからいいから。トッピングも持ってくる」
少しして、七味、ネギ、海苔、味卵を盆に載せて戻って来た。
「はいどうぞ」
「至れり尽くせりだな」
「そう? チャーシューとメンマはないけど」
そうしてヒナタも座り
「「いただきます」」
二人は食べ始める。
ネギと七味を入れ、軽く混ぜ……
(まずは汁から)
レンゲで汁を掬って飲む。
味噌味だけでなく、七味の辛みと野菜の味も感じる。
ここまでは同じだが、ここからが違う。
(次は野菜)
(麺食べよ)
オウカは箸で野菜を摘まみ、一つずつ食べていく。
ヒナタは麺を箸で取り、レンゲに入れてから食べていく。
(野菜終わりっと)
(他のも)
オウカは野菜を食べ切り、汁を飲んでから、麺を食べ始める。
ヒナタは麺を途中に、野菜や肉を食べていく。
(ここでライス)
オウカは偶に御飯を食べていく。
麺→御飯→汁→麺……の順番で食べていくのが、ラーメンライスの醍醐味。
(ここで味を変える)
偶に肉を挟んだり、海苔を御飯に巻いて食べたりする。
(あ、そうだ)
黙々と食べていたヒナタがある事を思い付く。
食べるのを途中で立ち上がり……
「バター出すけど、いる?」
「いる!」
「食い気味だね……」
そうしてヒナタは冷蔵庫からバターを出す。
もう二人共ラーメンは半分くらいしかないので、バターナイフで一欠けら取る。
そのまま戻り……
「じゃあ入れるよ」
「ん」
一欠けらのバターを半分にして、両方のどんぶりに入れる。
「はい」
「どうも」
そうして、同じように食べていく。
オウカは麺→御飯→汁→麺……。
ヒナタは麺を中心に偶に野菜や肉を食べ、汁を飲む。
暫くして……
「「ご馳走様」」
二人は完食した。
「じゃあ洗い物はやる」
「別に大した手間じゃないし、サクは座っていていいよ」
立ち上がろうとしたオウカを制するヒナタだが、オウカはそれに構わず立ち上がる。
「何から何までやって貰うのは流石に悪い……」
「そう? じゃあお願い」
そういう訳で洗い物をする事になったオウカ。
「まあ食洗器あるけど」
「あるんだ……」
とは言え、食洗器があるので、下洗いして、機械に入れれば終了。
しかも結構大きいのが家にはあるので、大抵の物は入るので大した手間は掛からない。
鍋を洗い、フライパンを水で流しながらたわしでこすり、熱して乾かし油を塗れば終了。
「ふぃ~。終わり」
「お疲れ~。はいデザート」
戻って来たオウカへヒナタは用意していたデザートを出す。
所謂コンビニスイーツ。
プリンとパフェ。
「……いいの?」
「うん。この前買ったのなんだけど、賞味期限が今日だから」
何でも甘味絶ちをしていたのだが、復讐を終えてからこういうスイーツを偶に食べているそう。
「……じゃあ遠慮なく」
因みにお茶(ノンカフェイン。甘くない)の入ったポットとカップもある。
「やっぱりお菓子にはお茶がないと」
そうして二人で食後のデザートを楽しむ。
偶に雑談もしながらゆったりとした時間を過ごしていると……
「ふわ……」
ヒナタが欠伸を嚙み殺す。
オウカはふと時計を見る。
時計は彼が普段寝る時間の一時間前。
因みにこの二人、結構は早寝早起きである。
「じゃあ寝るか……」
「そうだね。……お風呂にお湯入れるね」
「何から何まで悪いな、ホントに」
ヒナタはお風呂は好きだが、お湯が溜まるまで時間がかかり、入った後は風呂洗いをしなければならないので、専らシャワーで済ませているとの事。
……週一くらいでお湯には浸かるらしいが。
「怪我してるから、やっぱり止める?」
「多少浸かるくらいなら平気」
オウカも風呂好きである。
良い子は真似しないでね。
お湯を貯めている間、歯磨きやベッドメイキングなどの寝る支度をする。
そして、お湯が溜まったタイミングで……
「先良いよ」
「いや……流石に」
「いいからいいから」
オウカは先に頂く事になる。
(良いのかなあ?)
そんな事を思ったオウカ。
(それとアイツ、何か思い付いたような顔してたけど……)
体を洗い終え、お湯に浸かっていると……
「湯加減どう?」
扉ごしにヒナタが聞いて来る。
「丁度良い」
「そう。良かった」
そして彼女は続ける。
「なら……入るね」
「は、待っt」
オウカが止めようとする間もなく扉が開いた。
そこにはヒナタが居た。
入浴するため、ほぼ一糸纏わぬ全裸。
当たり前の事だが、普段は邪眼とクロスを隠すために付けているバイザー、代償のためこれしか着れない冥刀のトレンチコートは付けていない。
それどころか、スキルにより装備の枠を移動・増加させる事で、プレイヤーの中でもトップレベルにジャラジャラ付けている多種多様なアクセサリーもほとんど付けておらず、付けているのは指輪と腕輪くらい。
しかもヒナタは大事な所を隠そうとせず堂々としているため、鎖骨、乳房、腰、臍、陰部、尻、太腿まで露わになっている。
……因みに、ヒナタは復讐を終えてから、栄養を沢山取るようになったので、未だに色々成長中。そのためオウカが最初に見てしまった時よりもスタイルが良くなっている。……本人的には下着を買い替えなければいけないので不満らしいが。……一部の人が激怒しそうな事をよく言う。
ただ手足が銀色の義手と義足――これも冥刀――なっている。
そのせいかで、心なしか人形めいた美しさがある。
数秒程見惚れたオウカだったが、すぐに目を逸らす。
そして、咆える。
「何で入ってきているの!?」
「二人で入った方が時間の節約になるし」
そのまま平然と中へ入って来る。
そして、理由を述べ始める。
「裸の付き合いしたかったから」
「他の奴らにも言っているけどさ、同性としてくれ!」
扉を閉めるヒナタ。
オウカに意味ありげな眼を向けて続ける。
「へえ。……まあ今はいいか。そもそも全部見せ合っているし」
「人聞きが悪い!?」
しゃがみこんで体を洗い始めるヒナタ。
それにオウカは遂に壁側を向く事にする。
「……」
「……」
「「……」」
両者無言。何も言わない。
暫くの間ヒナタの体の洗う音だけが響く。
暫くして、体を洗い終えたのか、体を流すヒナタ。
そして。
「ちょっと空けて」
「ちょ、おま」
オウカが入っている湯舟に入って来るヒナタ。
困惑しているオウカを片腕で押しのけてしまう。
……因みにヒナタは見た目に寄らずパワーがある。
流石にトップ勢――ヴィーやマリア――には劣ってしまうが、その二人は体質や秘咒なのに対し、ヒナタの場合は四肢が冥刀。銘は【ダス・メッチェン・オーネ・ヘンデ】。
コレは補正がかなり高い上、重量武器を振るい続けた結果である。
「さ、流石にそれh」
「もう……。今更恥ずかしがらないで」
「何か違う!?」
そして暫くの間、こういうやり取りが続いた結果……
「これで良し」
「……(良いのかな)」
オウカの足の間にヒナタが座る体勢となる。
最初は背中合わせにしようとしたのだが、生憎とヒナタの家の風呂は狭いので、それをするとかなり居心地が悪い。
そういう訳でこうなった次第だが……。
(色々くっついている……)
オウカの前とヒナタの後ろがピッタリと触れている。
オウカの前にヒナタの後頭部がある。
流石にこれ以上触れるのは不味いのでオウカは両手を上に上げていたが……
「腕も浸からないと……」
「おいおい……」
ヒナタがオウカの腕を取り、お湯に沈める。
そうした結果、
「これで良し」
オウカが後ろからヒナタを抱きしめる体勢となる。
(良いのかな……)
そんな事を思ったオウカ。
そういう訳で両者ともお湯に浸かる事になったが……
「……」
「……」
「「……」」
どちらも多弁ではないので、無言になってしまう。
とは言え、ずっとこうしている訳には行かないので……
「そう言えば、ちょっと気になったんだけど……」
オウカは気になった事を訊ねる事にする。
「何?」
「その腕……水というかお湯に付けて平気なのか?」
前に一緒に入った時は、メンテナンスもあったが、両手足を外していた。
普通の義手――機械や絡繰――では特殊な処置をしていないと、水に付けてはいけないのだが……
そんなオウカの疑問にヒナタはきょとんとなる。
「今更? ……まあいいけど」
そして、答える。
「わかっていると思うけど、冥刀には普通に防水加工とかはしてある」
「ああ」
因みに、機体型だとこれに加え、電磁波防御がなされている。
それに、とヒナタは続ける。
「それにコレの能力……忘れた?」
「……穢れを除去するんだよな?」
コクリと頷くヒナタ。
【ダス・メッチェン・オーネ・ヘンデ】は穢れを祓い浄化する。
その範囲は凄まじく、毒や酸などの状態異常、泥、埃、返り血すら範囲内。そして、汗や老廃物どころか、服の汚れすら消し飛ばされ、常時体と装備を清潔に保つ。
「だから、浸水とかもいずれ汚れを引き起こすという事で範囲内なの」
「なるほど……」
「ま、そもそもこれ冥刀だから」
では何か? と言えば冥刀としか言えない。
そもそも冥刀は有機体と無機体の中間でもあるのだから。
(代償が手足じゃなきゃ女性なら欲しがりそうな冥刀だよな……)
そう思ったオウカ。
ふとヒナタの白い肩……肌を見る。
【ダス・メッチェン・オーネ・ヘンデ】の穢れの除去は、清潔になるだけではなく、美肌になる副産物もある。
そのためかなり綺麗な肌をヒナタはしているのだが……
(間近で見ると多少古傷や火傷痕が見える……)
この世界の技術――薬、術技、装置など――があれば大抵の怪我は元通りになる。
だが、高性能な物を使うには金と時間がかかる。
そして、ヒナタの場合、復讐のため、あえて戦いの場に身を置いていた。
だからこそ、完全に消せなかったのだろう。
(ま、それを言うなら俺の方が凄まじいけど)
オウカの体も似たような理由で傷だらけ。
しかも、異世界はこの世界のように設備が整っていないので、余計目立つ。
そんな事を思っていると、ヒナタが話しかけて来る。
「ねえサク」
「……うん?」
「手……出さないの?」
「ブフ!?」
いきなりな言葉にオウカは噴き出す。
そんな彼の様子に構わず続ける。
「ウチに魅力ない? それとも……」
いたずらっぽく笑ってヒナタは……義肢を消す。
「こっちの方が手出しやすい?」
「……やめて」
げんなりとオウカは言う。
「俺は人を達磨にする趣味はないから……」
「……その言い方からすると、そういう趣味の知り合いが居たの?」
「知り合いではない。ターゲット」
「……ターゲット?」
「ほら、俺、仕事人の助手みたいな事していたから」
「ああ。モンセラートさんの?」
ヒナタはオウカの過去を結構奥深くまで知っている。
だからこそピンと来た。
「その中に居たんだ。人を達磨にするド変態が」
「……それで?」
「麻酔無しで同じ状態にして、内臓を少しずつ取っていったら地獄に落ちた」
「そりゃそうでしょ……」
片方の肺、腎臓、胃、肝臓の半分、胆嚢、膀胱、腸の大部分は取っても生きていたが、最後に心臓を取り出したら動かなくなった。
当然である。
「でも途中でショック死しそうだけど……」
「強心剤打ち込んで、輸血しながらやった」
「至れり尽くせりだね……」
何か違う。
「ま、そのヘンタイは置いておいて」
話がズレたのでヒナタは軌道修正。
「サクはさ、ウチの思い……わかってるよね」
「それは……」
「ウチの事嫌いなの?」
「そんな訳はない!」
「だったらさ……わかってるよね?」
その言葉にオウカは少し悩んでから、ヒナタの体を抱え上げる。
「あ……」
「流石にここではな。場所を変える」
「……うん」
今までの態度が嘘のように、恥ずかしそうにヒナタは頷いた。
【TIPS:プレイヤー防具・装備枠】
(#ー#)<ゲームでよくある奴だな。この作品の場合は……人による。
(・▽・)<と言うと?
(#ー#)<ゲーム風に言うなら、レベルが高ければ高い程
(#ー#)<色々装備可能。特にアクセサリーを沢山付けられる。
(㈩*㈩)<無理に付けるとどうなるの?
(#ー#)<磁石みたくなる。反発する。
(㈩*㈩)<へえ。
(#ー#)<そんで、この女はスキルで更に拡張しているうえ、
(#ー#)<他の部位の枠を移動させてる。
(・▽・)<移動?
(㈩*㈩)<ほら、ヒナタって服がアレしか着れないから枠が余ってる。
(#ー#)<ああ。だからアクセサリーをかなり付けているんだ。