【ギルタブリル】
(・▽・)<友人のストックなので私が解説です♪
(・▽・)<蠍の尾で、腰辺りに同化させて使用します。
(・▽・)<伸縮自在で結構頑丈。毒針も持っています。
(・▽・)<更に尾を増やす事も可能。ですけど。
(・▽・)<使い手の処理能力により増減します。
【ヤールングレイブル】
(#ー#)<コレは俺が解説する。
(#ー#)<籠手の形態をしている。
(#ー#)<充電して、その電気で戦う。
(#ー#)<主に攻撃力と機動力を増加させているな。
【レージング】
(㈩*㈩)<最後はわたし。
(㈩*㈩)<鎖鎌の形。まあ変形したりするけど。
(㈩*㈩)<能力もシンプルだから、その分、補正が高めで、
(㈩*㈩)<代償は気力や体力消耗くらい。
先手を切ったのはヨシムラ。巨大なジャガーと化した彼は、地面を踏み砕く程の勢いで間合いを詰め、咆哮を上げて、【ヤールングレイプル】を装備した前足を振るう。薬物と<冥刀>を重ねた一撃。
「ガアアア!」
「っ!」
その威力は凄まじく地面が陥没する。それをランコは自身を爆破させ、その推進力を使ってどうにか避け、間合いを離す。
そのまま先程と同じ戦法を取る。だが、ヨシムラはそのまま突っ切る。
「効カネエナァ!」
連鎖爆破を増した防御力で耐え抜き、ランコへ迫る。
それにランコは手に持った円盤槍を振り上げる。そして、相手の攻撃と同じタイミングで――振り下ろす。
「ハアア!」
「ガア!」
槍と籠手が激突。そして、起こったのは大爆発。今までの爆発とは比べ物にならない。
それに打ち勝ったのはランコ。ヨシムラの前足が弾かれる
「馬鹿ナ!」
さっきのはまぐれだと、もう片方の前足を振り下ろす。だが、結果は同じ。
「グアア!」
籠手が無ければ吹き飛んでいた。とは言え内部に浸透する衝撃までは受け流せない。
そして、その隙をランコは見逃さない。飛び上がり、円盤槍をヨシムラの背部目がけて振り下ろす。
「ハア!」
「グオォォォ!」
背中が大爆発を起こす。先程の爆発よりも規模が大きい。
(何ダ? 爆破ノダメージガ上ガッテイル?)
ヨシムラが戦慄する。
この円盤槍は【ブラストランス】と名付けられた<アーティファクト>。
円盤は衝撃を与えると爆破する機能があり、槍自体には〈爆属性強化〉、〈爆破強化〉、〈魔法強化〉、〈累積〉の<スキル>がある。これにより多重強化された爆発を与える事が出来るランコの切札。しかも爆破を使えば使う程威力が上がる。
ただし、あまりにも威力が高ぎるうえ、制御はランコにも不可能。下手をすると護衛対象のリアすら巻き込みかねない。だからこそ滅多に使わない。
だが、今回は使うべきだと判断した。
それにヨシムラはこのままでは負けると判断。充電も残り僅か。だからこそ引く事を選ぶ。
「糞ガァ! 覚エテロ!」
自らを電磁力でレールガンの如く撃ち出す【ヤールングレイプル】の絶技。それを使い逃げようとする。だが、遅かった。
「逃がさない!」
残りの爆裂光球と投槍を一気に起爆。それと同時に、【ブラストランス】の攻撃を放つ。
そして――最大規模の大爆発が起こる。
暫くして、粉塵が晴れると、そこにはほぼ無傷のランコと、元の姿に戻り、黒焦げのヨシムラがいた。
「手加減はした。暫く寝てろ」
生きてはいるが、意識のないヨシムラには聞こえてなかった。
◇◆◇◆
オウカと無貌の戦いは激しさを増していた。刃と刃がぶつかり、金属音が幾度も響く。まさに鋼の豪雨。
「オオオオオオ!」
「アアアアアア!」
オウカは右手に段平、左手に長ドスを持った二刀流。鉄壁の防御で無貌の攻撃を寄せ付けない。しかし、リーチの問題で近づけず、ダメージが当てられない。
無貌は鎖を伸縮させ間合いを操作。中距離で攻めたて、オウカを近づかせない。しかも鎌は二つあるので手数がある。だが、オウカの防御が巧みでこちらも攻撃が届かない。
互いにどうするかを思考。
(このままだと埒が明かない)
(防御を突破できん)
((どうする?))
この状況を突破するには手札を切るしかない。
(どれを使う?)
(使うか?)
オウカの場合、【ギルタブリル】の損傷のせいで、手札が限られる。それでも使えるモノはある。
無貌の場合、最後の奥の手がある。ただし諸刃の剣であるので、できるなら使いたくない。
両者、思考していた時だった。
「サクヅキ!」
ランコの声が響く。それと同時に投槍が飛び込んで来た。それは鎌に激突し、鎖鎌の攻撃ペースを乱す。その隙をオウカは見逃さない。
「ッ!」
「来たぁー!」
【イーコール】を使い、機動力を強化。一気に間合いに入り込む。そして、膂力強化を使い二刀による斬撃を放つ。
「死ね」
それを無貌はどうにか受け止める。受けが難しい鎖鎌でようやる。
「ぐぅおお!(何と言うパワー)」
拮抗は数秒。吹っ飛んだのは無貌。そのまま瓦礫に突っ込んで派手に粉塵が起こる。
オウカは二刀を振り下ろした状態で残心。だが、武器は仕舞わず警戒態勢のまま。そんな彼にランコが声を掛ける。因みにリアの傍にいるが、いつでも槍を投げオウカに加勢できるようにしている。
「無事か?」
「おかげさまで。助かった。そっちは?」
「どうにか倒せた」
その言葉に反応する者があった。
「なるほど。奴は倒されたか」
「「!」」
瓦礫の中から現れたのは無貌。忍者装束は多少汚れているが、目立った外傷はない。
「手応えがおかしかったが、自分で飛びやがったか……」
「あんな攻撃を直撃で貰ってたまるか」
そう言った無貌は手に持っていた鎖鎌を鎖に戻し、抜錨を解除。その行動に疑問を持つ三人。
その答えを無貌は言う。
「ここまでだ。我らはこの仕事から手を引く」
「何だと?」
「え……」
驚く女の子二人に対し、オウカは別の事を訊ねる。
「こういう仕事って信用が大事だけど、大丈夫なの?」
それに無貌はオウカの事を見る。そして、
「フフフ、ハハハハハハ!」
大笑いする。そして、オウカの問いに答える。
「こんな時に相手の心配か。……大丈夫ではない。だが、事前に聞いていない事ばかりなうえに、こちらの犠牲が大きすぎる。ここまでの相手だったらもっと戦力を用意した」
オウカの瞳を見つめて続ける。
「お前、この黒幕を絶対に許さないだろう?」
「当然」
オウカは断言する。
「生まれて来た事を後悔させて、死を懇願する程の苦しみを与え、跡形もなく消す」
「よし。ならばソイツの始末を頼む」
「任された」
オウカの返事に、無貌は何かをオウカに放り投げる。受け取るオウカ。そこには連絡先が書いてある名刺だった。
「お前には伝手を作って置くのも悪く無さそうだ。何かあったら連絡しろ」
その言葉と同時、無貌は霞のように消えた。
追いかけようとしたランコ、それを止めるリア。
「ま、待て!」
「追うな。もう大丈夫」
そして、言葉を発する。
「なあ、リア」
「何でしょう?」
「サクライ」
「何だ?」
「後始末……どうする?」
「「……」」
ボロボロかつ、穴が空いた屋内。外もボコボコなうえ、大陥没が起こっている。人も沢山死んだ。これから事情聴取など色々あるだろう。
因みに、オウカ的には、後始末は、戦闘よりも大変だった。
******
週明け月曜日。遂に実習当日。普段より速く学校へ向かわなければならない。だが、元々オウカとランコは朝が早いので、問題はない。
そういう訳で軽いトレーニングを済ませ、朝の支度をする。そして朝食を取ってから。学校へ向かう。
登校中、リアが話題を振る。
「それにしても一昨日は大変でしたね」
「はい」
「……だな」
土曜日の襲撃は、戦いよりも後始末に時間を取られた。事情を聞かれたり、後片付けをしたりした。その結果、帰宅出来たのは日の沈む頃であった。
思い出してげんなりするオウカにランコがフォローする。
「それでもリア様とお前は、昨日休めただろう」
「……まあね」
そういう事で、日曜日は一日中家に籠る事にした。オウカとリアは籠っていたのだが、ランコは《聖霊教》の本部へ行っていた。
「ランコはどうだったのですか?」
「そこまで大変ではありませんでした」
何でも、襲撃の件で、お偉い方から呼び出しがあったらしい。オウカもリアも行くと言ったのだが、休めという事で二人は留守番していた。
因みにランコは手ぶらでは帰らなかった。
「とは言えちゃんと土産はある」
「「土産?」」
「使う機会がなければいいのだがな……」
そして、何事もなく学校には辿り着く三人。集合場所に着くと、まばらに人がいた。
「実習中も気を抜かないようにしよう」
オウカの言葉に頷く二人。そこへ、聞き覚えのある声が聞こえた。
「お久しぶりっす。オウカ君」
振り向くと、そこにいたのはザンカだった。
「ザンカさん、おひさです。もしかして?」
「そうっす。アタシが護衛の一人っす」
ザンカの目はリアを捉える。そして、補足した。
「事情は聞いてるっす。泥舟に乗ったつもりでいて欲しいっす」
「「泥舟は沈むよ!?」」
三人のツッコミにザンカはケラケラ笑い冗談と言う。
そんな彼女にオウカは呆れながら言う。
「襲撃が一昨日もあったんです。だからあんまり笑えない」
「それは知ってるっす。キョウコセンセー色々大変だったみたいっすから」
実は、オウカ達の関係者と言う事で、キョウコも後始末には駆り出された。今回の件はキョウコもかなり被害を被っている。そのせいか、糸目が開眼しかけていた。
一拍置いてザンカは続ける。
「学外実習は結構楽しいものなんす。だから、肩の力を抜いて気楽に行くっす」
経験者の言葉。だがリアは素直に頷けない。そんな彼女にザンカは言う。
「大丈夫っす。何か起きても大丈夫なように、アタシ達がいるっす。安心して楽しむっす」
微笑むザンカ。
そして、鳴った端末を見て、呼ばれたと言う事でその場を離れた。
次にやって来たのはカナタだった。
「サク君、リアさん、ランコさん。おはよう」
その姿はいつも通りの制服姿。見送りに来たらしい。
「どうも」
「おはようございます。クドウさん」
「おはようございます」
挨拶をしてから、会話となる。
「どう? 調子は?」
「まあまあです」
「そう、……襲撃は?」
「出かける度に」
オウカの答えに、カナタは眉根を寄せる。
そして、一枚の呪符を出す。小さく言葉を唱え解放。
「解」
次の瞬間、呪符が消え、代わりに手にあったのは、一振りの剣。
一見すると、打刀や太刀のように反りがない。鞘は付いているが、鍔はなく、柄は布をグルグル巻きにした簡素な物。
彼女はそれをオウカに差し出す。受け取り、訊ねるオウカ。
「抜いても?」
「いいわよ」
鞘から抜くと現れたのは青銅で出来たような両刃。古代剣と言われるモノに近いかもしれない。
「これは?」
「
「へえ……。銘は?」
「ないわ。あえて付けなかったみたい」
そういう事もある。
「と言う訳で、はい。あげる」
「「はい!?」」
聞き返す三人。そんな貴重なモノいいのか?
それにカナタは答える。
「遠慮しないで。ほら、この間の件。アレだけじゃ流石に」
当主とカナタ的には、あれだけ世話になったのに、報酬が少なすぎる、と納得出来なかったらしい。と言う訳で、宝物庫を漁り、何か良いのがないか探したそうだ。何でも、手が空いている人、総出で探したらしい。
「サク君は武器は充実しているから、邪魔にならない武器を探すのに手間取ったわよ」
その結果、この古代剣が見つかったらしい。
何でも、初代当主が偶然見つけた古代剣を、<聖剣>として打ち直したモノらしい。曰く、能力にかなり癖があり、死蔵されていたらしい。
それを当主が手直しして、カナタが鞘を作ったそうだ。
「このままだと、ずっと仕舞われっぱなしになりそうだから。それなら使った方が良いじゃない。だからどうぞ」
「そうまで言うなら……。でも、どんな能力なんです?」
「それはね……」
チョイチョイと手招きするカナタ。それに近づくオウカ。彼女はオウカの耳元に顔を寄せ囁く。それを聞いたオウカは納得する。死蔵された理由と、銘が付かなかった理由も理解した。マユも素直に褒める。
[流石。これなら邪魔にならない。しかも結構業物]
[お前の目利きなら信用できるな]
そういう訳でオウカはありがたく受け取る事にする。すると、カナタは【匣】から佩刀できるベルトをオウカに差し出した。
「はい。これもあげる」
「いいんですか?」
「ええ、もう使わないから」
そういう訳で佩刀するオウカ。
試しに抜刀して軽く振るう。そして、カナタに言う。
「ありがたく使わせて貰います」
「ええ。無事に帰って来てね」
「はい」
その返事を聞くと、カナタは軽く微笑み去って行った。
カナタと入れ替わるようにやって来たのはタナカだった。
「おはようさん。御三方」
「おはよ」
「おはようございます。タナカさん」
「おはよう」
そうして、四人が集まる。因みにタナカもある程度の事情は聞かされている。
最初に話を振ったのはタナカ。話題は実習について。
「五日間結構大変らしいで。人によってはほとんど眠れないとか」
繊細な人には野宿とサバイバルはキツイ。
なのでタナカは班員に訊ねる。
「休日はどうやった? ちゃんと休めたか?」
「ノーコメントで」
「……アハハ」
「睡眠時間は確保できたがな」
その答えに顔をしかめる。
「……大丈夫なん?」
「最悪、倒れた奴は担いでいく」
「それ、キミに負担になるやろ?」
「大丈夫。軟な鍛え方はしていない」
そんな感じで話していると、そこに四人組が近づいて来た。その先頭にいるのはジンナだった。
「オウカ君、リアさん、ランコさん、タナカ君、おはよう」
その挨拶にリア、ランコ、タナカは挨拶を返す。
「皆さんおはようございます」
「おはよう」
「おはよーさん」
オウカも挨拶を返し、言葉を掛ける。
「おはよ。ザンカさんならさっきまでいたよ?」
「いや、別に姉さんに用あるわけじゃないから。というか姉さんいたの?」
「うん。見かけたから挨拶しにきた」
「そっか」
すると身震いするジンナ。
「? どーした?」
「噂をすれば影。姉さん来るk」
最後まで言えなかった。駆け寄って来たザンカに抱きしめられる。
「ジンナちゃーん」
「フグゥ!?」
「会いたかったっす~」
「モゴモゴ……」
朝も会っただろうとツッコミたかったが、抱きしめられる力が強すぎて何も言えない。
そんな彼女にオウカが助け舟を出す。
「ザンカさん。ジンナ死んじゃう」
「あ」
どうにか抜け出したジンナはオウカの背後に隠れる。そんなザンカは頭を掻く。
「ごめんっす。つい感情が抑えられなくなったっす。五日も会えなくなるっすもん」
「なるほど……」
「納得しないで!?」
納得してしまったオウカに、ツッコミを入れるジンナ。
そんな感じで雑談していると、キョウコの声が聞こえた。
「は~い~。皆、出発進行だよ~」
そういう訳で、バスに乗り込む。全員が乗り込むとバスは発車した。
【コソコソ話】
(#ー#)<今回、俺が使った増強薬だが、アレ違法だ。
(#ー#)<裏社会で出回るドラッグみたいな感じだな。
(・▽・)<忍者と戦う極道のアレ?
(#ー#)<……それが近いんだよな。
(㈩*㈩)<サクがカナタから貰った古代剣。
(㈩*㈩)<活躍するのは次章。まだ準備期間、もしくは充電中。
(㈩*㈩)<お楽しみに。