(㈩*㈩)<今更なうえ、分かっている人も多いし、解説したかもだけど、解説する。
(㈩*㈩)<待機形態は、戦闘じゃない時。鞘に収まったり、持ち運びしやすい形になる。
(㈩*㈩)<変わり種だと、使い手を鞘として融合する、異空間に待機も存在。
(#ー#)<俺の【ヤールングレイプル】は腕輪になっていたな。
(・▽・)<私の【ルンペル】にはなかったですよ?
(㈩*㈩)<元々が小さいからしょうがない。
(・▽・)<そんなあ……
(㈩*㈩)<あ、そうそう。続く。
(#ー#)<続くのか……。
【TIPS:抜錨】
(㈩*㈩)<そして、抜錨形態は能力を解放した状態。
(㈩*㈩)<形や色の変化、圧が増す、機体召喚といった感じ。
(#ー#)<俺の【ヤールングレイプル】は籠手になって帯電するな。
(・▽・)<私の【ルンペル】は変わっていませんけど。
(㈩*㈩)<アレは特殊。簡単に言うなら、常時抜錨しているモノ。
(㈩*㈩)<偶にある。同化型はよくそうなっている。あなたの場合、含んでいるでしょう?
(・▽・)<そんなあ……
(#ー#)<別にいいんじゃねえの?
そうして二人は向かい合う。因みにチームメイトは、機械馬の攻撃の余波で全員脱落している。
「「……」」
両者沈黙。暫くして口を開いたのはジンナ。
「チームメイトにも、攻撃当たってたけど良かったの?」
それにバイカは答える。
「元々、そういう、作戦」
「……そうなんだ」
一応納得するジンナに、バイカは訊ねる。
「貴方、オウカ、との、関係は?」
「友達」
即答するジンナ。
少し怪しく思ったのか、更に訊ねるバイカ。
「本当?」
「……今はね」
「そうなんだ」
視線に耐え切れずそう言ったジンナ。
その答えに一応納得したようなバイカ。
「戦いを見て貰ったりはしたよ」
「なら」
刀をジンナに向ける。
「楽しませて」
バイカは一瞬で間合いを潰し、刀を横薙ぎに一閃。ジンナはそれを体を逸らせて避ける。
それにバイカは返す刀の一撃を繰り出す。それをジンナは双刃剣で防ぐ。
そして、鍔迫り合い。
「やる」
「それはどうもっと!」
双刃剣を分割。ジンナは右手のナイフで刀を受け止めたまま、左手のナイフをバイカに目がけて振るう。
だが、その一撃は間合いを離された事で避けられる。
「フッ」
「……」
そのまま二人は激しい斬り合いを始める。
「中々、やる」
「それは、どうも」
軽口をたたき合いながら斬り合う二人。
お互いのVF値がゴリゴリ削れていく。
手数ではジンナ、リーチではバイカが上。
ほぼ互角な状況で、バイカは気づいていた。ジンナの一撃が重く、鋭く、速くなっている事に。
(チカラ、厄介。どうする?)
考えるバイカ。このまま続けたら先に力尽きるのは自分。
ならば。
[一気、決める。来て]
念話で相棒を呼んだ。すると、地響きを立てながら、機械馬が駆け付ける。そのままジンナを轢こうとするが、それをジンナは間合いを離す事で避ける。
「そうする、思ってた」
「!?」
だが、これがバイカの狙い。
機械馬の額から発射されたトラクタービームにより、バイカは機械馬の中に消える。それと同時、機械馬が変形し始める。
そして、
「「ロボット!?」」
観客の何人か叫んだも無理はない。
そこには八メートル程の人型ロボがいた。まるで和の甲冑のような姿をしており、右手には巨大化した刀を持っている。
「ここから、本番」
内部でバイカがそう言った。
そうして、刀をジンナ目がけて振り下ろした。
ジンナはその一撃を横っ飛びにどうにか躱す。
だが、あまりに威力の高い一撃のせいで、地面が砕け、その破片がジンナに襲う。
「くっ……」
VF値が削られながらも、どうにか間合いを離す。
そして、改めて敵手の姿を確認する。
(サク君から聞いた通りこうなったか……)
実はジンナはオウカから色々聞いていた。だからこそ心構えが出来ていた。
しかし。
(出来る事なら、こうなる前に決着付けたかった)
それが本音だった。
だからこそ、隠さずに<冥刀>の能力を使っていた。
「まあ仕方ないか」
とは言えどうしようもない。だからこそ気持ちを切り替える。
「行くぞ!」
間合いを再び詰める。そのまま一撃を打ち込む。それをバイカは受け止める。そのままジンナを吹き飛ばす。
「く……。(威力と速度が上がっている)」
どうにか空中で態勢を整え着地。
そこへ今度はバイカが攻撃を打ち込んで来る。着地した直後なので、避けられない。
(受け止めるか、受け流すかしかない)
ジンナはナイフを交差させてどうにか受け止めようとする。
(重……!? 無理!!)
だが、途中で受け流しに変更。どうにか流す事に成功。受け止めていたら潰されていた。
だが、安心している暇はない。
「このまま、押し込む」
バイカはこのまま押し込む事を選択。そのまま刀による連続攻撃が襲い掛かる。
それをジンナは<スキル>と<冥刀>の強化を載せてどうにか、受け流し、避ける。それでも余波でVF値は削れる。
そしてそこからは一方的に攻められる展開。リーチが圧倒的に不利なうえ、しくじれば終わりの緊張感で、外と内の両方から削れる。
だが、ジンナは折れない。反撃の機会を伺っていた。
それをバイカも気づいていた。
(受け、回避、正確、なっている……)
このまま続くと、どうなるかがわからない。
ならば。
「ここ、決める」
バイカは攻めを止める。
そして、刀を大きく掲げる上段の構えを取る。
(防御? 回避? 関係、ない。一気、叩き潰す)
それにジンナは獰猛に笑う。
「それを、待っていたぁ!」
ナイフを柄同士ではなく、刃の峰同士で合わせるようにして合体。一振りの両刃剣にする。そして、脇構えを取るジンナ。
そうしてそのまま両者動かなくなる。相手の出方と隙を伺う。
奇しくも両者の考えは同じ。
(先に動いたら負ける)
(リーチ、潰される)
先に動いたら、不利になる。だからこそ、待つ。
そして、その状態が続く中、
(ここ!)
先に動いたのはジンナ。〈畢竟〉を放とうとする。
それにバイカは待ってましたとばかり、最大の一撃を放つ。
凄まじい轟音。土煙が上がる。そして、煙が晴れると。
「!?」
甲冑ロボの刀が中ほどから圧し折れていた。そして、それを為したジンナはそのまま一気に間合いを詰める。
(これで決める!)
本来なら一撃で終わり。だが、強化した事で、二撃として放つ事が可能になったからこその技。
そして。
「ハア!」
二撃必殺。ジンナの一撃は甲冑ロボを砕いた。
◇◆◇◆
戦いを見守っていたオウカ。
ジンナの〈畢竟〉が炸裂し、一撃目で刀を砕き、二撃目で甲冑ロボを砕き、バイカのVF値が零になり、彼女が転移して消えたのを確認すると。
「うし!」
我が事のように喜びガッツポーズをした。
[勝因、如何?]
[チカラをどれだけ引き出していたかが、勝敗を分けた]
[納得]
ネラとマユの二人が念話で会話をした。
「先に動いたけど、スピードを調整して上手く相手をパリイしたね」
「技を二回に分けられたのも、勝因ですわね」
カナタとベニバナがコメントした。『バトル✕三』なのでこの三人(マユとネラ含めたら五人)で見ていたのだ。
そして表彰が終わると、オウカは席を立つ。それにベニバナが問いかける。
「どこへ行くんですの?」
「ジンナの所。お祝いの言葉掛けて来る」
そう言ってオウカは(マユとネラも連れて)、ひらひら手を振ってその場を去った。
■□■□
そんな後ろ姿を見送ったカナタとベニバナ。見えなくなった所でベニバナがボソリと呟く。
「オウカって
彼は誰か一人を贔屓にしない。それにカナタは答える。
「私達は友達ですからね」
そう言って一拍置いて付け足す。
「まだ」
その言葉にベニバナはカナタに問いかける。
「カナタは、オウカの事好きなんですの?」
ド直球な質問。それにカナタは少し呆れた目をベニバナに向ける。
「先輩は答えにくい事聞きますね。……あの時答えましたよ?」
あの時とは、チームメイトで集まって話し合いをした時である。
「ええ。でも今は二人なので改めて聞こうと思った訳ですわ」
「……」
「どうなんですの?」
ベニバナの事に、カナタは改めて考える。
(出会いは私が呼び出したのよね)
あの時の事を思い出すと、顔が熱くなる。
追い詰められていたとはいえ、あんな事をしてしまうなんて。
(というか、私は全部見られたのに。サク君のは見た事ないわね。今度見せて貰おう)
おかしな事を考え始めたカナタ。追い詰められたり、考えが詰まると、意外と突拍子もない行動を取るのが彼女である。
(考えがズレたわね。それで助けられて、そこから友達になった)
名前で呼ばさているうえ、自分は彼が、命を懸けて懸けられる人物にしか許していない「サク」と呼ぶ許可を貰っている。
でも、他の面々と仲良くしている彼を見ると、面白くないと思う。彼の昔話に出て来る友達や仲間の事を聞くと、羨ましく感じる。
そして、気づく。
(ああ、そうか。私は彼の事好きなのか)
とは言え、ベニバナにそう答えるのは、何か嫌なので。
「どうなんでしょうね?」
それだけ言った。
◇◆◇◆
そんな噂をされているとは、露知らないオウカ。
だが。
「ヘクシッ」
くしゃみをした。
そんな彼にネラが念話で聞く。
[風邪?]
[違うと思う]
誰か噂をしているのかも、と続けるとそのタイミングでジンナを見つける。
なので、声を掛けるオウカ。
「よう」
「あ、サク君!」
駆け寄って来るジンナ。そのまま二人はハイタッチ。
「勝ったよ!」
「見てたぜ。おめでとう」
そんな彼にジンナは少しだけ、苦い顔をする。
「どうした?」
オウカの疑問に、ジンナは答える。
「いやさ、色々教えてくれたでしょう? 機体型の第二世代について」
「ああ」
「使って来たのが、甲冑形態だけだったから……」
その言葉にオウカは納得する。相手がチカラを完全に発揮していたら負けていたと言いたいのだろう。
だが、それにオウカは答える。
「勝負ってさ、単純な実力で決まる事は少ないんだよ」
「……そういうもの?」
「ああ。環境とか、運とか色々絡み合う」
だからこそ、ジャイアントキリングや弱肉強食が起こるのだ。
「相手がチカラを出せなかったのか、出さなかったのかは知らないけど、勝ったんだから胸を張れ」
「う、うん……」
頷いたジンナ。だったが、まだどこか納得していなさそう。
すると、そこへ乱入者が現れる。
「その、話、聞かせて」
バイカだった。
彼女も表彰台に上がったので、近くにいてもおかしくはない。
そんな彼女にオウカは聞き返す。
「その話って?」
「貴方、私、チカラ、出せてない」
「ああその事か」
隠す事……かもしれないが、話す事にする。
「そのタイプの<冥刀>はな、単純に馬として使ったり、甲冑になるだけじゃない」
「そうなの?」
その言葉から、どうやらバイカは完全にチカラを引き出せていないと察するオウカ。
「ああ。他の機体型と違って色々機能があるんだよ」
そう言って、機能について話始める。因みにこの話を、ジンナは知っている。
それを聞いたバイカの顔が曇る。
「知らなかった……。教えて貰っていない」
その言葉を聞いてオウカは訊ねる。
「なあ、お前は苦戦した事ってある?」
「あまりない」
その言葉に納得する。
「だからだな」
「?」
「今のお前には必要ないって、あえて教えなかったんだと思う」
その言葉にジンナは自分の事を思い返す。
(ボクは結構苦戦しているかも)
模擬戦では姉であるザンカや、友達のオウカなど強敵ばっかり。学外実習では命を懸けた死闘をした。だからこそ教えて貰えたのだろう。
オウカの言葉にバイカはこう訊ねる。
「じゃあ、私、どうすれば、いい?」
迷っている子供のような顔をするバイカ。それにオウカは軽く笑って続ける。
「ここで会ったのも何かの縁だ」
「……」
「時間ある時、少し面倒みてやるよ」
その言葉にバイカは少し笑い礼を言う。
「ありがとう。お礼、は?」
「別にいい。どうしても許せないなら何か考えて置いてくれ」
その言葉にバイカはコクリと頷いた。
++++
こうして新人戦は幕を閉じる。結果は≪天ノ角高校≫の優勝。
だが、まだ総合優勝はどうなるかわからない。……実は、本戦では、≪天ノ角高校≫はあまり良い点数を残せていない。
だからこそ、他の高校は残りの競技に臨みを託す。勿論≪天ノ角高校≫も、新人戦て獲得した点数を守るため、死に物狂いとなる。
そして、迎えた対校戦本戦の『ハイパーレース』。
凄まじい激戦となった結果、合計点数が横並びとなった。
こうして決着は『バトル×バトル×バトル』に託された。
◇◆◇◆
とある広い空間。
そこの中央にオウカはいたのだが……。
「……なあ聞いても良い?」
「「何?」」
周りの人に問いかける。
「何でこんなにいるの!?」
オウカが咆えた。
更にそこから怒濤のツッコミを入れ始める。
「まずカナタぁ!」
「え!? わ、私? 私は呼ばれたから」
「うん。それはいいんだよ。俺が呼んだから」
実はこの面子でカナタだけは、前からの約束があったので呼んでいた。
だが、他は呼んでない。
「始めに……クロガネ姉妹ぃ! 何でいる!」
「え、興味あったから」
「ジンナちゃんがいる所には、アタシがいるっす」
「寄生虫か!」
「酷いっす!?」
「似たようなものでしょう?」
「ジンナちゃん!?」
ジンナも、ザンカの溺愛ぶりには辟易しているらしい。
「会長!」
「この部屋の使用許可を与えたのは誰だね?」
「そ、それを言われると弱い……」
カミキの返しは適格だった。
「じゃあスドウ先輩とベニバナぁ!」
「同じ戦い方として気になった」
「野次馬ですわ!」
「帰れボケ!」
「「酷すぎる!?」」
納得出来るような、出来ないような理由を言う、スドウとベニバナに対するオウカの返しは、ただの暴言。
「≪聖霊教≫の面々!」
「前からどれだけあるのか知りたかったので」
「リア様……じゃなかったリアちゃんがいる所が私がいる所だ」
「暇なので」
「姐さん姐さん。暇じゃないでしょう?」
「帰れ!!」
何故かいるリア、ランコ、ルラ、ジョージに対して、オウカは叫ぶ。
「先生二人ぃ!」
「ボクはキミとの戦いに付き合ったよ?」
「私は~、あの部屋が~、壊れた要因の~、一旦が~、気になった~」
イオリとキョウコの二人はこう返す。
因みに、対校戦は生徒主導であるので、引率教諭は少ないが、この二人はそれだった。
「まあ、ここまでは百歩、否千歩譲って許そう。……バイカぁ! どこから来た!?」
「扉」
何と他校のバイカまで混ざっている。
「どうしてここにいる!?」
「興味、あった」
そんな彼らにオウカはふうふうと荒い息を吐き出す。
そんな彼に。
[落ち着いてサク]
[冷静、冷静]
落ち着くよう促すマユとネラ。
それにオウカは長く息を吐き出す。
(こういう時は素数を数えよう。2、3、5、7、11、13、17、19、23、28)
素数でないのが混ざっている。
(いや、違う。29だ。29、31、37、41、43、47,、53,、59、61、67、71、73、79、83、89、97……)
百近くまで数えてオウカは落ち着いた。
【TIPS:第二世代の機能】
(#ー#)<馬の召喚と、甲冑合体以外にあるのか?
(・▽・)<ええ。そのはずですよ。昔私が戦った相手だと……
・ケンタウロスのようになる人馬合体。
・機械馬が蹄を鳴らす事による武器強化。
・一回限りの致死ダメージ肩代わり+超絶強化
(・▽・)<こんな感じですね。
(#ー#)<へえ……。
(㈩*㈩)<捕捉すると、上記の三つは基本機能。それに加えて、
(㈩*㈩)<機体によって馬の種類は違い、その武装も違う。
(㈩*㈩)<【オーバギュ】なら竜頭竜尾の馬で、口からの火炎と側部からのミサイルが武器。
(㈩*㈩)<他のだと、治癒や浄化が可能なユニコーン型とか、
(㈩*㈩)<空を飛び回るペガサス型もある。
【TIPS:エスペ・アヴァンチュルーズ(真)】
(㈩*㈩)<学外実習のおかげで、覚醒を果たした。
(㈩*㈩)<まず、腕輪に変形可能になった。おかげで持ち運びしやすくなった。
(㈩*㈩)<そして、抜錨形態は彼女に扱いやすい、サバイバルナイフになった。
(㈩*㈩)<加えて、双刃刀にする事で強化を維持できるようになった。
(㈩*㈩)<更に〈畢竟〉を変化球で打てるようになった。
(・▽・)<強化維持が一番良い変化ですね。
(#ー#)<こういうオーダーメイドみたいな変化するもんなのか……。
(㈩*㈩)<余程心を許さなくちゃしないから、安心して。
(#ー#)<何を!?