(#ー#)<前もやったけど、良い機会だから復習する。
(・▽・)<伏字も出ましたからね。
(㈩*㈩)<忘れている人もいるだろうから。
(#ー#)<んじゃ、改めて。こんな感じだ。
冥刀:三つのナマエを持つ武器。能力と代償が存在する。
天剣:冥刀のアーキタイプ。五大と物理五要素の十本。
準天剣:候補の剣、番外、最上級の冥刀。
断剣・断刀:天剣の断片を利用して作った冥刀
神刃:全ての始まり。
模造刀:叢雅一門以外の冥刀。デッドコピー。稀に凄いモノがある。
心牙:オーラ使いの最終奥義。絶対理論。
(#ー#)<こんな感じだな。
(・▽・)<さりげなく、初出の情報ありますよね。
(㈩*㈩)<わたしが説明したかった。
そのまま、休憩を挟みながら、稽古を続ける二人。
そんな中で、オウカが気になったのは――やはりソラナキ=ヒナタの事。
オウカとバイカの模擬戦は、V.F.がなければ、恐らく両者血塗れになっているであろう凄まじい激戦であり、他の見物人もちらほらいる。だが、彼女はそれにも気に留めず、一心不乱に素振りをしている。
(なんでだろう? なんで放って置けないんだろう?)
それがわからない。
そんな事を考えながらも、オウカの動きは変わらない。
なので。
「隙、あり」
間隙を突き、バイカが刀での一撃を繰り出したが。
「そんなものはない」
白羽取りで受け止め。
「オラよ」
「ウ……」
蹴っ飛ばして吹っ飛ばした。
******
お互い熱中し過ぎたせいで、時間は夜九時になっていた。警備の人から出て行くように言われてしまう。
この部屋にいるのは、オウカ、バイカ、ヒナタだけ。
因みに、ネラとマユは先に帰した。動画配信があるらしい。
「遅くなり過ぎた……」
「熱中、し過ぎた。反省……」
そういう訳で帰る事にする。
なので、バイカへ提案するオウカ。
「途中まで送ろうか?」
【アロンダイト】の転移があれば、オウカは一瞬で帰れる。だが、幾つか制約があり、知らない場所へは行けない。
ありがたい提案にバイカは頷く。
そして、オウカはもう一人の人物――ヒナタにも声を掛ける。
「そっちの人も! 知っている場まで所なら送るぞ!」
その提案に、素振りを終えたヒナタはチラリとオウカを見る。
「……」
視線が数秒交差。そして、ヒナタはそれに答えないどころか、何も言わずに、部屋から出て行った。
その反応にバイカが憤る。
「無視、酷い!」
一方、オウカは冷静に、その態度を見て思う。
(コジュウロウとは違うタイプだな)
オウカの異世界の友人(?)である、コジュウロウ。
彼は全知的生命体抹殺を誓っているため、人との交流を完全に捨てている。
だが、会話をしないというわけではなく、相手が強敵なら意外とよく喋る。
そして、それに連鎖して思い出したのは。
「あ!」
「!?」
突如大きな声を出したオウカに、バイカがびっくりする。
「どうしたの? 急、大きな声、出して」
「思い出した」
「何を?」
それに一拍置いてオウカは答える。
「あのソラナキ=ヒナタの事が気になる理由」
「何?」
「俺の
一拍置いて核心を話す。
「アレは――復讐者だ」
▼▽▼
ある所に剣術道場があった。この世界の
その一つにこの少女は通っていた。
彼女は――剣が好きだった。
修行・鍛錬は疲れるうえ、怪我・骨折をする事にあり、勿論それは痛い。
だが、着実に強くなっている感覚があった。
そして、ライバル、仲間、友達とも言える、競う兄弟姉妹弟子達がいた。
彼らの交流は楽しかった。
こんな日々がずっと続くと思っていた。
だが、それは脆くも崩れ去る。
彼女には兄弟子がいた。
才能は凄まじいうえ、努力を重ねる人。
そんな彼には望みがあった。それは――
『“最強”になりたい』
子供の頃、誰でも夢見るような事。
だが、年を経る事に、世界と常識を知るごとに、それは薄まっていき、最後は無くなる。
だが、彼は違った。それがドンドン強まっていく。
毎日考える事は、どうすれば最強になれるのか、それを証明できるのか。
そして、思いついてしまった。
『そうだ! 全ての生命体を殺せばいいんだ』
正気の沙汰とは思えない、倫理も道徳もあったもんじゃない、最低最悪な手段。
だが、それを思いつき、実行する事にした。
思い立ったが吉日。彼はその日の内に、兄弟姉妹弟子を殺し、止めようとした師匠をも殺した。
そして、道場に保管されていた<冥刀>の一つを取り、殺戮行脚を始めた。
だが、皆殺しにしたはずだったが、弟子の一人――少女が生き延びていた。否、正確にはもうじき死ぬ状態だった。
『許せない……、許せない……。許すものか。絶対に……殺す!』
だが、恩讐と憎悪、そして冥刀のチカラで命を繋ぎ、他の冥刀まで持ち出し、兄弟子……だったモノを追った。
道中何度も戦った。
だが、実力的に格上なうえ、旅の中での死闘により、戦闘力を増した彼は強かった。
それでも、彼女は恩讐と憎悪、複数の冥刀で食い下がった。もう一つ、彼は戦いで幾つか障害を負っていた事もどうにか戦えた要員だった。
だが、何度目かの戦いで、求道者は右腕を失い、復讐者は視力を失った。
それでも二人は足を止めず駆け抜け続ける。
そんな時、転機が起こる。
それは、ある場所で勃発した、異邦者と戦闘狂の戦い。
拮抗しており、面白そうだったので男は乱入。更に、彼を追って彼女まで乱入。その結果、四つ巴となった。
暫くして、戦闘狂は逃走、求道者も引き上げ、残ったのは二人。
これが、異邦者と復讐者――サクヅキ=オウカとカスミの出会いだった。
◇◆◇◆
バイカを途中まで送る……はずだったが。
「良い、機会」
「?」
「自宅、案内」
そういう訳で、短距離転移を繰り返して、バイカの家まで送っていく事になる。
彼女はマンションで一人暮らしをしている。
「上がってく? お茶、出す」
「今日はいい」
「そ」
玄関まで送り、そこからオウカは自宅へ一瞬で戻る。
「ただいま」
「お帰り」
「帰宅、夕食、存在」
「ありがと」
迎えてくれた二人に礼を言って、夕食を食べる。
メニューは――御飯、餃子、野菜炒め、中華スープ。普段なら御飯を数杯食べるが、今日は夜遅くなので、軽めに食べる。
食べながらオウカは考える。
(どうにか、接触できないかな?)
それはソラナキ=ヒナタの事。
彼女にどうして目を離せないのかはわかった。
後は、どうやって彼女と仲良くなるかだ。
オウカは自分から人に接触する事が少ない。
異世界での友人や、この世界の友人達含め、向こうから接触して来たか、知り合いの紹介で知り合った人ばかり。
ただ一人だけ、自分から接触した人はいた。
それがもう一人の復讐者である亡国の王女――アレイナ。
カスミ――彼女との約束を守るためだった。
『復讐者を……助けてあげてね?』
復讐を果たし、死ぬ寸前の友達の願い。
復讐者は己を顧みず止まらない。下手をすれば、目的を果たした後すら、周りを巻き込み進み続ける。
自分は全てを失ったあの日に全て終わった。だが、まだどうにかなる人はいる。
『その人が、己を焼き尽くさないようにしてあげて?』
そして、何より復讐はマイナスをゼロにするだけ。決してプラスにはならず、何より人生は続いていく。
『お願い。地獄の先にも希望がある事を証明して』
だからこそ、オウカは自分から、彼女に接触した。
偶然会い、カスミと似たような人物だったからこそ。
最初は邪険にされていたが、どうにか仲良くなった。
それからはよくつるむようになった。
だからこそ、オウカはヒナタに関わろうとする。
だが、問題は山積み。
(しかし、アレは酷い。コジュウロウ以上に人付き合いを拒絶している)
目が合ったら赤ん坊でも殺すコジュウロウであるが、会話には応じてくれる。
復讐者二人も、あまり人には関わろうとはしないが、それでも会話はしてくれる。
だが、ヒナタはそれより遥かに酷い。
「どうしようかねぇ」
思わず口に出してしまうオウカ。
そんな彼の発現に気になったのか、二人が訊ねて来る。
「疑問、何話?」
「どうしたの?」
それにオウカも隠す事ではないので、話す事にした。
この二人は復讐者二人について知っている。だからこそ、オウカがどうしてその人物と関わろうとするのかもわかる。
だからこそ、二人共案を出す。
「前回、手段?」
まずはネラの発言。
それにオウカは少し考え。
「……無理だな」
否定してから、フォローも入れ続ける。
「その手段が悪いって訳じゃない。ただ今回の件だと、相手はそもそも人との繋がり自体を拒絶している」
「其程、重傷?」
「ああ」
挨拶しても無視か、どっか行ってしまう。完全人付き合いを拒絶している。
「俺も話しかけたけど、完全無視だし」
溜息を吐いたオウカにマユが聞いてくる。
「そもそもそんなんで日常生活送れるの?
「流石に誰かれ構わずぶっ殺してはいないからな……」
実はバイカにカスミの話をした後、ヒナタについての詳しい話を聞いた。
それによれば、授業での受け答えはきちんとしており、成績は良いらしい。
更に対校戦。その時はチームメイトと最低限の会話はこなしたらしい。
『私、戦法、同意』
との事
「流石に人間社会のルールは守っているそうだし」
「守らなきゃ、コジュウロウやモンセラートみたくなる」
人を殺せば恨みは買う。
殺戮者であったこの二人は、それ相応の末路を迎えた。
「だな」
そうして次に口を開いたのはマユだった。
「サク」
「うん?」
「そもそもその人が復讐者なのは間違えないの?」
「ああ」
返す言葉に、マユは少し考え告げる。
「その人について知らなきゃダメじゃない?」
「知る……」
オウカがボソリと呟く。
そして、思い出したのは
『サク。貴方は相手を知りなさい。知ってから――殺しなさい』
『その言いぶりだと、敵を――殺す奴を知れって言ってるよな?』
『その通り』
自分の体――後僅かで命を終える――を見据え親友は言い放つ。
『意味もなく、訳もなく、殺せば……、いずれ訳がわからないモノに殺される』
そして、笑う。
身体中が痛むのに、笑っただけで激痛が走る状態なのに笑う。
『だから、貴方は理解しなさい。そうすれば……相手を殺しやすくなる』
『でもさ、その結果……手が鈍る可能性もあるんじゃないの?』
戦う相手に同情の余地があったら、どうするのだ? ここの立っている理由がどうしようもない物だったら?
それにモンセラートは言い放った。
『それすらも呑み込みなさい。貴方なら出来ます』
それを思い出したオウカは少し口元に笑みを浮かべた。
******
翌日。学校へ行くオウカ。
「ちょっと眠い」
少し眠そうなオウカ。
昨日は三人でずっと考えていたので、普段より寝ていない三人。
「睡眠」
ネラは肩でうつらうつらしている。
「……」
マユはあまり異常はない。
そもそもそういう風に出来ている。
「結局どうするかの案は、知る事以外出なかったな……」
「そもそも私は人付き合いが数える程しかない」
「
溜息を吐く三人。
なので、今日のオウカがやる事は簡単。
他の面々の案を聞く事。
「三人寄れば文殊の知恵だ♪」
「同意」
親友のように話すオウカに、同意するネラだったが、マユは……
「ゼロに何をかけてもゼロ」
そう言い放ったので、とりあえず。
「
『叢雅を斬れるなんて……。生き返って良かった』
「言い過ぎた!? 許して!?」
【アロンダイト】を抜錨するオウカに謝るマユだった。
******
その後、授業の合間や、休み時間を使い、交流のある面々に意見を聞きに行く。
ついでに、情報通のリアには、相手の情報の仕入れを頼んでおく。
『お安い御用です』
彼女も快く受けてくれた。
『お礼はどうする?』
『多分、この件は大変な事になるでしょうから……』
『『不吉な予言やめて!?』』
その場の全員のツッコミに、フフフと笑うリア。
彼女は学外実習の後から、結構ふてぶてしくなった。
『それが終わって落ち着いたら』
『ら?』
『デートしませんか?』
『『え!?』』
『リア様!?』
彼女のお願いにオウカは快く頷く。
『そんなんでいいなら、いいぞ』
『わかりました。情報は期待してください』
そんなこんなで放課後となる。
端末を見ると、そこにはバイカからのメッセージがある。
「行くか」
「ん」
「了承」
そういう訳で準備をするオウカ。今日はマユとネラも一緒。
そして、【アロンダイト】で転移し、バイカと合流。
「よ」
「うん。アレ? 今日、二人、一緒?」
「ああ」
「用事、特無」
「そういう事」
そうしていつもの部屋に向かいながら、バイカにも訊ねる。
「なあ、人と仲良くなるにはどうすればいい?」
因みに他に面々の答えは……
『まずは話しかける』
『気を引く』
『相手が話しかけて来るのを待つ』
『気合と根性』
『頑張る』
『戦ってみる』
との事。
参考になるのと、全くならないのがあった。
そして、バイカは少しの間考えていたが。
「それなら、良い考え、ある」
いたずらを思いついた子供の顔をした。
【TIPS:復讐者二人】
(・▽・)<前も述べましたけど、おさらい。
(・▽・)<まずはカスミさん。盲目の剣士。抜刀術の使い手。勿論冥刀持ち。
(・▽・)<【ガスティガ・フォッリ】と【アル・マヒク】という
(・▽・)<二つの冥刀を使うデュナミスト。
(・▽・)<実は序盤登場なので、私は面識がありません。
(・▽・)<あるのは……戦闘狂とオートクレールくらい?
(#ー#)<へえ。
(㈩*㈩)<時期が合わない人がチラホラいるからね。
(#ー#)<そういえば……お前の登場は最終盤とか言ってたな。誰と面識あるんだ?
(㈩*㈩)<……。ソルドアットとヴィシュヴァカルマンだけ……。
(#ー#)<そうか……。
(・▽・)<次はアレイナさん。亡国の王女様。大国滅ぼした人。
(・▽・)<参ノ章でちょっとだけ出て来た【エッケザックス】の使い手。
(・▽・)<私は会った事がありません。聞いた事はあるんですけどね。
(#ー#)<国が滅んだ事件だもんな。そりゃ知ってるか……。うん?
(㈩*㈩)<どーしたの?
(㈩*㈩)<コイツの復讐って終わってないのか?
(・▽・)<よく気づきました♪ 実は残党と黒幕が残っていました。
(・▽・)<後は……これは追々。
(㈩*㈩)<同情の余地しかない。