(#ー#)<陰陽師と言えば、占いの国家公務員だ。
(・▽・)<エ○スプロージョン? 本能寺とか、小野妹子とかの?
(#ー#)<言うな!? おほん。そんでこの“かきくけこ”も勿論できる。
(#ー#)<まあ精度は様々。まあまあから素人同然まで。
(㈩*㈩)<素人同然は駄目じゃない? 仮にも陰陽師なんだから。
(#ー#)<得意分野……退魔というか戦闘特化だからな。
それにカヤは何かを考えていたようだが、オウカを見て確認する。
「絶対に斬れる……とは言い切れませんよね?」
「一回なら確実に」
彼は断言した。
強度が高かろうが、概念を纏っていようが、次元ごと切断すれば斬れる。ただし、チカラを振り絞る必要があるからこそ、回数制限を付けた。
その言葉にカヤは何かを考えていたが、少ししてこう言った。
「わかりました。ではサクヅキさんは遊撃を」
「他ノ面々ハ、待チ伏セデスカ?」
「ええ。ぴったりなので」
そう言うと、彼女は映像を切り替えると、日本地図になる。
更に赤い点が八か所に浮かぶ。
「キョウコとクラマの二人に占い結果、ここまで絞れました」
「占いに頼るんですか?」
不安そうなヒナタにカヤは笑って言う。
「大丈夫です。馬鹿二人の占いの精度は高めです」
「「おい」」
さらっと貶された二人の抗議を無視してカヤは続ける。
「コウはいつも通りに後方支援でお願いします」
「わかっておりますえ」
鉄扇を広げて口元を隠すコウ。
「ここにサクヅキさんとコウ以外の八人を配置します」
「それで~、誰かが接敵したら~、そこに乗り込む~?」
「ええ。サクヅキさんのチカラがあれば行けそうなので」
使い捨ての転移アイテムを出して配るカヤ。
「出来る事なら、一騎打ちは避けてください」
「というか一騎打ちにならないでござんす」
「奴の冥刀が厄介である。しかも翅のせいで更にとんでもない事になってしまったのである」
円卓二人の言葉にオウカが訊ねる。
「翅だけ封じるって出来ないのですか?」
「可能である。ただ……」
ノワールが顔を顰める。
「その場合、こちらの翅も封じられてしまうのである」
「駄目じゃねーか」
クラマの指摘にマックスが答える。
「だからこそあっしらが派遣されたでござんす」
曰くこの二人は翅が無くても、どうにかなるとの事。
それにオウカが納得する。
「そっか。だからルラさんとジョージさんじゃないんだ……」
それに一人と一匹は捕捉する。
「この二人は翅のチカラ結構使ってるでござんす。なしでも強いですけどね」
「それに別件で動いているからな」
別件が気になったが、機密情報もありそうなので訊ねない事にしたオウカ。
そのまま色々な事を話し合い、情報を共有した。
そうしてお開きとなるはずだったが。
「せっかくだから〜、もっと色々しない〜?」
キョウコが提案した。
それにクラマが意味不明と言う顔をする。
「何言ってやがんだ?」
「一時的とは言え〜。パーティメンバーだし、共闘するのだから〜、互いの理解を〜、深めよう〜」
その言葉に、一同納得する。
「確かに否定の材料はないな」
無貌がそう言い、何人かも頷く。
カヤが反対しそうなヒナタを、チラリと見るが、嫌そうにはしていなかった。
(サクヅキさん、感謝します!)
心の中で感謝したカヤ。
すると、ケイリラがふと言葉を漏らす。
「ココニイルノハ、性格モマトモナ人バカリデスカラネ。拒否者ハイナイデショウ」
それに否を唱えたのは円卓の二名。
「あっしらはそうでござんすが……」
口火を切ったのはマックス。
「一部の面々だと、争いどころか、殺し合いになりかねないのがいるでござんす」
「だからこそ、吾輩らが派遣されたのである」
との事。
哀愁漂っている態度には全員同情した。
そして、それから質問タイムとなる。
口火を切ったのは――ノワール。
「確かにサクヅキ=オウカだったな」
「何です?」
「大抵の者は、吾輩を見ると驚くのであるが、貴公は驚かなかったであるな」
「友達が似たような存在だったから」
今の世界で、通常の動植物が魔力の影響で変異するコトがある。
異形化、巨大化、狂暴化して討伐されるのがよくあるパターン。
ただ中には知能が上がり、人間との共存を選ぶモノが存在する。
ある都市と友好関係にあるハチや、店を営むネコが有名。ノワールはソレだった。
「何の生物であるか?」
「ゴキブリ、ドブネズミ、シロアリ」
「「!?」」
当たり前だが、全員ドン引き。
流石のノワールも引いている。
なのでオウカが質問をする。
「じゃあ……」
「何デショウ?」
「その体って絡繰人形ですか?」
「ハイ。ゴ推察通リ絡繰デス。絡繰人形カラ、置キ換エマシタ」
病気の体がどうしようも無かったので置き換えた。
今では脳以外、全部置き換えている。
その答えにオウカはもう少し踏み込む。問いを投げかける。
「その素材に……神楽舞姫を使っていませんか?」
「「?」」
「「!」」
それに疑問と驚愕が半々な反応になる。
ケイリラは眼を見開いて驚く。
「知ッテマシタカ。随分マイナーナノニ。モシヤ見タ事ガアルノデスカ?」
「ええ。見た事もありますし、触った事もあります」
「!」
ここまで答えさせたのだから、答えるの礼儀。
「舞姫壱式イヨ。俺の育ての親です」
「ナルホド。ダカラ、コノ体ガ気ニナッタ訳デスネ?」
「はい」
その頷きにケイリラは少し笑ってこう言った。
「ワタシノ体ノ九割ハ“舞姫伍式イツワ”ガ使ワレテマス」
「「そうなんだ……」」
「いや、友人達も知らなかったのであるか?」
ノワールがツッコミを入れる。
どうやら友達四人も知らなかったらしい。
「絡繰人形って事は知ってたけど~」
「由来までは知りませんでした」
「知ったからどうしたって話だ」
「変わる物はないでありんす」
その言葉にケイリラは少し笑う。
そんな中、マックスが問いかける。因みにヒナタも少し興味津々。
「その神楽舞姫って何でござんす?」
「昔々にある絡繰技師が作った、人型の絡繰人形です」
木と金属で出来た人形でありながら、球体関節以外は、人と見分けが付かず、自我と特殊装備を持っている。
十体程作られたらしいが、今はほとんど残っていないとの事。
「イヨさん……母さんに頼まれたんだ。出来ればでいいから姉妹の行方を捜してくれって」
師匠にも頼んだ結果、分かった事は、行方不明と完全破壊ばかり。
特に動乱期にこうなった。
「まさかこんな事になっているとは……」
「怒ッテマス?」
「それしかなかったんならしょうがないでしょう」
聞くところによれば、頭部がない状態だったとの事。
ならしょうがない。
「母さんも多分怒らないと思います」
「その人はどうしたの?」
ヒナタの問いかけにオウカは悲しそうに言う。
「もういない。俺を助けるために自爆した」
「……ゴメン」
「別に気にしていない」
その言葉にキョウコはある事を思い出す。
それは十年近く前に、超名門で起こった騒動。
ゴキブリ、ドブネズミ、シロアリのモンスターのスタンピードで、屋敷の大半が焼失する大惨事。
(家出って言ってたけど、彼の実家って)
開眼するキョウコ。
友人達がぎょっとする。
「何があったのですか? キョウコ?」
「おい何だ?」
「ドウシタノデス?」
「眼が開いているでありんすよ」
友達の問いにキョウコは糸目に戻り。
「何でもないよ~」
頭の隅に追いやった。
誤魔化すためにキョウコはノワールへ訊ねる。
「ワンちゃん~」
「……その言い方はやめてほしいのである」
「そう言えるのは大聖女様だけでござんすよ」
何でも、彼は怪我、病気、死亡などで代替わりしている円卓の中でも古株……どころか最古参のメンバーとの事。
「じゃあノワちゃん~」
「……妥協するのである」
それでも嫌そうだが。
「キミは~、どうして円卓に~?」
「簡単な事である。我が主が発足した宗教法人だからである」
彼は初代大聖女の飼い犬だったそうだ。
それが魔力の影響で、知能と戦力を手に入れた。
同時期に、彼女もセイレイサマに選ばれた。
「守りたいものを守る事は当然である」
それに一同しんみりする。
そして、次にクラマが訊ねる。
「マックスって言ったけ?」
「そうでござんす」
「何でその恰好?」
それは全員気になっていた。
因みに。
「それは吾輩も気になっていたのである」
「アナタも知らなかったのね……」
ヒナタが呟く。
そしてマックスは答える。
「よく見た時代劇に憧れたんでござんす」
「「意外に普通の理由!?」」
「え!? 皆さんどんな理由だと!?」
そして、そのまま質問タイムは続いていく。
「そこの無貌さん」
「何だ?」
「普段は何をやっているでありんすか?」
「殺し屋だ」
「「!?」」
元から知っていたオウカ以外ぎょっとする。
「それでも義は重んじる」
「……じゃあリアの件は?」
「情報がガセだったうえ、内部のゴタゴタのせいだ」
「……苦労しているでありんすね」
他にも。
「えっと、ソラナキ=ヒナタ?」
「何?」
「その恰好はなんでござんす?」
「……冥刀の代償」
こんなのや。
「では我も聞こう。そこの花魁」
「あちきでありんす?」
「「お前しかいないだろう……」」
「なぜその恰好をしている?」
その問いにコウは暫く考えて。
「わからへん」
その答えに全員ズッコケたり。
時には。
「良い機会だから聞いていいですか。クラマ」
「オレ!? 何だカヤ」
長い付き合いの友人に訪ねる事もある。
「彼氏とはどうなのですか?」
「「今聞く事!?」」
「良い機会なので聞きたかったのです」
こんな質問の回答は。
「……もうすぐ結婚だ」
「「
「おい! 誰か貶しただろ!?」
因みに、女装家の人が相手らしい。
こんな感じでこの面々は仲を深めた。
◇◆◇◆
そうしてこの九人と一匹は連絡を定期的に取り合いながら、配置場所に付いていた。
“かきくけこ”の面々は全員ノーブル。なので彼女らが色々手配していた。場所への潜入から、必要物資などなど。
ヒナタは他の人を巻き込むようで、あまり良い顔はしていなかったが。
「ヒナタ。これは私の問題でもあるのですから。気にしては駄目ですよ」
カヤにこう言われたうえ、他の面々からも言葉を掛けられる。
「友達の姪を助けるのは~、当然の事~」
「子供は大人を頼るもんだ。頼れ頼れ」
「悪イノハソノ下衆野郎デス」
「人を助けるのに理由なんていらないでありんすよ」
「あんな下衆、この世に生きていく資格はない」
「楽に死ぬ権利もないでござんす」
「煉獄の苦しみを与えてから死んでもらうのである」
そしてオウカはこう言う。
「友達を助けるのは当然の事だよ」
それにヒナタは泣きそうな顔で顔を歪めた。
そして、八日後。
遂に事態が動く。
“かきくけこ”のビルの一室。いくつものモニターが存在する部屋。
「おはようでありんす」
「おはようございます」
そこにオウカとコウは寝泊りをしていた。
このビルは、トラップや生活必需品以外にもm転移がしやすくなるような仕掛けや、各地の連絡の中継など色々あるので、丁度良い。
「今日は日曜か……」
「時間間隔狂うでありんすね」
会話を交わす二人。
コウが呟く。
「来て欲しいという気持ちと、来ないでくれという気持ち。二つが鬩ぎ合っているでありんす」
「その気持ちわかります」
目的の人には来て欲しいが、その場合犠牲が出る。だからこその思いだった。
「そろそろ定期連絡の時刻でありんすね」
「……コーヒー淹れますけど、飲みます?」
「お願いでありんす」
そうしてオウカがコーヒーを淹れ持って来た時だった。
『出た! エドリーゲインだ』
クラマの報告。
それにオウカは、コーヒーを置いて、すぐさま転移を使おうとしたが。
『こちらに出現しました』
カヤの報告。
それにオウカの動きが止まる。
更に。
『出現したよ~』
『コチラデス』
『当たりはこちらでござんす』
『出て来たである』
『来た』
ヒナタ以外の全員から報告。
それにオウカとコウが絶句する。
「どういう事でありんすか?」
「分裂? 分身?」
顔を見合わせる二人。
だが、答えは出ない。
そして、連絡はないヒナタも恐らくは接敵している。
「この状況どうする……」
オウカは考え始めた。
【コソコソ話】
(・▽・)<サクの家出って結構有名なんですね。
(#ー#)<ノーブルの間ではな。一般市民は知らん。
(㈩*㈩)<一応死亡したってなっているんだよね。
(#ー#)<この世界は、餓鬼一人で生き抜ける程優しくないからな。
(#ー#)<メイドに拾われなかったら死んでたうえに、
(#ー#)<後日、メイドが色々細工したらしいからな。
(㈩*㈩)<細工って?
(#ー#)<血を付けた衣服を置いたり、千切れた手足を置いたり。
(㈩*㈩)<え!?
(#ー#)<部位欠損を直せるポーションを持っていたから治せる。
(㈩*㈩)<……。だからってそこまでする?
(#ー#)<しなきゃバレる。そして、駄目押しに顔を特殊なアイテムで変えた。
(㈩*㈩)<苦労しているのね……。