ドルゥヴ・ラクダワラの術式ーーー『式神操術』。
数多な縛りと天性の才覚、そしてその膨大な呪力にてその芸当を現実のものとした。
宿儺、羂索が使用してみせた領域展開、『
閉じない領域とは違うが、その範囲は優に宿儺や羂索を上回っていた!!
仙台
故にその範囲内で必中となる彼の一撃は、無数の蜚蠊を操る黒沐死への特攻となっていた。
既に一日が経過したこの
術師、非術師諸共引き潰したその力が、雷神、大砲、空の術師へと襲いかかる!
必中
ドルゥヴが操る巨大な式神が突如、空から飛来する。太陽を覆い尽くす影が視界を暗転させていく。、
その巨大、そして込められた呪力、領域によるバフ、その他諸々が彼ら三人を押し潰し始める。
「儂の術式は式神操術、有りふれた術式じゃが、儂には縛りとこの
「(術式の開示!)」
烏鷺や石流、鹿雲紫がその言葉を聞くと共にミシミシとその式神の膂力が上がっていく。潰されるのも時間の問題となってきたところで、キラッと石流のポンパドールの先端が輝く。
「吹き飛ばすッ!『グラニテブラスト』!!」
零距離での大砲、ここに炸裂。爆風と呪力の発散、そして式神を構成する
烏鷺は空を翔け、空の面を叩く。拡張術式『
しかし、老人の掌が印を組むと烏鷺の身体に式神が”現れた”。
「ガァッ!」
「ククク、
烏鷺の悲鳴が上がる。鹿雲紫はそのシーンを目撃し、式神の召喚自体が必中であることを理解する。そしてこの領域には、どのような異界律が張り巡らされているのかを知らなければならない。
全身を『領域展延』で守り、『戦国拳』の構えを取る。式神たちの波をカウンターを放ちながら潰していく。
石流も烏鷺もまた、空間の面を割り、辺りを焼き尽くす熱線が放たれる。
ドルゥヴを中心に式神は無限に展開されていく。式神の種類もまた千差万別、ジリ貧まで追い込まれていく。接近を仕掛けたいが、この海に足を取られ行動すら阻害される。
「ほれほれ、小僧ども、どうするんじゃ?儂はここから動かんぞ?」
ニタニタと笑い、慢心しながら手を振り上げた。海から飛び出す空を覆い尽くす鯨の如き式神が現れる。全身を放電させながら、鯨を内部から焼き焦がす。式神の大半が弾け、また埋め尽くされる。領域の範囲が大きすぎると鹿雲紫は考える。領域展延で突っ込み、ドルゥヴの首を狙うのも良いが、そのスピードは式神たちの血肉で大半の攻撃力を失わせてくるだろう。この領域を崩壊させない事には、何も始まらない。
考える。考える。青年のように、思考を張り巡らせろ。肉体はまだ問題ない。『領域展延』と『戦国拳』の併合でオートカウンターとなっている。
「(式神操術、元々二体しか動かしてなかった筈、デケエ式神どもも、前の式神よりは雑魚だった…)」
違和感。ドルゥヴの式神の海は確かに脅威ではあるが、先ほどの巨大な個体の方が幾分かマシであった。何故、その二体を使わない?何かあるのか?
式神の軌跡を領域とする。ーーーなら、その式神をぶっ潰せばどうだ?
即座に呪力を散布し、電磁波のように変質、ソナーとして結界に飛ばす。鹿雲紫の思考は正解を導いた。
デカい芋虫のような式神と翼竜の式神が空と地を徘徊していた。ドルゥヴが太陽を隠すように戦っていたのは、この二体の式神を隠す為だったのだ!
「しゃらくせぇ!」
閃光、走る。二体の式神が1秒足らずで堕とされる。
閉じない“領域”が、崩壊する。ドルゥヴの式神による軌跡で拡張した領域は失われ、アドバンテージは無くなった。
目を見開く老人に彼らの目線が鋭くなる。
烏鷺、石流、両者同時に閉じない領域が崩壊するのを確認し、呪力を放出した。
天空を浮きながら、烏鷺は両腕を交差させる印を結び、『軍荼利明王印』に似た印相を組む。
大地で石流は掌を前に、両手を組み、『金剛夜叉明王』に似た印相を組む。
彼らが為すは、異界の理、己自身の欲望の具現、領域が作り出される。
ドルゥヴもまた、掌を合わせ、少しずらした『帰命合掌』の印相を形成し、領域を強く保つ。
「『領域展開』…」
「『領域展開』!!」
「『領ォ域展開!!!』」
三者の領域展開が、世界を覆った。
だが、ここに居るのは雷神だ。彼の術式は彼自身を破壊するが、その術式を領域に付与した場合、どうなるだろうか。
ワクワク感が蝕む。ニヤリと笑みが浮かぶ。
鹿雲紫のボルテージが上がる!!
鹿雲紫が印相を組む。組み合わされるは、『不動剣印』!!
「会得して見せるッ!!『領域展ッ開』!!」
四者の領域が世界を崩す。空間自体が揺らぎ、歪む。混ざり合う異界律。より洗礼された領域こそがその領域の主となる。
世界が塗り潰し、塗り潰されていく。
本誌熱すぎてノリで書いちゃった