貞操観念逆転世界へ変わっていく一般人たちの反応   作:ねこ次郎

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三話 日々の雑談スレ part334

 

日々の雑談スレ part 334

 

 

86.名無しの民

でさ、最近の嫁がなんかツヤツヤしてて、毎晩毎晩せがんでくるんだよ。疲れてるこっちの身にもなれっていってんの

 

87.名無しの民

妄想乙

というか、嫁自慢はスレチなので別板へどうぞ

 

88.名無しの民

近頃の女、露出多すぎね? なんか、あの薬ができてから肌面積が増えた気がする。

 

そして、ワイの息子も露出が増える

 

89.名無しの民

>>88

そのポークピッツ仕舞えよ

 

でも確かに綺麗な女性が増えた気がする。まだ販売されて2ヶ月も経ってないだろ? なして?

 

90.名無しの民

ワイ女、あの生理解消薬を飲んでから肌艶が10歳は若返った気がする。というか、パパンに言われた。

 

91.名無しの民

若返り効果もあるなら、そりゃ売れるワケ罠

 

92.名無しの民

まぁ、三次元のカス女が可愛くなっても、ウチの嫁には敵わないがな。ねぇ〜、ゆうかにゃん♡

 

93.名無しの民

ってか、あんな薬飲んで大丈夫なんか? 生理現象が突然消えたってなったら、体に何かしら異常がありそうなものなんだけど、今のところ、特に問題らしいことは起きてないよな?

 

94.名無しの民

この前、薬局の目の前で、年老いたババァ数人と20代くらいの女がデモをしてたぞ。なんでも、薬反対ッ! とか。

若い女も、雰囲気が宗教っぽいから近寄らないようにしてた。

 

95.名無しの民

>>94 みたいなデモが各所で起きてるらしい。でもどこも小規模で、すぐに通報されてた。

 

96.名無しの民

はぇ〜、とてもたいへんですね(小並感)

 

97.名無しの民

>>94 その老婆たちが叫んでいたんだけど「生理は自然なもの。自然の摂理を歪めるなんて神様仏様に申し訳ないと思わないのか!」だって

 

今、何時代だよって話ww

 

98.名無しの民

女同士で争ってる中、ワイたち童貞は、いったいどうすれば良いのやら

 

99.名無しの民

>>98 ど、どどど、童貞ちゃうわ!

 

100.名無しの民

男のワイらに出来ることなんて特に無いだろ。

いつも通り、画面の中の彼女でシコってれば?

 

101.名無しの民

あの〜、相談があるんですけど?

 

102.名無しの民

あぁ〜、ゆうかたん♡ ゆうかたん♡ シコシコシコハァハァハァ

イクよ♡ 今、イクからね♡ ウッ

 

103.名無しの民

>>101 どうした新入りか? 力抜けよ

 

104.名無しの民

私、最近高校生になった女なんですけど

 

105.名無しの民

>>104 ほう。可愛らしいお嬢さんじゃないか。ほら、おじさんに聞かせてごらん。

 

106.名無しの民

ペロペロペロ♡ ゆうかたんのおま○こ美味しいね♡ ぺろ……これは、◯液の味ッ! ペロペロペロ

 

107.名無しの民

>>106 いい加減黙れ

 

108.名無しの民

あの……104の女です。相談っていうのは、その……

 

お、おな……がやめられないんです。

 

109.名無しの民

>>108 オナラかな? おじさんが止めてあげるから、どこ住みか教えて

 

110.名無しの民

>>109 通報しました

 

111.名無しの民

ち、違うんです。そうじゃなくって……

 

 

お、おなにぃ……が、やめられないんです!

 

112.名無しの民

 

/(^o^)\

 

 

……………

 

「良し良し」

 

研究所に篭っていた件の男は、自身の成果の現状にニチャと気色悪い笑みを浮かべていた。

 

このまま行けば俺の夢が叶う。楽しみだ。

 

……………

 

今日もいつも通り仕事の支度をしながら、俺、坂上昌はテレビを見ていた。以前までは『生理解消薬』の話題ばかりで辟易していたが、どうやらそろそろ視聴者が飽きてきたと察したのか、件の薬についてあまり報道されなかった。その代わりに薬のCMは今も時折流れてくる。

 

話が飛んだが、あの薬一色だったニュースは鳴りを潜め、以前までのいつも通りのニュースが流れている。

 

ただ、そのニュースを流し見ていて少しおかしな事に気がついた。

 

「最近、痴漢の報道が多いな」

 

そう呟いてしまうほど、今日のニュースの大半が『痴漢被害』のものばかりだった。コメンテーターも、俺と同じようなことをコメントしており、自称専門家さんは、その原因が、生理解消薬の効能の副作用だと言った。

 

街行く女性たちが、皆、綺麗だったり可愛かったりした影響で、世の男性たちの理性が崩れやすくなったことが原因だと自称専門家は語る。

また『我慢できない方が悪い』『痴漢は犯罪で、やる奴は最低だ』と加害男性を非難するおばさんもいて、視聴者の同情を誘って番組の視聴率を稼いでいるようだった。

 

「ふぅ〜ん……ま、俺には関係ないか」

 

会社まで徒歩だし。電車も休みの日くらいしか乗らないから満員電車なんて乗った回数は数えられるほどだ。

 

俺は、さっさと会社に行く準備を整えて、今日もいつも通りの仕事をしに家を出ていくのであった。

 

 

…………

 

………………

 

今日も今日とて人混みをかき分けていく。

余裕を持って会社に着くために、朝6時ごろと早めに家を出てきたのだが、勤勉な日本人の考えは大体同じなのだろう、都心へ向かう駅構内は人でごった返していた。

 

僕、田村遼太郎は、大学を卒業したばかりの新社会人だ。都心にあるシステム系のIT企業に就職した僕は、毎日のように満員電車に揉まれる日々を過ごしていた。

 

(ったく……、電車通勤がこんなに辛いなんて知らなかった)

 

当たり前だが都内の家賃は非常に高く、新人の自分の給料じゃ到底賄えきれない。それに、家事や料理が一切できない自分がいきなり一人暮らしをしたところで不摂生になるのは目に見えているから、僕は渋々、電車で1時間ほど掛かる実家から通勤していた。

 

通勤ラッシュが辛いことは、昨今の動画サイトで度々ネタにされて労働の馬鹿らしさを揶揄っていたり、テレワークを許さない古臭い慣習へ非難なんかに利用されていて、自分でもよく分かっていたつもりだったのに、正直辛すぎて泣きそうだった。

 

給料が良いことと一部上場企業だったこともあって決めた就職先だが、これが定年まで一生続くと思えば、会社を辞めたくなるのも自然だと思う。

 

「っと」

 

満員電車への愚痴を心の中で呟いていると、都心までの快速電車が駅に到着して、一斉に進み出した人波に押された僕は、いつものように満員電車の一員になるのであった。

 

 

 

ガダンゴトン、ガダンゴトン

満員電車は今日も遅延なく時間通りに進行している。都心へ真っ先に到着することを目指す快速列車は、車内が多少強く揺れようが関係なく速度を上げて次の駅まで走っていた。

 

当然、速度を上げれば車内の揺れが強くなり、僕含めた乗車中の人々は電車に動きがあるたびに隣接している人から押され揉まれ続けている。

 

いつもなら、暑苦しいおっさんに押され、加齢による体臭のキツさにげんなりしてしまうのだが、今日は違った。

 

今日の僕の隣にいたのは、キッチリとした制服に身を包んだ高校生の女の子だった。黒髪のセミロングで前髪は長めで俯くと目元が遮られるくらいの、まさに地味という感じの女の子だった。

 

(は? なんで?)

 

その、余りにも場違い感に僕は困惑してしまった。

満員電車はその名のとおり、人ひとり分の隙間すら無いような寿司詰め状態になっている。当然、そういった人が多すぎる状態の電車には『女性専用車両』があるため普通の女性なら間違いなくそちらへ行くだろう。ならば、僕がいるこの一般車両は差し詰め『男性専用車両』と言っても過言ではないのだ。

 

そんな中、特に遊んでいそうもない女子高生が、わざわざこの一般車両に来ることはあり得ないはずで、僕が会社に勤め出してから初めて見た気がするほどだ。もし可能性があるとすれば、女性専用車両もここ以上に寿司詰めで仕方なくやってきたのか、はたまた、地味なフリをして痴漢を誘発させて示談金を稼ごうとする悪女なのかもしれない。

 

悪い想像が働いて、僕は絶対に痴漢冤罪に遭わないようにするため、持っていたビジネスバックを胸の前で抱え込んだ。これで両腕が塞がれるため、不意に隣の女子高生に触れることはない。

 

その時、電車は容赦なく車内を揺らした。

 

(うおっ!?)

 

重心が左に傾く。ちょうど左隣にいた中年のおっさんと肩がぶつかってしまったが、彼も満員電車に慣れているのかいちいち気にした様子はない。

 

それよりも、隣にいた女子高生が、電車が揺れると同時に僕の身体に密着してきたのだから、僕は内心、冷や汗が止まらなかった。

 

「んっ……」

 

女子高生が悩ましげな声を上げた。制服の上からでは分かりにくかった膨らみが僕の右肘に当たっていて、その柔らかさが頭の中に焼き付いてしまった。

 

(おっ、意外とあるな、この子……。ってバカか僕は! この子が今悲鳴を上げたら、1番に疑われるのは僕なんだぞ!)

 

隣にいる女子高生の一存で、自分が社会的に殺されると考えれば、女の子特有の柔らかさを堪能している場合ではなくなる。

 

血の気が引いていく思いの中、女子高生はいまだに揺れる車内の人々に押されているのか、ほぼ抱きつくように僕の身体にもたれ掛かってくる。

 

「……んっ、あっ♡」

 

(ッ!?)

 

不意に女子高生が艶のある声を漏らしながら身じろぎした。

僕の右太ももに、スカートの薄い布の奥にある肢体が触れて、彼女は悩ましげな声を出しながら、満員電車の揺れに身を委ねている。その様子は、嫌がっているという風でもなく、むしろ自分から積極的に押し付けているみたいで……

 

「はぁ……♡ ふぅ……♡ んっ♡」

 

右肘に当たり押し付けられる胸と、太ももに擦り付けられる肢体の感触に、僕の頭は沸騰しそうなほどに湯気立ち、途端に現実感が失われていく気がした。

 

電車は相変わらず揺れている。隣の女子高生は、車内が揺れるたびに僕の身体に自身のカラダを擦り付けながら悩ましげな声を押し殺していた。まだ若い、それでも女としての花が咲いている彼女に、誘惑まがいのことをされれば、まだ22歳の僕に、若いリビドーを抑えられる訳がなかった。

 

「んっ♡……あっ」

 

(あっ、やば……)

 

リクルートスーツのズボンから息子がムクムクと勃き上がる感触と同時に、女子高生に僕が勃起していることに気が付かれた。

 

女子高生は、惚けた顔色のまま、まるで無意識に吸い寄せられるように、僕のズボンを張ったテントに手を伸ばしてきて

 

ギキィィーーーー

 

(うあっ!?)

 

「きゃっ!?」

 

快速列車の急ブレーキで体勢が崩れ、隣の女子高生も僕のスーツの裾を掴んでギュッと抱きついてきた、その時、踏ん張った僕の太ももに女子高生の股下がぐりっと強めに擦られた。

 

「んんぅぅぅ〜〜♡♡♡」

 

ギュッとスーツの裾を握る力が強くなる。ビッ、ビッ、と痙攣している彼女に、僕はどうすることも出来なくて、心の中で大慌てしていると車内アナウンスで正気に戻った。

 

『まもなく、○○、○○です。お降りの方は』

 

電車がどんどんスピードを落としていく。ようやっと僕が降りる駅に近づいたことで、ホッと息を撫で下ろすと同時に、今、僕にしがみついているこの子をどうするべきか迷ってしまう。

 

(駅に着いても動けないようなら介助するしか……)

 

と思っていた矢先、

 

「なぁ、そこのあんちゃん」

 

「えっ!?」

 

いきなり肩を叩かれて声をかけられ、僕は驚いて振り向くと、そこには僕よりもガタイの良い男がいて、明らかに不審者を見るような目つきで僕を睨め付けていた。

 

「あのさ? あんた、今さっき、この子を顔真っ赤にして泣かせるようなことしたんやろ? 満員電車なのをかこつけて痴漢ったぁ、いい度胸じゃねぇか」

 

「は? え?」

 

痴漢? は? 僕が?

途端に血の気が失せて顔が真っ青になる。そんなわけ、と反論する間もなく電車は駅に到着し、出ていく人波に押されるようにして僕も出ていくが、その腕には、ゴツゴツした男の手が握られていて逃げられそうもない。

 

「ほら、痴漢したなら正直に言いな! 今から駅員さんの所まで連れてくから、逃げんじゃねぇよ!!」

 

「ち、痴漢ッ!? 僕が!?」

 

無理やり引っ張られて体勢を崩しながらも、僕は見知らぬ男に引っ張られながら駅のホームを出ていく。

 

周りを見回しても、件の女子高生は既に人波に流されたのか何処にもおらず、周囲からの冷たすぎる視線ばかりが目立って、とても生きた心地がしなかった。

 

「ち、違ッ、僕はやってない! 誤解だ!!」

 

「今更、言い訳は見苦しいぞ! さっさと歩け!」

 

「嘘じゃない! 僕は何もやってないんだぁ!!」

 

僕はもはや、みっともなく叫ぶしかなく、そのまま見知らぬ男に駅員室にまで連れられてしまった。

 

 

 

 

 

その後、男に証拠写真まで撮られていたことで一旦事情聴取という形で警察署に連れられたのだが、件の女子高生からの被害届が来なかったため、昼過ぎには釈放された。

 

会社に迷惑をかけてしまったが、上司と同僚からは同情され、今晩の呑みで慰めてもらい、僕の心情は今日の内に快調に戻った。

 

 

それから僕は、あの女子高生と出会うことは二度となかった。

 








登場人物紹介

田村 遼太郎 たむら りょうたろう

ピカピカの新社会人。仕事も会社の人間関係も上手くいっているが、毎日満員電車に揺られるのが唯一の不満点。痴漢冤罪? に巻き込まれて大変に困っていたが、正直、女子高生の痴態を見れたことが嬉しかった。今も満員電車に乗っているが、自然と件の女子高生を探してしまう。


女子高生

髪を長めに伸ばした地味系少女。満員の女性専用車両から追い立てられるようにして、急遽他の車両に乗り込んでみたは良いものの、普段感じることのない男性の匂いに発情してしまい、隣にいた若くて優しそうな男の人に、他の乗客から押されて自身の身体を押し付けてしまっていた。めちゃくちゃ感じた。
降車時、人波に流されてしまったが、あの男の人に申し訳ない気持ちでいっぱいになるが、自身の前髪のせいであの男の人の顔を上手く思い出せずにいる。
あれから何度も同じ駅から乗るが、いまだに彼に出会ったことはなかった。
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