貞操観念逆転世界へ変わっていく一般人たちの反応   作:ねこ次郎

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今回から、時期がちょっと進んで6〜7年後くらいのお話。
とある一般女子大生の視点で物語が進んでいきます。どうぞお楽しみに。


三十四話 天才子役だった寺口誠ってさ……

 

夜。煌びやかな電灯と店内の明かりに照らされた駅前の繁華街。

ガヤガヤと騒ぎ立つ店内は人と焼き鳥の炭火で熱気を放っており、季節は秋頃だというのに、私は半袖姿でテーブル席の片付けをしていた。

 

ガラガラッ

 

建て付けの悪い扉が豪快な音を立てながら開いた。途端に外の冷気が熱された店内を走り、一瞬だけ、その寒さに身震いする。

その特徴的な扉の開閉音を聞いて、私はお客さんの来店に気づいて振り向いた。

 

4人掛けのテーブルを片付けていた私は、努めて笑顔を作り、明るい気持ちを奮い立たせて、ご来店してくださったお客さんに声を掛けた。

 

「いらっしゃいませ♪ 何名さまですか?」

 

来店してきたのは、3人の男女。女の方が多い。

その内の片方。少し着崩したスーツ姿の女性が3本の指を立てて「3人です」と告げた。ちょうど、5番テーブルが空いているので、私は彼女たちを席へ案内した。

 

「ほら、たくまぁ♡ 早く行こう♡」

「ちょっ!? ハルナ先輩ッ!?」

「ッ!? こら、ハルナ。抜け駆けは禁止って言ったでしょ!?」

「えぇ〜? ハル、わかんなぁ〜い♡」

 

その最中、甘い声を出している女が、男の腕に自身の豊満な胸を押し付けながら抱きつき、3人で何か揉めているようだが、私は目を逸らして、ただの店員としての態度を貫いた。

 

 

 

ここは、駅前にある極々一般的な大衆居酒屋。夜が深まるにつれて、仕事帰りのお客さんで、程よく繁盛している。

 

私、赤坂(あかさか)めぐみは、この居酒屋のアルバイト店員として給仕に精を出していた。年齢は、今年で21歳。日中は近所の女子大に通っていて、親の仕送りでは物足りない生活費を、この居酒屋バイトで稼いでいる。極々普通の女子大生だ。

 

 

 

「いらっしゃいませ♪ ご注文はお決まりでしょうか?」

 

さっき案内した男女3人組にお冷を差し出しながら、明るい接客スマイルを作っていく。もう、このバイトも半年は続いているから、女子大生の接客スマイルはお手の物、相手がおじさんなら、おつまみの一つでも余分に頼んでしまうだろう。ここの売上が伸びれば、店長からボーナスも貰えるし、やりがいが湧いてくるものだ。

 

 

でも、今回は違ったみたい。

 

 

「あっ、え〜っと、これと……これと……あと、これも」

 

男、おそらく私と同じか少し年下くらいの男性がメニュー表を指差して注文している。私は、伝票をサラサラと走り書きしながら注文を受け付けているのだが……

 

「……………」ジィーー……

「…………ふん」

 

同席している女2人が、私のことを不快そうに見つめていた。

男はメニュー表をめくるのに忙しいのか、彼女たちのことは見えていないようで、彼女たちも彼からは見えないことを知ってか、非常に警戒した視線を私に向けながら圧をかけてくる。

 

(いやいや! 取らないよ! 取るわけないじゃん!?)

 

あまりにも不躾でお門違いな視線に、私は内心で叫ぶ。でも声には出せないし今は仕事中なので、私は、女2人の嫌な圧を営業スマイルで受け流した。

 

「ハルナ先輩、ナツキ先輩、飲み物は何にしましょう?」

「あ、え〜っとぉ♡ ハルはね、お酒あんまり強くないからぁ〜、カシスオレンジにしちゃおっかなぁ〜♡」

「私はレモンサワーにするわ。お願いね、たくま君」

「分かりました。……カシスオレンジとレモンサワーとウーロンハイで」

「かしこまりました♪ ご注文は以上ですか?」

「はい」

「ご注文を繰り返しますね♪」

 

はぁ、終わった。

 

伝票を持って厨房へ入り、料理人兼店長にオーダーを入れて、私は一息つく。酔っ払いのおじさんもナンパしてくるチャラ男も困るが、ああいった手合いのバカップルの方が1番困る。

 

だって、一店員の私が、お客さんに色目を使う訳がないのに、男を連れてきた女たちは、何を勘違いしているのか、私のことを「彼氏を寝取ろうとしている泥棒猫」のように見てくる。本当に迷惑だ。

 

大体、男の方もそうだ。大した男でもなさそうなのに女からチヤホヤされているからって、ラブコメ主人公気取りの優柔不断な態度ばっかり。……まぁ、こんなこと面を向かって言えば、囲っている女たちからフルボッコにされるので、ちゃんとお得意の営業スマイルで隠しているが。

 

「これ、3番テーブル」

 

そんな事を考えていると、コトッと目の前に料理が乗った皿を置かれた。ぶっきらぼうな店長は、私の方を振り向くことなく調理に戻っていて、私はいつものように出来立ての料理を運んだ。

 

「あっ、はーい! 3番ですね♪ ………お待たせしました〜♪」

 

こうして、私はいそいそと自分の仕事に従事する。

 

昼は大学、夜は居酒屋バイト。それが私の日常。

 

 

 

一般女子大生『古女』の日常だった。

 

 

 

…………古女って言い方は使いたくないなぁ〜

 

 

 

 

 

 

【雑談スレ】天才子役だった寺口誠ってさ……

 

1.名無しの視聴者

10年以上前に子役デビューして、今は高校2年生か。

時の流れを感じる。

 

2.名無しの視聴者

この前、たまたまテレビで見たんだけど、めっちゃ背が伸びてて草w

誰だよこのイケメンw って思ったねw

 

3.名無しの視聴者

子役の頃のイメージが残ってるからか、

知り合いの息子が大きくなったねぇ〜って目でしか見れねぇ。

 

イケメン食いの私でも、食指が向かないわ。

 

4.名無しの視聴者

>>3 御年を考えてクレメンス

 

5.名無しの視聴者

>>3 ババアで草w

 

6.名無しの視聴者

>>3 四十超えても性欲旺盛で偉いねww

いっぱい食べるキミが好きww ……ゔぉえっ

 

7.名無しの視聴者

時間の流れって、すごく早く感じるよね。

あれでしょ? まるまるかわかわの子でしょ? 懐かしい〜ドラマみてたわ〜

 

8.名無しの視聴者

>>7 小さい頃も可愛かったけど、今は立派な青年って感じだね!

こりゃ、学校でもモテてるんじゃないの?

 

9.名無しの視聴者

>>8 ファッションモデルとかやってそう。

 

10.名無しの視聴者

週刊誌からの情報だけど、誠くん、あまり恋愛とかに興味はないそうだよ。むしろ苦手だとか。

それよりも、役者の仕事の方が大事らしい。

 

11.名無しの視聴者

>>10 むっ。つまり、誠くんはホモ?

 

12.名無しの視聴者

>>11 アッーーーーーーー!

 

13.名無しの視聴者

>>11 キマシタワーーーー!

 

14.名無しの視聴者

>>11 BLの気配を察知。早急に緊急会議を開催する。

 

議題は「誠くんは受けか攻めか」

 

15.名無しの視聴者

>>14 それよりもカプ談義が先。

 

16.名無しの視聴者

腐女子の波が押し寄せてきた……。

 

17.名無しの視聴者

ダメだ……このスレは腐ってやがる……。

 

18.名無しの視聴者

https://www.chin-chin.net/……………

 

某BLサイトで専スレ立てましたので、こちらへどうぞ。

 

19.名無しの視聴者

>>18 ┌(┌^o^)┐「BLの匂いッ!!行きますわよ同志たち」

 

20.名無しの視聴者

>>18 ナイス立て!

 

21.名無しの視聴者

 

三三┌(┌^o^)┐ I

 

  三三┌(┌^oI

 

    三三┌( I

 

        I

 

22.名無しの視聴者

 

………腐女子たちは居なくなりましたか?

 

23.名無しの視聴者

>>22 スレ内にファブリーズしといた

 

あと、防腐剤も置いときますね。

 

24.名無しの視聴者

それにしても寺口誠くん、随分とイケメンになったよね〜。

これが俳優の力か?

 

25.名無しの視聴者

うんにゃ。ワイ、高校の教師してるんだけど、最近の男子高校生ってかなり美形が多いというか……、イケメン男子っていうのが結構居る感じなんだよね。ウチの高校にも誠くんレベルが何人かいるし。

 

26.名無しの視聴者

>>25 そうそう。

 

ゴツい日本男児みたいな感じじゃなくって、王子様系とか、ショタ系な感じとか。磨けば光るって感じの男の子が増えた希ガスる。

 

27.名無しの視聴者

この前、ウチの娘(高校生)が「イケメンなのに彼女作らないの?」って同級生男子に聞いてみたらしいんだけど、本当に興味がないみたいで。

草食系超えて、絶食系男子になってるってウチの娘が嘆いてた。ちな、写真見せて貰ったけど納得のイケメン度だったね。彼女の1人や2人は居そうなのに不思議。

 

28.名無しの視聴者

>>27 そりゃ、膣液臭い女ばっかりが周りに居るから、絶食系にもなるってもんだろw

オナニーばっかりする女に付き合わされる男の身にもなれよw

 

29.名無しの視聴者

>>28 じゃぁ、貴方は週に何回するんですか?

 

30.名無しの視聴者

>>28 まだレス無いんですけど、逃げたんですか?

 

31.名無しの視聴者

>>28 お前も同じ穴のむじなな癖にシャシャリ出てくんなやw

 

32.名無しの視聴者

男の子も自分で棒を擦って気持ちよくなるなら、私の蜜壁で擦って気持ちよくさせてあげたい。

そのために毎日『お手入れ』やってます。

 

33.名無しの視聴者

>>32 『浄化』中毒者ですね。お薬増やしておきますね。

 

34.名無しの視聴者

寺口誠くんも、夜は1人でシコシコしてるんかな……、うっ♡ イクぅ♡

 

35.名無しの視聴者

>>34 またスレ内が膣液臭くなってきた。

戸締りすとこ

 

36.名無しの視聴者

テレビも規制ばっかりになって、そういう性事情は放送されなくなった。つまらない世の中になったものだね。

 

 







登場人物

赤坂めぐみ
一般女子大生。一人暮らしをしており家事は小まめにやる方。親の仕送りでは足りない生活費を稼ぐために、夜は駅前の焼き鳥居酒屋でバイト中。明るくて可愛い系の美人さんで、居酒屋に飲みにきたおじさんやチャラ男にナンパされることもしばしばあるが、しっかりと受け流している。逆に男連れの女性からは嫌な目で見られることも……。

ニューレディが蔓延った世の中の影響か、男性から性欲がこもった視線を向けられることが多かったため、それらを苦手としている。けれども、決して彼氏が欲しくない訳ではないため、『私をキモい目で見なくて優しい』彼氏を募集中。いわゆる普通の女の人。

『古女』でいる理由は、単に時期が悪かったため。


たくま君
高卒の一般社会人男性。
先輩なのに学生の頃ような距離感で接してくるハルナ先輩(ニューレディ)と、幼い頃からお世話になっていた真面目なお姉さんのナツキ先輩(ニューレディ)に挟まれながらプライベートを侵食されている。どちらともスタイル抜群なため、抱きつかれたり、ラッキースケベに出会った際には、とてもドギマギするが、今はまだ貞操を守れている。
今日はちょうど20歳の記念日だったので、いつものファミレスじゃなく大衆居酒屋に来た。ウーロンハイも焼き鳥も美味しかった。

ハルナ先輩
甘え系美人。そろそろ襲う予定

ナツキ先輩
クール系美人。そろそろ襲う予定



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