貞操観念逆転世界へ変わっていく一般人たちの反応   作:ねこ次郎

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四十二話 クゥ⤴︎リスマスが今年もや〜ってくる

 

私、赤坂めぐみは、陸くんと同衾したベッドの中で、頭が蕩けて淫らに染まった状況のまま陸くんに求められるままにキスを交わした。それはとても気持ち良くて、とても満たされた気がして。それは多分、陸くんも同じだったと思う。

 

ひとつ違いを上げるとすれば、陸くんが満たされすぎてしまったこと。

 

「うぁっ♡ っぅ!」

 

陸くんの体が震える。熱烈なキスで絶頂を迎えた彼は、ズボンの中で己の欲望を盛大に漏らしてしまった。

私は夢見心地で気づかなかったけど、陸くんの顔が少し離れた方思ったら、さっきまで熱って紅かった陸くんの顔が一気に白色へ変わり、陸くんは驚いた猫のような勢いでベッドから抜け出した。そして、

 

 

 

「わ、あ、あぁ!!? ご、ごめんなさいぃぃッ!!!」

 

それはもう、見事な土下座をかました。

 

 

 

「ごめんなさい、赤坂さん! ぼ、ぼくボォーっとしてて、な、なんてことを……、あ、赤坂さん大丈夫でしたか!? 僕変な事やっちゃってませんか!? やっちゃいましたよね!? うぁぁぁぁ!! ごめんなさい、ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

何度も何度も頭を下げる陸くん。

 

心も頭もまだぼんやりしていた私は、ベッドの上から陸くんを見下ろしていて。ごめんなさいごめんなさいと繰り返している陸くんを眺めていると、これから先に進むはずだった行為が、ふと頭を過った。

 

その結果……

 

「わ……あぁ……」

 

ボロボロと涙が溢れてきた。

 

嬉しいやら恥ずかしいやら、心の許容量を大幅に超えた感情が一気に押し寄せてきて、私は目の前にいる陸くんに憚ることなく、ボロボロと涙を流した。

 

「あ、赤坂さん……?」

 

「ッ!! ごめんね陸くん! じ、じゃ、わたし帰るね!! お邪魔しましたぁーーー!!」

 

「うぇぇ!? あ、赤坂さぁぁぁんッ!?!?」

 

陸くんの声で恥ずかしさが一気に臨界点を超えた私は、着の身着のまま走り出して陸くんの家から飛び出ていった。

 

ドタバタと湧き出る羞恥心のままに走り、普段から運動していない私はすぐに足をもつれさせて転ぶが、止まる度に陸くんの家での出来事がフラッシュバックしてきて……うにゃぁぁぁぁぁああッ!?!?

 

がむしゃらに私は走り出す。

 

いつのまにかすっかり日が暮れて電灯が照らす住宅街の中で叫ぶわけにもいかず、私は心の中の熱が収まるまで冬の真っ只中を駆けていった。

 

 

…………

 

……………

 

………………

 

その後、全身を汗でびっしょりと濡らしながら帰宅した私は、後に掛かってきた店長からの電話に『今日は休みます』の一言だけ添えて電話を切った。店長には悪いことをしたと思うが、こんな精神状態じゃ仕事なんてできるわけもない。

 

「うにゃぁぁぁあぉぅぅあぁぁ!!!」

 

混乱したまま叫び散らしていた私は、冬なのに冷水シャワーを浴びて気持ちを落ち着かせようとしたが、結局、自身のベットの中で悶々とした気持ちは消える事なく眠れない夜を明かした。

 

 

そして次の日。

 

寝るに寝れず寝不足な私は、大学の授業中ずっと上の空で全く内容が入ってこなかった。同じ講義を受けていた友達にも心配され、相談に乗るよ? と聞かれたが流石に恥ずかしすぎる。私はやんわりと断った。

 

そして、いつものルーティンのように居酒屋バイトに向かう。

そこで待っていたのは、いつものぶっきらぼうさに輪を掛けてむすっとしている店長だった。

 

「お、おはようございます……、店長」

 

「………おう」

 

恐々と挨拶をする私に、たった一鳴きだけ返事をする店長。超気まずい。でも悪いのは当然私なので、私はすぐに頭を下げて謝った。

 

「店長、昨日はすみませんでした。陸くんの家に行ったっきり、碌な連絡もなく早退しちゃって」

 

「…………そうだな」

 

「えぇっと……その、その日は陸くんの家で、ちょっと……トラブル、みたいなことがあって………」

 

「もういい」

 

しどろもどろに話す私の言い訳を無慈悲にぶった斬って、店長は私に背を向ける。見放されたかな、このままクビかぁ………と私は肩を落として落ち込んでいたら、

 

「陸から話は全部聞いている」

 

「えぇっ!?」

 

店長の一言に私は驚き飛び上がりそうになった。

 

「お前はアイツの看病をしようとしたことも、アイツが粗相を働いてお前に迷惑を掛けたことも全部、陸から聞いている。ウチの甥がすまなかった」

 

「は、はぁ……こちらこそ、陸くんには悪いことを」

 

「分かっている。だが、アイツも一時の気の迷いだったとはいえアイツも望んだ事だ。陸も反省しているようだから、出来れば、これからもアイツとは仲良くしてやってほしい」

 

「店長……」

 

「………そろそろ店を開ける。早く支度しろ」

 

「っ! はいっ!」

 

私に一切目を向けることなく厨房に向かった店長に倣って、私も店の奥に入って働く準備をする。……なんか、店長に陸くんとの仲を認められると、まるで親公認の仲になった気がして、すごく嬉しくなった。

 

そう、あんな事があったけれど、私は未だに陸くんのことが好きで、陸くんは私にとって最大の推しだった。当の陸くんがどう思っているのかは分からないけれども、私の想いはいつだって変わらない。

 

 

ガラガラッと建て付けの悪い扉が開く。

今のお店は開店前。お客さんが来るにはまだ早い時間だから入ってくる人物は限られていた。

 

「「あっ」」

 

目と目が合った。学校帰りで制服姿の彼は、照れた様子で私から視線を逸らしている。それに気不味い雰囲気はなく、ただ単に恥ずかしいからの行動だった。

 

そんな彼に向かって、私は一気に距離を詰め寄り、彼の柔らかくも男の子らしい手を握って私は彼への想いを告げた。

 

「陸くん! あのね、私……!」

 

 

握った手に自然と力が籠る。この暖かな想いよ届けと願いながら。

 

季節はもうすぐクリスマス。

そんな冬の日に私は、1番大好きな彼に一世一代の告白をしたのであった。

 

 

 

 

 

【緊急警報】クゥ⤴︎リスマスが今年もや〜ってくる【厳戒態勢】

 

1.名無しの隊員

悲しかった出来事が、今年も……

 

2.名無しの隊員

>>1 分かっているさ。そんなこと。

 

3.名無しの隊員

>>1 あぁ。全て承知の上だ。

 

4.名無しの隊員

お前ら……

 

5.名無しの隊員

>>4 なぁ〜に。別に死ぬ訳じゃないさ。

 

6.名無しの隊員

>>4 大丈夫さ。心配するなって。

 

7.名無しの隊員

>>4 俺たちは何度でも立ち上がる。そう、何度でも、な。

 

8.名無しの隊員

戦線に向かう兵隊みたいな雰囲気の中、申し訳ないんだけど……

 

 

なにこれ?

 

9.名無しの隊員

>>8 おまっ!? 正気か!?

もうすぐクリスマスが始まるんだぞ!

それがどういうことか、分からないのかッ!?

 

10.名無しの隊員

>>9 クリスマスが始まるとどうなるんですか?

 

11.名無しの隊員

>>10 知らないのか?

 

聖夜が始まる。

 

『ドヤ顔のタフガイの画像』

 

12.名無しの隊員

>>11 当たり前のことをドヤ顔で言ってて草ww

 

13.名無しの隊員

>>11 聖夜だからなんだってんだ!?

 

14.名無しの隊員

本当に分からないようだな……。

ならばヒントをあげよう。

 

クリスマス……聖夜……サンタ……ミニスカ……ニューレディ………聖の6時間……。

 

分かったな。つまり、そういうことだ。

 

15.名無しの隊員

>>14 イっちゃうんですね……ブチャラテ◯さん。

 

16.名無しの隊員

>>15 全て承知の上だ。

 

犯されるのも覚悟の上だ。

 

17.名無しの隊員

>>16ィ………。

 

18.名無しの隊員

このスレに居る奴は既知だろうが、

クリスマスの都会は、ミニスカサンタコスのニューレディたちが束になって街を練り歩くんだわ。奴らはこの聖夜を性夜にすべく、片っ端から男を捕まえてミックスファイトしてくるんだわ。

でも、全ての男が欲望に忠実な訳じゃないし、むしろ性的行為が苦手なニューボーイたちからすれば奴らはただの強姦魔でしかない。

……で、ここに集まった勇敢な漢たちは自らが身を斬る覚悟で、ニューレディたちの暴挙を止めようと奮い立った。って訳。

 

19.名無しの隊員

くくっ。股間の古傷が痛むぜ……。

 

20.名無しの隊員

去年は3人を同時に相手して辛くも負けたが……、果たして今年はどうなるかな……。

 

21.名無しの隊員

ああ……おっぱいが……いっぱい……うっ、頭が。

 

22.名無しの隊員

>>21 奴らに主導権を握らせるなと、あれ程言ったのに……。バカな奴だ。

 

23.名無しの隊員

>>18 まるで性欲に飢えた獣じゃないか……。

 

だから、性欲を持て余したワイらを当てる必要があったんですね。

 

24.名無しの隊員

拙者、ミニスカサンタコスとか定番過ぎて食傷ぎみで候ww

そもそも、こんな真冬の中であんな薄着でウロチョロできる訳ない罠w

 

うぉ、デッッッッッッッッ!!

『去年のミニスカサンタコスの爆乳美女の画像』

 

25.名無しの隊員

>>24 今夜はこれでいいっか。

 

26.名無しの隊員

>>24 彼女は去年、渋谷のミニスカサンタデモで見た顔だな。ワイも一戦手合わせしたが、手も足も出なかった。でも濃いの出た。

 

27.名無しの隊員

>>26 まさかの青姦ッ!?

 

28.名無しの隊員

>>27 いや、ちゃんとホテルでヤったさ……。開始速攻ビュルルしたがな……。

 

29.名無しの隊員

しかし、アポの社長は英断だよな。

クリスマスやハロウィンなんかのカップルイベントの日限定で、全国のアポホテルが男女ペアで短時間の『ご休憩』が可能になったって……。おかげで性の6時間でもすんなりホテルに入れた。

そして、速攻でヌかれた。

 

30.名無しの隊員

>>29 その分、料金はかなり高いけどな。

清掃代と思えば安いのかも………そうかも?

 

31.名無しの隊員

清掃員バイトのワイ。

その日だけボーナスが着くからウッキウキで行って無事死亡。

臭いし汚いし、他のバイトも目のハイライトが消えてて草も生えねぇ……、って臭っ!?

 

一体、誰が片付けると思ってんねん!!

 

32.名無しの隊員

>>31 本当に、すまないと思っている。キリッ

 

33.名無しの隊員

>>31 必要な犠牲です。悪く思わないでくださいね。メガネクイッ

 

34.名無しの隊員

>>31 誇りなさい。貴方の仕事が、他の誰かの役に立っているのだから。

 

35.名無しの隊員

……さて、そろそろ行くか。

 

36.名無しの隊員

……あぁ。決戦の時だ。

 

37.名無しの隊員

そんな装備(ちんちん)で大丈夫か?

 

38.名無しの隊員

>>37 大丈夫だ。問題ない。キリッ

 

39.名無しの隊員

>>38 アイツは言うことを聞かない奴だったな。

 

40.名無しの隊員

やってみせろよ! ニューレディ!

 

41.名無しの隊員

なんとでもなるはずだ!

 

42.名無しの隊員

逆ミニスカサンタ……だと?

 

43.名無しの隊員

鳴らない鐘を〜もういちど……なんだってぇぇぇぇ!?

 

44.名無しの隊員

>>42 逆バニーならぬ、逆ミニスカサンタだって!?

なんなんだよぉ!? あの露出狂の姿はぁ!?

 

45.名無しの隊員

首から肩と胸に向かって掛けられた赤い布がおっきな胸の谷間を隠している。だが、押し上げられた布がまるで暖簾のように揺れている。チラチラと見える下乳、まさに誉高い。

 

46.名無しの隊員

ッ!? 行った!! 一番槍の野郎が逆ミニスカコスの女の乳暖簾に手を掛けて『大将、やってる〜?』って乗り込みやがった!!

女も『一名様ご案内なの〜♡』って野郎の頭をでっけぇおっぺぇに抱えたまま裏のホテルに消えやがった……。ダメだ、アイツはもう助からねぇ……。

 

47.名無しの隊員

他にも逆ミニスカサンタコスの女がいるぜ! みんなヘソ出しルックスなんて……外は10℃もねぇんだぞ!? 自殺行為か!?

 

そのヘソをペロペロして温めたい。

 

48.名無しの隊員

紐みたいなパンツしてる癖に、足と腕はふわもこなカバーを着ててアンバランス過ぎる……だが、そこがイイッ!!

 

49.名無しの隊員

ヤっちゃいなよ!! そんなドスケベ女なんか!!

 

50.名無しの隊員

身構えて挿れば暴発射精(死神)は訪れないものだよ。

 

51.名無しの隊員

さてさて、今夜も激しい闘いになりそうだな。

 

52.名無しの隊員

ここにいる皆んなスケベ過ぎる……

どうしてこうなった? この世界?

 

 






登場人物


赤坂めぐみ

階段を何段もすっ飛ばして恥ずかしがってる一般古女。でも、叔父である店長から任されたことで、陸くんへの好意を固めた。頑張って告白した結果、陸くんからオッケーを貰い、彼が卒業後も仲の良い恋人同士になりましたとさ。めでたしめでたし。
ちなみに、彼女の処女は、彼が卒業した後に起きた『男の子の日』で散らした。


鳴海 陸

『男の子の日』ックスで暴発した少年。とても情けない気持ちでいっぱいだったが、そんな僕を受け入れてくれた赤坂さんが大好きになった。
在学中に成り行きで付き合い始めたが、プロポーズは男らしく決めたいと考えており、卒業後は地元企業で頑張って働いている。


店長

後方腕組み理解者おじさん。陸が居酒屋バイトに入った当初から二人の仲を見ていたので、実のところ二人がくっついてくれたらいいなと内心で思っていた。



名無しの隊員たち

唯の性欲を持て余した野郎たち。五年くらい前から集まり出した彼らは、不思議な統率感で街にいる淫乱ニューレディを抑えている。


逆ミニスカサンタたち

とってもエッチだ!(小並感)
なお、とっても寒い模様。人肌で温め合うのって良いよね♡



お待たせしました。更新が遅れてすみません。

今回で、赤坂めぐみの話は終わりとなります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ここすき、感想、評価、ありがとうございます。
どうぞ、お気軽に投げてくれると嬉しいです。

次回も不定期更新です。次からは別の人のお話。
どうか、しばらくお待ちください。
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