貞操観念逆転世界へ変わっていく一般人たちの反応   作:ねこ次郎

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五話 あれから1ヶ月経ちましたね

 

【大事件】あれから1ヶ月経ちましたね

 

1.名無しのナナコ

あの大発表から、もう1ヶ月くらい経つんだけど、おまいらどうなってる? ちな、私はもう慣れちゃった。

 

2.名無しのナナコ

もう元のカラダには戻れないんだと1日くらい泣いたけど、よくよく考えてみたら、今のままで良いや

 

もうぽんぼん痛くないし、体も軽いし

 

3.名無しのナナコ

最近は性欲も落ち着いてきたみたい。ウチは週3回やってるけど、無理に抑えなかったら、特に発作は出ないし、街中でも困ったことない

 

4.名無しのナナコ

>>3 適度に働き、適度に浄化。最低月に2回とかテレビで言ってたけど、正直無理だよアレ。週2回に抑えるのも大変なのに。

 

5.名無しのナナコ

電車通勤のワイ、男の人が多すぎて女性専用車両に逃げ込む

男の人怖い……近寄ると襲ってくるもん……疼きが……

 

6.名無しのナナコ

>>5 車内スプラッシュは、OLの嗜みです。

もう自分が怖くて、電車もバスも乗れない……。

 

7.名無しのナナコ

>>6 だから超吸水パットが必要だったんですね。これを着けるたびに、「あぁ、私って女なんだな」と思っちゃう。

 

8.名無しのナナコ

生理が消えて、生理用品が爆売れする。

 

なんかのバグかな?

 

9.名無しのナナコ

あまりの要望の多さから、都内では、女性専用車両を常在させたり、バスでも女性専用が出来るそうだよ。死活問題だもん、仕方ないよね。

 

10.名無しのナナコ

あの薬を飲まなかった人って、もう50以上のお婆ちゃんとか、生理痛に負けなかった気概ある人ぐらいなのかな?

 

今のことを思えば英断だったのかもしれないね。

 

11.名無しのナナコ

>>10 あと妊婦さん。そもそも飲む必要がなかった間の発表だからね。その人たちは、今後、どうするんだろ。

 

12.名無しのナナコ

>>11 特に変わらんでしょ。産んで、子育てして、働いて、忙しくしてたら、他のことには目が向かないって。

 

相手のいない私たちは、おとなしく洗浄でもしていよ。

 

13.名無しのナナコ

おほぉぉぉおおおお♡ お股洗浄気持ち良すぎでしょぉぉぉ♡ ナカが浄化されるんじゃぁぁぁああ♡

 

 

ふぅ。

 

14.名無しのナナコ

>>13 イッてんじゃねぇよ。

 

15.名無しのナナコ

そういえば、コレすげえよな。一回イッたら、めっちゃ冷静になれるもん。めっちゃ気持ちいいんだけど、その後がね。

 

16.名無しのナナコ

手に付いた膣液見て「私、最低だ……」って自己嫌悪に陥るくらい冷静になれる。このままなら悟りが開そう。

 

17.名無しのナナコ

最近は、それを『聖女タイム』って呼ぶらしいよー。知らんけど。

 

18.名無しのナナコ

>>17 いや、知らんのかい!!

 

19.名無しのナナコ

ウチの友達の話なんだけど、ウチの友達、BLの同人誌を趣味で描いているんだけど、その友達が、あの日から急に描かなくなったの。

 

前は、神滅の刀の灰太郎×雷獄さんのカプ本とか見せてくれたのにね。

 

20.名無しのナナコ

>>19 ほう、それは興味深い。後学のために、ぜひ教えてくれないかね。

 

21.名無しのナナコ

>>19 絶対、灰太郎は受け。間違えないでほしい

 

22.名無しのナナコ

>>19 ちなみにシチュは? イチャラブ? 下剋上もの?

 

23.名無しのナナコ

友達に聞いたら「絶対ダメ!」って言われた。上手いのに。

 

ともかく、友達が筆を折った理由を聞いちゃったんだけど、そしたら、「自分の作品の中に、いつのまにか自分が間に挟まってしまうから、解釈違いで書けなくなった」ってさ。BLを逆ハーレムにしたくないからって。

 

24.名無しのナナコ

>>23 また、惜しい方を亡くしてしまいました。

 

25.名無しのナナコ

BL作家あるあるだね。むしろ、最近多い気がする。

絵は好きだけど、カプ本とか出せなくなった。って

 

26.名無しのナナコ

ボクの勝手な推論だけど良いかな?

多分、生理解消薬のせいで自分が男に抱かれる妄想とか、パオンのことが頭から離れなくなって、今までは男と男の間には私たちが入る隙間はないんだってなってたのに、その男と男のパオンが欲しくなった自分が無意識的に投影された結果なんだよ。だから、男は男同士で恋愛すれば良い、っていう腐女子たち価値観が、女が男を求めてやまない現状により崩壊して、カプの間に女が挟まってしまって、男女の爛れた関係にシフトしていったんだ。だから、原因は全部あの薬のせい。くそっ、こんなことになるなら飲まなきゃ良かった。生理くらい耐えれたのに、今じゃおなにぃが止まらない! あぁ、くそっ! イライラしてきた!! またもう一回洗ってくる!!

 

27.名無しのナナコ

>>26 勝手に始めるな。とりあえず、トイレはあちらです。

 

28.名無しのナナコ

>>26 うわっ、ばっちぃ。えんがちょ

 

29.名無しのナナコ

>>28 えんがちょとか古くね。……切った。

 

30.名無しのナナコ

>>29 さんきゅ

 

古くねぇし!! 百と百華の神隠しでもやってたし!!

 

31.名無しのナナコ

>>30 禿同

 

32.名無しのナナコ

>>1 慣れって怖いね。もう薬を飲む前のことなんか思い出せないよ。

 

 

 

……………

 

部屋に付属しているクーラーを最近、使うようになった。

日もすっかり長くなってきているが、俺、坂上昌は長くなった日の入りを見ることなく、外が真っ暗になるまで仕事を続けていた。

 

「っあぁ〜〜……、ようやく終わった」

 

両腕を上げて伸びをする。椅子の背もたれがキィと小さくない音が響いて、オフィスに残っているのが俺だけなんだと今更に思った。

 

安物の掛け時計を見る。時刻は夜の7時半頃。さっさと戸締りして出れば、スーパーの閉店までギリギリ間に合う時間だ。

 

「さ、てと。早いこと帰らないとな。今日は良いのが残ってるかな?」

 

もう慣れた戸締りをさっさと済ませて、俺はオフィスを出ていった。

 

 

 

 

俺の勤めているオフィスは、4階建てのビルの2階にある。たった4階しかないのに、このビルにはエレベーターが設置されており、俺は毎回、このエレベーターを利用している。

 

たった4階しかないおかげで、ボタンを押してから数分と経たずにエレベーターが迎えてくれるのだから、急ぐ時以外はコレに楽させてもらっている。

 

今は夜の7時半過ぎ。当然、他の階のオフィスに人がいるはずもなく、いつもは一階に待機しているエレベーターさんが、直ぐに2階へ迎えにくるのだが、今日は違った。

 

「あれ?」

 

エレベーターが4階に停まっている。少し待つとエレベーターが降りてきて、俺のいる2階のフロアで停まった。

 

チンッと軽い音が鳴って扉が開く。すると、中から人が降りてきた。

 

「えっ? うぉっ!」

 

「……あっ!?」

 

扉の前で待機していた俺に、20代半ばの女性がぶつかってきて、俺は素っ頓狂な声を上げてしまった。まさか、俺以外に人が残っていたなんて考えてなかったから、余計に驚いた。

 

目の前の女性も同じように思っていたのだろう。1階に停まったと思い込んで出てみれば、まさか自分以外の人に出会うとは。しかも、見知らぬ男性の胸に頭をぶつけてしまったとなれば、ぶつかられた俺よりも驚いてしまうだろう。

 

「す、すみません! 少しボォっとしてました! ほんと、すみません!」

 

頭をぺこぺこと下げる女性。慌ただしい態度に俺も困惑が抜けきれていない。そんな中、女性の背後のエレベーターがひとりでに閉まって下の階に行ってしまった。

 

「あ、あぁ、こちらこそ……。それより、エレベーターが降りちゃいましたね」

 

「えっ? あっ、す、すみません! 私が邪魔しちゃったせいで……」

 

「良いよ、気にしないで。たったの1階だけだし」

 

俺は手をひらひらさせて、謝り倒す彼女を宥めつつ、エレベーターのボタンを押す。すぐに反応したエレベーターは、俺たちを大しで待たせることなく迎えにきた。

 

俺は先にエレベーターに乗ると、彼女が乗ってくるのを待ってから閉めボタンを押した。エレベーターの扉が閉まっている最中に1階のボタンを押す。彼女は「ありがとうございます」と言っていた。

 

エレベーターは程なく1階に到着した。少し予定外の時間が掛かってしまったが誤差の範囲だろう。スーパーの閉店までは間に合いそうだな、と頭で計算しながら会社を出ていくが、背後から声が掛かった。

 

「あ、あの!」

 

「ん、どうした?」

 

「あ、あの……その……、こ、ここでお会いしたのも何かの、縁、ですし、ぜ、ぜひ! おしょくじでもいかがですかぁ!?」

 

とても慌てた様子の彼女だった。

 

「あ……えぇっと……」

 

「も、もしかして、予定とかおありですか……?」

 

「いや、そういうわけじゃないが。うん。そうだね。ぜひ行きましょうか」

 

「ッ! はい! ぜひ!」

 

そう言うと彼女は、パァと明るい表情に変わり、トテトテと俺の隣まで近寄ってきた。今夜のスーパーは無しになったが、ここまで喜んでくれたのなら仕方ないという気持ちも湧いてこない。

 

むしろ、自分よりも年の若い女性から食事に誘われたなんて、俺の人生で一度もなかったし、俺としても願ったり叶ったりだ。俺は内心小躍りしていた。

 

「では! あちらに行きましょう! あ、お酒飲みますか? 私はあんまり飲まないんですけど……」

 

「なら、ファミレスがいいな。俺もお腹空いてきたし、ガッツリ食べたい気分だからな」

 

「それなら、近くにサイゼリ屋があるんで、そこにしましょう! 安くてたくさん食べられて、私もよく行くんです!」

 

彼女は、意気揚々と俺を先導するように前を歩いていく。とても楽しそうに話す彼女に好感を持ってしまう俺は、かなり単純だな、と呆れながら、これから行くファミレスで何を食べようかと考えていた。

 

 

 








登場人物

エレベーターから降りてきた女性

主人公と同じ残業星人。まさか私以外にこんな夜遅くまで働いている人が同じビルにいたのか、と驚いていた。情緒が顔や身体に出やすくて明るい子
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