“魔王”と呼ばれるとある海賊の兄の話   作:繊月・影

12 / 15


ウタの戦闘&アラバスタ戦終了回です。


第十二話 魔王と弟子と終戦

 

 

ウタは大軍を睥睨(へいげい)しながらアノスの言葉を思い出していた。

 

『ウタ、お前は強い。だが、戦争を知らぬ。それを体感する時が来たら、思い出せ。仲間を信じ、ルフィを信じ、恐れを乗り越え味方とすれば誰も死にはしないだろう』

 

「ふふっ、本当に無茶言ってくれるんだから。・・・まぁ、海賊王のクルーだし、期待に応えてあげますか」

「ムジカちゃん、変身!妖精剣トットムジカ!!」

 

ムジカちゃんを不壊の剣とし、さらに、天使の翼を生やし

 

「物心がつく頃 すでに此処にあった

僕じゃない誰かの記憶は

夕陽とともに蘇る

古ぼけた絵本を取り出して

落書きの中に1つの答えを見つけた」

 

 反乱軍の間を縫うように飛びつつ、斬り伏せる。そして、大きな本を空中に浮かべトランプ兵を召喚する。

 

「自分の価値に 目を疑って

どこまでだって 堕ちていけるの

どこか遠くに 消えてしまいたい

こんな世界じゃ 僕はいらない

カウントダウンは始まっているよ」

 

 地上へ向かうトランプ兵とは入れ違いに飛び上がり、空中に大型の建物を大量に投影し、一緒にビームを投下する。

 

「いっせーのー”で声を上げて 聴こえてくるんだ

自分の影の長さに気付く もうこんな時間だ

一等星が顔を出した 届きそうで手を伸ばした

次は僕に着いてきなよ

どんな暗闇でも (もういいかい?まーだだよ)

幕は上がりだした (もういいかい?まーだだよ)

色付けていく ここから」

 

 影から大型の狼などを生み出し、上からは小さな星ほどの岩石を落とす。

 

「わ、我らは一体、何の尾を踏んだ!?な、何故こんなことに・・」

「くそっ、なんで、なんでだよ!?」

「こ、こんなの聞いてなっ!?」

「おお・・・、神よ、神よ・・!」

 

 もはや彼らには敵の強大さに震えるか、武器を捨てて赦しをこう選択試しか残されていなかった。

 

 

「ビ、ビビ様!?この状況は一体・・。」

「ビビ!?えっと、この状況は?」

 

ウタワールドで無双が行われている一方、現実世界ではビビによる状況説明が行われていた。

 

「この一件はバロックワークスが裏で暗躍して起きたことなの、クロコダイルがこの国を乗っ取る気なのよ。それを止めるために彼らに協力してもらったの」

「何っ!?」

「つまりあのままぶつかってたら敵の思うツボだっていうのか」

「ええ、だからこの戦争を終わりにして」

 

コーザもチャカもビビの言葉を聞けば彼ら以外戦闘不能にされている以上、真実はともかく頷く他ない。

 

「ええ、もちろんです」

「ああ、詳細は後でな」

 

 

そしてアルバーナでの戦いは

 

「ウ、ウソップ死ぬなよ!?い、医者ーーー!!」

「おめぇだろ」

 

ウソップとチョッパーが原作通りにボロボロで勝利し、

 

「“仔牛肉(ヴォー)ショット”!!」

「“爆弾白鳥(バンバルディエ)アラベスク”!!」

 

サンジも辛勝した。

 

そしてここからは原作と違い、

 

「“紙絵(カミエ)”、“嵐脚(ランキャク)”!」

「くっ、鬱陶しいわね!」

 

 ミス・スティンガーとナミは片や追いかけてトゲを出し、片や棒を振り回しつつ距離をとって牽制するといった変則的な形で進んでいった。

 

「“サンダーボルト=テンポ”!!!」

「ああああァあああ!!」

 

雷撃は女を黒焦げにし、

 

「トルネードにご注意ください!トルネード=テンポ!!!!」

「っ!?へっ!?あああっ!!ああああああァ!!!」

 

 ナミは女が麻痺している隙に至近距離から大技を発射させた。困惑してる間にハトの紐が女に絡まり、女の体をグルグル回しながら、最後にドォン!!!という爆音とともに女が飛んでいった。

 

ナミはミス・スティンガー戦を余裕ある勝利で収めた。

 

「俺に斬撃打撃は通用しない、“斬人(スパイダー)”」

「そんな相手とはもう何度も戦ってきた、“煉獄(れんごく)鬼斬(おにぎ)り”!!」

 

ズパン!!!とMr.1の身体が斬られた。

 

「俺を敵とも思ってなかった、か・・・。マイッたぜ・・・」と自身を真っ向から叩っ斬った負けた相手に、不足はなかった。

 

「さて、他の奴らは大丈夫か?」

 

ゾロにとってMr.1はすでに苦戦できる相手ではなかった。

 

 

「お〜い、ビビ〜!!」

「あっ、ルフィさ〜ん!!」

 

チャカとコーザの説得が終了し、皆が目覚めるのを待っているとルフィとロビン、国王コブラが到着した。

 

「国王様!!ご無事で!!」

「いや、クロコダイルの手下にしてやられてな、ルフィくんに助けられた」

「そうでしたか・・・!!」

「何!?じゃあ、あいつは!?あんたはナノハナにいただろう!?」

「そいつはきっと偽物よ。Mr.2はそういう能力者なの」

「っ!?なるほど、そういう。くっ、ずっと奴の手のひらの上だったてのか」

 

悔しがるコーザと憤るチャカだったが、

 

「えっと、こっちは片付いたけど話は終わった?」

「あっ、うん。ありがとうウタさん」

「おう、ウタ。おつかれ」

「うん!ルフィ、疲れたよ〜」

 

短時間で大軍を戦闘不能に追いやったウタの言葉に意識を切り替えるのだった。

 

 

「う、う〜ん?、あれ、俺は斬られた筈じゃ・・・」

「はっ、な、何があったんだ?」

 

王国軍と反乱軍の皆が目を覚ました。そして、両軍の長から真実が語られた。が、

 

「そ、そんなこと信じられるか!!」

 

ドゴオォォーーーン!!!

 

「全く、まだまだ爪が甘いか?」

 

 そう言いつつ、上空で時限爆弾を処理したアノスは気絶したクロコダイルとMr.7らを連れてその場に降り立つ。

 

 そして、連れて来られたたしぎ曹長が言葉を繋げ、皆の前でクロコダイルを逮捕してみせ、イガラムの言葉が真実であることを証明した。

 

「バロックワークス社の所有していた『ダンスパウダー』を積んだ人工降雨船を発見。秘密犯罪会社バロック・ワークス社「社長」、王下七武海 海賊「サー・クロコダイル」、世界政府直下"海軍本部"の名のもとに、あなたから「敵船拿捕許可状」及びあなたの持つ全ての称号と権利を、剥奪します!!」

 

 真実はあまりにも残酷で、誰かを恨んでいれた方がマシだったのかもしれない。コーザ達反乱軍は、皆一様に下を向いたまま黙り込んだ。

 

「おれ達は・・・取り返しのつかないことを・・・・」

 

 そのひしうちがれた民衆の姿に、ビビはかける言葉が見つからなかったが、そのビビの肩をポンと叩いて前に出たのは、王であった。

 

「悔やむことも当然・・・やりきれぬ思いも当然。得たものはない。が、これは前進である!!戦った相手が誰であろうとも、戦いは起こり、今終わったのだ!!過去を無きものになど、誰にもできはしない!!!・・・この戦争の上に立ち!!!! 生きてみせよ!!!!アラバスタ王国よ!!!!」

 

 アラバスタの全ての人は、泣いた。

 敵であった者も、味方であった者も関係なく、アラバスタ王国を愛する者達は皆、思いを一つにして泣いた。

 降り出した雨を全身に浴びながら、王の言葉に一人一人がアラバスタの国そのものである自覚と、この国で生きる決意をその胸に抱き、過去を泣き、未来を誓った。

 

後に、歴史に刻まれる戦いと、決して語られることのない戦いが、ここに終結した。

 

 




今回の原作改変:
ナミ&ゾロがあっさりと勝った。
ウタが大軍相手に無双した。
爆弾はアノスが処理した。


次回は恋愛回です。

下の作品と魔王学院で2つ目投稿しようと思ってますが、どれがいいですか?(下のが原作とします)時間がかかったらすみません。100超えたら確実に書きます。

  • エヴァ
  • 呪術
  • ヒロアカ
  • ハンターハンター
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。