葬送の魔法使いと創世の魔法使い   作:ぺてんし

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第3夜 究極の魔法

 

 

 

 

───勇者ヒンメルの死から28年後───

      北側諸国 グラナト伯爵領

 

 

 

 

 

 断頭台のアウラの配下、リュグナー。

 勇者一行の魔法使いフリーレンの弟子、フェルン。

 

 その両者の魔法の応酬が繰り広げられていた。辺り一帯が魔法により半壊するほどに。そんな攻防中、リュグナーの魔力探知に膨大な魔力が引っ掛かった。

 

───なんだ…? この膨大な魔力反応は?

 

 目の前の小娘のものではない。リーニエと戦っている小僧のものではない。だとしたらなんだ?…フリーレンのものか?いやおかしい…あの女はここまで魔力が多かったか?そんな考えがリュグナーの脳内を巡りに巡る。そこで一つの疑問がリュグナーの中で結論に至った。

 

───そうか

 

 “魔力の隠匿”ただの卑怯者がする事だが、あの女は魔族への憎悪は相当のもの。自身の弟子に“魔族を殺す魔法”を叩き込む程に。

 

 これなら魔力の少ない小娘が何故、魔力切れもせずここまで魔力消費の激しい魔法を続けざまに撃てる事にも納得がいく。

 

───全く、魔法使いの風上にも置けない…

 

 

 激しさを増す両者の戦闘に付け入る隙はない。まさに難攻不落の城の様だ。お互いに浮遊魔法を駆使し空を舞う。そして立て続けに繰り出される魔法。

 

フェルンの『魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)』に対して

リュグナーの『血を操る魔法(バルテーリエ)』での防御。

 

 

 リュグナーは血の盾を破壊された瞬時にまた新しく盾を作る。一度『魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)』を食らった身だからこそ分かる目の前で放たれ続ける魔法の危険性。

 

 

(当たれば死ぬのは私か)

 

 

 魔力切れを待っていても小娘の物量に押され先に私がやられる。ならば───。

 

 リュグナーは懐から八芒星が刻まれた赤い宝石の付いた黒く染まった指輪を取り出した。

 

 何処か纏う雰囲気を変えたリュグナーを見てフェルンは後方へ退がる。それを見たリュグナーはふっ、と口角を上げ笑みを浮かべた。

 

 

「小娘、言い残すことはあるか?」

「何も」

 

 

 リュグナーは小さく「そうか」と呟くと指輪を左手の親指に嵌めた。瞬く間に黒いルフ達がリュグナーに集まってゆく。

 

 今まで経験した事のない事態にフェルンは杖を確と持ち直し改めてリュグナーを凝視した。指輪が黒いルフを吸収しリュグナーの姿を変質させていく。額には第三の目と思わしきものが開眼し、服装は黒い鎧の様なものに変貌した。

 

 「あれは一体……?」と声を洩らし、唖然とリュグナーを見つめるフェルン。するとリュグナーが勢い良く舞い上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「極大魔法『紅血槍(バルテ・アルサロース)』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 詠唱と共にリュグナーの頭上に巨大な八芒星の魔法式が出現した。

 

 

 その瞬間、広範囲に渡る鋭い血槍が降り注いだのだった。

 

 

 

 

 

 





気づいたらリュグナー盛ってました。
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