ジョウ100〜成仏するために消したい100の未練〜 作:リビングデッドの歌声
東京某所。某ビル屋上にて。
一斗缶に詰め込まれた焚き木が燃え盛り、文明の消えた夜闇を原始的に照らしていた。
「なー、クオンって軍人の家系か何かなの?」
「いえ、ごく普通の母子家庭で育った一般ゾンビですよ?」
「どっからツッコめばいいんだこれ……?」
難問を前に
「いや、お前ツッコミじゃなくてボケ担当だろ。裸芸人なんだから」
「黙れ天然ボケ。このメンツで俺がボケに回ったら、ブレーキが無くなるだろうが。それと『裸芸人=ボケ』とは限らねぇし、裸芸だけが俺の技ってワケでもねえよ」
「…………? おかしいですね……私お二人の前で、そんなにアクセル全開な言動してましたっけ……?」
「……ケンチョ、絶対俺よりクオンの方が天然ボケだと思う」
「ノーコメントで……」
『一日百体ゾンビを殴る』日課があると公言している時点で、彼女の『
……しかし『そこ』以外は基本
──『埼玉にある実家へ帰り、家族の安否を確認したい』
彼女が
……となれば、『リスト』に『実家で親と過ごす時間を作る』と書いている
「しかしクーさんよ……本当にイイのか?」
「……? 何がです?」
「『群馬まで、
「あぁ、そのことですか。今のところ、発言を撤回しなければならないような理由はありませんが」
「……まぁ、本人が『問題ナシ』ならイイんだが」
「…………埼玉まででもイイんだぜ? クオン」
位置的に、埼玉県は群馬県への道中にある。その先まで、彼女が同行する理由はない筈なのだ。
「…………ゾンビが現れてから、もう何日も経っています。実家が今も『家』としての機能を果たしているとは、思っていません。
家の中に伝言が残されていれば万々歳。逆に、最悪の場合でも──この手で弔いを。
……いずれにせよ、一分一秒を惜しむほど差し迫ってはいないのです。……その段階は、もう過ぎ去ってしまいましたから。
なので私は、貴方達の安全を確保して、スッキリしてから……心の準備をして、帰ろうと思うのです」
「……そうか」
「……ありがとな」
「お礼はご実家に着いてからで結構ですよ。
──対価は、『
「無欲だな……」
「……忘れようと思っても、忘れらんねぇよ」
「ふふっ。では現時刻をもって『契約成立』……ということで、問題ありませんね?」
肯定の言葉が二つ、
『パチパチ』と