銀翼の鴉と黒の剣士   作:春華

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初めまして、春華と申します
ふと思いついたのを形にしてみたとかそんな感じです
SAOもAWも今出ている巻はどちらもそろえているので、お互いの設定をうまく照らし合わせられるようににらめっこしてます

初投稿なので暖かく見守っていただけたら幸いです



序章:プロローグ

「…ううむ……」

 

ここは港区六本木の某ベンチャー企業の研究室

俺はそこで唸っていた。

 

「桐ヶ谷君!こっちッスよ!!」

 

呼び掛けられた声の方を向くと、そこにはやけに大きな丸メガネと剣山のように細く突き立った髪の男性━━比嘉タケルが手を挙げている。

 

「ふっふっふ…桐ヶ谷君のその表情、新しいフルダイブ実験機のテストと聞いて内心ワクワクしながらここに来たら、ぱっと見それに該当するのが見当たらなくておかしいぞって思ってる表情ッスね?」

 

にやにやしながら手元の━━首輪だろうか?を両手で弄びながら、比嘉は俺の思っていたことを言い当てる。

 

「……当たりです。…で、その例の実験機はどこですか?まさかそんな話は無かった。っていうんじゃないですよね?」

 

俺がここに来た理由━━確かに新しいフルダイブ実験機が気になるということもあるが、それは理由の半分くらいだ。もう半分はぶっちゃけて言うとお金である。

今から約数年前に全世界を驚愕させたであろうフルダイブ型VRMMOゲーム《ソードアート・オンライン》で起きた事件、ゲーム内で死んだらそのプレイヤーも命を落とすというデスゲームから生還した俺は、その経緯を買われて、アルバイトと称した新しいフルダイブ技術のテスターをしていたりするのだ。

 

というわけで今回の新型フルダイブ実験機のテストにもかなりのお金が出ると言うことでのこのことやってきたというわけだ。

死銃事件の時に貰ったお金は妹の竹刀やその他経費で気がついたらスッカラカン、今回の話が出たときはコレ幸いと喜んだものである。

 

「まあまあ桐ヶ谷君。実はね、君の言う実験機は…さっきから何度か君が目にしているんスよ」

 

「?」

 

にやにやしながらそう言う比嘉の言葉に辺りを見渡してみるが、そんなものは何も見あたらない。

研究室は前回のバイトの時に来た際に見た景色と変わらない。変わったことと言えば先程から比嘉の手元で弄ばれている首輪のようなモノだけだ。

よくよく観察してみると、それは端末のような物だった。こう…電源スイッチみたいなのがついてるし無線を飛ばしてるのがわかるための青い色が点滅してたり━━

 

 

「……まさか」

 

「そのまさかッス!そう!これが新型フルダイブ補助装置試作一号!名前はー…あー……み、ミニSTL(仮)とでも名付けておくッス」

 

俺の予想に満足げに頷いた比嘉は、その首輪━ミニSTL(仮)とやらを俺に見せつける。

ネーミングセンスはどうかと思うが、STLという単語に俺は反応した。

 

「比嘉さん、STLって…あのSTLですか?ソウル・トランスレーター…でも、あれの小型化には何十年と時間がかかるんじゃ…」

 

STL━━ソウル・トランスレーターとは、現在俺が受けているバイト先であるベンチャー企業の「ラース」にて使用している新型フルダイブ・システムの名称である。

表向きはベンチャー企業と名乗ってはいるが、実際のところ違う。

まあ、そのことは今語ることではないので割合させてもらう。

 

STLはオーシャン・タートルに四台、この六本木の研究室があるビルにも二台あるが、とてつもなくでかいのだ。コンソールや冷却装置まで併せると、カフェくらいの大きさで、それを家庭用に小さくするにはかなりの年月がかかると考えていた俺は、先程の比嘉の言葉に反応したのだ。

 

「いいや桐ヶ谷君、流石に僕でもあれをここまで小型化することは今の段階では不可能ッス。これは…簡単にいえば端末ッス。この端末で装着者のフラクトライトを読み取って、上にあるSTLの本体にその情報を送信。ようは遠隔的にSTLにアクセスして、その場でフルダイブできるっていうモノッスね。」

 

「…つまり、ここでコイツを装着したら、上のSTLにフルダイブができると…?」

 

「理論上はそうなんスけどねぇ…これがどうもうまくいかなくて。一応ダイブすることには成功するんだけど、携帯機の定めというか…STL本体でダイブした時に比べると色々と不安定なんスよ」

 

それはそうだろう。STLと比嘉の手元にあるミニSTLは言うなればパソコンと携帯だ。

動画を見る時だって携帯とパソコンのどちらが早いかと言われればパソコンの方が早い。

 

「まあ、今回はそれを使ってSTLにダイブしてほしいッス。試作品とはいえ小型化の第一歩ッスし、桐ヶ谷君ならVR酔いもしないだろうから、もう少し安定したデータの収集ってことで…」

 

そう言いながらミニSTLを俺に渡した比嘉は、じゃ、よろしくッスと俺の肩をポンと叩いてデータを集めるであろうパソコンのあるデスクにつく。

 

手元のミニSTLを訝しげに見つめた後、首に装着。

どこか寝れる場所はないかと考えながら辺りを見渡すと、丁度いいところにジェルベッドを発見。

寝っ転がりながら首回りの機械の電源を入れると、視界の端に電波の接続状況を表す針が立っているのが見えるようになった。恐らく、起動したミニSTLが俺のフラクトライトに上のSTLとの電波状況を書き込んでいるのだろう。針は最大まで立っているし、減る様子もない。

 

STLでのダイブは何度も行っているし、そう危険なことではないだろう。

 

……だてにあの世界で生きてたわけじゃない

 

深呼吸を数度した後、俺はSTLへダイブするための言葉を紡ぐ。

 

 

≪リンク・スタート≫

 

 

 

 




比嘉さんが作ったのはニューロリンカーの試作品の試作品みたいな感じですかね

STLがフルダイブ装置の名称であってるはずなんだ…
ちなみにキリト君がいる場所はAW10巻のバーサスでも舞台になった研究室です

時系列は…アリシゼーション後ですかね
とはいってもアリシゼーションでの出来事はあまり語らせないようにしますが…

文庫版ででているところまでは文庫版
Web版で出ているところはWeb版で語らせるつもりです
文庫版で違うところがでればそれはそれでまた変更があるかも…?


それではまた次回!
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