TS厄ネタ血統チート転生者、古代文明の遺産の人型超兵器で無双する   作:六畳仙人(ハーメルン)

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とりあえず書きたい要素をできるだけ詰めこみました。


序章
プロローグ


 

 

 

『前方より敵鎧兵器接近!数およそ十!』

 

『よーし、陣形を整えて迎え撃つぞ!』

 

 鎧のような姿をした空を飛ぶ巨大な人型兵器たち。

 物騒な武装を纏い、その超火力で敵を打ち砕くその人型の鎧兵器の中で、私は今日もため息を吐く。

 

 地球とは違う異世界の空。

 純粋な科学だけでなく、魔法という前世の世界にはなかった科学技術以外の力を取り入れた超技術の産物に搭乗し、私は今日も元気に戦場で人殺しをしている。

 

「魔力出力を上昇。砲撃機構に魔力を装填。照準を固定」

 

『お望みのままに。砲撃武装を展開。敵鎧兵器の殲滅行動を実行します』

 

 私の命令に鎧兵器が従う。

 敵鎧兵器を破壊するために、敵兵を殺すために。

 

「撃て」

 

 私の乗っている鎧兵器から放たれた魔力の砲撃に貫かれて、敵鎧兵器が爆散し世界からまた一人の人間の命が消失した。

 

『よくやったフリッカ!それと、バルクの奴が背後を取られている。援護してやってくれ』

 

「わかりました。援護に向かいます」

 

 部隊の隊長からの通信に淡々と答えて、私は次の敵を殺すために戦場に向かう。

 敵を殺したことへの動揺はない。初陣の頃は撃つのを躊躇ったこともあったけど、今はもうない。

 

 撃たないと私や仲間が死ぬことを悟ったからだ。

 

 時には敵を撃って命を奪う重さに耐えきれずに吐いたこともあった。

 

 でも、死にたくないからと結局撃って、吐いてを繰り返して、やがて命を奪う重さに慣れてしまったのか、吐くことなく作業のように撃てるようになった。

 

 それが転生者である私の異世界での日常。

 

 前世で夢見ていたファンタジー世界の理想とは程遠い、ちょっとした魔法とSF世界からやって来たような超兵器が存在する世界での、夢も希望もない現実だった。

 

 

 

 鎧兵器(ヤルングレイヴ)

 それが私が乗っているこの人型兵器の名前だ。

 この異世界で遥かな古代に作られたものであり、遺跡で発掘されたこの超兵器は、剣や槍といった武器とちょっとした魔法で戦っていた戦争を一変させてしまった。

 

 この世界の魔法の火力は、伝説に出てくるような最上位の魔法使いでも、全力を出して城一つを燃やせる火力が出せるかどうかといったところだ。その上、すぐに魔力切れになり戦えなくなるらしい。

 

 魔法は、あくまで、ちょっとした奇跡を起こす力。何でもできる、前世の世界で読んだ作品に出てくる魔法に比べると遥かに使い道が限られるものだった。

 

 それゆえに、魔法は一応戦争でも使い道はあるが、戦局に大きな影響を与えることはできないものとして位置付けられていた。

 

 結局、戦争では、魔力で強化された兵士の数を揃えて剣や槍といった武器での戦いが主流だったと伝わっている。

 

 ところが、この鎧兵器が遺跡から発掘され、戦場に投入されたことで状況は一変した。

 

 鎧兵器は、人が搭乗すると、少量の魔力を鎧に送り込み起動するだけで魔力を無限に生み出し増幅し、更に桁違いの火力の魔法攻撃を連射することができることが判明したのだ。

 

 初めて鎧兵器が実戦に投入された時には、なんとたった一機の鎧兵器によって何十万もの軍勢が蹂躙され、そのまま一機だけで国一つを滅ぼしたという逸話まで残っている。

 

 こうして、最強の戦略兵器に位置付けられた鎧兵器は、一気にこの世界の戦争の主役になった。

 

 各国は鎧兵器を始めとした古代文明の遺産を求めて遺跡発掘に力を注ぐ大発掘時代に突入し、古代文明の遺産である鎧兵器の数を揃え、遺跡から得られた情報を基に兵器の性能の向上に努める時代になった。

 

 現在では、古代文明の遺跡から得た情報によって大砲や銃——ただし、弾丸ではなく魔力を動力としてエネルギー弾を放つもの、果ては空を飛ぶ艦まで運用されている。

 

 古代文明の遺産の力によって、この世界の技術は驚異的な勢いで進歩したのだ。

 

 それも脅威的な早さでだ。

 

 剣や槍で争っていた時代からたったの数百年で、この異世界の人々は、前世の……地球の人々が何千年もかけて積み上げた戦争の歴史の果てに到達した近代兵器による総力戦の段階にまで踏み入ってしまっていた。

 

 そんな、この世界の歴史にまで影響を与えた鎧兵器をはじめとした古代文明の遺産だが、実は、起動する為に一つ条件があった。

 

 それは、鎧兵器を作った古代人の血を引いている者しか古代文明の遺産を起動出来ないというもの。

 

 古代文明の遺産を起動するには、起動権を持っている古代人の末裔の人間の血が必要なのだ。

 

 また、起動するだけなら古代人の血を引いていれば誰でも行えるが、流れている古代人の血の濃さや、先祖の古代人の地位によって古代文明の遺産の引き出せる力は変化してしまう。

 

 ——古代人の血が濃い者、あるいは古代人の中でも上位の地位にいた者の血を引いている者程、より古代文明の遺産の力を引き出すことが出来る。

 

 この事実が判明したことで、各国の王達は力と権威の象徴として古代人の血が濃く、より遺産の力を引き出せる上位の起動権を持つ者を求めるようになった。

 

 古代人の血もまた、鎧兵器と並ぶこの異世界の力の象徴そのものになったのだ。

 

 ——鎧兵器の数とその性能を引き出せる人材を揃えた国こそが世界の覇権を握ることが出来る。

 

 それが、現在のこの異世界における各国の共通認識だ。

 

 さて、そんな世界に転生した私だが、実はその鎧兵器に関するとある厄ネタを抱えている。

 

 それは、私が鎧兵器を含めた全ての古代文明の遺産の性能を完全に、あるいはそれ以上の真の性能をも引き出すことが出来る最高位の起動権を持っているということ。

 

 私は、鎧兵器を作った()()()()()()()()()()()()()()なのだ。

 

 私の名前はフリッカ・アグナル・アースガルズ。

 現在名乗っている偽名はフリッカ・アース。

 ミズガル王国軍所属の鎧兵器の操縦者であり階級は少尉。

 

 そして、この世界とは違う地球という星で生きた記憶を持つ転生者にして、秘密がバレたら色々終わる()最期にして唯一の古代文明の王家の末裔だ。

 

 

 

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