TS厄ネタ血統チート転生者、古代文明の遺産の人型超兵器で無双する   作:六畳仙人(ハーメルン)

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"ロキ"対"ドラウプニル" 前編

 

 

 フリッカが操る鎧兵器"ロキ"の脅威的な力は、空賊達の鎧兵器部隊を瞬く間に壊滅へと追い込んだ。

 

「な、何が起こったんだ……」

 

「嘘だ……こんなの……」

 

 恐怖と動揺で震える声が空賊達の口から漏れ出る。

 

 味方機同士で撃ち合い、次々と鎧兵器達が撃墜されていく様子を見せられ、空賊達は激しく動揺していた。

 

 それだけ、目撃した光景は空賊達の理解を遥かに超えた恐怖を呼び起こすものだった。

 

「狼狽えるな野朗共!」

 

 そんな中、艦内に船長のドレイクの力強い声が響き渡る。

 

「……こうなったら、俺が出るしかあるまい。おい、"ドラウプニル"を出すぞ!」

 

「せ、船長自ら出るんですかい!?」

 

「それしか方法がねえ!敵が何やったか知らねえが、おそらく特殊型鎧兵器の力だろう」

 

 空賊たちは心配の色を隠せずにドレイクに声をかけるが、ドレイクは豪胆に笑い、出撃を決意する。

 

「特殊型鎧兵器には特殊型鎧兵器をぶつける!それが、一番の対応策だ!」

 

 結局、ドレイクは空賊達に心配そうに見送られながら、堂々とした足取りで艦の鎧兵器格納庫へと向かった。

 

 

 

 空賊艦隊旗艦鎧兵器格納庫。

 

 ドレイクは髑髏の紋章が刻まれた一機の鎧兵器へと乗り込んだ。

 

「我がドレイク家に伝わる"血の触媒"よ。我が身に大いなる力を!」

 

 それは、かつて亡国の貴族だったドレイクの家に代々受け継がれていたレベル六の"血の触媒"。

 

 かつて、貴族だった時のことを懐かしみながら、ドレイクはその"血の触媒"に秘められたレベル六の起動権を行使する。

 

「起動せよ、"ドラウプニル"」

 

 起動権に応え、鎧兵器のカメラアイに光が宿る。

 

 特殊型鎧兵器"ドラウプニル"。

 

 空賊団を束ねる男の力の象徴が、ついに戦場に向けて飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『新たな鎧兵器の反応を確認。機体識別……複製体生成装置搭載鎧兵器"ドラウプニル"です』

 

 敵の鎧兵器部隊を全滅させて、これから敵艦隊へ攻撃しようとした時だった。

 

 敵空賊艦隊の旗艦から、一機の鎧兵器が飛び出してきた。

 

 真っ黒に染められた髑髏の紋章が刻まれた量産機とは違う見た目の鎧兵器。

 

 それは、"ドラウプニル"という名らしい特殊型の鎧兵器だった。

 

 絶対あの船長——髭野朗が乗っている機体だな。

 

『ドラウプニルから広域通信が発進されています』

 

「繋いで」

 

 降伏勧告かと思い通信を繋ぐ。

 けれど、通信から聞こえたのは聞くに耐えない粗暴な言葉の嵐だった。

 

『出て来い特殊型鎧兵器!テメェが俺の部下達に攻撃したことはわかってんだ!……それともアレか?ビビってんのか!!』

 

 おそらく挑発のつもりだろう。

 

 まあ、私はそんな挑発には乗らないが。

 

 このまま"ロキ"の真骨頂の姑息なステルス戦で髭野朗の機体を破壊して艦隊を潰した方が早い。

 

 とっとと通信を切って淡々と敵を——

 

『は!どうやら、リンダ姫様の部下はとんだ臆病者らしいなあ!!なら、そのまま隠れて俺が捕らえた姫を◯すのを黙ってじっと見ていろ!』

 

 

 

 

 は……?今なんつった……!?

 

 

 

 

「……情報遮断装甲解除。あの()()()()()……粛正してやる」

 

『……情報遮断装甲解除します。敵機に捕捉されました』

 

 姑息なステルス戦はやめだ。

 

 正面から堂々と完膚なきまでに叩き潰してやる。

 

 姫様を汚そうとするクソ髭野朗は私が許さん!

 

『ほう……やっぱり潜んでやがったか。だが、姿を見せたからにゃもう逃がさねえぜ!』

 

 通信から件のクソ髭野朗が五月蝿い声で語りかけてくる。

 

 勿論無視だ。

 

 とはいえ、断末魔は聞きたいから通信はそのままにしておこう。

 

『教えてやろう。戦いはなあ、戦力の数で決まるんだよお!!』

 

 その時だった。

 

 クソ髭野朗の叫び声と共に、突然、敵機が増えた。

 

 文字通り()()()()()()()()()()()()()()

 

『敵()()()が出現しました』

 

「複製体……?」

 

 次々と数が増えていく。

 まるで某忍者漫画の影◯身の術のように次々と敵機は数を増やしていった。

 

 レーダーにもはっきりと増えていく敵機の情報が表示され続けている。

 

 『情報操作』に特化し、"スルト"の補助があるこの機体を騙すことなど不可能だ。

 

 となると、幻影などではなく、実体を持った分身が増え続けているという認識で間違いあるまい。

 

『敵鎧兵器の複製体が増殖を開始。十、十五、二十……複製体の数が五十を超えました。予測では最大六十四機まで複製体が生成されます』

 

「六十四!?」

 

 特殊型鎧兵器"ドラウプニル"。

 

 分身を作り出す物量チート機。

 

 空賊の機体だからと舐めていたけど、思っていたより結構ヤバい性能をしている。

 

 でも、分身——複製体が複製するのはあくまで機体だけだろう。

 

 流石に中の人間の操縦者までは複製できまい。

 

 無人機なら"王権"使ってどうとでも——

 

『複製体は操縦者まで完全に再現されたものが複製されます。なので、敵機は全て有人機です』

 

 ……古代アースガルズ文明の技術ヤバいな。

 

『とはいえ、『星系の炉心(アースガルズドライブ)』を起動できておらず機体出力の不足により、六十四機以上は複製できないようです』

 

 これで弱体化状態……。

 本当に末恐ろしい性能だ。

 

 ……いや、待てよ。こいつ、ムスペル帝国との戦争でめっちゃ使えるな!

 

 今のミズガル王国軍に圧倒的に不足しているもの。

 それは物量だ。

 

 その不足している物量をこの"ドラウプニル"は一機で解決できる。

 

 中のクソ髭野朗は後で処刑すればいい。

 とりあえず……いや、確実に"ドラウプニル"を捕獲しよう!

 

 

「『星系の炉心(アースガルズドライブ)』出力上昇。情報遮断装甲適応範囲拡大。情報遮断型誘導追尾弾(インビジブル・ゲイボルグ)全弾射出、並びに情報遮断型端末攻撃武装(インビジブル・ブリューナク)()()()()全て展開」

 

 とりあえず複製体六十四機を全機破壊。

 それから、"ドラウプニル"本体の四肢をもいで無力化して捕獲。

 これでいこう。

 

「さあ、殲滅戦だ」

 

 

 




物量チート(出力制限)対ステルスチート(通常戦闘が弱いとは言ってない)ファイ!
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