TS厄ネタ血統チート転生者、古代文明の遺産の人型超兵器で無双する   作:六畳仙人(ハーメルン)

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"暴走戦闘鎧兵器ファフニール"

 

 

 

 フリッカを討ち取るために、シグルドは"ファフニール"に乗り込み空を翔ける。

 

「どこだ……どこに潜んでいる」

 

 フリッカの乗る"ロキ"は完全に情報を遮断しており、機体カメラやレーダーではその姿を捉えることができない。

 

 普通なら、"ロキ"に姿を隠されたまま一方的にステルス戦闘を展開されてしまう。

 

「……そこか!」

 

 だが、シグルドは超人的な感覚で、完全ステルス状態の"ロキ"の位置を割り出してみせた。

 

 実は、死の淵から帰還したことでシグルドの超人的な感覚はさらに研ぎ澄まされていたのだ。

 

 自身の感覚を信じたシグルドは、突如、一見何もない虚空へと照準を合わせ"ファフニール"の手に装備した魔力砲から砲撃を放つ。

 

 その放たれた砲撃は、存在を隠蔽し虚空に潜んでいた見えないはずのフリッカが乗る"ロキ"を正確に捉えてみせた。

 

「はあ!?なんでこっちの位置わかるんだよ!?」

 

 ステルス状態による潜伏を見破られたフリッカは慌てて"ロキ"の防御壁を展開し砲撃を防ぐ。

 

「……情報遮断装甲は起動してるよね?」

 

『正常に起動し、全ての存在情報を隠蔽しています』

 

「じゃあ、何でこっちの位置ばれたの?」

 

『……不明です』

 

「んな!?」

 

 あの"スルト"が見破られた理由を突き止められなかった。

 

 その信じられない事態に、フリッカは唖然とした。

 

「ほんとなんなんだよお……」

 

 未来をも予測する"スルト"でさえ困惑するシグルドという存在に、フリッカは頭を抱える。

 

「いや、"ロキ"にはまだ情報偽装操作機構がある。機体に幻覚映像を流し込めばいくら武力チートのシグルドでも……!!」

 

 どうにか気持ちを切り替えて、フリッカは次の手に打って出る。

 

 "ロキ"の更なる能力——敵機体へと干渉し、偽りの情報を与える情報操作機構の力を行使した。

 

「さらに、情報遮断型端末攻撃武装(インビジブル・ブリューナク)全機展開。偽情報に釣られて来た所を蜂の巣にしてやる」

 

 そして、偽りの"ロキ"の位置情報とステルス状態が解除された機体の姿がシグルドの乗る"ファフニール"の機体カメラの映像として操縦席へと投影され、レーダーに偽りの位置情報が表示される。

 

「やっと姿を現したか!」

 

 ようやく姿を見せたと錯覚したシグルドがすぐさま食い付いた。

 

 即座にシグルドは"ファフニール"を加速させ、姿を見せた"ロキ"へと光剣で斬りかかった。

 

 だが、その情報は全て偽り。

 

「この感触……幻影か!?」

 

 斬り裂いたその空間にフリッカの乗る"ロキ"は存在しておらず、既に次元跳躍で離脱していた。

 

 代わりに、隠蔽された二十四機の情報遮断型端末攻撃武装(インビジブル・ブリューナク)が"ファフニール"を取り囲むように配置されていた。

 

「今度こそ爆死させてやるよシグルド!」

 

 フリッカの号令と共に、二十四機の情報遮断型端末攻撃武装(インビジブル・ブリューナク)から、一斉に砲撃が放たれた。

 

 全方位から"ファフニール"を狙い撃つ眩い魔力砲の光が煌めく。

 

 そして、発射された二十四発の魔力砲が光速で"ファフニール"を貫いた——

 

「またちょこざいな真似を!だが、"ファフニール"の力をもってすれば!!」

 

 と思った瞬間、"ファフニール"から莫大なエネルギーが溢れ出した。

 

 シグルドが咄嗟に魔力砲の光へと反応し、"ファフニール"の炉心を暴走させたのだ。

 

 赤雷が轟き、魔力砲をもかき消す膨大なエネルギーが吹き荒れる。

 

 フリッカの初見殺しは失敗してしまった。

 

「征くぞ……今度はこちらの番だ!」

 

 膨大なエネルギーと赤雷を纏い、シグルドは自身の感覚に身を任せその身を潜ませたフリッカが乗る"ロキ"を追撃する。

 

 

 

 

 "暴走戦闘鎧兵器ファフニール"。

 

 その固有能力と言える力は『暴走』。

 

 正確には、炉心の暴走に耐えられる強靭な機体性能だ。

 

 通常、鎧兵器は炉心を暴走させて過剰なエネルギーを生成して出力を上げても、機体がエネルギー出力に耐えられず三十秒も保たずに崩壊してしまう。

 

 だが、"ファフニール"はその莫大なエネルギーと超出力に耐える頑強な機体強度と、崩壊しかけた機体を修復する再生能力を有している。

 

 この固有性能によって、"ファフニール"は炉心を暴走させた超出力状態での戦闘が可能となっている。

 

 そして、暴走状態での"ファフニール"の出力と機動力は、"王権"で起動された『星系の炉心』を起動した鎧兵器の出力と機動力を遥かに凌駕する。

 

「つまり?」

 

『"ファフニール"の炉心が暴走している間、機体出力と機動力で凌駕され、さらに"ロキ"の攻撃は纏っている超高出力のエネルギーによって全て無効化されます』

 

「はあ!?あのシグルドが乗る鎧兵器が無敵化したら勝てる訳ないじゃん!」

 

 "スルト"から聞かされた"ファフニール"の性能にフリッカは発狂した。

 

 あの武力チートのシグルドが無敵になれる機体に乗ったらどうなるか、否が応でも想像出来てしまったからだ。

 

『ですが、"ファフニール"には弱点があります』

 

「弱点?」

 

『一定時間の経過後、暴走状態が強制的に解除され機体出力が暫くの間低下する点です』

 

 炉心が暴走している間、シグルドが操る"ファフニール"は無敵に等しい。

 

 それこそ、"スルト"本体でも持って来ないと対抗は出来ないだろう。

 

 とはいえ、流石に永遠に炉心を暴走させた超出力状態での戦闘は不可能だ。

 

 機体の耐久限界を超え、機体の修復が追いつかなくなると、"ファフニール"は強制的に暴走状態を一時的に解除する。

 

 そして、再度炉心を暴走させられる状態になるまでの間、機体の修復にエネルギーを使用するため戦闘能力が低下してしまう。

 

「……暴走状態が解除されるまでの時間は?」

 

『およそ、()()()()です』

 

「……つまり、それまでの間、どうにか武力チートのシグルドが操る無敵化した暴走鎧兵器相手に耐久戦をやれと……?」

 

『"ロキ"で戦うのであれば、それ以外に方法はないかと』

 

 

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