バカと二重と神の頭脳   作:カラン

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グダグダ感MAXです。すいません。


2話:自己紹介はインパクトが大事!

「それでは、窓際の人からどうぞ」

 

そう言われ、席を立つ生徒。

その生徒は、茶色の綺麗な目と髪をしていて、整った可愛い顔立ちをしていて―――――男子の制服を着ていた。

 

(いや、おかしいだろぉ!)

 

最初から奇天烈な奴かよ!なんで女子が男子の制服着てんだよぉぉ!

もうヤダこの学校!教室ボロボロだし、奇天烈な奴しかいないし、学園長妖怪だし!

 

木下(きのした)秀吉(ひでよし)じゃ。よろしく頼むぞ。それと、ワシは名前の通り男じゃからな!」

 

そう声高々に告げ、席に座る木下。

男か……。良かっ……た?あれが俗に言う『男の娘』か。始めて見た。夏樹が顔を赤くしていたがどうしたのだろうか。そういえば夏樹の知り合いに『木下』って奴がいたらしいがあいつか?後で聞いてみるか。

 

 

次に立ち上がったのは、紫色の髪をした小柄な男子だった。目が半目になっているのが特徴的だ。

 

「…………土屋(つちや)康太(こうた)

 

そう言ってスッと席に座る土屋。

……それだけ?え、終わり!?無口ってレベルじゃねぇぞ!せめて『よろしく』とか言えよ。

 

 

そのあと何人かモブが続き、女生徒が立ち上がった。赤い髪をポニーテールにしており、強気なつり目をしている。

 

島田(しまだ)美波(みなみ)です。ドイツからの帰国子女で、趣味は―――」

 

帰国子女か。かっこいいな。ニコニコしてるし、目も強気な目というよりも……

 

「―――吉井明久を殴ることですっ☆」

「うぇぇ!?」

 

ハンターの目だな。明久がまさに『蛇に睨まれた蛙』みたいになっている。

明久。お前、かなり危険な状況にいたんだな。知らなかったよ。

 

 

って、次は明久じゃねぇか。何をぶちかましてくれるんだろうか。明久は立ち上がりコホンと咳払いをして、

 

「吉井明久ですっ!気軽に『ダーリン』って呼んでくださいねっ」

『『『ダァァリィィーーーン!』』』

 

野太い声の大合唱を引き起こした。

そういうノリの良さ……俺、大好きだぜ。

 

「失礼……。忘れてください……」

 

明久は顔を真っ青にしながら席に着いた。お前のバカは相変わらずだな。安心したよ。

 

 

次は俺たちか。俺もぶちかま……そうと思ったけどやめとこう。このクラスじゃ何言われるかわからん。普通でいいや。

最初は夏樹。

 

「佐藤夏樹です。よろしくお願いします」

『『『可愛いよぉぉーーー!』』』

「…………」ヒキッ

 

夏樹が自己紹介した途端、クラスの男子ほとんどが発狂しだした。ヤバイ、キモい、ウザイ。三拍子揃ってしまった。夏樹も顔を引きつらせて硬直している。

次、遊星。

 

「天田遊星で~す。よろしく~」

『『『可愛いよぉぉーーー!』』』

「えっ?」

 

また野太い合唱。なんで全く同じ反応をするんだこいつら。遊星は男だよ。

 

ラスト、俺。

 

「佑野春真です。1年間よろしく」

『なんだ、男か』

『お呼じゃねーんだよ』

『さっさと消えろ』

『というか爆ぜろ』

「こいつら……!」

 

自己紹介をした途端浴びせられた罵詈雑言。俺だけ反応違いすぎだろ。真面目にウゼェよこいつら。

その後も自己紹介は続き、あとは坂本だけとなった。

 

「それでは、次の人」ガラッ『すい…ません。遅れちゃいました……』

 

先生が坂本に自己紹介を促したその時。1人の女子生徒が息を切らしながら教室に入ってきた。

その女子生徒は、長く綺麗なピンク色の髪をしていて、幼さを残した整った顔立ちをしていた。転校してきた俺でもわかる数少ない人物。彼女の名は姫路(ひめじ)瑞希(みずき)。俺の――――――想い人、だった人。

 

「み……姫路」

「佑野君……?」

 

『何だ?どういうことだ?』

『よもや、あの転校生美形なだけではなく、我々のアイドル姫路嬢と親しい関係なのか?』

『そうなってしまった以上は仕方がない』

『『『我々が裁きを下すしかないな』』』

 

周囲から視線を感じるが無視。

 

「佑野……君っ!」

『『『「なぁぁぁぁっ!?」』』』

 

何か抱きつかれた!何で!?どうして!?訳がわからない!でも、

 

「悪く…ない……」

 

柔らかい……。いい匂い……。可愛い……。――――――はっ!殺気!?

首だけを使って周囲を見回すと、Fクラスの野郎どもがどっかの亡霊みたいになっていた。

 

『知り合い、と言うだけならまだしも』

『かなり親しい仲のご様子』

『ましてや抱きつくなぞ以ての外』

『その身をもって罪を償え』

『『『裁きを受けよっ!』』』

「遊星頼んだ!」

「おっけ~」

 

いきなり飛びかかってきた亡霊どもを遊星に任せて、姫路に向き直る。

……大きくなったんだな。色々と。

 

「とりあえず離れてくれ」

「嫌ですっ」

「いや、でもさ……」

「心配したんです」

「…………」

「すごく、心配したんですよ……?」

 

目から涙をこぼしながら姫路は俺に言ってきた。

返す言葉もない。姫路が言ってることは俺の過去のこと。忘れたくても忘れられない過去のこと。姫路の前から急にいなくなってしまったこと。謝ってどうこうなるものではないことはわかっているが、謝らないとならない。

 

「すまなかった……」

「……もう、どこにも行かないって約束してくれますか?」

「もちろん」

「じゃあ、許してあげます」

 

フフッと笑って俺から離れる姫路。不謹慎だが、ちょっと残念。

 

「こっちも終わったよ」

「ご苦労だったな」

「いやいや、ハルのためだから」

 

『……話進めませんか?』

 

福原先生のつぶやきは誰にも聞こえることはなかった。

 

 

 

~閑話休題~

 

 

 

先程の騒動も終わり、今は全員が席についている。……野郎どもがこっちを睨んできているが。

 

「それでは、坂本君。あなたが最後の1人ですよ。クラス代表ですし、前に出てはどうです?」

「了解です」

 

スッと立ち上がり、教壇に向かって歩いていく。教壇に辿り着き、口を開いた。

 

「Fクラス代表の坂本雄二だ。代表でも坂本でも好きなように呼んでくれ」

「じゃあ、ゴリラで」

「……皆、この教室の有様を見て欲しい」

 

無視された。酷い。

教室の有様って……廃屋のこと?

 

「Aクラスは個人エアコンにリクライニングシートらしいが――――不満はないか?」

『『『「大有りじゃあぁっ!」』』』

 

この時、Fクラスの全員の心が始めてひとつになった。

 

「そこで、だ。この状況を打開するため……」

 

坂本はひと呼吸ため、

 

「試験召喚戦争を仕掛けたいと思う!」

 

戦争の引き金を引いた。




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