「しっかりしろ、まだ可能性は多分に残されている。」
ファンタジー世界で異能の才能がない一般人なのはまだいい、でもその異能に触れてその異能から抜け出せない状況に陥ってしまってるのはご了承頂けない。
何か日本語おかしい気もするけどまあいいや...
で、まだ可能性があるのか...それは気になるなぁ。
「どんなのですか?外部から強化魔術をかけるとか?
それとも一度神秘と自分を引き剥がすとかですか?」
でも魔術回路?のない私には使役魔術が使えない筈だしそれはないか...
「その通りだお前から神秘を引き剥がす、お前が浸っている神秘を顕現させ安定化させる。」
マジすか...
「でも使役魔術が使えないですよ俺、魔術回路がないので。」
「説明は省くがお前の浸っている神秘の本質を言う、その神秘はお前自身だ。」
...意味分からん
「どういう意味ですか?」
「いくら無数の神秘に影響を受けようが、本質はお前自身なんだ。」
俺が受けた神秘に影響されて、自分自身?が神秘?になって自分自身に蝕まれてたって事かな。
「つまり俺の浸っている神秘は、神秘に触れた自分自身って事でいいんですかね。」
「その通りだ、自分自身を使役する必要はないだろう?使役魔術は必要ない。」
ん〜それ使役魔術必要じゃね?
俺→俺の神秘
ではあるのだろう、ただ神秘は俺じゃない筈だ。
俺の神秘→俺
ではない...
「おかしくないですか?俺の変異?したモノは俺であるかもしれないですけど、俺の変異した神秘?は俺ではないですよね。」
「...このままでは何も進まないからな、一度試してみるといい。」
「エッ何言ってんだオッサン...」
「魔術回路があろうがなかろうが、一度お前自身から神秘を引き剥がさなきゃ何も先に進まない。」
確かにそれはそうだね...うん...
「なるようになれやぁ〜...」
自棄だ、もうどうにでもなれ。
「概念は多くの人に信じられる事で安定する、だがお前の神秘はどういった概念か分からない。
今からどのような神秘かを調べる時間はないだろう、未知の概念を定義するだけで短くても数年はかかる。」
「じゃあ詰みじゃないですか」
ここで終わりじゃないだろう、続きは何だろうか。
「現行の人類の理解不能な存在を人類の常識内の名称で形容して、取り扱い可能な範囲まで対象のスケールを押さえ込むんだ。
お前の神秘は存在Xという未知の概念だが、例えば精霊妖精魔物の様なモノとして形容するんだ。」
なるほど...例えば自然という概念から妖精にするみたいな?そんな感じなのかな...
「なら俺の神秘をどういう概念として顕現させるんですか?」
「...そうだな、名が知られていていながら人類の敵ではない存在が好ましいだろう。」
俺には魔術回路がないらしいから隷属させる事はできない...人類に友好的な超常的存在か...
神は変なの引いたらその瞬間に終わるし、精霊妖精魔物は人間と根本的に違うから駄目だ...悪魔か天使だな。
悪魔は対価さえ払えば裏切る事はないだろう、だが不安要素が大き過ぎるから消去法で天使しかない。
大丈夫だ、一般的に天使は人に優しい存在だ。
「天使とか?」
「それがいい、よく神秘を勉強しているな。」
そりゃ神秘漬けになるまで勉強したからね
オッサンが一度部屋を出て、ナイフと変な魔法陣の描かれた台紙?を持ってきた。
「少しチクってするぞ〜」
「おい待て待てオッサン死ぬぞ俺!!」
手の何か太い血管を切られた、痛い。
「安心しろちゃんと止血する」
...ならいっか、まあ止血するなら死なないだろう治癒魔術が使えるんだろうな。
手首が切られ滴る血が何かの魔法陣?魔術陣?に反応し、その中心から一つ目六本足のナニかが現れた。
熾天使だよなこれって...あれ何で最高位の天使なの手に負えなくない?
「...コレ俺の手に負えますか?」
「何とかなるだろ、期待しているぞ。」
期待って何でしょうね...てか早く止血してほしいんだけど...
おい何でバケツを持ってきてるんだアホ
「ねぇ何でバケツ持ってきてるんですか?」
「何でって...それほど神秘に浸り強い魔力を持った人間を逃す訳ないだろう?」
...ゑ?
「...あ〜死ぬ前に止めて下さいよ?」
「何を言っているんだ?」
魔術師ろくでもない...ああ終わりかぁ...
そして完全に意識が落ちた時...あの時にまで戻った...
理解した、自分の転生特典を。
「これ...死に戻りだ...」
「何言ってんの麗、朝ごはんできてるわよ。」
「あっうん」
何か涙が...人の声を落ち着いて聞いたのも顔を見たのも文字を見たのも久し振り過ぎて...
最低限の知識を知る事はできた、大丈夫だいずれ俺はこの地獄から抜け出せる。
時間はある、いつか幸せになれる。
大丈夫だ、最後には俺はハッピーエンドを掴む事ができる。
そして美少女を連れ帰って嫁にして愛でる!!夢が広がりング!!