どうやら俺のブルアカにドラゴンエンジンが搭載されたみたいだ。   作:スーさんFDP

23 / 43


どうも連日投稿です。

今回は前回の後書きでもあった給食部と美食研究会です。

少しずつ、お気に入りも増えてきて、嬉しいです!!

それではどうぞ!




第10話「フウカ 閃く!」

 

 

 

 

 

“・・・・・!!”トンッ!

 

「せ、先生・・・」

 

“・・・・・・!!!”トンッ!

 

「そ、そんなに怖い顔で力まなくても・・・力を抜いてっ」

 

“今、真剣なんだ。話かけるな!”

 

「は、はい・・・」

 

 

ここはゲヘナ学園の給食室。

厨房では、先生が似合わないフリフリのエプロンを着ながら、タマネギをエンコでも詰めるかの如く、そっと力強く切っていた。

 

傍にいた給食部のジュリもフォローしようと声をかけるが、余りの気迫にたじろいでしまう。

 

どうして、先生が料理を作っているのかというと・・・

 

 

時間を少しだけ遡る。

 

 

 

 

『え、料理を教わりたい・・・ですか?』

 

モモトークにて連絡を送り、頼みがあるということで承諾したジュリは先生の言葉に小さく驚いて声をだす。

 

“ああ、いつもシャーレではワカモやアツコがごはんを作ってくれていてな・・・住んでる建物が一緒とはいえ、作らせっぱなしも悪いし・・・ここらで、一つ自炊を覚えようとな・・・”

 

『なるほど。それはとても良い事ですね♪でも・・・私で、良かったんですか?』

 

“ああ・・・ジュリのダークま・・・化学兵・・・料理も前に比べて、ある程度制御出来るようになっただろ・・・それに前に食べさせて貰ったジュリの肉じゃがは絶品だったからな・・・あれを教えて貰えないかと・・・”

 

『ふふっ♪もちろん断ることなんてありません♪先生にはお料理のこともフウカ先輩のことでもお世話になっています。是非教えさせて下さい♪』

 

 

 

場面は先程の料理中に戻る。

 

 

 

「後は、砂糖、醤油、塩を少々とで味を調えていきます。」

 

“一気にやらなくて良いのか?”

 

「慣れているならともかく、初心者はレシピの通りに味付けして、味見して味を調えた方が失敗しません。ですので、毎日とは言いませんが、普段から作り慣れてからにしましょう♪」

 

“なるほど・・・”

 

ジュリの教え通りに調理を進めていく先生。

少しずつだが鍋から良い匂いがしてくる。

 

“うん、良い味だ。ジュリ、どうだ?”

 

「はい、あ~む・・・もぐもぐ・・・はい!出来ました!」

 

味見の為にナチュラルに箸でにんじんをジュリにあ~んする先生。

ここに他の生徒が居なくて、本当に良かったのである。

 

「先生、タッパーを用意しましたので、是非持ち帰って下さい。」

 

“ああ、ジュリ、どうせならフウカにも味見させたいから少しだけ残したいんだ。”

 

「そう言えば、私を頼っていただいたことは嬉しかったんですけど・・・フウカ先輩には何で頼まなかったんですか?」

 

“それが・・・モモトークには連絡入れたんだが、既読が着かなくてな・・・”

 

「ああ!そう言えば、仕入れの関係で忙しくしていたのを思い出しました・・・私はその時、厨房の清掃をしていたので、モモトークは見れたんですけど・・・」

 

“そうだったのか・・・おっと、そろそろ帰る時間だな・・・ジュリ、今日はありがとな・・・”

 

「いえ♪私も先生とお料理出来て楽しかったです♪また今度お料理したくなったらお声掛け下さい。あ、あとフウカ先輩にも♪」

 

“ああ・・・そうだな・・・”

 

ジュリは笑顔一杯で先生を見送るのであった。

 

 

 

そして、少し時間が経ち、ジュリが厨房で給食の仕込みをしていると、フウカが大きな荷物を小さい身体で運びながら、戻ってきた。

 

「ああ~~重い~~ジュリ~~手伝って~~」

 

「ああ、はい!今回もたくさんですね!」

 

「うん、中々良い野菜で形が悪いって事で、安く仕入れられたよ・・・あれ、この肉じゃがは?」

 

フウカとジュリが野菜を運んでいる時に厨房内の上にぽつんと肉じゃがが載った皿が一皿、ラップが掛けられて、放置されていた。

 

「ああ、それは先程先生が作っていった肉じゃがです。」

 

「え・・・」ボトッ

 

ジュリの言葉を聞いて、持っていた野菜の入った段ボール箱を落とす。

 

「あ、先生が部長にもモモトークを送ったって言ってましたけど・・・」

 

「う、うそ!!」

 

ジュリの言葉にフウカは慌てて、自身のスマホを取り出し、モモトークのアプリを開くと、そこには先生の送ったメッセージがあった。

内容を確認し、台の上にある肉じゃがに再度目を向ける。

 

「・・・う~~~私のバカ~~~!!」

 

「フ、フウカ先輩・・・気を落とさないで下さい~~」

 

「む~~ジュリ~~どうして言わなかったのよ~~」

 

「ふ、普通に私にだけのメッセージかと思ったんですよ~~ごめんなさ~い」

 

少し理不尽なフウカの物言いにジュリは涙目で謝る。

そんなジュリを見て、少し冷静になるよう心を落ち着かせる。

 

「はあ~~八つ当たりなんてして、ごめんなさい・・・私の自業自得なのに・・・」

 

「いえ・・・それよりも、その肉じゃが・・・先生がフウカ先輩のために残してくれた物なので・・・是非食べて、感想を伝えて下さい・・・」

 

「そ、そうね・・・」

 

ジュリの言葉を聞き、フウカは一皿の肉じゃがを前にして、ツバをゴクリと飲む。

 

一見普通の肉じゃがだが、これは大好きな先生が熱心に作った肉じゃがだ。

いつも作っている肉じゃがとは訳が違う。

 

少し緊張しつつ、箸でそっとジャガイモを挟み取り口元に持って行く。

 

「い、いただきます・・・」パクッ

 

もぐもぐとジャガイモを噛みしめると、程よい甘塩っぱさとジャガイモの柔らかさ・・・少しだけ形がいびつで、煮崩れをしているが・・・

 

「うん、美味しい・・・」

 

 

とても優しい味だ。

 

 

頬を小さく赤く染めつつ、先生の肉じゃがに太鼓判を押すフウカ。

 

 

「(いつも私の料理を食べる度に・・・俺の好きな味だ・・・って言ってくれた先生が作ってくれた料理・・・私の為の料理・・・)」※違います

 

フウカは先生の料理を食べて混乱しているのか、思い違いをしている。

 

そんな幸せな一時を過ごす中、嵐はやって来た。

 

 

「フウカさん!!お願いがあります!!!!」

 

「・・・・・・」スンー

 

幸せだった気分が一瞬で地獄に落とされた。

 

 

「実は新しい食材を手に入れましたの!!是非フウカさんに調理していただくて、急いで持て来ましたわ!!もちろん強制ではありません!!先生との約束なのでって・・・あら、お食事中でしたの?」

 

給食室に入ってきたのはゲヘナを代表する問題児である美食研のハルナ、アカリ、イズミ、ジュンコのいつもの4人であった。

 

「何・・・先生にあれだけ叱られたのに、また誘拐?」

 

「う、ち、違うもん!ゆ、誘拐じゃなくて・・・お願いだもん!」

 

フウカの先生のワードに怯えながら、言い返すイズミ。

 

「ふふ♪そうですよ。あ・く・ま・で、お願いに来ました・・・流石に先生をまた怒らせて、ジュンコちゃんがお漏らししてしまうことは避けたいですからね♪」

 

「ちょっと、漏らしてないわよ・・・ちょびっとだけよ」ボソッ

 

アカリがいつもの様子で喋るのに対し、ジュンコはいつかに起きた先生のお説教の事を思い出し、身体をブルブルと震えさせつつ、言い返す。

 

「・・・まあいいわ・・・丁度時間もあるし、これ食べ終わったら、付き合ってあげても良いわよ。」

 

「「「「!!!!」」」」ニパー

 

フウカの返事にニッコリと笑顔になる4人。

 

「わ、私だって、無理矢理じゃ無ければ、用事が無い限り、断らないわよ・・・但し、絶対に迷惑や破壊を無闇にしないこと!良いわね!」

 

「もちろんですわ♪」

 

フウカの言葉にハルナは元気の良い返事で返す。

 

「それにしても・・・フウカが作ったの?その肉じゃが?」

 

「え、違うわよ。」

 

ジュンコはフウカが食べている肉じゃがを指差しながら聞く。

 

「だよね!何かその肉じゃが良い匂いはするけど、具材の形が結構いびつだし!」

 

ピキッ

 

「お肉も切り方が少し雑だね?」

 

ピキッピキッ

 

「味は・・・少し薄味ですね・・」モグモグ

 

ピキッピキッピキッ

 

「ふふ♪誰の作った肉じゃがかは知りませんが・・・とてもフウカさんが口にするような物では・・・」

 

 

 

バンッ!!!!!!!

 

 

 

「「「「!!!!!!」」」」

 

 

ハルナがそう言い切った直後、フウカがテーブルを思いっきり叩く。

 

「・・・・・フ・・・フフ・・・アハハ・・・・・アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

 

「フ、フウカ・・・さん・・・?」

 

突然笑い出したフウカの様子が可笑しいことに気が付いたハルナは恐る恐るフウカの名前を呼ぶ。

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!・・・・・・」

 

「えと、フウカ・・・大丈ぶっ!!!!」

 

「「「ジュンコさん(ちゃん)!!!」」」

 

フウカは心配そうに近づいたジュンコの胸ぐらを掴み、厨房の方に投げ込む。

 

 

極「電子レンジの極み」

 

 

投げられたジュンコはそのまま厨房内にある電子レンジに頭事突っ込む。

そしてフウカは天使のような悪魔の微笑みで近くに立っていたジュリにこう伝える。

 

 

「ジュリ♪温めよろしく♪」

 

「ひいぃ!!はいぃ!!」ピッ

 

ジュリによって押された電子レンジはジュンコの頭を焼き切っていく。

 

「みぎゃっああ!!あぶぶぶぶぶ!!!!」チーンッ

 

「「「・・・・・・」」」

 

突然のフウカの奇行に言葉を失ってしまう3人。

 

だが、フウカの暴走はまだ止まらなかった。

フウカはジュリが電子レンジのスイッチを押した瞬間にカウンターに置いてあったジュリ特製虹色スムージーを手に取り、イズミの角を掴み、引き寄せてカンターに叩きつける。

 

「ぶへらっ!」

 

余りの痛みにイズミの鼻は真っ赤になる。

 

 

極「暴飲(ジュリ特製)の極み」

 

フウカはそのままイズミを自身の胸元に引きつけ、スムージーを口に突っ込む。

 

 

 

「んぐっ!!・・・・おいひ~~♪」ゴクゴク

 

が、ジュリのパンちゃんですら食するイズミではただただ美味しそうに飲み干してしまう。

 

しかし・・・

 

「はあ~~美味し・・・あれ、いた、イタタタ!!お腹が痛い・・・ぐふっ・・・!」

 

「イズミさんっ!」

 

今回のは特製スムージー・・・いくら味がどうこうでも、消化の早いスムージーがジュリ効果により急激に腸を刺激し、猛烈な腹痛を起こしたのだ。

 

「も、もうやめましょうフウカさん。こ、これ以上は!」

 

いつも余裕たっぷりなアカリも、この参上に慌てはじめ、フウカを宥めようとする。

 

「・・・・・」ガサゴソ

 

しかし、フウカはアカリの言葉に耳を貸さず、先程持ってきた野菜の入った段ボールから新鮮なネギを2本取り出し、カリステックの如く振り回し始める。

 

「くっ!こうなったら!」ガチャリ

 

アカリはフウカの暴走を止めようと、自身の愛銃である「ボトムレス」を取り出し、付属されているグレネードをフウカに向けて撃つ。

 

「ふんっ!」バシッ!

 

「ええ!!きゃあああ!」

 

グレネードはあっさり打ち返され、アカリの目の前で爆発する。

 

 

極「必殺剣・踊り猫」

 

 

「けほけほっ!まさか返されるなんてっ!みぎゃ!!!」モゴッ

 

爆風で視界が潰された中、アカリの口から喉に目掛けて細長い何かが突き刺さる。

 

「ごほっごほっ!!(ネギ!?)」

 

「ふっ!!」

 

フウカはアカリに向かって走り出すと、飛び上がりアカリの口に突っ込んだネギを避けて大きい胸を足場にして、後ろへ回り叩っ切る。

 

「げべっ!」

 

アカリはそのままの勢いで地面に叩きつけられ、ネギを口にいれたまま気絶する。

フウカはそんなアカリを冷たい目で見る。

 

「新鮮なんだからちゃんと食べてね・・・さて、最後はハルナ・・・あんたね・・・」

 

「フ、フウカさん・・・お、おち、落ち着いて下さい~」ブルブル

 

「ねえハルナ・・・何で私が怒ってるか分かる?」

 

「へ・・・えっと・・・先程の肉じゃがですか・・・?」

 

フウカの突然の質問にハルナは恐る恐る答える。

 

「そう。あれね、先生が作ってくれたんだ。」

 

「え・・・・・そ、それじゃあ、わ、私は・・・」

 

ハルナはフウカの言葉を聞き、ショック頭の中が真っ白になってしまう。

それもその筈、ハルナにとっても先生は心の底から思う大切な人。

 

そんな大事な人が作った料理をけなしてしまったのだ。

 

「うう・・・私は・・・なんて・・・」

 

 

極「先生流 抜刀術(ネギ)の極み」

 

 

フウカはショックを受けているハルナに向かって、なぎ払い、袈裟斬り、切り払いの順でハルナを斬る。

 

「・・・ああ、先生・・・ごめんなさい・・・」パタリ

 

斬られたハルナはここに居ない先生に向けて、懺悔を口にして気絶した。

 

「ふう・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」

 

フウカは重い息を吐き出すと、正気に戻ったのか周りで気絶している美食研究会に気が付く。

 

「え、何これ!!?? ジュ、ジュリ!?いったいどうして・・・!」

 

「ひええ!フウカ先輩が怖いです~~~」

 

ジュリが怯えながら、カウンターに隠れて、大きな鍋をヘルメット代わりにしてうずくまる。

 

そんなジュリの様子にこれは自分がやったのかと理解し、呆然とするフウカ。

 

「う、うそ・・・これ私が・・・ここにあるもので・・・食材と調理器具で・・・」

 

フウカは落ち着いて、先程の行動を思い返す。

 

調理器具による攻撃、食材を使った戦い・・・

 

「先生みたいな・・・すごい動き・・・・・・・・・閃いたっ!!!」

 

 

突如としてフウカの脳裏に浮かぶのは調理器具、食材を使っての戦闘術。

どちらも使いこなせているフウカだからこそ扱える戦闘スタイル。

 

 

フウカは「食道」スタイルに目覚めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、シャーレでは・・・

 

 

“ん?”

 

「どうした先生?」

 

ふと何かを感じたのか、先生はすっかり暗くなった窓の外を見る。

そんな様子の先生にご飯を食べていた箸を止め、声をかけるサオリ。

 

“いや・・・何かまた、とんでもないことが起きたような・・・まあ、いいか”

 

「へんへえ! ほのひくじゃが、ほってもおいしれふ」モグモグ

 

「ヒヨリ、食べながら喋んないで」

 

「そうですよ!ヒヨリさん!先生が私の為に心血注いで作ってくれたんです!よく噛みしめなさいな!」

 

“ワカモ食べてるときに椅子から立ち上がるんじゃ無い。ヒヨリも口元にごはん粒付いてるぞ”ヒョイ パクッ

 

先生はそう言ってワカモをたしなめると、ヒヨリの口元のごはん粒を取り、口元に放り込む。

 

「あああ~~~!!」

 

その様子を見ていたワカモが悲鳴を上げて、血涙を流しなら、ヒヨリを呪いそうな目で射貫く。

 

それを見ていたアツコがこっそりごはん粒を口元に付ける。

 

「ふふ♪」

 

「ん、アツコも口元にごはん粒が付いてるぞ」ヒョイ パクッ

 

「・・・サッちゃんなんか嫌いっ」ムー

 

「え、アツコ・・・なぜっ!!」

 

“どうだミサキ、美味いか?”

 

「うん・・・少し薄いかな・・・」

 

“そ、そうか・・・”

 

黙々と食べているミサキに料理の感想を聞くが、返ってきた返答に少し落ち込む先生。

 

「だからさ、今度はもっと美味しくなるんでしょ・・・」モグモグ

 

“ミサキ・・・そうだな、今度はもっと美味しいのを作ってやるぜ!”

 

「・・・ホント、暑苦しいんだから・・・」フフッ

 

「あーー!先生、私次はアクアパッツァを食べてみたいです!」

 

“なんだと?ピザの親戚か何かか?”

 

「先生。ヒヨリばっかりずるい。私も」

 

「貴方様!私だって作って貰いたいです!!」

 

「おい、お前達!先生にあまり我が儘言うな!」

 

“おいおい、落ち着けお前達っ”

 

 

先生はそう少し嬉しそうな表情で皆を宥めるのであった。

 

 

 

 

第10話「フウカ 閃く」 完

 

 

 

 





後書き


作者「まったく・・・子供の願いを叶えるのも楽じゃ無いな先生」

ミカ「そうだね♪それで、作者さん・・・ワタシノデバンハイツカナ?」

作者「そだね~~~・・・・・もうちょっと・・・」

作者の肩をガシッ!

ミカ「ダ~~メ~~~♪」グリグリ

作者「・・・ふう~~~あっちぜ待ってるぜ、先生ちゃん。」佐川風


ドゴンッ!!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。