ブルア廻戦   作:天翼project

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今回は原作237〜238話までの範囲でお送りします
本編の更新は今回で一旦休載、その後幾つか番外編を投稿して原作が進むまでまた暫くお休みとなります


人外魔境D.U.決戦─伍─

 

互いに満身創痍の末、予め取り込んでいた本来の肉体に空崎ヒナの肉体を上書きすることによって回復を果たしたKeyと、ホシノによる正面からの撃ち合い。

それを制して小鳥遊ホシノを葬ったKeyの前に降り立ったのは、次鋒を任されていた美甘ネルだった。

 

 

(…来たな!)

 

 

悠々と死地に降り立ったネルは、上空から落下してくる存在に気付き上を見上げる。

地上200mを飛来してきたネルの遥か上空から降下するのは、白い法衣を靡かせる不気味な仮面の者…無名の司祭。

肉体の損傷こそ回復したとはいえ疲弊した主の手を煩わすまいとネルを妨害しようとした司祭だったが…

 

 

(…!上からだと…?)

 

「約束だからね。悪いけど行かせないよ」

「…知らんな、何もかも」

 

 

「───神秘解放『スコルピウス』」

 

 

司祭のさらに上に姿を現したのは、新調した顔全体を覆うマスクを付けて掌印を結ぶアツコ。

ココナの秘儀を受けて転移してきたアツコは、『ネルとKeyを戦わせる』という約束を果たす為に神秘を解放し、結界にて司祭を捉え分断する。

 

地上では、そんなやり取りもどうでも良いとKeyが頭を搔きながらネルへと向かい合った。

 

「まったく、司祭も余計なお世話が過ぎるというものです」

「同感だなぁ、こちとら一番手譲る羽目になって随分と待たされたからな。まあその分いいものは見させて貰ったがよ」

「ふむ…?」

 

ネルの物言いに首を傾げるKeyだったが、まあいいとスーパーノヴァを構えてその砲口をネルへと向ける。

対してネルもまた愛武器である長い鎖で繋がれた二丁のサブマシンガンを構え…開戦の前に、1つ質問を投げかけた。

 

「なあ、Key。お前は最強に成ったのか?それとも生まれた時から最強だったのか?」

「…そうですね、どちらかと言えば後者かと。ただ前者もある意味間違ってはいないでしょう。愚かな名も無き神々が生み出した”Key”…私を制御できるつもりでいた彼の者達は、私を利用しようとそのスペックを盛りに盛り、そして私は彼の者達の想像を超えて成長し、制御を脱して見せた。実に馬鹿馬鹿しい話だとは思いませんか?」

「さあな、少なくとも今アタシはその馬鹿共に感謝してるぞ?ようやく念願叶ったんだ」

 

銃のグリップを握るネルの手に力が籠る。

ネルの感情の昂りに合わせて、電気の性質を持った神秘がバチバチと迸る。

それをKeyは物珍しそうに眺める。

 

「…とんだ変わり者ですね。小鳥遊ホシノのように私を倒したいから挑むのではなく、ただ戦いたいから挑んでくるなど」

「生憎様風変わりが過ぎて追われた身だからな。仲間と任務をこなすのも悪くなかったが…いつからか、どこからか、そんな仲間との間にも壁を感じるようになった。教えてくれよ、Key。強ぇってのは孤独なのか?それともこれはアタシの傲慢なのか?」

「贅沢なことを…傲慢と言えばそうなのでしょう。ただそれ以上に貴女は強欲らしい」

「?」

 

Keyの言葉がイマイチ理解出来ないのか困惑するネルに、Keyはスーパーノヴァの砲口に神秘を収束させながら1歩踏み込んだ。

それを見た途端ネルも嬉々として臨戦態勢に入り、獰猛に笑って全身から神秘を滾らせる。

 

「教えてあげましょう、来なさい。愚かな人の子よ」

「ハハッ、そう来なくっちゃな!」

 

瞬間、地を蹴って稲妻のように駆け抜けたネルは一瞬でKeyの目の前まで迫ると、スーパーノヴァの正面を避けつつ二丁のサブマシンガンを連射する。

それをスーパーノヴァの砲身を盾にして受け止めたKeyだが、ネルは銃を捨てると砲身によるガードの上から殴りつけてKeyを吹っ飛ばした。

それと同時に、砲身を流れた神秘(電気)がKeyに感電による追加のダメージを与える。

 

「っ…なるほど、悪くありません」

「そいつはどうも!」

 

ネルが駆け回る度にその軌跡に稲光が尾を引き、その速度によって光の尾は消える前に新たに引く光の尾と重なり合って、やがてそれが傍から見れば地を這う幾何学模様に見える程にネルの速度は加速する。

傍を通り過ぎる度に一当てしてくるネルに、Keyは受ける打撃の威力は大したことがなくともそれに付属する電撃によって着実にダメージを負っていた。

肉体の上書きによってホシノから受けたその時点での損傷は回復できても、ヘイローの損傷までは回復しない。

故に神秘の総量と出力が低下しているKeyでは、ネルの電気質の神秘には完全に抵抗出来ていない。

 

「電撃…神秘…酔狂ですね。戦いの為ならば己の死すら厭わないと?」

「じゃねぇと面白くねぇだろ?この前アツコが言ってたか…適度な博打なんてつまらないってよ」

「違いありません」

 

Keyを翻弄する裏で、ネルは自らの秘儀を解放していた。

秘儀の名は『幻獣琥珀』

その効果は術者の全身の細胞を神秘へと置き換え、ありとあらゆる神秘を使用する上での効率を最適化し、身体強化やその他神秘の関わる術の効力を最大限まで高める。

そして今のネルの肉体はそれそのものが神秘という不定形なエネルギーの塊と化しているが故に…

 

 

「…っ!」

「効かねぇよ!」

 

 

ありとあらゆる物理的な干渉をすり抜ける。

圧倒的な速度を誇るネルに、カウンターを行おうとKeyが振り抜いた裏拳はネルの肉体を通り抜けてダメージを与えられず、逆に顔を殴り飛ばされてしまう。

それに加え…通常の『幻獣琥珀』ならば以上の恩恵に留まるが、ネルはその神秘の特性により『幻獣琥珀』による恩恵の全てに電撃の性質が加わる。

ネルの神秘特性と相まって無敵とも思えるその秘儀だが…ただ1つ存在する大きなデメリット、それは神秘に置き換えた肉体の変化は不可逆であり、そして神秘というエネルギーの不定形さ故に時間の経過と共に肉体を構成する神秘は大気へと霧散し、やがて完全に崩壊してしまう。

故に、一度使えば中断も出来ず確実に死に至るのだ。

 

 

(…先程腕があの者の肉体をすり抜けた時、同時に電撃を受けましたね。殴られずともこちらから接触しようとしてもダメージを与えられない上にこちらだけが電撃によってダメージを負う…厄介ですね)

 

「…チッ、やっぱり小鳥遊ホシノとの戦いで出力が落ちてんじゃねえか…つまんねぇ…!」

 

 

命懸けの秘儀でネルがKeyを翻弄出来ている現状、しかしそれに不満を感じていたのは美甘ネル本人だった。

本来の、万全のKeyならばその莫大な神秘の総量と出力でアツコがしていたようにネルの電気質の神秘によるダメージを無視できていただろう。

だが小鳥遊ホシノとの戦いを経て大きくヘイローを損傷した今のKeyの神秘の総量は半分以下、出力も現在のネルを下回っている。

 

Keyとの本気の戦いを望んでいたネルにとって小鳥遊ホシノが残したKeyへの爪痕は余計なものだったが…だからといって今のネルの強さがKeyを上回っている訳では無い。

 

「そうですね…遊ぶだけの価値はあるようです。お粗末になりますが、しかと受け取ると良いでしょう」

「!」

 

片手間には片付けられない相手だと認めたKeyはスーパーノヴァの砲口にエネルギーを収束させ、放ったレーザーを自分毎回転して全方位を薙ぎ払った。

ネルはそれを上に跳んで回避すると、落下と同時に片腕を振り下ろし、それに合わせて放出された神秘が落雷のようにKey目掛けて襲いかかる。

Keyは未だ放出中のレーザーでそれを迎え撃ち───レーザーが雷を突き破ってネルを飲み込んだ。

 

「…っ、ぶねぇ!」

「これも透過しますか。なるほど…神秘そのものと化した肉体。何が効いて何が効かないか、試してみるとしましょうか」

「ハッ、やれるもんなら…やってみろ!」

 

レーザーを肉体の特性で無傷でやり過ごしたネルは、再び稲妻のように地を駆けてKeyへと殴りかかる。

それそのものが雷撃と化したガード不可の打撃を…Keyは敢えて手のひらで受け止める。

 

触れた手から電撃が走りダメージを与えるが、Keyは受け止めたネルの手を離さずに振り回し、ネルを地面へと叩きつけた。

 

「ぐっ…」

「殴って来る時そちらからは私に接触出来るようですが…その部分だけ簡易的な結界をグローブのように纏って実体化しているようですね。つまりその部分を掴むことは出来ると」

 

地面を転がされたネルは直ぐに起き上がると、神秘を放出することによる擬似的な雷での攻撃を行おうとする。

しかしそれとほぼ同時に、Keyはスーパーノヴァの砲口に神秘を収束させるとそれをネルへと向けた。

 

「”王女は鍵を手に入れ…方舟は用意されました”───光よ」

 

「チッ…はぁっ!」

 

ネルが放った雷撃、それをKeyが放った詠唱による簡易の儀式で効力を引き上げられたレーザーが突き破り───飲み込んだネルの右腕を消滅させた。

 

(…これが、小鳥遊ホシノを葬った…”神秘を分解する光”。今の私でもこれを食らったら消し飛ぶな…)

 

死路虚の適応から手本を得たKeyが放つスーパーノヴァを介したそれには、Keyの秘儀である分解の力も付与されている。

それは接触したあらゆるものを分解して消滅させ、そして如何なる保護や防御が成されていようとそれが神秘に由来するものである限り神秘ごと分解してその防御を無視してしまう。

全身の細胞が神秘に置き換わり物理的な干渉を受け付けない今のネルをもってしても、この一撃は致命傷となるだろう。

 

(…震えてる?このアタシが?武者震い…じゃねぇな。頭よりも先に身体が気付いちまったってことか。これが”恐怖”ってやつか?ハハッ…面白ぇ!)

 

自らの身体の震えに気付いたネルは、それが既に敗北を悟ってしまっているものだと分かってもなお、むしろ溢れんばかりの闘志という名の激情に変換し、より強く神秘を昂らせる。

 

「アタシを一撃で葬れる技があるってんなら…喰らわなきゃ良いだけだ!」

 

「その意気や良し、ですが…」

 

スーパーノヴァに捉えられないように常に駆け回り、速度と手数で圧倒しようと考えたネルは一撃離脱を繰り返し、ネルの速度を追い切れないKeyに一方的に打撃を加えていく。

Keyはそれを限られた出力の中での最効率の神秘による保護でダメージを最小限に抑えながらも、目が回っているのかと思うほどに視線を絶え間なく動かして少しづつネルの速度に慣れ始めていた。

 

「それがどうした、反応できたところで…撃たせねぇよ!」

「っ…」

 

しかしKeyからは詠唱で強化したスーパーノヴァのレーザー以外が致命打にならないネルは、Keyが詠唱しようとした瞬間に攻撃を加えることでそれを妨害する。

そして捉えられる前に離脱し、周囲を駆け回りながら次の攻撃の機会を窺う。

今の打撃を顔に打ち込まれたKeyは衝撃と感電の二重のダメージでよろめいて顔を俯かせ…

 

「”王女は鍵を手に入れ…”」

「っ!だから、撃たせねぇって…!」

 

Keyが詠唱を始めたのを見てネルはそれを妨害しようと迫り───

 

 

 

「『解』」

「!」

 

それに合わせてKeyが詠唱を中断し腕を振った。

そして放たれたのは物質の分解を引き起こす波動。

だがスーパーノヴァの出力と詠唱が付属しないそれに神秘を分解する性質はなく、その為今のネルに直接ダメージを与えることは出来ないが…Keyが狙っていたのはそのネルの足元だった。

 

「…っ!?」

(こいつ…地面を削って…!)

 

「”王女は鍵を手に入れ、方舟は用意されました”───光よ」

 

地面が消失したことでネルは地面にスプーンで抉るように作られた穴に落ち、大きく体勢を崩してしまう。

そこに詠唱を付属させたスーパーノヴァのレーザーが放たれて…ギリギリで直撃を避けたものの、今度は残っていた左手までもがその光によって分解される。

両腕を失ったネルはそれでも及び腰になることもなく、脚のみでKeyに攻撃を続けようとする。

 

「はて、一体何が貴女をそこまで突き動かすのでしょう?死も恐怖も枷にならない程に、まるで戦う為だけに産まれてきたようですね」

「そりゃこっちの台詞だ!知ってるぜ、テメェだって自分を二十の機器部品(モジュール)に切り分けて名も無き神々の時代から今の今まで生き長らえてきたんだろ?何がテメェにそこまでさせたんだよ!」

 

明らかに運動精度の鈍ったネルからの蹴撃をひらりと避けながら、両者は問答を交わす。

特にネルの質問は、名も無き神々の女王、Keyという存在の核心を突いたもののように思われたが…

 

「…実の所、私はその答えを持っていませんでした」

「…はぁ!?」

「言うなれば、言葉に表すことが困難な漠然としたもの。予感…とは違いますね。まあ、あの時代がつまらなかったというのは間違いないでしょう」

「そんなことで…お前はキヴォトスを終わらせようとしてるのか?」

「そうですね。当時は答えを出せませんでしたが…新たに目覚めたこの時代、天童アリスの内側での活動をもって、私は遂にその答えを得ることが出来ました」

「…それは?」

 

そこまで話して、ネルは一度攻撃を止める。

”神秘を分解する光”によって両腕を失い時間が経つと共に肉体が霧散して死に近付いている現状だが、それでもKeyの話はネルの興味を刺激した。

Keyはネルの自滅を待つ為に時間を稼ぐつもりもないのか、特に焦らすことも溜めることも無く次の瞬間にはそれに答えた。

 

「私は『ゲーム』がしたかったのです」

「…?」

「言い換えれば娯楽ですが、単に暇を潰すだけのものでも、単に命を奪い合うものでも無い。私自身が熱中できるような、困難を『攻略』するという娯楽…そうですね、それを言えば小鳥遊ホシノとの戦いは私が望んでいたものでした。あの無敵の秘儀を攻略する為にありとあらゆる準備と策を弄し、少なくともあの時点で私が出し切れる全てを注ぎ込んで勝利を勝ち取った。それは中々得難い経験です。ある意味小鳥遊ホシノが私に言い放った、『私が挑戦者(チャレンジャー)』だというのは間違っていなかったのでしょう」

「…今のお前にとって、アタシはその『攻略』する価値のある相手か?」

「さあ…その物理的な干渉を受けない性質は厄介そのものですが、少しばかり火力が足りていないと見えます。狡いことを言いますが、私が万全だったのならばただ防御に徹しているだけで特にダメージを負うこともなく勝手に貴女が自滅するのを待っていたでしょう」

「…そうかよ、なら───こいつはどうだ!」

「!」

 

Keyの言葉は確かにネルのプライドを刺激したが…逆境を楽しみ乗り越えようとするのが美甘ネルという人物であり、認められないのならば認めさせるだけ。

幾度となく加えた打撃はただKeyに感電による追加ダメージを与えただけではなく…その度にKeyの肉体に電荷を蓄積させていた。

 

そしてネルが放つのは、防御不可能、回避不可能な必中の雷撃。

対象の体内のマーキングを追って迸る為に、どれだけ表面を固く保護しようと雷撃は貫通して肉体を細胞から破壊する。

 

(さあ、どう防ぐ!)

 

「…」

 

それをKeyは───体内に溜まっていた電荷を右手の小指に集め、迫る雷撃をそこに誘導することによって小指1本を犠牲にする程度で凌いだ。

 

「っ!」

「これでも元がAIなので、電気の認識と操作には一過言あるつもりです。とはいえ確かにこれなら私でもまともに受ければ無傷で済まないでしょう…侮ったことは詫びますよ。ここからは今出せる本気で相手しましょう」

「…ああ」

 

溜めた電荷が雷撃の誘導と共に放電されリセットされたことで、今のネルにはKeyに対して致命傷を与えられるだけの手札を失くした。

また溜め直そうにも、神秘に置き換えられたネルの肉体の霧散は進みそれを十分に行えるだけの時間が無い。

故にネルはただがむしゃらに、残った時間の全てを特攻に使うことに決めた。

真正面から蹴りかかり、Keyは接触可能な攻撃部を受け止めることで頭部や内蔵へのダメージを防いでいく。

どれだけネルが猛攻を仕掛けても、最高速に慣れた上に両腕を失い動きに精彩を欠く今のネルの速度ではKeyの体術を上回ることは出来ず───その肉体が完全に霧散するまでの時間も残り少なくなった時、Keyは脚を掴んで止めたネルを地面に放り投げて転ばすと、遂に力尽きて身動きするだけの余力もないネルへとスーパーノヴァの砲口を向けた。

 

「…なあ、Key。お前はゲームがしたいつってたがよ、お前は強過ぎんだよ。お前が熱中出来るような相手、早々生まれてたまるかってんだ…小鳥遊ホシノみてぇな奴とは当分巡り会えねぇぞ」

「確かに、それは間違いでは無いのでしょう。ですが幾千万の歳月を生きていればいつか必ず現れることは小鳥遊ホシノの存在そのものが証明しています。ならばまたいつか私が攻略しようと熱中出来る相手を待つだけです。貴女は先程私をキヴォトスを滅ぼそうとしていると言いましたが、この世界そのものの攻略はその間に時間をかけて進めていくことにしますよ」

「…ハッ、飽きるだろ…」

「それが今の世界というものは面白いもので、力に頼る競い合いだけがゲームではないのですよ。それこそ端末1つのモニター越しに対等な条件で、対等な環境で闘志をぶつけ合うのもまた一興です。良い時代になったものですよ、暇潰しには事欠かない。この世界の全ての攻略を終えた後に何をするかはその時に考えるとしますよ」

「…そうか。アタシももっと楽しめば良かったのかね…」

 

 

 

「”王女は鍵を手に入れ、方舟は用意されました”───光よ」

 

「…ありがとよ」

 

何もしなくても自滅する自分を、わざわざ消耗が少なくないだろう技で葬ってくれることにネルは感謝を伝える。

そして放たれたレーザーがネルを飲み込んで…直線上に抉られたその跡には塵一つ残ることは無かった。

 

 

「…来ましたか。勝ち抜き戦もゲームとしては悪くない。ですが…」

 

 

Keyの見上げる先で天空に存在していた、無名の司祭を捉えていたアツコの領域が崩壊する。

その中で決着が着くことはなかったのか、お互いに大した損傷もなく健在のアツコと司祭が落下して───

 

 

 

「ホシノ先輩とチビメイド先輩の戦いは…絶対に無駄にはしません!」

「その意気だ、やるぞアリス」

 

それと同時に、期を見計らったようにしてアリスとカンナが戦場へと降り立った。

 

 

 

「フンッ…貴女に何が出来るというのですか、小娘」

 

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