MUGEN アーカイブ    作:わんたんめん

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絶望全員新キャラとかやっばぁ………


ブラックマーケットへ行ってみよう!

 

「ふーん、なるほどねぇ…………」

 

便利屋の子たちから聞いた情報を整理すると、彼女たちがヘルメット団を連れてこなかったのはアビドスを襲撃することとは別にヘルメット団の制圧が依頼されていたからだと言うものだった。

おそらくヘルメット団に対して反撃を始めたことから繋がりが露呈することを恐れた後ろ盾が口封じのために便利屋へ依頼した、というのが一番筋が通る。

 

「ってことはアビドスを狙ってる奴らとヘルメット団の後ろ盾は同じと見るのがいいってことか……………」

 

わかりやすくはなったが、うーん………可能性あるのがカイザーコーポレーションしかないとはいえ確固たる証拠がないとなんとも……………

あ、ちなみに便利屋の子たちは服が乾き次第帰ってもらった。そのまま帰すのもなんだったからシャーレのあるD.U近郊のコンビニのエンジェルマートから買ってきた2、3日分の飲食物を半ば押し付けてあげたけど。

ちゃんと領収書も持ってる。じゃないと後でユウカちゃんに色々言われちゃうからね。

 

「そういえばアヤネちゃん、前にヘルメット団が使ってた高射砲は通常では手に入れられないって言ってたけど、そういうのが手に入っちゃう場所とかある?」

 

「ブラックマーケットがあります。わたしもおそらくはそこから武器を仕入れているではないかと思っています。」

 

「ブラックマーケット……とっても危ない場所じゃないですか。」

 

「…………要は闇市ね。となると次の目的地はそこだね。」

 

そういえば最初シャーレに向かう時の騒動でユウカちゃんが不良が使っていた戦車はブラックマーケットで買ったどうこうって言っていた。そのブラックマーケットか。

反応していたノノミちゃんに聞いてみると様々な理由で学校をやめた生徒たちが集まり、連邦生徒会から認められていない活動をしている場所とのことだ。

ちなみにアルちゃんたち便利屋68も何度かそこで騒ぎを起こしているらしい。

なるほど、隠れ蓑にするにはもってこいってことか。何か証拠になりそうなものとかあればいいけど……………

 

「あ、それと先生。明日は利息の返済日なのでカイザーローンの回収車がアビドスに来ます。向かうのであればそれが終わってからでもよろしいでしょうか。」

 

「いいけど…………え?まさか現金なの?口座に振り込んでおけとかじゃなくて?」

 

「はい…………どういう訳か現金以外での返済を認めてくれないようなんです。」

 

…………なんーかきな臭くなってきたねぇ。まぁ、付け入る隙ができそうなら願ってもないのだけど。

 

 

 

 

 

 

 

『───先生、おそらくその銀行はまともではありません。』

 

「うーん、やっぱり?」

 

次の日の朝、現金を回収しにきたと思われる車を建物の中から遠巻きに見ながら電話相手の言葉に苦笑いを浮かべる。

その相手はユウカちゃんだ。昨日のアヤネちゃんの発言から何かきな臭い雰囲気を感じ、ミレニアムという学校で経理をしていてその手に詳しいユウカちゃんに報告ついでに聞いてみることにしたのだが………………

 

『口座への振り込みではなくわざわざ現金で回収しにくるなんて、その銀行が後ろめたい何かをしているとしか思えません。大方マネーロンダリング…………資金洗浄でしょうけど。』

 

よくわからないが、とにかく悪いことをしていることは確からしい。

 

『……………まさかとは思いますけど、アビドスが借りた先はカイザーローンとかじゃありませんよね?』

 

「よくわかったね。もしかしなくても界隈では結構黒い噂ある感じ?」

 

ユウカちゃんの問いかけにそう答えると電話口から深いため息のようなものが返ってくる。

どうにも前から界隈では悪い意味で有名らしい。いわゆる黒よりのグレーといった感じでスレッスレのところを平然と行っているため、絶妙に手出しがしづらいらしい。

 

「とりあえずはわたしたちが相手する奴の見当がつきそうだよ。ありがとう。」

 

『先生、一応忠告しておきます。先生がお強いのは重々理解してはいますけど、相手は企業です。どんな搦手を使ってくるかは未知数ですので、くれぐれも迂闊な行動は取らないことを薦めます。何が致命傷になるかわかったものではありませんので。』

 

「……………わかった、肝に銘じておくよ。」

 

ユウカちゃんとの通信が切れ、どこかか不安そうな面持ちを浮かべていた彼女のホログラムが消える。

彼女自身の心のうちが晴れたわけではないのだろうが、向こうには向こうでやるべきことがあるのだろう。

 

「さてと……………いつ出ようか?動くなら早いうちがいいと思うけど?」

 

端末を袖口にしまいながら見ているであろう人物に向かってそう声掛ける。

 

「うへぇー………もしかして気づいてた?ごめんね、盗み聞きするつもりはなかったんだけどさ。」

 

「気にしなくていいよ。とりあえずあの車行ったら行く感じでいいのかな?」

 

廊下の角から出てきたホシノちゃん。

多分わたし1人だけみんなから離れたところに行ったから様子を見にきたのかな。

相変わらずの警戒心の高さだ。それだけのことがあったんだろうってのは想像に難くないけどさ。

ま、こればっかりは彼女自身の気質から来るものだ。願うことなら年相応のものを見せてくれるとわたし的には嬉しいのだが。

 

 

 

 

「で、ここがブラックマーケットか。」

 

現金を持っていた車を見送った後、わたしたちは予定通りブラックマーケットにやってきた。

みてくれは露店の集まりだが、ガラの悪そうな生徒がわんさかいて時折銃声すらも聞こえてくる。

闇市なんて言われるブラックマーケットだが、ここは本来の意味とは離れて文字通りの闇の取引が行われていそうだ。

 

「しっかしマーケット(市場)だって言うのに中心辺りに来るまでまぁまぁ歩いたね。どんだけ広いのここ。」

 

『あはは………少なく見積もってもいくつか学園が入ってしまうほどの広さがあるので……………』

 

ドローンから聞こえてくるアヤネちゃんの言葉を聞きながら周囲を見ると、何やら値踏みされているような目線を向けられていることに気づく。

うーん、これはどこかでゆすられとかされそう。多分周りの連中より小綺麗な格好しているから獲物がやってきたとか思われてる?

まぁ、絡まれても返り討ちにするのは簡単だと思うし、どうとでもなる。なんなら確実にここにある程度詳しいだろうし、情報を得るために敢えてそうしてみるのも手だ。そう思っていると────

 

「うわああっ!?まずっ、まずいですー!!ついてこないでくださいー!!」

 

「そうはいくか!!待て!!」

 

どうやらお眼鏡に適ってしまった先客がいたらしい。

前方からかなーりおきれいな制服に身を包んだ子が不良に追われてこちらにやってくる。

 

『あれ………あの制服は………?』

 

わたしは初めて見るタイプだがアヤネちゃんは追われている彼女の制服に見覚えがあるらしい。

ふむ、助けた方がいいのかな。

 

「わわわっ、そこどいてくださいー!!」

 

「ん」

 

追われていることで前方への注意がおろそかになっていた彼女はシロコちゃんにぶつかり、尻もちをつく彼女と全く態勢が崩れた様子のないシロコちゃん。君結構体幹強いね?

 

「助けはいるかい?」

 

「いたた………え!?い、いいんですか!?」

 

「ま、袖振り合うも他生の縁って言うことだしね。」

 

尻もちをついた彼女に手を差し伸べながら立ち上がらせながらわたしの背後に下がらせ、追ってきた不良たちと対峙する。

 

「なんだお前ら、どけ!!アタシ達はそこのトリニティに用がある。」

 

「わ、私の方は特に用はないのですけど……」

 

あー、これはこの子の誘拐が目的だね。見た感じかなり裕福そうな恰好してるし、だいたいこういうのはお金が欲しいのだろう。

…………誘拐なんかしていったいどこにお金を要求するんだろうね。ご両親、とか正直大人の人間を全く見かけないキヴォトスじゃいるかどうかも怪しいし………この子の学校とか?

 

『あ!思い出しました。その制服、キヴォトスいちのマンモス校の一つ、トリニティ総合学園です!』

 

ふーん、キヴォトスいちのマンモス校か。なら期待値は低いだろうね。一生徒に対して身代金を払ってしまうようじゃ余計に不良たちから恰好の的になってしまうだろう。

この子が生徒会に近い人物とかでない限りね。

ということはこの子はここでわたしたちが守らないとひどい目にあわされてしまうということだ。

 

「そう、そしてキヴォトスで一番金持ってる学校でもあるなァ!だから拉致って身代金をたんまりもらおうってことよ!」

 

「拉致って交渉!なかなかの財テクだろう?」

 

そういうの財テクとは言わないとおもうなー。

まぁ、どのみち彼女たちの目論見が果たされることはないだろう。

 

「ん?」

 

背後に回り込んだシロコちゃんとノノミちゃんが不良たちを強襲。

目の前の獲物に目が眩んだかそれに気が付いていなかった不良たちはカエルがつぶされたような声と共にあえなく地面に寝かされる羽目となった。

 

「わたしが手を下すまでもないか。」

 

「あの程度でしたらわたしたちでも朝飯前です☆」

 

「あの、ありがとうございました。みなさんがいなかったら、学園に迷惑を掛けちゃうところでした……」

 

「それはそう、なんだけど。君、いったいここに何が目的で来たの?あんまりこういうところとは縁がなさそうな雰囲気だけど。」

 

「それは────このペロロ様のためです!!」

 

そういって追われていた彼女が取り出したのは、口にアイスを頬張っている────ううん、これぶち込まれているとかねじ込まれているっていう表現が正しいや。

ともかくはたから見ると拷問とかされているようにしか見えない白い鳥のぬいぐるみだった。

 

えぇ………なんなのその鳥……

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