「顔真っ赤じゃない?」
学校に着き、机に座った途端いつも通り朝の挨拶に来てくれた星街さんに言われた事だ。
確かに今日は体調が優れない気がするが、僕には3年間皆勤という小さな目標があるのだ。
ここの学校では卒業式の時に皆勤賞の生徒が名前を呼ばれることがあるので、特に成果も得られない僕にはビックチャンスな賞なわけである。
だから早退する訳にも行かない。
「もしかして、熱あるんじゃない?」
「......ないよ」
「声、ガラガラじゃん」
「.......ごめん少し寝かして」
「君、絶対体調悪いよね」
「..........」
「先生に言ってあげようか」
「.....いや、頑張るよ」
「キツかったらすいちゃんに言いなね」
「............」
心配そうな目で見てくれてる星街さんには本当に申し訳ないけど、会話する気もならないし、何より頭が痛い、体の節々も痛い。
「ほら起きて、ホームルーム始まるよ」
「....うん」
「起きれる?」
「.....大丈夫」
「訳ないよね、すいちゃんが手伝ってあげる」
「ごめん、ありがとう...。」
どんだけ僕の体は弱っているんだ。
ただ机に伏せただけなのにそこから上げれないって。
でも、市販の薬は家で飲んで来たし、時間が経てば体も良くなるはずだよね。
「ハックション!!!」
なわけなかった。
体調が良くなるどころか悪くなる一方だったよ。
いつも薬飲めば少しは楽になる筈だったのに今回の風邪はタチが悪いらしい。
なんとか、1~4時間の授業が終了し昼休み、僕は死んでいた。
朝よりも体調は悪化していて、遂には鼻水と咳まで出始めたのだ。
「ねぇ、流石に帰った方がいいんじゃないの?」
「.......後、2時間だから頑張る」
「さっきも先生に早退するかって言われたのになんで断っちゃうかな....。」
「......皆勤賞があるから」
「......なんでそんなに皆勤賞にこだわるの」
「それしか....僕を証明できないんだよ」
「証明...?君の何を証明するの?」
「......うーん、僕も人が当たり前に出来ることが出来るんだぞって言う証明」
「なにそれ、それだと君がまるで何も出来てない人間って言いたいって訳?」
「..........バカだしね僕。」
「それは同感かな。たかが皆勤賞の為にそこまで張り切って学校に行くバカでアホがいるし、普通は体調悪かったら学校に行かず大人しく寝てる。」
「.....ごめ」
「ちなみに謝っても今回は許さないから、自分の体を大切にしない君なんて嫌いだよ。」
星街さんを怒らせてしまったようだ、それはそうか、ホームルームから心配してくれてて声もかけてくれてたのに結局、相談もせずこの有様。怒られて当然か。
「先生。私、一緒に家まで行くので大丈夫です」
「そうか、星街。悪いな頼んだぞ」
「全然、家もかなり近いから任せてください」
「気をつけてな」
「はいありがとうございます。」
「.........あれ、なんで僕...こんな所に。」
「.......気がついた?君、昼休みに気を失ったんだよ」
「....マジか」
「家に着いたらまず寝て、起きたら軽く説教だから」
「.....心得ました」
人間って不思議だよね、さっきまで昼休みが始まったばっかりなのに、気づかないまま意識がスーッと無くなって目を開けたら星街さんの背中の上だった。
てか、僕女の子に背負われてる...情けねぇ..。
「....ごめん星街さん、重くない?」
「だから謝っても今日は許さないって言ってるでしょ。全然重くないね、野菜ばっかし食べてるからだよ、肉も食べろ。だから風邪もひく」
「.....はい」
一つ一つの言葉に威圧もあって棘もあって怖いし、気まずい。
それだけ心配してくれてるって事だよね、星街さんは....。申し訳ないなぁ。
「体調悪い姿見たら意地でも帰らせる。嘘なんてついたら....すいちゃん次、君に何するか分からないから」
「..........」
「......寝ちゃったか。.........あぁ、好きな人に1つでも嘘つかれただけで....こんなにも胸糞が悪くなるんだ......。」
僕の日常はまだ続く
気を失った時、すいせいさんはかなり焦って泣きそうになったそうです。
次、嘘をついてしまったら監禁された後襲われるかもしれない....。
続く....?
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面白かったので続き欲しい
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面白かったが様子見で何話か欲しい
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短編で
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もう満足