―異質― 日本国の有事防衛組織、その異世界を掻き回す重金奏《激突の編》 作:えぴっくにごつ
「――んん……」
それから超保は、長時間の贅沢な安眠を享受した後に、また緩慢に意識を覚ました。
「……あぁ、そっか……抜け出して、こっちに着いたんだった」
最初。これまでの数週間過ごして来た隊での生活環境とは異なる状況での目覚めに、少しの違和感を抱くが。
すぐに、数時間前のその隊での環境を抜け出し。このヴォイドの秘密空間に帰り着いて、
そのまま眠りに就いた事を思い出す超保。
そして寝ぼけ眼と意識のまま。
のっそりと体を起き上がらせ、自身をくるんでいた掛布団を体で持ち上げる超保。
「……ん?」
違和感に気付いたのはその時だ。
何か、自身を包む掛布団が妙に大きい感覚が在る。
いや布団だけに留まらず、自身の纏っていたTシャツやハーフパンツも、やけにブカブカで合っていない感覚が在った。
「――ぁ……あぁ」
そして超保は自身の身体に軽く視線を落とし。そして何かに気付いた様子で、納得の声を零した。
その超保の姿を、三人称視点で見る。
――そこにあったのは、一人の美幼女の姿であった。
外見年齢は10歳程、いやそれよりも低くすら見える。
人形のような美麗な白い肌。そしてまた人形のように可愛らしい、整った小顔。
その内には少し釣り上がった目尻の、可愛らしくしかし眠そうな眼が映える。
そしてその顔と瞳は、純白の頭髪で飾られていた。
髪型は毛先長めのフワッとしたショートヘアを、少しボリュームのあるツーサイドアップで結い飾っている。
ブカブカのTシャツから覗き見える身体は未発達のもので、わずかに膨らみ小丘を作る乳房が、いじらしく主張している。
そんな美幼女が、掛布団にくるまれ敷布団の上に、ちょこんと座っていた。
超保に代わり、そこに現れていた美幼女――否。代わってなどいない。
なぜならその美幼女の正体は――超保自身であったのだから。
超保は、女性性へと性転換することのできる体質の持ち主であったのだ。
そして明かそう。この性転換体質にあっては、超常に身を置く超保に限定されたものでは無い。
――彼等彼女等の住まう元の世界、地球では。性転換を可能とする体質の者は、珍しくない存在なのであった。
何か特定の状況の元に、あるいは任意に。その世界、地球の人々は性の転換を可能とする。
そのそれが、今にあっては睡眠中に発現作用し。超保は美幼女の体へと転換したのであった。
「寝てるうちに、変わっちゃったのか」
そんな自身の変貌を、視線を落として主観で確認しつつ、超保は驚くでも無くそんな一言を零す。超保にとって、それは最早日常的な事であった。
ちなみに肉体が10歳程の幼女に若返ってしまうのは、その体の先天的な特性であり、超保が自身で望んだものではない。「どうせなら健康的なナイスバディの美少女が良かったのに」と、超保はたびたびその自身のロリータボディを見降ろすたびに、思うのであった。
「くぁ……」
そんな驚異的な変貌現象をさておくように、超保はその変貌した美幼女の顔と声で、可愛らしく欠伸をし。
布団に再び潜り込み、枕に頭をうずめ直して、贅沢な二度寝を貪りに掛かろうとした。
「――はぁ~ッ。休憩~ッ!気分転換~!」
「んぇ?」
しかしそこへ。間延びしながらも高らかな声と同時に、部屋の扉が開かれて部屋に乱入者が現れた。
唐突に超保の部屋へと押し入って来たのは、一人の長い黒髪の美少女だ。
歳は17歳程か。
整った顔の中にキレのある凛々しい釣り目が映え、それが綺麗に切りそろえられたロングの黒髪に飾られている。
纏うは着崩された作業ツナギ。その胸元には、ワガママなまでの豊満な乳房の谷間が露出している。
そして、その作業ツナギは見覚えがある。それは、このヴォイドの秘密施設の創造主たる、亜回が先に纏っていたもの。
そう。美少女の正体は――性転換した亜回であった。
亜回もまた、性転換を可能とする体質者であった。
「と、いうわけで~……し~せい~♪エッチしよ~ね~♡」
その亜回は。その変貌した凛々しい美少女の顔を、しかしゆるゆるに綻ばせて。
作業ツナギを。その下に来ていた下着を放るように脱ぎ去ると。
超保の籠る布団へと、這い侵入して来た。
「えぇ~」
そんな、少し倦怠感のある声を零し返すは超保。
しかし超保の今の幼女の体は。次には布団内へと侵入して来た亜回に、易々と捕まえられてしまう。
そして布団の中で超保は、亜回のその太く豊かな脚に超保を座らせられると。
亜回の妙に器用な手際で、纏っていたブカブカのTシャツとハーフパンツを脱がされて、超保は生まれたままの姿へと剥かれてしまった。
「ふふふん♪相変わらずボクを誘惑する、エッチな悪い子ボディだ~♡」
亜回は怪しくそんな言葉を囁きながら、裸に剥いた超保の幼女ボディを無遠慮に弄り始める。
そう、亜回の目的は超保の体だ。
二人は、性転換して互いの体を貪り合う関係であったのだ。
「眠いんだけど~」
しかし超保にあっては。今は惰眠を、貪りたい欲望が優先しているため。そんな抗議の言葉を緩慢に上げる。
「だ~め~。試製は今からボクのおもちゃだから拒否権はありませ~ん♡」
しかし亜回はまた妖しい声で。そんな理不尽そのものな言葉を超保に囁く。
「基本的人権の侵害~」
「かわいい&エッチな見た目でボクをムラムラさせた事から、一部権利が認められませ~ん。よって試製はボクに好き放題されちゃいま~す♡」
めちゃくちゃな理由を並べながら。亜回はその豊満なボディの内に、超保の幼女体をすっぽり抱き込み、お構い無しに弄びこねくり回す。
幼女特有のぷっくりとした微かな乳房を愛撫し。幼女体系特有のイカ腹を撫で回し、果てにはその腕を超保の股間へと持って行く。
「んぁ……っ。眠いのに~……、んぅ……っ」
抗議の声をまた上げながらも、超保の口からは緩慢ながらも可愛らしい嬌声が零れ始める。
「ふふん♪エッチな声が出て来た♡ボクが満足するまで、逃げられないからね~♡」
そんな超保の耳元で、またくすぐるように言葉を囁く亜回。
そしてそれからしばらくの間。超保はその美幼女ボディを、亜回に徹底的に堪能される事となった。
――それから〝事〟を終えて。
睡眠からコンディションを回復させ、もしくは欲望を発散させた超保と亜回は。
今は先の多角形の部屋空間へと戻り、リクライニングシートに座して、二人で珈琲飲料を口にして休憩の一時としていた。
しかし、その姿は依然として、白髪美幼女と黒髪美少女のままだ。
そして超保は、亜回の膝の上に座らされてすっぽりと抱かれている。
おまけに、なぜか超保はその美幼女ボディをスクール水着で包み。亜回にあって競泳水着姿でその美少女ボディを飾っていた。
これは暴露してしまえば、亜回の趣味とフェチズムであった。
そして亜回はまた妖しくほころんだ顔を作り、空いた片手でスクール水着越しに超保のイカ腹を撫でまわして、またも堪能していた。
その顔はまさにご満悦といった様子。
「――んー」
一方、超保は。そんな自身の身を弄ぶ幼馴染を、しかしまるで気にしない様子で。
マグカップ入りのコーヒー飲料を啜りつつ、手元のデスク上にあるノートパソコンの画面を注視していた。
そこに映るは、いくつもの何らかのデータ。何らかについてまとめられた情報、資料の数々。
「大筋は制刻さんが言ってたのと同じか――異世界からの侵攻を防ぐために、先手を打って隊が送り込まれた、と」
超保が目を通すそれは、隊の異世界への転移現象に関わる全て。それらが簡潔にまとめられたものであった。
それらに目を通し。超保は隊に起こり、そして自身も巻き添えを受けた現象についての全貌を掌握した。
「――その元凶の人物の影響範囲は――自分等と比べると、限定的か」
続け、そんな言葉を零す超保。
それは、日本国隊を異世界に転移させた、元凶たる人物について言及するもの
超保と亜回は、その存在人物についてもその詳細を掴むに至っていた。
「うん――ボク等と違って、時空次元の掌握範囲は大分限定的だね。世界を20~30掌握してるくらいかな?まだ次元時空の概念に介入して、間も無いんだろうね」
超保の言葉に、亜回は推測の言葉で返しながら。
超保の頭に自身の顎を乗せて、今度は片方の指先で超保の喉元を可愛がる。しかし超保はまたも構わぬ様子だ。
「でも、そこで異世界からの侵攻の脅威を、ピンポイントで見つけ気付いたのは見所だね。ボクも、ちょっと近いうちに無力化して置かないととは思ってたんだ」
「要点を、的確に観測できてるっぽいな」
そして二人は、何かそれぞれ評する。あるいは推察するような言葉を紡ぐ。
「で、試製はこれ以降はどうしたいの?」
それから、亜回は眼下顎下の超保にそんな言葉で問いかける。
「抜け出しはしたが、何か気になって放っておけないな。自分等でも、もう少し色々調べておきたい」
「オッケー。じゃあとりあえず、観測ユニットを放っておこうか」
そして二人はそんな算段の言葉を交わした。
他作品ではすでにやってますがこのシリーズでは初めてのTSネタです。
やる機会を虎視眈々と伺っていました。
TSネタ大好きEPICです。
申し訳ありません。
他の中編作品の完結を優先するため、こちらはしばらく更新をお休みします。