デート・ア・サバイブ   作:亜独流斧

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ミラーワールドでの「真司」の部分を「龍騎」に変更しました。それに伴い、3話の同じ部分も修正してあります。今後はミラーワールドでの名称はライダー名で統一します。
あと、原作の龍騎では出口になるものが動いていた場合(例えば佐野が走る軽トラを追いかけながら変身してましたが、あれが脱出する場合だったとき)にどうなるのか描写されてなかったので、今回は独自解釈が少し入っています。


五河真司包囲網

ミラーワールドに入った龍騎を待ち受けていたのは、ソノラブーマと呼ばれるセミ型モンスターだった。ソノラブーマは、その腕の先に付いた大きな鉤爪を振り回して龍騎を攻撃する。だが、素早い剣術を駆使して戦う仮面ライダーナイトや、絶え間なく攻めてくる仮面ライダー王蛇との戦闘を何度か経験している龍騎に、なんの策も練らずに大振りの攻撃を当てようというのは土台無理な話だった。

 

『SWORD VENT』

 

「てやぁ!」

 

龍騎はソノラブーマの攻撃を躱しながら、ドラグセイバーで何度も斬り付けていく。セミ型というだけあって、そのボディは頑丈だった。だが、何度も攻撃を浴びせていくうちに、着実にソノラブーマにダメージを与えていた。

とはいえ、そう簡単にやられるつもりはソノラブーマには無かった。トドメを急いだ龍騎は、咄嗟にソノラブーマの放った催眠超音波を食らってしまう。

 

「ぐあああ!」

 

真正面から超音波を食らった龍騎は、体に力が入らない。そして鉤爪による追撃を食らわせられた。

 

「ぐっ!クソ…」

 

だが、そこでソノラブーマは勝利を確信してしまった。自分がなぜ龍騎の不意を突けたのか。もっといえば、龍騎に何故隙が出来たのか。彼はそこからなにも学んでいなかった。

ソノラブーマはトドメとばかりに、鉤爪を振り下ろす。だが、

 

『GUARD VENT』

 

ドラグレッダーの胴体を模した盾・ドラグシールドが龍騎に装備される。突如現れた盾に攻撃を弾かれ、ソノラブーマは戸惑う。そしてその隙を龍騎は見逃さなかった。

 

『ADVENT』

 

龍騎は契約のカードをドラグバイザーに挿入し、ドラグレッダーを呼び出す。呼び出されたドラグレッダーは連続で火球を撃ち出してソノラブーマを圧倒する。その猛攻に、ソノラブーマは逃げ出そうと背を向けるが…

 

「逃がすか!」

 

『STRIKE VENT』

 

「はああああ!」

 

ドラグクローを装備した龍騎の動きに合わせ、ドラグレッダーがより強力な火球を撃ち込む必殺技・ドラグクロー・ファイヤーが炸裂する。背を向けていたソノラブーマはこれを避けきれず爆散した。

 

「よっしゃ!」

 

 

 

 

 

「のわぁ!」

 

「「!?」」

 

突然の出来事に、戦闘を再開させていた少女や折紙を含む武装集団も動きが止まる。だがそれも無理はない。先程、鎧のような姿に変身し、剣の中に入っていった真司が、今度は元の姿に戻って剣から出てきたのだから。

 

「いったぁ~…やっと出られた…。時間切れで死ぬかと思った…」

 

真司がソノラブーマを退治してから数分が過ぎていた。にも関わらず、今になって出てきたのには理由があった。至極簡単、出れなかったのだ。

 

「ちょっと君!確かにオレの説明足りなかったけどさ。剣出しといてって言って、そこから入って行ったら、そりゃまたそこから出てくるってことだろ!振り回してちゃ出れないだろ!鳶一さんも!この子に攻撃したりしたら、そりゃこの子だって戦っちゃうだろ!」

 

真司は早口で説教を始める。ただ、それも仕方のないことだった。

 

 

 

 

 

ソノラブーマを倒した真司は、すぐさまミラーワールドを脱出しようとした。だが、入ってきた方向を見ても、出口が見つからない。

 

「あれ…あの子、約束忘れちゃったのかな…」

 

真司は首をかしげるが、そうでは無かった。直後に出口は見つかったのだ。…超高速で移動していたが。

 

「へ…?」

 

真司の口から間の抜けた声が漏れる。

 

「やっべ…そういやオレ、剣を出しておいてとは言ったけど…動かすなって言わなかった…」

 

と、同時にあることに気付く。

 

「ん…?てことは…さっきのモンスター、無理に倒さなくても出てこれなかったんじゃ…。ていうか、出てきたのオレのせい?」

 

とはいえ、過ぎてしまったことを考えるよりも、目の前の問題に取り組むのが先であった。

それから数分間、真司は剣を追いかけたり、他の出口を探したりしてみたがあえなく失敗。

 

「ちょ、ヤバいって!誰かあの子止めて!神崎!ドラグレッダー!誰か助けてくれよー!」

 

その日、ミラーワールドに真司の悲鳴が響き渡ったのだった。

 

 

 

 

 

 

「まったく!たまたま君がオレの近くに来たからよかったけど…もう喧嘩すんなよ!」

 

そう、真司が出てこられたのは本当に偶然、ご都合主義レベルの運の良さにすぎなかった。実際、真司が出てくる直前には肉体の粒子化が始まっていた。

 

「って、あれ?いない…さっきまでいたのに…」

 

そこで真司は、少女がいつの間に消えていることに気付く。どういうわけか、真司が文句を言うのに夢中になっている間に少女はいなくなってしまっていた。それだけでなく、なぜだか士道までいなくなっていた。

 

「あっれ~…おかしいなぁ…」

 

真司は二人が消えてしまったことに困惑しながら、周囲を何度も見回す。しかしその直後、真司の頭の後ろで「ガチャリ」という音と

 

「動かないで」

 

という折紙の声が聞こえたと思うと、次の瞬間には真司は包囲されていた。

 

「え?え?」

 

「五河真司、もう一度言う。動かないで。従わなければあなたを拘束しなければならない」

 

いつの間にか隣で武器を構えていた折紙の言葉に、真司はかつて誤認逮捕された記憶が蘇り、戦慄する。

 

「弁護士は北岡さん並みの腕で、でも北岡さんより性格のいいやつを!あ、でも北岡さんみたいなぼったくりは論外で!頼む!」

 

「何を言っているのよ君は」

 

「へ?」

 

いつの間にか真司の目の前には、先程真司に呼びかけていたリーダー格の女性が立っていた。

 

「え…と、おば…じゃなくてお姉さんは…?」

 

「なんか余計な単語が聞こえた気がするけど…まあいいわ。私は陸上自衛隊AST部隊隊長の日下部燎子よ。早速ですがいくつか質問させてもらいます。あの剣から出てきたのは何?見たところ、あなたは『プリンセス』自身でさえ気付かなかったあの化け物に気付いていたみたいだけど」

 

「プリンセス?」

 

「さっきの少女の姿をした存在のことよ。それより質問に答えて」

 

真司はこの状況を予見していなかった数分前の自分を呪った。本来なら、ミラーワールドについて関係の無い人間、ましてこちらの世界の人間に知られるのは避けたかった。だが、この状況では正直に答えるしか方法が無いのも事実であった。

 

「えっと、多分信じてもらえないだろうけど…あれはミラーモンスターって言って、鏡の中の世界に住んでいる奴ら…です」

 

真司の答えに燎子や周囲のASTのメンバーも驚愕する。

 

「鏡の中の世界!?プリンセスの能力じゃなくて?」

 

「はい。今日はたまたまあそこから出てきただけで、あの子は関係無いです。鏡になる物がある場所なら、どこでもミラーワールドと繋がってます」

 

「ミラーワールドにミラーモンスター…まさかそんなことが…」

 

ASTの隊員達がざわめく中、一人だけ冷静な折紙が口を開く。

 

「五河真司、あなたはさっきミラーモンスターが現れる前にすでに行動を起こしていた。それに、あの姿や、ミラーワールドに入っていったことといい、あなたは何者?そもそも、何故そんなことを知っているの?」

 

折紙の言葉に、騒然としていた場が静けさを取り戻す。

 

「え…と…それはその…」

 

折紙の言葉に、真司はどう答えるべきか分からず戸惑う。

いくら状況が状況でも、ライダーについて全てを打ち明けるわけにもいかない。加えて、まだ真司は包囲されたままであった。

 

「早く答えて」

 

折紙の言葉に真司は話さざるを得ない状況にあることを強く感じる。真司はこの状況を突破する方法を考えながら、仕方なくデッキを取り出した。

 

「それは?」

 

「これはカードデッキ。これを持っている人間は、ミラーワールドを覗いたり入ったりできる。それに、モンスターが出現した時も感じ取れる」

 

「あなたはさっき、それを構えて変身していた」

 

「ああ、これを使うと、変身して自分が契約したモンスターの力を借りることができる。オレはあの姿のことを仮面ライダーって呼んでる」

 

「仮面ライダー…」

 

と、そこで真司は一つのアイデアを思いつく。

 

「あ!?すみません、またミラーモンスターが…」

 

その言葉に燎子らASTの隊員達の表情が険しいものになる。

だが、それは真司の嘘であった。

 

「なんですって!?一体どこに!」

 

「あっちです、あっち!ちょっとどいて!」

 

そういいながら真司は走り出す。突然のことに包囲していたASTは動けずにいたが、真司が200メートルほど離れたところでようやく騙されたと気付く。

 

「待ちなさい!」

 

「ごめんなさい!でもオレ妹探しに来ただけなんですって!」

 

そう言って真司は振り切ろうと建物の残骸の角を曲がる。その時、真司の体が謎の浮遊感包まれた。

 

「え」

 

そして次の瞬間、その場から真司の姿は消えていたのだった。




おまけ
吾郎「どうすか…?オレの新作」
十香「うむ!ゴローの料理はいつ食べても美味しいな!」
吾郎「いえ…大したことないっす」

北岡「ま、確かにオレは金持ちで天才でカッコいいけど」
十香「そうなのか…秀一は凄いのだな…」
北岡「だろぉ?十香ちゃん話わかるね~」


士道「あれ?十香は?」
琴里「秀一のとこ。気に入られたみたいね」

お読みいただいてありがとうございました。ご意見、ご感想お待ちしています。
加えて、本編でのアイデアや、おまけで絡ませて欲しい組み合わせなどもお待ちしています。
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