「樫木 真…じゃぁ真って呼ぼっかな。」
“ギルド”そう呼ばれるところに案内されるがまま来た俺は、着くや否や三人に自己紹介をした。
ギルド内には昼間だというのに多くの酔っ払いに溢れ、想像するようなギルドというよりは居酒屋に近い感じだった。
「私はレイス、レイスホーリー。この街生まれの魔法使い。ここ最近は十王神話龍の討伐ばっかりしてるけどね…。」
レイスと名乗るその少女はそう言うとがっくりと肩を落として見せた。
「で、こっちにいる金髪の子がアリス、アリス・クリスティーナ。一応鍛冶屋の娘なんだけど、魔法も使える剣士ってところかしらね。」
そうレイスが紹介すると、アリスは軽く俺に頭を下げた。
「で、君は?」
レイスにそう言われた俺は、軽く自己紹介をすることにした。
「さっきも言ったけど俺の名前は樫木 真。 そのまぁ、魔法使いだとか剣士だとかってのはよく分かんないけど、夢を見ている奴を夢から覚まさせる能力はあるから~まぁ一種の魔法使いかな…?」
「へぇ~…変わった魔法使いね。是非とも研究させてほしい所だけれども、今の私たちの状況にはぴったりなのかもね。」
レイスがそう言うとユウキはコクッと頷くと、続けて話始めた。
「あぁ。真、実を言うと俺達のギルドに来た今回の依頼が夢を司り操る龍…幻夢龍なんだ。正直、戦闘方法も分からないが…真、君となら…!」
ん…?なんだ? 龍…? 戦闘…? ウィスキーの国とやってることは一緒なのか…?
「そ、その俺全く戦闘とか出来ないし、龍とか、ギルドとかあまり分からなくて…。」
「え、真はこの世界のこと、知らないの?GMの
「そ、そのさっきから何言ってるか…。」
俺が困惑している様子を見るとレイスは少しため息をついて、この世界についてつらつらと話し始めた。
「そう…じゃあこの世界について説明するわよ?まず、この世界は仮想現実…まぁ言っちゃえばゲームの世界。っていっても、普通のゲームと違うのは、リアルの世界には戻れないし、この世界で死んじゃったらそれまで。でも、唯一この世界から出る方法があって、それは十王神話龍って言う世界に鎮座する10体の龍をすべて倒すこと。今までで7体の龍の討伐には成功しているんだけれど、今回討伐しに行く龍が夢を使う攻撃をするらしくて…そこにあなたが現れたって訳。」
「は、はぁ…何とも呑み込めないが事情は分かった…。」
大したことは出来ないとは思うが、ウィスキーの件もあるし俺にもできるかもしれないな…。
「で、その龍との決戦の日はいつなんだ?」
「それが…明日なのよ。」
「明日っ…!?」
「けど、戦うのは私達だし、私たちが真に指示するからその通りに動いてくれればいいわ。」
「そ、そか。なら何とか動けるかもだな…。」
「あぁ、俺とレイスが基本的に動く感じになるとは思うが、そこら辺の話はとりあえず今夜の作戦会議で話すとしようか。」
ユウキがそう言うと、レイスもアリスもコクッと頷いた。自己紹介等も終わり一段落着いていたその時、ユウキが俺の身なりを見てよし、と口を開く。
「明日討伐になるわけだし、真の身の回りを揃えるとするか。」
そう言うと俺達はギルドを後にした。