ブラキさんの認識が高くなる回です。
ギルドナイトより本部へ
報告。
例のクエストよりハンターが帰還しました。
幸いにも死者はゼロ。怪我をした者達も今後のハンター生活に支障は無いそうです。
クエストの結果は失敗。ゴア・マガラは狩猟中に逃走。ブラキディオス亜種との戦闘中に奇妙なオーラを纏った飢餓イビルが乱入。安全性を考慮し、狩場から離脱。
クエストの断念を受け付けましたした。
…ブラキディオス亜種がブラキディオス亜種(?)になりそうです。
ハンターからの報告によると、このブラキディオスは途轍も無い進化を遂げた個体だと言う事が分かりました。
全三種類の粘菌。多種多様な攻撃パターン。通常種を遥かに上回るパワー。ハンターの用いる弾丸を"殴り返す"と言う今までに類を見ない反撃法。凄まじい脚力。ティガレックス以上の強烈な咆哮。粘菌ごとに存在する属性耐性。全状態異常攻撃と言うありえない攻撃。水属性と雷属性を同時に扱う希少性。そして"変化する"…いえ、"化ける"と言う力…。
どれを取っても亜種の枠に入りきらない存在です。
姿が酷似しているだけで、実は別の種類では無いかと疑う程の進化を遂げています。
よってこの個体に他のブラキディオスと区別するために、別の名称をつける必要があるかと。
追記:
ブラキディオス亜種の詳しい資料を同封します。
約十名のギルドナイト隊員が目を通している為、記載漏れや嘘偽りの無い事を保証します。
本部よりギルドナイトへ
了解。
報告。
ブラキディオス亜種を正式に亜種から外す事にしました。
亜種と言う括りを超えた存在である事を証明する資料の数々を見たお偉いさん方が、この個体を危険視。
見かけは色違いのブラキディオスに過ぎないのに、中身は別物。
そんな存在が居てはハンターの安全が守れないとして、急遽この個体に対しての狩猟を禁止しました。
今、色々と注目されるゴア・マガラを差し置いての異例の事態となります。
区別するための呼び方は以下の通りとします。
獣竜種:ブラキディオス目ブラキディオス科
名称:シュラノワール
別名:黒闘竜
名称理由:
通常種の戦い方を正規のボクサーとすると、この竜の戦い方はスラム街の賭けボクシングに酷似している。
毒霧(キノコ)、凶器(ヒレ)、反則技(トリッキーな攻撃)等である。
正規のボクサーは正々堂々のファイトを好むが、この裏ボクシングはそんな甘い考えは通用しない。
反則が当たり前。観客は血を好み、残虐なファイトになるほど金を貰える。
スラム街ならではの考えと戦いである。
もしかするとこの竜も同じかもしれない。
幼い頃に親を亡くし、餌が貰えず、自力で狩りを始めた。
生き残るためにどんな物でも喰らい、そして強くなっていく。
この様子は火山地帯での報告にも残っているが…詳しい資料はこの後に添付する。
戦う為ではない。勝つためではない。ただ生き残るために。
その考えもまた、スラム街に生きる人々のようである。
故に、黒闘。
生き残る為の闘いに正々堂々は求められない。
強さが全てである。
たとえやり方が汚くても、生き残ればいい。
地べたを這いずり回っても、生き残ればいい。
意地汚く、貪欲に、卑怯に、どんなに黒く汚れようと生き残ればいいのである。
この個体はそれを体現しているかのようである。
よって、この個体を『黒闘竜』とする。
追記:
この個体の区別の欄に、新たな種別を追加。
亜種、希少種、特異個体、剛種、覇種、烈種に続いて"近似種"を付け加える。
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古流観測隊より本部へ
報告。
突如として姿を消した黒闘竜が原生林に現れました。
現在の原生林には激昂したラージャン二頭が争いあっており、非常に危険な状態です。
…だったと言うべきでしょうか…。
太陽が半分程姿を見せた辺りでそれは姿を現しました。
地上は深い霧に覆われており、視界はあまりよくありません。
ですが、朝日に照らされて三つの影が浮かび上がっていました。
二つは猿に似た影、ラージャンの物。
一つは異形の影、黒闘竜の物です。
前回、未知の樹海で聞いた咆哮よりも更に進化したそれは、漂う霧を薙ぎ払い、大地を震撼させ、私の乗る気球を揺らすまでに至っていました。
…そこからの戦闘はあまりにも一方的な戦いでした。
払われた霧の最中にいたのは黒き竜。
排気筒、背中の甲殻より蒸気を吹き出し、目は紅い残光を引き、拳に宿る粘菌は真っ赤になった上に凝縮され、その様はまさに悪魔が如し。
咆哮により二匹のラージャンを吹き飛ばした"ソレ"は、一瞬の躊躇いもなくラージャンに向かって動き出しました。
未だに地面に落ちることなく飛び続ける一匹のラージャンをダッシュで"追い越し"、先回りした先で拳を振るったように見えました。
その先は…分かりません。
閃光と轟音が鳴り響き、思わず目を逸らしてしまいました。
もう一度望遠鏡を覗いた先では、ラージャンが黒闘竜に頭を掴まれて痙攣しているところでした。
…どのようにして頭を掴んでいたかは謎ですが…。
その後何らかの攻撃により絶命。
黒闘竜自身は殆ど動いていないにも関わらず、ラージャンの後頭部より衝撃波が飛び出ていました。
…謎です。
もう一匹の方はかなり警戒しており、すぐさま怒り状態に移行。
ラージャン特有のビームを繰り出しましたが、黒闘竜はそれをジャンプで回避。
ラージャンの後方に着地し、気配を読み取って振り返ったラージャンに向けて右ストレートを敢行。
ダッシュパンチとでも言うべきでしょうか。当たった後も攻撃の手を緩めず、そのまま突進。
崖に相手をめり込ませた所でようやく止まりました。
その後、その個体には止めを刺さずに、殺した方を引きずりながら霧に紛れて行きました。
生きながらえたラージャンは気がついた後に悲鳴を上げながら逃走。
根元から折れた二本の角を置き去りにして森に消えて行きました。
その後の二頭の行方は分かりません。
追記:
黒闘竜、強過ぎではありませんか?
古龍級生物二頭相手に一方的なリンチですよ。
それと詳しい戦闘の資料を同封しました。
攻略法、存在するのでしょうか…。
本部より古龍観測隊へ
りょ、了解。
報告。
本部は黒闘竜を正式に古龍級生物と断定しました。
龍脈の使用による物理法則の無視等、特殊な攻撃は行いませんが、その強さ故に挑むハンター達を規制するためだそうです。
正式に古龍級生物と断定、危険度を上げた上で黒闘竜の狩猟を解禁。
一般に公開して狩猟するハンターを増やしていくそうです。
追記:
黒闘竜に関しての観察を続行して下さい。
ギルドが改めて調査を行った所、黒闘竜の現れる先に黒蝕竜の存在がチラついています。
両者に何らかの関係性があるかもしれません。
黒闘竜並びに黒蝕竜への警戒をお願いします。
古龍観測隊より本部へ
了解。
観察を続行します。
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クエスト名:
卑怯上等!黒闘竜!
場所:未定
報酬金:1000000z
討伐対象:シュラノワール
依頼者:ギルドナイト局長
内容:
…今まで秘密裏に行われていた黒闘竜の狩猟が解禁された。
調査は未だに進展しておらず、わかった事は強大な力を持つことのみである。
かの竜は途轍も無い強さを誇る。
今の所住民に被害は及んでいないが、もし振るわれたとすればその被害は尋常では無い物となるだろう。
挑む者は気を付けるといい。
外見は砕竜と酷似しているが、その戦闘法は類を見ない進化を遂げている。
くれぐれも油断しないようにしてほしい。
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やったねブラキさん!強敵が増えるよ!
今回、近似種と言う項目を設けました。
特異個体でいいんじゃないかと思いましたが、改めて見ると特異個体で済まされない進化を遂げていましたのでこちらを採用しました。
ちなみに、ブラキさんの種族名、シュラノワールの意味は以下の通りとなります。
シュラーク(一撃)、+ノワール(黒)=シュラノワール
です。
今後変更する可能性がありますので、何か意見があれば感想にてお願いします。