チェンジリング・悪役令嬢と平民主人公の入れ替わり 作:julas
二学期。王都の学園はイベントで目白押し。
その中でも最初に催されるのが学園祭で各空き教室では各々のグループが準備に向けてごった返している。
学園での授業スタイルが各々が教科を選ぶタイプなのでクラス分けの概念は無く、故にグループ分け。
その中の一室、リオンやアンジェ達も翌日の開催初日に向けて準備中であった。
「どうだ似合ってるか? 変じゃないか?」
「バッチリ! 流石俺の彼女! 最高に可愛く仕上がってるぞ! 俺の見立てに狂いはなかった!」
「そ、そうか。リオンがそう言うのならそうなのだろう。ありがとうな」
アンジェがその身にまとっているのはメイド服と言うか喫茶店のウェイトレスの様な制服。
やや胸が強調されたデザインだが、豊かで立派なバストのアンジェにはとても似合っていた。そんなアンジェに向かいリオンは惜しみない賛辞を贈る。
「リオン~。お前彼女といちゃつくの少しは自重しろよ」
言いながら呆れとほんの少しの苛立ちが込もったような眼で見てくるのは級友のダニエルとレイモンド。
「何だよ羨ましがるぐらいならお前らも自分の彼女婚約者連れてくりゃいいじゃん。制服代は俺が持つし用意するって言ってんだからさ」
「お前なぁ、分かってて言ってんだろ」
「僕らの彼女たちは人込みは嫌だって、そんなとこに出るくらいなら部屋に引き籠って趣味に没頭するって、そういう子たちだって知ってんだろ!?」
リオンのグループでは喫茶店を催すことになりアンジェがウェイトレスの制服を披露してたところだった。
リオンに惚れ込み、また活動的なアンジェはリオンに請われるまま用意されたメイド服の様な制服に袖を通してみせてた。
だがリオンの友人の二人の彼女は先の会話からも分かる様に引き籠り気質で、求めに応じてくれるような子ではなかった。
「何だよ納得して付き合った子だろ? 愛人も亜人奴隷も連れて無くて最高だって言ってたじゃんかよ」
「そうだけど! 確かにそうだけどさ!」
「それでも目の前で見せつけられるとやっぱ羨ましいやら悔しいやらなんだよ!」
そう言って嫉妬やら悔しさが込もった視線を向けるとリオンは思わず勝ち誇った笑みを浮かべる。
そんなリオンの頭をアンジェが「コラ」と言いながらトレイで軽く小突く。
「リオンもあまり煽るんじゃない。スマンな二人とも。リオンも悪気は……まぁ、無いとは言わんがそこは私に免じて大目に見てやってくれ」
アンジェが苦笑気味に頭を下げると二人も「アンジェリカさんがそう言うのなら……」と引いて見せるのだった。
そんな二人の頬が僅かに赤みを帯びてたのを見逃さなかったリオンが口を開く。
「オイ、二人とも何照れてんだよ。お前らの彼女に言いつけんぞ」
「あ、リオン! お前なぁ!」
そうしてまた三人騒ぎ立てる様を見ながらアンジェが笑みを零す。
「本当に三人とも仲が良いな。同じクラスでそういう友達が居るのは少し羨ましいな」
「アンジェだって居るだろ……ってクラリス先輩は学年が違うし、オリヴィア様は公爵令嬢として色々忙しいからな」
「ああ。リビアにも一緒に今回の喫茶店やって欲しかったんだが学年代表とか実行委員やらで色々忙しいみたいだからな。こればっかりは仕方ないさ」
言いながらアンジェは残念そうに微笑む。
そんなアンジェが視界の片隅にあるモノを捕らえる。
「コレは?」
「ん? ああコレ? 看板と無料チケット付きのチラシ。明日から本番だから宣伝用にね」
「成程な。なぁ、コレ私が配りに行ってもいいか?」
「そうだな……」
言われてリオンは考え込む。
平民であるアンジェは入学当初は貴族だらけの環境の中での異物として嫌がらせの標的になっていたが、それも過去の話。
今では主にクラリスのお陰もありアンジェにそんな事する輩も居なくなった。
だがそれは表向きの話で、未だ心の内では認めていない生徒も多い。
果たしてそんな中、アンジェにチラシ配りを任せても大丈夫なものかと。
そんなリオンの心配を察してかアンジェが口を開く。
「大丈夫だリオン。確かにここの生徒達には色々嫌がらせも受けたが最近はそう言うのもない。勿論これはクラリスの姉御のお陰が最も大きいのは分かってる。それにな、あの決闘の日、最後に拍手で讃えてくれたようにここの生徒達だってそう捨てたものじゃないじゃないか」
言ってアンジェが微笑んで見せるとリオンも納得したように口を開く。
「分かった。じゃあチラシ配りはアンジェに任せるよ。それに男衆が配るよりアンジェみたいな可愛い子が配った方が宣伝効果ありそうだしな」
「任された! じゃあチラシ配りと宣伝に行ってくるよ」
そう言ってアンジェはリオン達に見送られながら看板とチラシを持って教室を後にしたのだった。
「チラシありがとうね。当日は是非とも立ち寄らせてもらうよ」
「ああ、私も君たちのクレープ屋にリオンと一緒に向かわせてもらおう」
「アハハ、本当にお熱いんだね。お互い学園祭頑張ろうね」
アンジェのチラシ配りは概ね順調であった。今もまた世間話に花を咲かせながら一枚手渡したのだった。
そして引き続きチラシを配り続けるのだった。
「やあ、ウチのグループでは喫茶店をやるんだ。無料チケットもあるので若しよければ来てくれないか?」
アンジェは新たに数人組の女生徒達を見つけたので声をかけた。だが返ってきた返事は辛辣なもの。
「ハァ? バルトファルトのやってる店なんか行くわけ無いでしょ。オマケに平民風情のアンタなんかの――」
「あ゙ぁ!?」
女生徒の悪態に思わずアンジェが低い声で返すと女生徒は「ヒッ!?」と小さく悲鳴を漏らし後ずさる。
最近ではすっかり丸くなったアンジェではあるがかっては危険人物の様に思われてたこともある。それを思い出したかのように連れの女生徒が宥める。
「やめなって! 前にこの子にちょっかい掛けた子がどうなったか知ってるでしょ!? 危うく火だるまにされかけた、って!」
「私は髪の毛燃やされた子が居るって聞いたわよ!?」
その会話を聞きアンジェは顔が引きつらせながら、そこ迄やったことはないぞと心の中で反論する。自身の話に尾ひれ背びれが付いてるのは知ってはいたが改めて耳にすると気恥ずかしいモノ。
「何よりこの子の恋人のバルトファルトは殿下達を纏めてぶっ飛ばすような奴だし、アトリー伯爵令嬢の妹分で、レッドグレイブ公爵令嬢とだって仲良いっていうし! この子自身も危ないけど、その周りは並の貴族なんか簡単に叩き潰せるもっとヤバい方たちなんだよ!」
「先の話だって伯爵家か公爵家が裏から手を回してもみ消したって噂も! 喧嘩売っていい相手じゃないんだって!」
女生徒たちが話し込んでる内に、最初に悪態付いた女生徒の顔がみるみる青くなっていく。
そんな様子にアンジェは事実との齟齬に頭を痛めつつも、青くなってる女生徒がむしろ気の毒にすら思えてきた。
「いや、リオンの力や姉御たちの家の力を笠に着るつもりはないから……。それに興味ない相手を無理に誘うつもりもないし。悪かったな時間を取らせてしまって」
アンジェが軽く頭を下げると女生徒達も頭を下げながらそそくさとその場を去って行った。
去り行く女生徒達を見送りながらアンジェは軽く溜息をつきながら思う。大分学園に馴染んだつもりでもまだまだだな、と。
「っと、気落ちしても仕方ない! 頑張って残りのチラシも配り切るぞ!」
そうして自分に気合を入れ直すアンジェの耳に「あの……」と声が届いたので振り返る。
「カーラ!」
そこに立っていたのは腰まで届く紺色の長い髪とスレンダーな体系の女生徒。
「久しぶりだな元気にしてたか――と、あの性悪の取り巻きやらされてるんだ元気か、なんて無神経だったかな……」
再会に思わず捲し立ててしまったアンジェに、カーラは驚いた表情を見せる。
「アンジェリカさん……私の事、覚えていてくれたんですか?」
「ああ、中々強烈な出会いだったからな。それより心配してたんだ。でもリオンに相談してもこういうのは家と家の事情とかもあって迂闊に首突っ込めないって言われて……それで。いや、そんなの言い訳だな。心配だと言っても口だけで、そんなの結局何もしてないも同然で――」
「そんなことない! そんなことないです……。私……そんな風に誰かから心配してもらったことなんてなくて……こんな優しい言葉……」
カーラは言いながら感極まったように言葉を詰まらせる。
「カーラ……」
アンジェはそんなカーラの肩に手を伸ばそうとすると、不意に仔犬の鳴き声のような音が耳に飛び込む。
何の音かと首を巡らせるとカーラが恥ずかしそうに頬を赤らめながら視線を逸らし、手で腹を押さえる。
その姿にアンジェはリオンから以前聞かされた話を思い出す。
それは憎々しい女――父の本妻の話。何かと些細な難癖をつけ罰と称して嫌がらせをされ、その中には食事を減らされたり抜かされたりと言った陰湿なものも。
若しかしてカーラもそんな仕打ちを受けているのでは。
思った時には既にアンジェの体は動いていた。
「ア、アンジェリカさん……?」
突如手首を掴まれたカーラは戸惑いの声を上げた。
「あ、その……わ、私は朝から学園祭の準備で忙しくてな。ろくに食事もとっていなかったので、小休止も兼ねて今から食堂へ向かおうと思うんだ。折角だから付き合ってくれるか!?」
アンジェが一気に距離を詰めて捲し立ててきたので、気圧されたカーラは思わず頷くとアンジェも笑顔で頷く。
「よし、じゃあ行こうか」
そうしてアンジェはカーラの手を引き二人連れ立って食堂へと向かったのだった。
食堂に入るとアンジェは手早く注文も支払いも済ませ二膳分のサンドイッチをトレイに載せテーブルに着席するとカーラも向かいに座る。
「あの……お代は」
「気にしないでくれ私から誘ったんだ。遠慮しないで食ってくれ」
言いながらアンジェは自分の皿から一切れ摘まみ頬張ってみせる。
アンジェにつられるようにカーラも「いただきます」と自分の前の皿からサンドイッチに手を伸ばす。
「そう言えば何か話があったんじゃないのか? いや、特に話すことなくて話しかけてくれたのでも一向に構わないのだが」
「あ、はい。実はバルトファルト男爵への取り次ぎお願いしたくて――」
「リオンに? 分かった。話は通しておくよ」
「え? あの詳しい内容とか――」
「私はこれでも人を見る目はあるつもりだ。前回のダンジョンと今回とで二度目だが君が悪い人間では無いのは分かるつもりだ」
言ってアンジェは笑みを向ける。その笑顔に思わず見惚れるカーラ。
「っと、もうこんな時間か。悪い、残りのチラシも配らないといけないから私はこれで席を立たせてもらう」
立ち上がりながらアンジェはサンドイッチを摘まむ。
「そういう訳だから食器の後片付けも頼まれてくれないか」
言ったアンジェの皿にはまだ半分以上もサンドイッチが残っており、カーラはその意図を察する。
「アンジェリカさん……」
「それじゃぁ。慌ただしくってスマンな」
「待って!」
立ち去ろうとするアンジェの服の裾をカーラが摘まむ。
「その……チラシ、私も半分配ります」
「え? いやそんなわざわざ……」
「お願い! 手伝わせて欲しいの!」
「そうか? ではお言葉に甘えさせてもらうよ」
言いながらアンジェはチラシを半分に分け手渡すと、受け取ったカーラはチラシを胸に抱き深く頭を下げる。
「そんな畏まらなくていいって。手伝って貰って礼を言うのは此方の方なんだから。ありがとうな。じゃあヨロシク。ではまた明日。待ってるからな」
アンジェが手を振りながら去って行くと、その背中をその姿が見えなくなるまでカーラは頭を下げ見送るのだった
その後自分の分と、そしてアンジェが残して行ってくれた分のサンドイッチを食べ終えたカーラは、空いた皿の前に頭を下げる。
空いた皿をトレーに載せカウンターに返すとチラシを手に中庭に向かうのだった。
「あ、あのバルトファルト男爵のグループで喫茶店をやるのでよろしければ来てください。無料チケットもついてますので」
カーラは宣言したとおりに中庭を行きかう生徒達にチラシを配る。
そうして配り続けていく中、とある一団に出くわしチラシを渡すのだった。
「そう言えばアンジェと男爵、喫茶店やるって言ってたわね。元より顔を出すつもりだったけど、まぁ良いわ。チラシありがとうね」
受け取りながら口を開くのはいつも通り取り巻きを引き連れたクラリス達だった。
クラリスがアンジェの事を愛称で呼んでたことからカーラは思い出し気付く。クラリスとアンジェがとても親しいという話は本当なんだと。
「あの、アトリー伯爵令嬢様ですよね? 申し遅れました、私、カーラ・フォウ・ウェインと申します」
カーラのフルネームを聞きクラリスの片眉が僅かに動く。カーラのこと何処かで見た覚えがあるかと思ったらオフリーの取り巻きかと気付き、僅かに警戒心が上がる。
「ぶ、不躾かと思うのですが、明日はなるべく男爵の喫茶店への顔だしお願いできませんか? 出来ましたら伯爵令嬢様か、取り巻きの方かどちらか常に……」
カーラの言葉に、クラリスは受け取った手元のチラシとカーラの顔を交互に見ながら暫し思案する。
最初オフリーの取り巻きと言うことで警戒心が首をもたげたが、目の前のカーラからは悪意や敵意は感じられずむしろ気遣いや心配の様なものさえ感じられる。
「分かったわ。アンジェは私の可愛い妹分だからね」
クラリスの答えにカーラは深く頭を下げる。
「ありがとうございます。あと、出来ましたらここでお話したことはご内密に……」
カーラは再び深く頭を下げると別の生徒にチラシを渡すべく去って行ったのであった。
その後もチラシを配り続け残り数枚になった時だった。
「カーラ! アンタこんなとこで何やってんのよ!?」
「お、お嬢様……」
怒鳴りつけ歩み寄るのは寄り親であるオフリー伯爵家の性悪令嬢。周囲に他の取り巻きや亜人奴隷を引き連れて。
「何コレ? チラシ?」
「あ、あの……御命令遂行を疑われない為に、と……」
「勝手な真似してんじゃないわよ! アンタは言われたことだけ黙ってやってりゃいいのよ! それより何、喫茶店? へぇ? 折角だから嫌がらせに行ってやろうかしら?」
性悪令嬢はカーラからチラシを一枚ふんだくると口角を上げ醜い笑みを浮かべる。
「そ、その事ですがお嬢様。喫茶店にはアトリー家の御令嬢もご来店されるそうです。無用な衝突避けるためにはお控えになった方が……」
「アトリー? アトリーがどれほどのものだって言うのよ!」
「いえ、ここはコイツの言う通りにした方がいいかもしれませんよ」
アトリーの名に普段だんまりな他の取り巻き迄声を上げる。
「クソがッ! どいつもこいつもアトリー、アトリーって! ウチと同じ伯爵家じゃないのよ!」
毒づきながらもオフリーの令嬢は理解している。当主が大臣をも任されるアトリー伯爵家は他の伯爵家とは一線を画す存在であることを。
「あそこの令嬢のクラリスだって私と同じ伯爵令嬢でどっちも婚約破棄された同士じゃない! それなのに!」
あのアンジェを巡っての決闘でユリウスとジルクが婚約破棄するならとその時ともに名乗りを上げたブラッドも決闘前に婚約破棄を済ませていたのだ。
ブラッドはオフリー伯爵令嬢の婚約者――今となっては元婚約者であった。
だが婚約破棄後の様相は双方異なっていた。
クラリスの方は一旦婚約破棄を撤回したうえで、ジルクの無礼に対し改めてアトリー家から婚約破棄を。
更にはジルクの無礼の詫びとしてユリウス王子が直々に出向きジルクに頭を下げさせた。それは王子がクラリスとアトリー家の顔を立てたともいえる行動。
また破棄後も新たに婚約を結ぼうと有力貴族からの見合いが引っ切り無し。
今回の騒動でアトリー家もクラリスもその名も格も全く落としてはおらず、むしろ上がった印象さえ。
対するオフリー家とその令嬢はと言うと、ブラッドからは顔を合わせることも無く詫びの手紙一つで済まされてしまってた。
またアトリー家の様に新たに婚約を結ぼうと名乗りを上げる家もない。
伯爵家の中であってもその格の違いを見せつけられたような思い。
それはオフリー令嬢に屈辱感と、更には逆恨みの様な怨讐を抱かせるほど。
「クラリスウゥゥ……! アイツばっか貴族の鑑とばかりにもてはやされて、その癖に平民と姉妹ごっこ!? 同じ貴族の私のことは歯牙にもかけないくせに! だったらいいわよ! アンタのお気に入りの妹分がメチャクチャにされた後嘆くがいいわ!」
言い放ったその顔は悪鬼の様に醜く歪んでいた。
そんなオフリー令嬢に向かいカーラが恐る恐る声をかける。
「お、お嬢様。やっぱりやめましょう空賊の罠に嵌めるなんて……キャッ!?」
諫めようとしたカーラに向かいオフリー令嬢の蹴りが飛ぶ。
「生意気にも準男爵家ごときの娘が伯爵令嬢の私に意見してるんじゃないわよ! コッチはね!あのダンジョンでコケにされて、決闘の賭けでも大損させられて以来ずっと我慢してきたけどもう限界なのよ!」
あの決闘騒ぎで多数の生徒がユリウス達に賭け大損してたのだが、オフリー令嬢もまたその例に漏れなかった。
「で、ですが……」
「何!? アンタ日和ってんの!? バルトファルトのクソ野郎は確かに強いわね。三下の雑魚空賊の数隻の船と十や二十の鎧程度じゃ相手にもならないかもね。でもねウチの空賊は、いえ空賊団はそんなチンケなヤツラとは格が違うのよ! 分かってんでしょ!?」
カーラからの返事はない。先ほどの蹴りを受け蹲ったまま、まだ痛みで立ち上がれないのだろうか。
オフリー令嬢はその沈黙を肯定と受け止めた様だった。
「フン! 分かったら言いつけた通りバルトファルトのクソ野郎を空賊に襲わせる罠に誘い出すのよ!? それと! 今後も身の程を弁えて素直に従う事ね! 潰されたくないでしょ、アンタもアンタの家も! 準男爵家程度、コッチがその気になればいつでも簡単に捻り潰せるってこと忘れるんじゃないわよ!」
言い放つとそのまま靴音を高く鳴らしながら取り巻きや亜人奴隷を引き連れ去って行くのだった。
「我慢の……限界? それはコッチのセリフよ……! アンタみたいな性悪にアンジェリカさんに手出しなんか……させないッッ……!」
オフリーの性悪令嬢が去った後俯きながらも言い放ったカーラの瞳には強い光が宿っていた。
学園祭編スタート。と言うか広い意味では空賊討伐編のスタート。
そしてカーラ再登場! というか本格登場。
カーラifの中断回が31話で、この物語の本格登場回もまた31話。
個人的に感慨深いものがあります。