チェンジリング・悪役令嬢と平民主人公の入れ替わり   作:julas

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45、冒険者の末裔

「あのクソ髭がァッッ! よくもカーラに手を!」

「落ち着けアンジェ!」

 

 ここはオリヴィアに宛てがわれた部屋。カーラが公国に人質として身柄を差し出す様子をリオン達はルクシオンの投影した映像で見守っていた。

 そしてゲラットがカーラに手を上げた様子にアンジェがブチ切れ部屋を飛び出し甲板に向かおうとしたのをリオンが止めたのだった。

 

「あんなの見せられて黙ってられるか! あんな奴らにカーラの身柄を――」

「カーラさんの想いを無駄にするつもりか!?」

 

 リオンの声にアンジェは目を見開き我に返る。カーラが何のために人質として降ったのか。ここで騒ぎを起こしたりすればその想いを台無しにしてしまう。それを思い出したアンジェは直後、悔し気に顔を歪ませ額をリオンの胸に押し付け声を上げる。

 

「うわあぁぁぁっっ!」

 

 リオンは、怒りと無念の声を上げるアンジェを抱きしめ宥める。

 

「堪えろ、アンジェ。カーラさんは俺が必ず救い出してやるから! 必ず!」

『カーラ。貴女の覚悟、しかと見届けました。私もその想いに応えましょう』

 

 想いを強く固めるリオン、アンジェ、ルクシオン。少し離れた場所に立つオリヴィアも窓の外の空一面に広がるモンスターを見詰めながら胸元に当てた手を握り締める。その瞳に強い意志を宿らせ。

 

 

 

 

 

 その頃、公国の旗艦の貴賓室。

 艦隊の指揮官、部屋の主として侍従やメイドを侍らせ堂々とした威厳を放ち座するは公国の第一王女ヘルトルーデ。

 齢の頃はリオン達と同じくらいだろうか。

 雪のような白い肌と対照的に、漆黒の艶やかな長い髪に漆黒のドレスと無彩色な出で立ちに、深紅の瞳の輝きがより鮮烈な印象を見る者に与える。

 その前に控えるはゲラットと彼に連行されるように連れられてきたカーラ。

 ヘルトルーデは溜息を一つ吐くと口を開く。

 

「王国から降った人質の子弟が男爵令嬢一人だけとは。あの船には確か伯爵家の令息令嬢も乗ってた筈では? 未確認ながら公爵令嬢が乗船してる可能性との話もあったと聞きましたが?」

「それは、その……ガセ情報だったのかも知れません! そうですとも公爵令嬢ともあろう者が乗ってれば、こういうときほど貴族としての気概を見せるべく名乗り出てた筈ですから! それに若し乗ってたのに名乗り出なかったとしたらそれこそ公爵家の名に相応しくないと貴族の面汚しと誹ってくれましょう!」

 

 言い訳する様に捲し立てるゲラットをつまらなさそうに見ていたヘルトルーデは視線をカーラに移す。

 

「面を上げなさい」

 

 ヘルトルーデの声に怯え俯いていたカーラがビクリと肩を震わせる。

 

「聞こえなかったのかしら?」

 

 カーラは恐る恐る顔を上げる。

 

「気に食わない目ね。怯えているように見えてその実、その瞳の奥に光を宿してる。この状況下でも絶望してない目ね」

 

 言われてカーラは思わず目を逸らす。時間さえ稼げればリオン達が何とかしてくれると信じてるが、それを悟らせてはならないと。

 

「それより、その顔はどうしたのかしら?」

 

 ヘルトルーデがカーラの顔の殴られた痕に対し疑問を口にすると、隣に立つゲラットが気まずそうに視線を逸らす。

 ヘルトルーデは侍従に目配せすると、側に寄ってきて事情を話す。その理由を聞きヘルトルーデはゲラットに呆れと軽蔑の込もった視線を向ける。そしてメイドを呼び寄せる。

 

「手当してあげなさい」

 

 ヘルトルーデに命じられたメイドの手当てを受けながらカーラは困惑気味に「ありがとうございます」と礼を述べる。

 

「勘違いしないで頂戴。貴族にあるまじき振る舞いに捨て置けなかっただけよ。公国の品位を貶める様な行いに」

 

 その言葉にゲラットは悔しげに目を逸らし、そんな顔にヘルトルーデは薄く笑みを浮かべる。

 このゲラットと言う男、王国の船でも尊大な態度で振る舞い如何にも嫌われ者といった感じであったが、どうやら公国の王女にもあまり良い印象を抱かれていないのだろう。

 カーラへの手当ても彼女の為と言うより、ゲラットへの当てつけだろう。

 そう察したうえでカーラは「御恩情感謝します」と述べる。

 

 

 

「ところで……カーラと言ったわね。聞けば貴女が連れ去られた時、誰も抵抗せずただ黙って見ていただけだったそうね? 何と薄情で気骨の無い者たちなのかしら。貴族として相応しくないわ。恥晒しもいい所ね。そんな連中に何を期待しているのかしら?」

「なっ……! ち、違いま――!」

 

 言いかけてカーラは口に手を当てる。船に残ったリオンやアンジェ、オリヴィア達を侮辱する様なもの言いに思わず反論の声を上げそうになったが、余計な事を言うべきでないと。

 

「何か言いたいことでもあるのかしら? まぁいいわ。何を企んでようと隠していようと無駄な事。それを思い知らせてあげるわ」

 

 ヘルトルーデの顔には冷たい笑みが浮かんでいた。そして側にいた侍従を呼び寄せ命令を下すと、生徒たちの乗る船に向けて使者が向かうのだった。

 

 

 

 

 

『公国の使者がやってきて勧告してきたようです。最初の宣戦布告の時間から一時間後の時間に攻撃開始すると告げて来ました』

「一時間後……。どうやら予定通りに進められそうだな」

 

 それは最初の宣言通りの事。だがリオン達が危惧してたのは前倒しにしたり一時間を待たずに攻撃が始まる事への懸念。

 特に誰も人質に名乗り出ないことに公国の使者が苛立つ様子はそのような事態への危機感を抱かせるものだった。

 だが人質として名乗り出た生徒が――カーラが投降したことで公国は最初に告げた一時間の猶予という勧告を守った形に。

 

「カーラ……」

 

 身を挺してくれたカーラを想いながらアンジェは胸に当てた拳を握り締める。

 

「任せろアンジェ。この時間はカーラさんが作ってくれたも同然だ。だから無駄にしない。そして絶対助けてみせる」

 アンジェを安心させるようにリオンはその肩を抱く。そして改めて決意を固め、その時に向けて準備を進めるのだった。

 

 

 

 

 

「バルトファルト、その姿! そうかお前も私同様、共にこの船に積まれた鎧で戦ってくれるのだな」

 

 パイロットスーツ姿のクリスはリオンを探し船内中駆けまわってたのだろうか。僅かに息を切らせながら語り掛けた。

 リオンが自分同様パイロットスーツ姿なのを見て納得したかのように頷いてるのに対しリオンは「何の事だ?」と首を傾げる

 

「そのスーツ姿、鎧で公国軍と戦ってくれるという意思の表れなのだろう?」

「確かに公国相手に一戦交える気構えだ。だがこの船に積んでる程度の鎧に乗るつもりはない」

「どういう事だ?」

「時が来れば教えてやる。それより生徒たちの様子はどうだ?」

「あまり芳しいとは言えないな。絶望する者や自暴自棄になってる者の方が多い……」

 

 クリスの言葉にリオンは呆れたように溜息を吐く。

 

「どうしようもねぇ奴らだな。まぁいい生徒全員今から言う時間までに甲板に集めてくれ」

 

 それは公国が勧告した攻撃開始時間の十分前。

 

 

 

 そしてリオンの指定した時間。

 甲板に集まった生徒達相手にクリスが船を護るべく戦うよう説得するが絶望し自棄になった生徒たちは聞く耳を持たない。

 置かれた境遇を嘆く者。責任を擦り付け合う者。そんな中、生徒の不満の矛先がカーラに向けられる。

 

「大体あの女! ウェイン家の娘! 勿体ぶって出て来たくせに結局何の役にも立たなかったじゃないかよ!」

 

 その声にアンジェの片眉が動き「なんだと……!」と低い声を発せられる。額には青筋を浮かべ今にも切れる直前の形相。

 

「期待持たせるように人質として降るとか言って、結局自分だけ助かりやがって。だいたいアイツの家、ウェイン家は寄り親のオフリーを裏切って陞爵したんだろ? 今回も王国裏切って公国に寝返ったんじぇねえのか? ハッ! 裏切りはウェイン家のお家芸って――」

 

 その言葉を遮る様に銃声が響く。見れば今言葉を発してた生徒の足元に銃弾が撃ち込まれ、生徒は驚きのあまり腰を抜かし尻餅をついていた。

 

「汚ねぇ口を閉じろ。ゴミムシが」

 

 撃ったのは、そして怒りの声を発したのはリオンだった。隣のアンジェも目を丸くして驚いている。何せアンジェにとっていつも切れるのは自分でリオンは専らそれを止める役割。だが今、切れそうだった自分より先にリオンが切れてた。

 腰を抜かしてた男子生徒は直後我に返り怒りの声を発する。

 

「貴様! 成り上がりの男爵風情が無礼な! 俺は伯爵家の跡取りだぞ!」

「伯爵家の跡取りだぁ!? そんな立派な肩書があるんだったら何であの時、人質に名乗り出なかった!」

「お、俺は大事な跡取りだぞ! 次期当主がそんな真似できるか!」

「ビビって震えていた様な腰抜けの癖に跡取りだとか偉そうなこと抜かしてるんじゃねぇ! 折角の跡取りがそんなんじゃお前の実家の伯爵家とやらもお先真っ暗だな!」

「何だと!?」

 

 伯爵家の跡取りと名乗る男子生徒は感情に身を任せ怒声を発してる。

 リオンもまた憤る気持ちを隠すことなく真っ向から怒りをぶつける。

 

「違うってのかよ!? お前らカーラが身を差し出した時どうしていた!? 安堵していた奴もいたよな!? カーラ一人に人質の役割押し付けて! そのくせ、殺されると分かったら手の平返して罵りやがって! 卑怯で臆病な似非貴族どもが! そんなお前らにカーラを非難する資格なんかあるのかよ!? 伯爵家だァ!? 笑わせんじゃねぇ! ついこの間まで準男爵家だったカーラの方がお前らなんぞよりよっぽど貴族として立派だったよ!」

「う、五月蠅ェ! だったらお前はどうなんだ! 甲板にすら出て来なかったじゃねぇかよ!」

「あぁ、そうだな。だから落とし前は付ける。俺はお前らみたいな偽物じゃねぇからな! 本物の冒険者の、貴族としての責任ってやつを見せてやるよ!」

 

 言ってリオンが上空に視線を送ると他の生徒達も釣られて見上げる。視界に飛び込んできたのは船の甲板めがけ下りてくる巨大な直方体――コンテナだった。

 

「場所を開けろ! 潰されたくなければ散れ!」

 

 リオンの声に生徒たちが場所を空けるとコンテナが降り立つ。コンテナが展開されると現れるは黒鉄の巨人、リオンの愛機アロガンツ。

 

『どうにかアロガンツは到着間に合いましたが、パルトナーは到着までは今しばらく時間が掛かります』

「十分だ。よくやってくれた」

 

 現行のあらゆる飛行船を凌駕するパルトナーとは言えこの一時間での到着は無理だった。

 だがルクシオンの本体、ロストテクノロジーの結晶たる航空戦艦――いやその実態は宇宙空間をも航行可能な宇宙戦艦の速力を持ってアロガンツのコンテナを空輸したのだった。

 アロガンツの勇姿に生徒達の瞳に希望が宿る。

 

「決闘の時殿下達を一蹴したバルトファルトの鎧! コイツが護ってくれるなら公国の艦隊から逃げきれるかも!」

 

 生徒たちの一人が声を上げるとリオンが不機嫌そうに口を開く。

 

「何言ってんだ? 俺が言った落とし前はカーラを救い出すことだ。その為のアロガンツだ」

「なっ……!? そ、それじゃぁその間この船の護りは……」

「甘えたこと抜かすなァッ!」

 

 固い金属同士がぶつかる音と共に響き渡った声の主はアンジェ。見ればアンジェが両の拳にミスリルフィストを嵌め胸の前でぶつけ打ち鳴らしたのだった。

 

「お前らそれでも冒険者の子孫か!? リオンがカーラを助けに向かう間、船の護りは任せろぐらい言えんのか!?」

「う、うるせぇ! 平民風情が貴族を、冒険者を語るな!」

「平民がどうした! お前らの先祖たちだって最初から貴族だったわけじゃないだろ!? 冒険で功績立ててそれで貴族になり上がったんじゃないのか!? そんな先祖たちにそのザマで恥ずかしくないのか!?」

 

 その声に生徒たちが怯むとアンジェは更に畳みかける。

 

「確かに私はただのしがない平民だ! だがな! リオンの妻になる者として! 貴族の妻として恥じることなく戦ってみせると覚悟を決めてるぞ! 勇ましく誇り高い冒険者であるリオンの伴侶として! お前らはどうだ!? リオンに頼り切りで戦おうともしない腰抜けで、そんなんで先祖たちの! 冒険者の子孫だと胸を張れるのか!?」

 

 アンジェの言葉に生徒たちは気まずそうに、或いは後ろめたそうに、ある者は俯きある者は視線を逸らす。

 

「お前らも冒険者の末裔だというのなら私を失望させるな! 私はな! 幼い頃から王国の冒険者達の冒険譚が大好きだった! 憧れだった! お前らだってそうだろ!? いや、直接の先祖を持つ貴族のお前らなら平民の私などよりもっと強い憧れを、誇りを抱いてる筈だ! お前らには立派な冒険者たる先祖の血が流れてるんじゃないのか!? 違うか!? だったら先祖たちに恥じない姿を見せてみろ!」

 

 アンジェが言い切ると俯いていた生徒たちが顔を上げ始める。

 その瞳には強い光が、誇りを呼び覚まされた強い意志が宿っていた。

 空気が変わろうとしていた。

 その様子を眺めながらリオンは感心し心の中で呟く。――やっぱり本物は違うな、と。

 リオンの言う本物――それはアンジェに流れる公爵家の血。平民として育とうともその身に受け継がれる勇敢で誇り高い冒険者の魂が確かに息づいてるのだと。その魂が生徒達を奮い立たせたのだと。

 

 

「よくぞ吠えました! 平民の身でありながらこれだけの貴族生徒達の前で啖呵を切れるとは大したものですわ」

 

 顔を上げ始めた生徒たちの中から凛とした声を響かせ現れたのは長い金髪を縦ロールにした、いかにも貴族のお嬢様然とした女生徒。

 アンジェは見覚えのない顔に「誰だ?」と問いかけようとしたところ女生徒が言葉を続ける。

 

「流石はクラリスが目に掛けるだけの事はありますわね」

「姉御のこと知ってるのか!?」

 

 信頼する姉貴分の名前にアンジェは思わず反応する。

 

「彼女も私も実家の爵位は伯爵家同士。当然交流はありましてよ。それより貴女、その反応見ると私の顔も名前も存じてない様ね。上位貴族の名前ぐらい覚える様にとクラリスからも言われてたんじゃなくて? まあいいわ。特別に教えて差し上げますわ。ディアドリー・フォウ・ローズブレイド。ローズブレイド伯爵家の娘よ。ようく覚えておきなさい。それより――」

 

 ディアドリーは生徒達の方を振り向き手にした、たたまれた扇を向ける。まるで指揮棒か剣の様に。

 

「あなた達! 平民の娘がこれほどの気概を見せたというのに黙ってるつもり!? このままでは本当にご先祖たちに合わせる顔が無いわよ! 私は戦いますわよ! ローズブレイド家の娘がこんなところで何もしないで死ぬなんてそんな恥ずかしい姿晒せませんわ!」

 

 言いながら手にした扇を開いて見せた。

 

 

「流石はローズブレイド伯爵家の御息女ですね。ならば私も公爵家の娘としての矜持を見せねばなりますまい」

 

 口を開いたのはオリヴィア。首には聖なる首飾りが掛けられその手首には属性の加護・白。

 オリヴィアは胸の前で手を組み瞳を閉じ軽く深呼吸をしてみせる。そして目を見開くと次の瞬間、全身からまばゆい白い光が迸る。その光は甲板に居た全ての生徒達に届くほど。

 やがて生徒達からざわめきが起こる。

 

「何だ……? 力が……体の奥底から力が湧き上がってくる!」

「うおおぉぉぉっっ! やれる! やってやるぞ! 公国に! モンスターなんかに負けて堪るか!」

 

 生徒たちの様子を眺めながらリオンはルクシオンに問いかけるように視線を送る。

 

『驚きです。あの一瞬でここに居る生徒たち全員に強化魔法を施すとは。コレがマスターの言う聖女の力ですか』

「だな……。正直俺も驚いている。期待はしてたがまさかこれ程までとは」

 

 キーアイテムである聖なる首飾りを手にした主人公オリヴィア。その力の一端を目の当たりにしリオンは、そしてアンジェも驚嘆の色を浮かべるのだった。

 

「凄いな。流石はリビアだ」

「いいえ、アンジェ。貴女が生徒達の誇りに火をつけてくれたからです。生徒たち自身に戦う意思が無ければどんな強化魔法も無意味だったでしょう。あと、ローズブレイド嬢にもお礼を申し上げなければなりませんね」

 

 言いながらオリヴィアはディアドリーに軽く会釈する。

 

「よく言いますわ。一番美味しい所持って行ってしまったくせに。ですがわたくしも貴族としての矜持見せて差し上げますわよ!」

 

 気付けば甲板に集った生徒たちは皆やる気に満ち溢れ闘志を漲らせていた。

 

 

「やはり大した、素晴らしい女性だなアンジェリカは」

 

 クリスがアンジェに感嘆の、称えるような眼差しを送ると、リオンは思わず厳しい視線をクリスに向ける。そんな視線にクリスは苦笑いを浮かべる。

 

「心配せずとももうアンジェリカに懸想する様な真似はしない。やはり私では彼女には釣り合わない。アンジェリカに相応しいのはバルトファルトだと改めて思い知らされたよ。そしてそんなお前たちに少しでも追いつくためにも、先ずはこの場は全力を尽くすと誓おう」

 

 クリスに真っ直ぐな視線を投げかけられるとリオンは毒気を抜かれた様に肩を竦める。

 

「分かった。だったら俺からもお前に渡すものがある」

 

 言いながらリオンは視線を上に向ける。釣られるようにクリスが視線を上に向けると、また直方体が降りて来た。

 今度のコンテナに積まれていたのは複数の戦闘用ドローン。そして鎧用の、アロガンツが装備してるのと同等の大型の銃火器や剣などの武器。

 この豪華客船に鎧が積まれてたのを知ったルクシオンが届けてくれたもの。パルトナーの到着が遅れる分、それに合わせた対応。

 

「これは……! あの決闘の時、バルトファルトが披露しながら使わなかった武具か!? 分かった有り難く使わせてもらう。そして託されたからにはその思いに応えて見せる!」

「アンジェ達の事、頼んだぞ」

 

 クリスの言葉にリオンは頷くと視線を遠方に控える公国旗艦に移し睨み据える。

 

(待っててくれよ、カーラ。直ぐ助けてやるからな)

 

 そして自身の愛機アロガンツに乗り込むのだった。




ディアドリー先輩登場。出番無しになる可能性もあったのですが無事(?)登場です。
一方で出番が消えてしまったシュヴェールト。別の形での出番も考えてますが果たして。
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