インフィニット・ストラトスー炎のサムライ参上!ー   作:3kuni

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飲めや騒げやどんちゃん騒ぎ!


7話「竜将宴会!」

「くっそ、あんなんだから彼氏が出来ないんだ…絶対山田せんせーの方が先に結婚して婚期逃したとか焦って一夏に手を出すぞ」

 

そう放課後に1人でぼやくはIS学園に二人しかいない男子の片割れ、火刀信玄。今日のペナルティに対してかなりの不満があるようで今から織斑先生…は怖いから山田せんせーに直談判をしに行くと言い、一夏の特訓を休んでふらふらしている。言うなればサボりに近い。

 

「あつくなるーのはーばかーだーとーかー…って、ん?」

 

前に一夏の部屋に遊びに行った時に聴いた曲を口ずさみながら歩いていると、小柄な体不釣り合いなボストンバッグを持ったツインテールの女の子がウロウロしているのを発見する。

 

「おーい、そこのちびっ子!お姉さんに届け物か?」

 

「んなっ⁉︎ち、ちびっ子…⁉︎」

 

取り敢えず声をかける、がどう考えても初対面の人にかける声のかけ方ではない。しかも女の子に向かって「ちびっ子」などと言うなど一夏であれば絶対に言わないだろう。多分。しかしながらこの男、デリカシーというものが一切装備されておらずその上自分が悪いと思わない限り絶対に謝らない性格である。

 

「あ…あんた、いきなりなによ!それに誰がちびっ子よ誰が!」

 

今にも火でも噴きそうな勢いで信玄に怒るちびっ子。対して信玄は何故自分が怒られているのかわからないような顔で、すっ、とちびっ子を指差す。

 

「あ、あんたふざけてんの⁉︎」

 

「いやお前ちびっ子じゃんどう見ても。で、どうしたんだ?お姉さんに届け物なら一緒に行ってやろうか?」

 

「だからあたしはちびっ子じゃない!それにこれはあたしの荷物!お姉さんとかいないから!」

 

「はぁ?自分の荷物?…あー、わかった、家出少女ってヤツだな?そんな事しても悲しくなるだけだからやめとけって」

 

「ちっがーうっ!あたしは家出少女でもなんでもない!」

 

「じゃあなんだ?姉ちゃんもいなきゃ家出少女じゃない、その身長で転校生とか言うのは絶対的にありえないだろ?んじゃあ…本当お前なに?」

 

「あんたが今すっぱりと切り捨てた転校生よ、転校生!」

 

は?と気の抜けた返事をして開いた口が塞がらなくなる信玄。予想外中の予想外だったのだろう。

 

「…飛び級ってヤツか」

 

「あんたどれだけあたしをちびっ子にしたいわけ⁉︎あたし普通に高校生だから‼︎わかる⁉︎こ・う・こ・う・せ・い‼︎」

 

「マジかー…」

 

「あんた絶対信じてないでしょ⁉︎」

 

ぎゃあぎゃあとツッコミを入れるちびっ子を見て和みほっこりとした表情になる。

 

「オーケー、そんで転校生(仮)がどうしてウロウロしてんだ?」

 

「くっ…なんか悪意が見えるような言い方だけど…まあいいわ。実はちょっと道に迷っちゃってね」

 

「道に迷うって…トイレならそこかしこにあんじゃん」

 

「トイレじゃない!探してるのはトイレじゃないから!」

 

「トイレじゃない?…じゃあどこだよ?」

 

「なんでトイレ以外思いつかないのよ…えっと、確か…」

 

と言いポケットからクシャクシャの紙を取り出しそこに書いてある文字を読む。

 

「本校舎一階総合事務受付、ね。あんたどうせなんだから案内しなさいよ」

 

「おう、いいぜ。困ってるちびっ子を見捨てるってのはサムライの名折れだ!」

 

「だからちびっ子じゃないっての!それにサムライって何よ…はぁ…」

 

意気揚々と歩き出す信玄に溜め息をつき付いていくちびっ子。そこでちびっ子は根本的なある事に気付く。

 

「そういえば…あんた、男、よね…?」

 

「うん男」

 

「二人目が居たの⁉︎でのあたし聞いてないわよそんな事…」

 

「そりゃ発表してねえからな。面倒くさいじゃん?発表とか」

 

と言いもう何も答えねーよ、とでも言わんばかりに「ばーん、まーい、どれーっどー」と歌い出す。因みにこれも一夏の部屋に遊びに行った時に聴いた曲である。

 

時は経過し30分後ーーー

 

「ねえあんた、まだ着かないの?」

 

「………」

 

「ねえ、どうなのよ?」

 

「………」

 

「ちょっとは答えなさいよ‼︎」

 

「ピンポンパンポーン、ここでちびっ子に大事なお知らせがあります」

 

「だからちびっ子じゃ…ああ、もう!何よ大事なお知らせって‼︎」

 

「道に迷った」

 

「へ?」

 

「だから、道に迷っちった!」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

今日全校一番のシャウトであろうちびっ子の叫びが響き渡る。放課後で良かった。放課後じゃなかったらきっと千冬先生に殺されていた。

 

「あの、どうかしましたか?」

 

近場にいた先生が駆けつけて来る。それを見た信玄は

 

「先生、この子お願いいたします!」

 

「えっ、ちょっ、あんた⁉︎」

 

「さらばだちびっ子また会う日まで‼︎」

 

…先生に引き渡し去っていった。さあ帰ったら温泉だ、温泉につかろう。そう既に考えていた信玄に、ちびっ子が最後に名乗った名前は聞こえなかった。

 

時間と場所が変わり現在夕食後の自由時間、場所は食堂。そして信玄はじんべえ姿、超ラフである。

 

「というわけでっ!織斑くんクラス代表決定おめでとー!」

 

「おめでと〜!」

 

クラッカーの音が鳴り、各自飲み物を持ちやんややんやと騒ぐ。因みに信玄が持っているのはどう考えてもビールだ。キンッキンに冷えてますよ〜とと言った具合に冷え切ったビールだ。しかし誰もその事に気付かない、気付いたとしてももう既に飲み干しているのだから時すでに遅し。

 

「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、織斑一夏君と火刀信玄君に特別インタビューをしに来ました〜!」

 

 

オー、と盛り上がる一同。信玄もその一同の中に含まれている。

 

「あ、私は二年の黛薫子。よろしくね。新聞部部長やってまーす。はいこれ名刺」

 

名刺を渡される信玄と一夏。受け取った直後に信玄はカードゲームの主人公のようなポーズを取る。

 

「それではずばり織斑君!クラス代表になった感想を、どうぞ!」

 

「えーと…まあ、なんていうか、頑張ります」

 

「えー。もっといいコメントちょうだいよ〜。俺に触るとヤケドするぜ、とか!」

 

「そうだぜ一夏!俺に触ると孕んじまうぜ!くらい言っとけって!」

 

「信玄おまそれセクハラじゃねえか⁉︎」

 

「じゃあそれで捏造しておくね」

 

「それだけはやめて⁉︎」

 

一夏の株駄々下がりである。最も信玄のせいであるが。

 

「じゃあ次に「爆熱武者」信玄君にコメント貰おうかな!」

 

「まって、爆熱武者って何」

 

「この前の試合で、信玄君のISの刀が炎纏ってたでしょ?」

 

「はい」

 

「それで、見た目も鎧武者だから「爆熱武者」って二つ名がついたのよ!」

 

「うっへえ安直!ま、俺も一応一夏のコーチなんで精一杯一夏のサポートをさせていただきます。聞け他のクラスの野郎ども!ウチの織斑一夏が全員フルボッコにするから首を洗って待っていろ‼︎…こんなもんでいいっすか?」

 

「いいよいいよ、ありがとう!これでいい記事が書けそうだよ〜!」

 

「ちょっ、信玄⁉︎なんでお前そんなにハードル上げるんだよ⁉︎」

 

「決まってんだろ…そっちの方が楽しいからだ!」

 

「てめえこの野郎⁉︎」

 

と一夏と信玄が漫才のようなやり取りをしている間にセシリアにインタビューが終わったようだ。なんか顔が真っ赤だけどどうしたんだろうか、ゆでだこだ。と思ったが心配は一切しない信玄である。

 

「はいはーい、取り敢えず三人並んでね。写真撮るから」

 

「えっ?」

 

意外そうなセシリアの声だが、どこか嬉しそうな感じがする声である。

 

「注目の専用機持ちだからねー。スリーショットっていうのかな?もらうよ。あ、セシリアちゃんを男子二人で挟むといいかも」

 

そう気楽に言うが、信玄のみ様子が違った。身体が強張り、妙に緊張した様子だ。

 

「信玄さん、どうしたんですの?」

 

「…写真ってさぁ、魂吸われちゃわないよな?」

 

「…はい?」

 

呆気に取られたような声音で返事をするセシリア。まさかこのような事を信玄が言うのは予想外だったようだ。

 

「し、信玄さん、写真は魂取られませんわよ?」

 

「そ、そうか…ならいいんだ、なら…」

 

と納得したような口調だが両腰には竜将刀がいつの間にか帯刀されている。

 

「よし、箒も入ってこい!一夏の隣な!」

 

「なっ⁉︎い、いきなり何を言い出すのだ信玄⁉︎」

 

「いいからいいから!一夏もいいだろ?」

 

「ああ、俺は全然構わないよ」

 

「むっ…な、なら、仕方がない、な。うん、これは仕方がない事なんだ…」

 

と自分に言い聞かせるように呟きながら一夏にぴったりと寄り添う。

 

「それじゃあ撮るよ〜、31×51÷24は〜?」

 

「900!」

 

自信満々にポーズを取りながら見当違いも甚だしい答えを堂々と言い放った信玄のせいで皆噴き出してしまった。

 

「ぶ〜、74.375でしたー」

 

「おしい!」

 

「惜しくありませんですわよ⁉︎」

 

パシャ、という音がし、無事写真撮影が終わった…のだが、四人だけの写真の筈がクラス全員入った集合写真になっていた。

 

「みんなどんだけ写真に写りたいんだよ…」

 

と震える声で言って残りのビールを飲み干し、騒ぎに混ざっていった。

 

さて、パーティーも終わり10時半頃、信玄は寝袋の中にいた。結局パーティーは10時に終わり、その後後片付けを一夏に全部押し付け帰って来たのだ。

 

「ふわぁ…」

 

明日からは自分の特訓もしなきゃな、と独りごちて眠りに落ちる。

 

その日、信玄の夢には最強最悪と名高い超竜が出てきた。




信玄「最強最悪の超竜…一体どんな進化ドラゴンなんだ…」

作者「バハムだったら笑えるよな」

信玄「今あれ使ってる奴いるん?」

作者「俺」

信玄「えっ」

作者「俺」
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